美少女にTSした僕と狐耳ロリババアのおしかけいちゃラブ生活 作:テモ氏
仕方がないので、とりあえず一息つくために僕はお茶を淹れることにした。
和風な狐耳のロリババアなら、ジュースとかコーヒーよりお茶だろう――という判断だ。
二人分の緑茶を淹れて戻ってくると、つづらはスマホのようなものを一生懸命操作していた。
いや、「ようなもの」というか、あれはスマホだ。慣れない手付きで、すごくゆっくりとスワイプ入力をしているらしい。
「ス、スマホ持ってるんだね。意外というかなんというか……」
「うむ。我々の世界にもあいてぃー化の波は来てるからの!」
画面から目を離さず、つづらは答えた。言われてみれば確かに、僕のツイッターまでフォローしてるんだからスマホぐらい持っていてもおかしくはない。大きめの画面を持つ最新機種のようにも見えるが、人間界の製品なのか、それとも妖怪の世界のものなのだろうか。
色々考えながらテーブルに湯呑を置いて、僕はベッドに座るつづらの横に腰掛ける。
顔を上げたつづらは、こちらに身体を寄せてきた。
「わざわざすまぬの、おまえさま。言ってくれればわしが淹れたというのに」
「ううん、安物だから口に合わないかもだけど……っていうか、何見てたの?」
「実はじゃな。こういうときはぐぐるのが一番だと思って調べておったのよ」
僕に軽く体重を預けながら、つづらは再び画面に指をぎこちなく滑らせる。
「グ、ググるって……流石にあるわけ――」
「あったぞおまえさま!」
「えっ」
つづらの示す画面を驚きとともに覗くと、そこには確かに「ふたなり化の術が失敗した場合のトラブルシューティング」と題されたページが表示されている。
ゲームかなにかのページが引っかかったのだろうと思って少し見てみると、どうやらこのサイトは「妖怪向け! 術で困った時のヘルプサイト」ということらしい。
「し、信用できるの……?」
「うむ! 妖怪の回線じゃないと繋がらないさいとじゃぞ。しかし、すわいぷ入力? というのはやはり慣れぬな……ぱそこん派としては、やはりろーま字入力のほうがやりやすいのう」
「……それはわかる」
そう言ってため息をつくつづらは、妖怪というよりも「新しい機械についていけない古いオタク」という感じだった。僕もスワイプは苦手なのでとてもその気持ちはわかる。苦手だけどチャレンジしてしまうところまで含めて。
ともあれ、これだけ理解が深いならそのサイトもある程度は信用できるだろう。
僕はつづらと一緒に「トラブルシューティング」とやらを見ていくことにした。
「なになに……ふむ、これじゃな。相手に女体化術を使いましたか? これは「はい」じゃな。で、ふたなり術をしようとしたら、相手におちんちんが生えてしまった。ええと……これも「はい」、と」
選択肢を選ぶと、次の項目が現れる。
曰く「射精させましたか?」。これも「はい」だ。
そして次の項目は、「射精後、相手のおちんちんは消えましたか?」。
「はい、じゃな。で、その次は……おお! まさにこれじゃ! 「相手のおちんちんが消えて、自分に生えてきましたか?」とある! もちろん「はい」じゃな!」
解決策が近いと見てか、つづらは喜び勇んで答えた。
そして、次に出てきた文章を声に出して読み始める。おそらく、これが今の状況への答えだと思ったのだろう。
果たして、それはある意味で正解だった。
「なになに? 貴方は危険な状態です。ただちに射精しないと最悪死にま……す……!? な、な、な、なんじゃこれはぁぁぁ!?」
驚きのあまり耳と尻尾を逆立て、つづらは絶叫した。
目を疑うように画面に顔を近づけ、目をこすって何度も瞬きをし、もう一度画面から顔を離す。
それでようやく見間違いではないと確信したようで、この世の終わりのような表情をこちらに向けてきた。
「どうしよう、おまえさまぁ……」
「と、とりあえずちゃんとページ読んでみよう。見落としてることがあるかも……」
半泣きになっているつづらの頭を撫でてやりつつ、僕はスマホを受け取って説明を読む。
ざっとまとめると、「12時間以内に三発射精しないと陰陽のバランスが崩れて云々」ということらしい。
なので、少なくともまだ10時間程度の猶予はあるということになる。
それならば、いくらでも対処の仕方はあるだろう。三発ということだが、これもつづらの精力次第とは言えそれほど高いハードルではなさそうだ。
それよりも、僕が気になったのは項目の最後に書かれていた内容だ。
曰く、「そのおちんちんで絶対に女体化した人を犯さないでください。膣内射精をしてしまうと、二度と女体化が解除できなくなります。その場合、男体化の術も効きません。つまり、何をどうしようと永久に女の姿になってしまいます」とあった。
なるほど。つまり、つづらと性行為をすると僕の身体はこの美少女ボディに固定化されてしまう、ということか。
心情的には戻れなくても別にいいんだが、役所の手続きとか仕事とか、色々面倒なことになるのは確かだ。
基本は男で、状況に応じて女の子になれたほうが遥かに便利だろうし、これは留意しておく必要があるだろう。
僕がスマホを置くと、つづらは僕の胸にすがりつくようにして泣きはじめた。
「おまえさまぁぁぁ……! わし、わし、どうすればいいのじゃぁぁぁ……」
「……大丈夫。ほら、顔上げて」
「うぅ……」
しゃくりあげながら、つづらはべしょべしょになった顔で見上げてくる。
なんというか、ふつふつと庇護欲のようなものが湧いてくるのを感じた。
なに、えっちせずに三発射精させればいいだけのことだ。
僕は安心させるように微笑んで、つづらの頭を優しく撫でた。