※この作品はR-18です。

男の少ないデレステ世界で2度目の人生!?   作:猫仔猫

72 / 77
中学2年 03月

3月。卒業シーズンだ。

高等部は友紀さん、中学部は奏と卯月さんが卒業だ。と言っても全員内部進学だから4月になっても通う敷地は変わらないんだけどね。

 

卒業式、終業式が終わって春休みになると、学生組の昼間の仕事も増えている。

忙しくなった日々の中、寮組が全員休みの日が有った。そう、ついに引っ越しの日がやってきたのだ。お隣さんになるので、これでまた朝のラジオ体操やジョギングが賑やかになるね。

 

……そういや新しい寮って100人近くは入れるんだよな? 満室になって半分近くが参加したとしたら、酷い事になりそうだな!

 

引っ越しが終わると家の人口密度も上がった。

徒歩1分の近さから美波さん・愛梨さん・紗枝ちゃん・アーニャの4人が来る頻度も居る時間も増えたらね。そして休み中という事もあって奏と加蓮もやってくるし、夕美さんも花束の雰囲気に馴染もうと頻繁に来るようになったからね。

 

 

 

そして3月も残り数日となったある日、楓さんと一緒に羽田空港に来ている。

 

「そろそろ出てくる時間ですよ。夏から地元の養成所に通っていたそうですし、楽しみですね」

 

今年の4月からオーディション組とは別にアイドル事業部所属することなっている女の子を迎えに来ているんだ。

5月に知り合ってから直接会うのは2回目だけど『つながるん』でメッセージのやり取りはしていた。楓さんとも連絡を取り合っていたみたいで、ダンスの練習方法やらなんやら聞いていたみたいだ。

そして小学校を卒業し、中学に入学するタイミングで上京・346でアイドルとなる。そんな彼女が通路に姿を現した。

 

キョロキョロと辺りを見渡していたが、俺たち見気付くと前まで小走りでやってきて、ピシッとポーズを決めて口を開いた。

 

「ふははは、我が名は神崎蘭子。我が一等星の星座を彩なす為、今ここに顕現せん!」

 

5月に会った時はそんなでもなかったのに、10か月の間に進化してしてしまったようだ。

 

「えっと。純お兄さん、楓さん。お久しぶりです。これからよろしくお願いします」

 

ちょっと固まってしまっていた俺たちに、今度はちゃんとした言葉て挨拶をしてきた。

どうやら完全に進化しきっているわけではなさそうだが、標準語と蘭子語が混じると大変なのでは??

 

「ふふっ、蘭子ちゃんお久しぶりですね。今日からは同じ事務所の仲間ですから、こちらこそよろしくお願いしますね」

 

俺と楓さんにゴスロリ蘭子ちゃんまで一緒だと目立つ。めっちゃ注目浴びている。荷物は手持ちのバッグだけというので、さっさと空港から移動することにした。

 

 

 

「さっき会った時に一等星とか星座とか言ってたけど、どういう意味?」

 

楓さんが運転する車の中で向かい合って座った蘭子ちゃんに聞いてみる。

 

「えっと、私の一番のアイドルは純お兄さんで、アイドル――スターと星をかけて、同じ事務所のアイドルをグループとして星座に例えてみました!」

 

胸の前で握った両手を揃えて力強く説明してくれた。漫画とかだと『フンスッ』とかオノマトペが書かれていそうだ。

 

「まぁ! それは素敵な例え方ですね」

 

運転をしながらも俺たちの会話を聞いていた楓さんが感想を口にした。

う~ん、でもさ。星座を構成する星々の名前って一般人は知らなくね? アイドルグループの名前は知っていてもメンバーの名前は知らないみたいな感じになって欲しくないよね。まぁ蘭子ちゃんの例えだし、言ったら悲しむだろうから口には出さないけどね。

 

 

途中でお昼ご飯を食べて346の事務所に到着。受付でゲストカードを発行して貰ってアイドル事業部のプロジェクトルームに向かう。

4月からはアイドル事業部の使用する階が増える予定で、練習生用の休憩室やレッスンルームのフロアで、オーディション組は正式デビューまではこのフロアを使用するので、暫くは既存メンバーとは一緒にはならないみたいだ。蘭子ちゃんはギリギリセーフ!

 

プロジェクトルームに入るとオーディション組は別に契約する新メンバーが居た。蘭子ちゃんと一緒に説明を受ける人たちだね。まぁ個人的に見覚えのある顔ばかりだけど。

 

俳優・子役部門から移籍してくる予定の岡崎泰葉と福山舞。346のスタジオミュージシャンをしていた木場真奈美さんに、バイトで参加していた木村夏樹。

この4人に蘭子ちゃんを合わせた5名が4月からの正式契約組になるそうだ。

 

他にも先日定年退職した佐々木元部長の孫娘である佐々木千枝、メイクさんの従妹である井村雪菜の2名がコネで。さらには正月に俺が勧誘した鷹富士茄子さんがオーディション組と同じく練習生契約となるらしい。

オーディション組には志希ちゃんとフレちゃんが居るのは確定だし、続々と増えてるね。

 

 

蘭子ちゃんを送り届けた後は楓さんと一緒にレッスンに向かう。4月に予定している一周年記念ライブがあるから、その練習がメインだ。参加するのは俺と楓さんだけでなくみんなもなんだけどね、他の人は帰省していたり仕事が入っていたりで二人きりだ。

 

「うしろ姿は良い女~ うしろ姿は良い女 振~り~返れば……ドアホッッッ!!!」*1

 

「何ですか、その歌は……。ちゃんと次のライブで歌う曲を練習しないとダメですよ」

 

何となく思い出した曲を思わず口ずさんでしまっていたようだ。

 

「みんなで歌う曲は揃った時でないとね」

 

みんなより仕事していない分練習は多くしているんだけど、レッスンに来ていてそれ言ってもね。というわけで、ちゃんと練習しましょうかね。

 

 

 

2時間ほどのレッスンを終えてプロジェクトルームに戻り、蘭子ちゃん泰葉と合流し寮に移動する。舞は家族と住んでるし、夏樹さんは茨木からバイク通勤なので今日入寮するのはこの二人だからだ。

346プロから徒歩5分、全ての寮が集められた一番奥。まぁ家の隣がアイドル寮だ――俺が買った建物の横が必然アイドル寮になったともいう。

 

寮に着くと帰省していないメンバーがお迎えして、そのまま歓迎会に突入だ!

 

*1:
うしろ姿:嘉門達夫 アルバム「バルセロナ」収録曲




20話「中学2年 4月1日 アイドル事業部正式稼働開始」に花束についてちょこっと追加してあります。が大したことではないので、気になる人だけ見てください。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。