※この作品はR-18です。

男の少ないデレステ世界で2度目の人生!?   作:猫仔猫

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中学1年 11月~12月上旬

11月の勤労感謝の日を含んだ3連休の中日に2次オーディションが行われる。

何故3連休にと思ったが、地方からオーディションを受けに来る人が多いからだそうな。

 

交通の便が悪い所に住んでいると、当日では移動しきれなったりするもんな。

すると、土曜にした場合は間に合わない人は金曜の午後。日曜にした場合は月曜の午前が移動に使われることになり、学校を休んだりすることになる。

 

地方の人でも移動しきれる人は、早朝に家を出て夜遅くに帰れたりするのだけどね。仙台とか盛岡とかの新幹線の停まる駅の近くに住んでいる人とか。

 

 

そして当日。午前は前泊組、午後に当日移動組の面接が行われる。

面接官は常務さんとアイドル事業部の社員全員で6名だ。常務さんが参加するのは今回だけで、2回目以降のオーディションはプロデューサーのみになるらしい。

今回のオーディションは、プロデューサーたちにオーディションの進行や内容を覚えさせる物でもあるんだろう。

 

面接の様子は撮影されているので、俺はそれを執務室で見させて貰える事になった。

10時から開始されて、1回目は5名が入室してきた。人数少ないから個別でやるのかと思ってたら、集団面接なんだな。

入ってきた人たちを見たけど、初回には知っている人はいないみたいだ。

 

うーん、面接での選考基準って何なんだろうね。ゲームだと無口、高慢、中二病なキャラも居たし、かと言って個性的な子ばかりでもなかったしなぁ。

やっぱりあれかな『ティンときた』とかあるのだろうか?

 

 

2番目のグループには美波さんが居た。カーディガンにミニスカートだ、可愛い。

挨拶や受け答えもしっかりしていて良い感じだ、流石だね。

 

3番目のグループにはユッキが……って、ここでもレプリカのユニフォームかいっ!

『昨日東京に来てキャッツのオフィシャルショップで買ったので、せっかくだから着てきました』って、どうでも良いわ!!

 

4番目のグループは4人で、その中にアーニャが居た。膝丈の白いワンピースだ。まだ小学生だしね。

所々でロシア語が出るけど、日本語で言い直してきちんと受け答えが出来ているように見える。

 

 

1組20分くらいで午前の部は12時前に終わった。

個別にやっていたらもっと時間が掛かっていたんだろうな。面接する方にとっては良いだろうけど、受ける方はきちんとアピール出来たのだろうか?

短時間でアピールするのもアイドルに必要な要素かも知れないけど、内気な子とかだと厳しいよね。

 

 

 

お昼休みも終わり、13時から午後の面接が始まる。椅子が6個に増えている。

 

午後の1番目のグループが入室してくる。一人だけ着物の子が居た、紗枝ちゃんだ。

落ち着いた色で派手さは無いけど、一人だけ着物だから目立つよね。

 

2番目のグループには知っている顔は無かった。まぁ残っているのは愛梨さんだけなんだけど。

 

そして3番目のグループの先頭で愛梨さんが入室して来た。これで1次選考で見た原作キャラは、全員2次選考に参加した事になった。

ミニT&メッシュのシャツ。下はデニムのホットパンツだ。透けて見えるお臍に太股と堪りませんなぁ。ぜひ近くで見たかった!

 

 

午後は3グループだけで終わりのようだ。

午前に19人、午後に18人の計37人か。1次選考通った人は全員参加したのかな? 参加し易くするための日程だったしな。

 

皆さんが面接会場から戻って来るのだろうし、お茶でも入れておこうかな?

休憩スペースに行けば無料のお茶も有るけど、あれは粉末緑茶だからね。常務さんも居るし葉のお茶を入れておこう。

湯呑みは無いのに、給湯室にお茶と急須がある謎。まぁ紙コップを使えという事だろうな。

 

 

7つの紙コップにお茶を入れて執務室に戻ると、空きスペースに会議用長テーブルが2つ並べてあった。

片方のテーブルに叔母さん、常務さん、部長さんが。もう片方にはプロデューサーの3人がそれぞれ並んで座っている。

 

全員にお茶を配っていくと、みんなからお礼を言われた。

何でも男性にお茶を入れて貰ったのは初めてだったらしい。もったいなくて飲めないとか言っているけど、持って帰れないんですよ。飲まなかったら捨てられるだけですから。

 

配り終えたら椅子を持って来て、叔母さんの横で見学だ。

 

「まずは今日の2次選考、ご苦労だった。次回、来年以降になるとは思うが、その時は君たちプロデューサーが面接を仕切る事になるのだから、今日の経験を生かして欲しい」

 

「「「はいっ」」」

 

常務さんの言葉に3人のプロデューサーが揃って返事をする。

 

「うむ。では早速だが、私の方で見込みのなさそうな者の番号を述べる。そしてその後、呼ばれなかった番号の者の内で君たちがプロデュースしたい者を選びたまえ。最低でも各二名、今回のオーディションで決められなかった場合は、春までにスカウト活動して揃えるように」

 

常務さんが番号を発表していく。叔母さんの手元にある名簿の名前にどんどんと線が引かれていく……

発表が終わると24名の名前に線が引かれていた。この時点で3分の1が脱落だ、幸いあの5人の番号が呼ばれる事は無かった。

 

「人によっては進学、受験の問題もあるだろうから、12月中には契約を結べるようにな。後は君たちに任せる」

 

常務さんはそう言うと立ち上がった。そして去り際に「お茶、美味しかった」と言い、俺の頭を撫でていった。

 

部長さんも選考には口を出すつもりがないらしく、常務さんに続いて去っていった。

叔母さんは残った13名に対しての短評を伝えると、プロデューサーたちに「頑張りなさい」と言って執務室から出て行ってしまった。

 

 

残された3人のプロデューサー達だが――「私たち見る目無いのかなぁ……」山野さんはそう言って机に伏し、河野さんは「応募用紙だけじゃ判断できないって」と苦笑いをして、「経験の差よ」と森野さんがフォローしていた。

 

自分たちが1次選考を通した者の内、3分の2をバッサリと切り落とされたんだもんな、山野さんが凹む気持ちも分かるわ。

でも実際に面接したからの判断で、常務さんだって応募用紙だけじゃそんなに判断できないんじゃないかな? 1次選考が『全項目埋めている事』が最低条件だったはずだし。

 

 

3人は自分が付けた評価と叔母さんの短評から選考を始めていった。

 

山野さんが紗枝ちゃんと他2名。森野さんが美波さんとアーニャ。河野さんがユッキと愛梨さん、他1名を選んだ。

結果、第1回オーディションは8名の合格者となった。

 

……なったのだが――

 

 

 

 

12月になり、2学期末試験が終わった2週目の土曜の夕方。

レッスンが終わって執務室を覗いたら山野さんがソファーに倒れていて、森野さんと河野さんが向かいのソファーからそれを見ていた。

 

「どうしたんですか?」

 

何事かと聞いてみたが、山野さんは動かない。森野さんの方を見たら教えてくれた。

 

「山ちゃんは今日、オーディションの合格者の家に行って契約してくるはずだったのよ。でもね、保護者さんに『聞いてない』『芸能界なんてとんでもない』とか言われて、結果辞退されてしまったの。しかも二人もよ」

 

2次選考で泊りで来ていた人は親に言っていただろうけど、近場の人だと内緒にしていても来れるもんな。

未成年なんだから、契約するには保護者の同意が必要だろうに、何故黙っていたのか。

 

「私も一人辞退されちゃったけど、二人とは契約できたからね。でも、山ちゃんは一人になっちゃったのよ」

 

河野さんがそう続けて教えてくれた。

森野さんは元々二人しか選んでないし、河野さんも一人辞退されて二人。そして山野さんが二人辞退されて一人か……

 

合格者を8名出したのに、既に5人に減っていたのか。

 

「あれ、でも最低でも各二人って常務さんが言ってましたよね?」

 

「そう! そうなのよ~~~」

 

俺の言葉に山野さんがカバッと体を起こして、大声で嘆いた。

 

「不合格出した子に今更合格でしたって出せないから、スカウトでもしないといけないのー。……そうだ、純君の幼馴染! 二人居たわよね、どうかしら?」

 

加蓮と奏の事は何時の間にかみんな知っていたんだよな。まぁ叔母さんが情報源なんだろうけど。

 

「あー、その二人は高校受かるまでダメって親に言われているから。受かったらスカウトしてあげてください」

 

あー、そういや間に調べた時に一人見つけたんだよな。

スマホで調べると丁度今日やるみたいだ。時間も丁度良いし、山野さんを連れて行ってみるか。

 

「山野さん、これから時間ありますか? 良ければ一緒に行ってもらいたい所があるんですが」

 

「エェッ! デ、デートのお誘い? でも一回りも違うし、でもでも……」

 

「山ちゃん落ち着いてねー。じゃないと部長代理に絞められちゃうよ」

 

河野さんが山野さんを落ち着かせようとしてくれるが、叔母さんに絞められるとは……?

 

「ねぇ、純君それは私たちも一緒で良いのかしら?」

 

そうだな、3人の内誰かが気に入ってくれれば担当をずらして二人ずつには出来るし。

 

「えぇ、問題ないですよ。森野さんと河野さんも時間があるなら一緒に行きましょうか」

 

 

 

 

プロデューサーたち3人と一緒に秋葉原の某店の前に来ている。

インディーズのアイドル――所謂地下アイドルが活動している貸しステージのある店だ。

 

店前のボードには手書きで今日の出演者の名前が書かれていて、その中に『AB-77』の文字があった。

 

入場料を払って中に入ると、ちょうどウサ耳を付けた少女がステージに上がってくるところだった。タイミングバッチリだね。

 

『ウサミン星からやって来た、未来の声優アイドルAB-77です♪ 今日はいっぱい楽しんでいってくださいね、キャハッ☆』

 

ウサミンがステージ上で横ピースのポーズを決めると、観客から歓声が上がった。上げたのはステージ前に居る数十名くらいだけどな。

でも、応援してくれるファンが居るんだから凄いと思うよ。

 

 

トークを挟みつつ3曲歌ってウサミンのステージは終わった。トークでは初見では判らないネタがあったのが残念だ。

歌った曲は数年前のアイドルソングをアレンジしたものだったらしい。

 

店の外に出て、3人に感想を聞いてみる事にした。

 

「個人であんな活動できるのは凄いよねっ」

 

確かに少ないながらもファンも付いていて凄いと思うけど、そうじゃないんだよ、河野さん!

 

「ウサミン星ってどこにあるんでしょうね?」

 

電車で一時間の場所です、森野さん。

 

「可愛かったですよね、高校生くらい? 動物の耳とか付けているアイドルとか斬新だし」

 

あぁ見えて、あなたの1~2つ下の歳ですけどね。

 

「インディーズで活動しているので、スカウトして346からメジャーデビューとか有りと思いませんか?」

 

脈があれば良いのだけど……後はプロデューサーさんたち次第だからな。

 

そうそう、服部さんとシュガハは別のプロダクションに所属していたんだよね。346のライバルになるだろうけど、頑張って欲しいとこだ。

 




原作キャラのみになるのは予定調和

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