※この作品はR-18です。

男の少ないデレステ世界で2度目の人生!?   作:猫仔猫

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中学2年 6月⑤

シャワーから出て体を拭くと、美優さんは慌ててトイレに駆け込んでいった。

美優さんも限界だったんだな。

 

その後は普通に着替えてリビングで朝食だ。

だけど、楓さんの家の冷蔵庫には大したものは入っていなかった。

 

その冷蔵庫の中を見た瑞樹さんは「ちゃんと食事してるの?」と心配そうに楓さんを見ていた。

 

数日前に買ったという卵があったので、使い切るように目玉焼きを6個。

同じく数日前に買ったという8枚切りの食パンを焼いてバタートーストにする。後はインスタントのコンポタだ。

 

 

「あら、純君は食事の準備も出来ちゃうのね」

 

この程度で食事の準備言われてもねぇ。

まぁ世の男はこの程度もやったことが無いのが多いのかもしれないけど。

 

 

あっ、そうそう。二人には芸名のJunでは無くて名前の純で呼んで欲しいとお願いしたんだよね。そうしたら二人とも純君と呼ぶようになったんだ。

呼び捨てでもよかったんだけど、楓さんが君付けで呼んでいるから、それに倣ったんだろうね。

 

 

ふと時計を見ると8時近かった。

楓さんが部屋に来たのが6時くらいだとすると、ベッドとお風呂のエッチで2時間くらい使ったのか。

 

「そういえば、お二人は時間大丈夫なんですか?」

 

俺と楓さんはオフ日で仕事の予定は無いし、ミニライブ翌日という事でレッスンも入っていない。

 

「あの……私は……会社が倒産してしまいましたので……」

 

「私は午後からよ。今週から週3回は後任の子が入っているもの」

 

美優さんは項を垂れるように落ち込み、瑞樹さんは怒ったように言い放った。

取り敢えず二人とも時間は大丈夫そうなので、食べ終わった後に話をする事になった。

 

 

瑞樹さんはどうやら入社して少し経ったときに、お局様を正論で言い負かして不興を買ってしまい、入社半年後から早朝のニュース番組を担当させられたらしい。

そして約3年間頑張って続けていたのだが、弱音を吐かない瑞樹さんが気に入らないのか、降板させて担当番組を0にさせられてしまったようだ。

 

瑞樹さんは今月いっぱいで今の番組を降板だけど、今週からは週3で後任のアナウンサーが代わりをするらしく、その日は午後から夕方まで局で待機との事。

翌日は早朝3時出社なのに、夕方まで待機とか厳しいよね。通勤時間や食事、化粧などの時間を考えると、1時起きぐらいでしょ。

その事を聞くと――「あの婆の差し金よ、最後まで嫌がらせを続けるつもりなんだわ!」と怒りを露わにしていた。

 

 

「本当にアイドルになっちゃいませんか? 私も瑞樹さんが一緒だと嬉しいですし」

 

「えっ? どういう事?」

 

楓さんが瑞樹さんに昨晩口走ったことを聞くと、瑞樹さんは不思議そうな顔で聞き返してきた。

どうやら昨晩のアイドルになると言った事は記憶にないらしい。

 

昨晩の記憶がどこまであるかを聞いた所、美優さんの記憶は瑞樹さんがトイレに行ったところで途絶えているらしい。

瑞樹さんはトイレに行ったところまでは覚えていて、そこで俺に話しかけた事や、楓さんと叔母さんにあった所は曖昧で、話した内容とかは覚えていなかった。

 

あの時瑞樹さんに付いていかなかったら、この二人はどうなっていたんだろうか?

 

 

昨晩の事を話し聞かせると、トイレで出会った時のことを聞いた瑞樹さんは「良かった。出会った男の子が純君で本当に良かった」と青ざめた顔で言っていた。

美優さんも「下手していたら、二人揃って警察の御厄介になっていたかもしれなかったんですね」と、胸に手を当てて驚きを隠せないでいた。

 

まぁ、俺が居なかったら男の子には出会ってなかったわけだけど、それは言わないでおこう。

 

その後一緒に席に行って、話を聞いていた所に楓さんと俺の叔母さんが来た事。楓さんと瑞樹さんが話をして、叔母さんと美優さんが話をしていた事。

そこで叔母さんが美優さんを346プロに誘った事、瑞樹さんがアイドルになると宣言した事等を話していった。

 

 

「――そういうわけだから、瑞樹さんはアナウンサーを止める覚悟を決めればアイドルになれるし、美優さんは就職先が決まるよ」

 

この話を聞かされて二人は驚いていた。

酔って記憶がない所で転職先が決まっていたら、驚くのも仕方ないけどさ。……記憶が有ったとしても、社交辞令かなんかだと思うだろうしな。少なくとも俺だったら本気にしない自信がある!

 

「ほ、本当に、雇ってくれるのでしょうか?」

 

美優さんはそれでも心配そうに俺たちの事を見てきて、瑞樹さんは目を瞑って考えているようだ。

俺は椅子から立ち上がって美優さんの座っている椅子の後ろに回り、美優さんを後ろから抱きしめた。

 

「何だったら一緒にアイドルするのでも良いと思うよ。美優さんは美人の上に放って置けない雰囲気があるから、きっと熱心なファンが付いてくれると思うしね」

 

美優さんにそう告げて、まだ考えている瑞樹さんにも同じように後ろから抱きしめた。

 

「番組に出られずに燻るくらいなら、一緒にアイドルやりませんか? うちの年長二人が人を纏めるのには向いてなさそうなので、頼りになるお姉さんが居てくれると嬉しいんだけどな」

 

楓さんは見守っても纏めるタイプではないし、最年長の菜々さんは気配りはあるけど自称17歳を貫き通しているからなぁ。

 

瑞樹さんにそう言うと、瑞樹さんが顔を俺の方に向けた。

至近距離で目が合う。というか、お互いの鼻が触れ合っている。何だったら舌を出せば、瑞樹さんの唇を舐めることも可能だろう。

 

「純君もお二人の事を気に入ったみたいですし、一緒にお仕事をするなら花束に混じることも可能だと思いますよ」

 

俺の事を見ていた楓さんが二人に対して言った。

 

「私、今年で26よ。純君とは12も離れているのだけれど、それでも混じれるのかしら?」

 

「俺は気にしないですよ――チュッ♡」

 

年齢の事を気にする瑞樹さんに顔を近づけて唇を重ねた。

唇離すと瑞樹さんは「本気にしたからね。今更嘘だって言われても離さないわよ」と言い、俺の首に腕を回して今度は瑞樹さんの方からキスをしてきた。

 

「午前の内に話を聞きに行って、午後には辞表を叩きつけてやるわ」

 

キスが終わった後に瑞樹さんは握り拳を作って宣言をした。

 

美優さんはというと、なんか心有らずでぼーっとしていた。

もう一度美優さんに近づいてみると「私がアイドルで花束に混じることが出来る⁉」なんて呟いているのが聞こえた。

あまりの事に頭の思考が追い付いていないのだろうか?

 

「美優さん?」

 

「はっ、はぃぃ!」

 

「一緒に346プロに行ってお話しをしてみましょうか」

 

「そ、そうですね。よろしくお願いします」

 

素面の状態で、もう一回きちんと叔母さんと話した方が良いかもしれないからな。

 

座っていた椅子に戻ろうとしたら楓さんに手招きをされたので、楓さんの側に行くと抱き寄せられてキスをされた。

しかもネットリと舌を絡ませたやつを二人に見せつけるようにだ。

 

「でも一番は私ですからね。それに既に花束は出来ているので、他の子達とも仲良くして下さいね」

 

キスを終えると、楓さんは二人に対してそう言ったのだった。

 

楓さんが珍しく1番という事を主張している。他の子に主張した事は無かったのにね。

加蓮と奏とは話がついているのか、二人は楓さんが1番という事を認めている感じなんだよね。

 

 

 

 

9時を過ぎたので4人で346プロ本社へと向かった。

叔母さんに確認したら、昨晩は仮眠室で寝てそのまま出社していたからね。

瑞樹さんと美優さんを連れて行くと言ったら、受付に伝えておくと言っていたので受付で入館申請をして、ゲストカードを貰ってアイドル事業部の執務室へと向かった。

 

 

「川島瑞樹さんと三船美優さんよね。改めまして、346芸能プロダクション、アイドル事業部の部長代理兼、チーフプロデューサーの笹埼百合枝と申します」

 

おぉ、叔母さんがまともな挨拶をしているを始めて見た気がする。

叔母さんは二人に挨拶をすると、名刺を渡してソファーへ座るように勧めた。

 

 

「そうね、先ずは川島さん。ここに来たという事は、本気でアナウンサーを止めてアイドルになるという事で良いのかしら?」

 

「はい。今の局に居続けても十年以上は干されたままでしょうから、心機一転アイドルの道を歩ませてください。それに純君から、アイドルのまとめ役となる頼りになるお姉さんが欲しい。と言われちゃいましたので」

 

叔母さんの確認に瑞樹さんはアイドルの道に進ませて欲しいと、自分の希望をハッキリと述べた。

 

「はい、分かりました。それでは今の職場を辞められるのは何時頃になりそうですか? それに合わせて契約できるように話を進めましょう」

 

「来月からはレギュラー番組が無くなりますので、今月中に辞表を出せば来月末には退職出来ると思います」

 

二人の会話は進んで行き、8月に正式契約を行う予定になった。もし、来月末で退職できなかった場合はその分先送りになるが、白紙になる事は無いと証明するために仮契約を行う事になった。

流石に印鑑は持ち歩いてはいないとの事なので、瑞樹さんは母印での仮契約書だ。うん、珍しいよね。

 

午後から出社という事もあり、仮契約を行った瑞樹さんは帰っていった。

 

 

「三船美優さん、お待たせしてしまったわね。まずは説明させて貰うわね――」

 

叔母さんから美優さんへアイドル事業部の現状が説明されていった。

事務専門の社員は多くは要らないんだけど、かといって一人だと休みの日に仕事が溜まっちゃうんだよね。芸能事務所は年中無休だし。

それに学生組は書類の提出とかを土日にするからさ。

 

 

「――アイドル事業部専門の事務職として、準社員となりますが採用は可能です。ですが、申し訳ありませんが準社員という立場上、出世は見込めません」

 

準社員か、ようは保険や手当が付く契約社員みたいなものだろ? 正社員への昇格もあるのだろうけど、そうしたらアイドル事業部から移動する可能性もあるしなぁ。

 

「あのっ、私もアイドルになれませんか? 純君が私ならアイドルになれる。きっと熱心なファンが付いてくれるって……。今まで流されてばかりでしたが、みなさんに会えたことが私の人生最大の、そして最後のチャンスだと思うんです」

 

美優さんがきちんと自分の意思表示をしたぞ!

チャンスの神様には前髪しかないから、後から掴もうとしたって遅いんだ。言ってくれて嬉しいよ。

 

 

「純君、そんな事を言ったのね……」

 

「叔母さんだって美優さんの魅力が判るでしょ?」

 

「そうね、楓ちゃんとも川島さんとも違った魅力が有るもの。きっとアイドルとしてやっていけるでしょう」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

俺たちの話を聞いた美優さんは立ち上がって、叔母さんに向かって何度も頭を下げていた。

水飲み鳥か何かだろうか?

 

 

「良いでしょう。プロデューサーたちの手はまだ大丈夫でしょうしね。……千川さん、純君にお仕置きするのを許してあげるわ」

 

えっ、どういう事? 美優さんがアイドルになるのは嬉しいけど、なんでちひろさんにお仕置きされるの??

 

「ふふふっ。純君、ちょっと向こうでお話ししましょうか」

 

笑顔のちひろさんに腕を捕られてプロジェクトルームへと連れていかれた。

平日の昼間なので当然誰も居ない。

 

畳まで連れていかれて座らせられると、目の前でちひろさんが仁王立ちになった。

 

「朝に事務職が増えるかもって聞かされて。その後に純君たちがその人を連れてくるって聞いて。凄く期待していたんですよ!」

 

それは悪かったけど確定じゃなかったんだし、期待し過ぎたちひろさんが悪いんじゃね?

 

「友達とは休みが合わないし」

 

それは俺のせいじゃない!

 

「夏は無理でも冬のイベントには行けるかも? って期待したのに」

 

あぁ、コスプレしに行きたかったんですね?

 

ちひろさんは一言愚痴るたびに、俺の脚を跨ぎながら歩み進めてくる。

炬燵が邪魔をして後ろに下がれない。

 

そしてついには俺の太股を跨ぐ位置まで近づき見下ろしてきた。

 

「あの、ちひろさん。それ以上近付くと、見えたり顔にくっ付いちゃうから」

 

俺の言葉を聞いたちひろさんは「男の子ですもんね、女のパンツなんか見たくはないですよね~」と言うと、ニヤリと笑った。

 

「私も痛めつけるようなお仕置きはする気はありませんし……。そうだ、御奉仕して貰おうかな」

 

ちひろさんは俺を見下ろしながら、楽しそうに喋り続けている。

 

「純君がクンニで御奉仕する。男にとっておまんこ舐めるのは屈辱なんですよね? お仕置きにぴったりだと思いませんか?」

 

いえ、御褒美だと思います!

ちひろさんの偏った知識は何処から……って、薄い本に決まってますね。

 

 

「今は就業時間内ですから、貸し一つですよ」

 

ちひろさんは手帳に何かを書いた後に俺に見せて来た。

そこには今日の日付と『純君に貸し1(お仕置きクンニ)』と書かれていた。

 

保護者の叔母さんが許可したはいえ、男に性行為の強要はアウトじゃね? ちひろさんが薄い本に毒され過ぎていそうで、心配になってしまうぞ。

俺的には平気だけど、他の男にはしないでね。早めにやって、その後にその事を教えてあげよう。楽しそうに執務室へと戻って行くちひろさんの後姿を見て、そう思うのだった。

 

 

 

 

執務室に戻ると話は終わっていたらしく、美優さんはアイドルとして7月からの本契約をする事に決まったらしい。

 

 

翌日、瑞樹さんから辞表を出したと連絡が有り、美優さんは正式にアイドル契約を結んだ。

叔母さんは加蓮や奏と同じように、美優さんも8月のライブに共用曲でデビューさせるつもりらしい。

期間が一月しかないけど1曲だけなら大丈夫か? いや、アンコールも含めると2曲か、頑張って覚えて欲しい。

 

 

7月中に仕事が無いと8月の収入は、デビュー前の基本15万からレッスン費用を抜いた10万しか無いのか。

毎日3食を社食で済ませば、月の食費は3万で済むとは言っても大変だからね。

 

んー、俺の仕事で一緒出来るようなのがあれば良いんだけどな……

あぁそうだ。瑞樹さんと美優さんの二人の曲も何か考えておかないとな。

アイドルを勧めたのは俺だし、始めに少し贔屓するくらいはね。

 

 

 

その後美優さんを連れて社内の施設を案内して、トレーナーの青木姉妹にも挨拶を行った。

社員食堂を案内すると値段を見て喜び、入館証で月3万まで天引き可能だと教えたら、更に喜んでいた。

 

トレーニングウェアやシューズ。さらには水着も買う必要があると知らされた時は、悲しそうな顔をしていたもんね……

 

 

 

 

買い物をして帰るという美優さんと別れ際にキスをした。

 

「これで私も純君の花束に混じれるのですね。嬉しいです」

 

美優さんは小さく手を振りながら街中へと去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ちひろフラグ

コスプレでイベントに参加していたら、薄い本の影響を受けてしまったちひろ
現実でやったら犯罪です とか書かれていなかったのだろうか……



そしてアイドルたちより先に、瑞樹さんと美優さんがハーレムに正式加入。



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