美少女にTSした僕と狐耳ロリババアのおしかけいちゃラブ生活 作:テモ氏
寝て起きたらおちんちんがなくなってたんですが 1
再び目が覚めたのは、昼下がりだった。
僕は起き上がり、ぐっと伸びをする。
「ん……っ、ああ、そっか……そうだった」
存外に可愛らしい自分の声に驚きかけるが、すぐに何が起きたかを思い出せて一人納得した。
ていうか、寝て起きても治ってないんだな女体化……。
「すぅ……むふふ、そこはだめなのじゃ……♥ すぅ……」
寝息混じりの声に気づいて見ると、つづらがすぐ隣にうつ伏せで寝ていた。
まったくもって幸せそうな寝顔で、涎まで垂らしている。
その姿に、僕はあれが夢ではなかったことを再認識した。
初体験とは思えないほど濃厚で鮮烈な行為は、思い出すだけで腹の奥が熱くなりそうだ。
しかし、あれだけ射精したのに体力も問題ないのは不思議である。そもそも寝覚めだって驚くほどいいし、頭もはっきりしているのだ。
これはもしかしたら、単純に性転換されただけじゃないのでは……?
そうだ。そもそも元々のものより大きいふたなりちんぽまで生えているのだから――
そう思って視線を下げた僕は、思わず声を上げた。
「は!?」
そこにあったはずの陰茎が、影も形もなくなっていたのだ。
「ど、どういうこと!? おちんちん……消えてる……!?」
これでいいのか……? いや本来はあるはず……いやいや、女の子だからこれが正解……?
待て待て待て、そもそも男に戻ってなきゃおかしいのでは……?
「んん……? 騒がしいのう……」
困惑する僕をよそに、つづらはもぞりと起き上がる。
眠たげに目を擦るその股間に、探していたものは存在した。
おちんちんだ。
「ええええ!?」
思わず指差して驚く僕の脳を、混乱が支配する。どういうことなんだ、僕からつづらにおちんちんが移動したとでもいうのか!?
股間を指差され、つづらは困惑したように首を傾げる。
「なんじゃ、わしのお股がどうしたと……ええええ!?」
視線を落とした瞬間、つづらもまた飛び上がった。本人にも想定外だったようである。
「おまえさま……どうしよう……」
「い、いや僕に言われても……」
縋るような目を向けて聞かれても、僕にはどうすることもできない。
っていうか、むしろ僕のほうが聞きたいんだけど。
「それ、もしかして僕のおちんちんが移ったとかそういう……?」
「いや、おまえさまのはもっとこう……カリ高というか、凶悪な感じというか……わ、わしの方が……小さい気がする」
「え、そんなことないと思うけど……」
つづらいわく、僕のものとは違うらしい。そういわれてみれば確かに形に微妙な差異があるような気もするが、十分に大きいのは変わりない。
しかし、やはり自分の持ち物のほうが小さく見えるのはふたなりも同じらしい。
女の子がちんちんの大きさにコンプレックスを持つというのもおかしい話だが、共感できる分、親近感というかかわいらしさを感じてしまうのも事実だ。
とは言っても、かわいらしいとは言えない大きさなのだが……
僕は、とりあえずつづらを落ち着かせつつ適当なシャツを着せてやった。
やはりだぼだぼで、襟元など鎖骨がしっかり見えてしまっている。
下はウエストも合わないのでとりあえずそのままである。もちろん僕も同じような状況だ。
女物のパンツ買わなきゃ……通販でいいかな……
いや、それよりも問題はつづらのちんちんだ。
ベッドに並んで座り、僕は切り出した。
思い当たる節があるとすれば、射精直後に現れたあの印と「契約」という文言だ。
「……どういうこと? これ、もしかして契約ってやつのせい?」
「いや、それは違うのじゃ。こ、これはじゃな……」
つづらは首を振り、続けて口を開く。
僕は身を乗り出して続く言葉を待ったが、それはある意味想定通りのものだった。
「……ええと……わ、わしにもわからぬ……」
がくりと肩を落とすつづらは、やはりかなりのぽんこつらしい。
せめてわかることから聞いていこうと思い、僕は気を取り直して別の質問をした。
「じゃあさ、そもそも契約ってなに?」
「契約はその……元々のわしの目的と言うか……」
こちらも口ごもるが、それは知らないからというよりも言いづらいためらしい。
しばらく待っていると、意を決したようにつづらは続けた。
「……知っての通り、わしはおまえさまの押しかけ女房になる予定ではあったのじゃが、そのためにもまずは契約を結ぼうと思っていたのじゃ。じゃが、はからずもおまえさまがかわいすぎるものじゃからちょっと魔が差して……」
「ちょ、ちょっと待って。ていうかその「おまえさま」って呼び方は……?」
ずっと「お主」か「てとら先生」と僕のことを呼んでいたはずが、急に「おまえさま」である。意識し始めると気になってしまって、僕は我慢できずに問うた。
質問を受けて、つづらは不思議そうに首を傾げる。
「む? 旦那さま、のほうがよかったかの? それとも他になにか希望があれば……」
「いや、そうじゃなくて! なんかすごくこう……妻感のある言葉と言うかなんというか」
「それはそうじゃろう。晴れて契約を結んだからには、やはり伴侶としてふさわしゅうしないといけないじゃろ? だから、まずは呼び方から……と思うての」
恥じらうように頬を染め、もじもじしながらそう答えるつづらは非常にかわいい。
しかしその言葉の内容を考えると、やはり「契約」という単語はイメージ通りの意味を持っているようだ。
「え、えっと、じゃあその契約っていうのは、やっぱり結婚的なあれなのかな?」
「うむ、そういう感じじゃな。じゃが、わしらあやかしの世界では色々違うことがある。まずは契約の仕方じゃが……これと決めた相手の精をたっぷりと子宮で受けることで契約は成立する。この時、心も体も完全に屈服していないと契約はならん」
どこか得意げにそこまで言ったところで、つづらは唐突にフリーズする。
「……つ、つまりじゃな、あぅ……」
墓穴を掘ったことに気づいたようだ。つまりつづらは、あの行為の最中「心も体も完全に屈服」してしたということになる。
耳まで真っ赤にしているつづらを前にこっちまで恥ずかしくなってきたので、僕は話題を先にすすめることにする。
「そ、それで? 他に違いとかは?」
「う、うむ。契約を結んだものの身体には印が浮かぶ。この印が浮かんだ時点で、もうほかのものと契約することは不可能となる。ほれ、ここに……」
ぺろり、とシャツをめくってつづらは下腹部を見せる。
白い肌に浮かび上がるのは、あの紋様である。
「これがその印じゃ」
つづらは淫紋、とでも言うべきそれを露わにして、こちらに身体を向き直した。その股間には、元気はないものの陰茎が存在感を見せている。
「おお……ふたなり淫紋ロリババア……えっちすぎる」
「あ、余り見るでない! 恥ずかしい!」
慌てて淫紋ごとシャツで隠し、つづらは再び前を向く。
しかし、だらりとしていた陰茎が少し身体を持ち上げようとしていたのを僕は見逃さなかった。見られて興奮してしまったのだろうか。
こういう時、おちんちんがついていると分かりやすいものなんだな。
まあ……つづらの場合、おそらく尻尾の動きもわかりやすいんだろうけど。
「と、とにかく。この印があるということは、わしはおまえさまと晴れて契約を結べたということになる。もちろん、おまえさまにも色々いいことはあるぞ? ちょっと修行すれば妖術とか使えるようになるし、精力もつくし身体の調子も良くなるし、望むならまだまだ色々あるし。わしの方の利点としては、おまえさまの精液でもっと満たされるようになるし、もっと感じるようになるし……な、何を言わせるんじゃ!」
「いやこっちの台詞だよ! 勝手に言って恥ずかしがらないでよ!
ついさっきと全く同じ墓穴の掘り方をするつづらに、僕はたまらずツッコミを入れる。
ともあれ、これで「契約」に関する疑問は一通り解消したと言っていいだろう。
「うん、おかげでよくわかった。でも……それじゃ、契約ってすっごく重大なことじゃない……?」
「……嫌、じゃったか?」
つづらは、不安に曇らせた顔を向けてくる。多分、無理やりしてしまったことにも負い目を感じているのだろう。だがそれは杞憂ってやつだ。
僕は包み隠さず、誤解を解くことにした。
「ていうかむしろ、こんな嬉しいことあっていいのかって感じなんだけど……でも、ほら。お付き合いってまず友達からとか始めるじゃん。そうしないと、いざ付き合ってみてイメージと違う! ってことになったり……つづらが考えてるような男じゃないと思うし。あ、今は男じゃないけど……」
「それは大丈夫じゃ! あやかしは魂の色が見えるからの。人間がいくら繕おうと意味がないのじゃ。そこいくと、おまえさまは……わしの思うていた通りのお人じゃぞ」
目を細めて、つづらが緩やかに笑う。
それはいわゆる「恋をしている女の子の顔」だった。
そんな笑みを向けられては、こちらまでドキドキしてしまう。
しかもその対象が僕なんて。
何も言えないでいると、つづらの表情に再び影がよぎる。
「……むしろ、わしのほうがそこは怖いぞ。もし嫌になったらいつでも言ってくれ、すぐに全部元通りにして出ていくからの。ていうかおまえさまのこと無理やり犯そうとしてしまったわけじゃし……とりあえず、おまえさまの承諾を得るまでの間なら契約も解除できるからの。仮押さえ的な感じだと思ってくれればよいぞ」
「そ、そうなんだね……」
なんだその無駄にシステマチックな仕組みは。まあ、妖怪の世界も何千年続いているんだからその辺りも洗練されているんだろう。
ともあれ、断るつもりはなかった。正直言って、出会い方さえまともなら一目惚れしていてもおかしくない相手だ。
それに話してみた感じでは、少々暴走気味でぽんこつなところはあれどいい子そうだし。ていうか……むしろ、こんな風に好意を向けられた時点でこっちも好きになってしまっている。我ながらちょろすぎるとは思うが、そもそも誰かに恋愛感情を向けてもらうこと自体が初めてなのだから仕方ないだろう。
そうだ。もうオーケーしてしまおう。後はなんと言って承諾するかだが――
しかし、僕がまごまごと答える言葉を選んでいると、つづらは何かを思いついたように唐突に手を叩く。
「……そうじゃ! とりあえず、お試しでしばらくおいてくれぬか? しばらく経って、それでもまだ置いてくれるなら……改めて契約する、というのはどうじゃ?」
「……おためし?」
「そうじゃ! その間、わしはおまえさまの伴侶になったつもりでたっぷりと尽くして、最終日におまえさまに決めてもらうというわけじゃ」
まだ追い出すともなんとも言っていないのに、いささか飛躍した提案だ。だが、仲良くなる期間を設けるというのは悪くない。
「……うん、そうだね。とりあえずゆっくりお互いのことを知ったりするのも必要だろうし」
「よいのか!? よし! おまえさま、わし、頑張って尽くすからの!」
嬉しそうに目を輝かせ、つづらは僕の手をぎゅう、と握る。
手のひらは熱く、軽く湿っていた。契約の話の間、内心では不安だったのだろう。
僕は思わず頬をほころばせて、つづらの手を握り返した。
「よろしくね、つづら」
「うむ! よろしく頼むぞ、おまえさま!」
つづらはようやく安心したのか、弾けるような笑顔を見せた。
これからどうなるかはわからないが、とりあえず退屈はしなさそうだ。
――しばらくそうやってお互いの手をにぎにぎした後、ようやく一息ついて。
僕は、改めて口を開いた。
「……で。だよ」
「うむ」
「つづらのおちんちん、どうして生えたんだろうね」
「……そうじゃったな」
そう。そもそもの疑問は、なにも解決してないのだ。
つづらはがっくりと項垂れ、ため息をつく。
おそらく、股間のものも肩を落としていることだろう。