大赦が手配した寄宿舎。
今後、召喚される勇者や巫女たちが住まう予定の場所として用意された施設である。
現在は初代巫女であるひなたのみが暮らしているが、戦力が増え次第、時期にここも賑やかになることだろう。
それでも広い場所で、ひとり静かに過ごすのはやはり寂しいのか、ひなたはよく勇者部の面々を客人として招いている。
その日も、ひなたの自室に数人の客人がやってきていた。
「わあ~♪ 私、女子会って憧れだったんよ~♪」
園子が目をバッテンのような形にしてはしゃぐ。
「うふふ♪ お菓子たくさん作りましたから、ゆっくりしていってくださいね?」
穏やかな笑顔で、ひなたがお手製の焼き菓子を振る舞う。
「私もぼた餅たくさん作ってきたから、よかったら食べて?」
「わ~い! 東郷さんのぼた餅~!」
美森が持ってきたぼた餅の山に、友奈が陽気に喜ぶ。
一室に四人の少女が集まり、お菓子とお茶で会話に花を咲かせる。
まさに女子会そのもの。
しかも全員、見映え良き美少女揃いである。
なんとも絵になる微笑ましき光景であった。
「……」
「やっぱりこうして女の子たちで集まってお茶をするのはいいものですね~」
「あの~……」
「うん! 部室で集まるのとは違った楽しさがあるよね!」
「もしもし~?」
「不思議とこういう場だと、普段は打ち明けられないことも思いきって話せそうでいいわよね」
「へいへい、お嬢さんがた~?」
「いえーい! 楽しい女子会はこれからなんだぜ~!」
「その女子会に男が混ざってんですけど、よろしいんですかお嬢さんがた!?」
華がある女子会に、ひとつの異物が混ざっていた。
筋肉である。
鍛えられた筋肉が映える男。
その名は結城悠人。
どう見ても、この場にいるべきではない異分子である。
「ひなたさんに誘われたから何かなと思ったら、女子会ってあなたがたね……。俺、完全に浮いちゃってんじゃないかよこの空間で!? 気まずいよとっても!」
「まあまあ悠人さん♪ 部室でもこんな感じじゃないですか」
「あのねひなたさん? 部活動ならともかく、こういう改まった集まりに混ざるのじゃぜんぜん感覚が違うんだよ! 純粋な女子トークには混ざれないんだよ! いろいろ気を遣っちゃうんだよ!」
「ユウちゃんなら気にしないよ私たち?」
「気にしようよ、ゆう姉! というか帰るぞ俺は! ひなたさんのお菓子食べたいけど耐えられませんよこの女子会の空気には!」
「ダメよ悠人くん。これから大事な話をするんだから」
「大事な話?」
「そうだよ~。もともとユッティのことは呼ぶ予定だったんよ~」
「じゃあ帰れないじゃないの……」
話があるというのなら大人しく座り直すしかない。
「で、何話すんだ?」
「単刀直入に切り出しますね。ここにいる女性陣、全員が悠人さんに抱かれているわけですが……」
「やっぱ帰りますわ」
「逃げちゃダメですよ?」
部屋を出ようとする悠人の服の袖をとっても良い笑顔で掴むひなた。
「やめてくれ! 節操なしの俺が悪いのは百も承知だがお仕置きの拷問は勘弁してくれ!」
「誰もそんな恐ろしいことしませんよ?」
「え? 違うの?」
てっきり浮気性の自分の所業にとうとう女性陣が呆れ果て、よってたかって制裁を加えるものかと思っていた悠人だが、どうもそうではないらしい。
「園子さんが加わって人数も多くなってきましたので、そろそろ協定を作っておこうかと思いまして」
「協定?」
「今後の生活や、私たちの関係についての協定です。今のうちにそういうことを決めておかないと、悠人さんのカラダがこの先もちませんからね」
苦笑しつつひなたが言う。
「確かに、私たちのカラダの異常が治らない限り、悠人くんには負担をかけ続けてしまうものね……」
「あ、そっか。四人、だもんね……」
「毎度まいど全員相手してたらユッティが干からびちゃうよね~……」
他の少女たちも気まずそうに苦笑する。
「そういうわけなので、以下の決まり事を考えてみました」
ひなたが提示した協定。
大まかに言うと、このようなものだった。
①基本的に、自分たちが肉体関係を持っていることは周囲に秘密。
②カラダが発情したら、発情した人を優先。
③精力増強のため、ひなたと美森の母乳は、可能な限り毎日摂取してもらう。
④自由恋愛。発情していなくても、エッチしたい人はエッチしてOK。
⑤ただし悠人を独り占めしない(あくまで公平に)。
⑥具合が悪いときは無理をさせない。
⑦今後、エッチした女の子が増えた場合はちゃんと全員に報告すること。
「こんなところですね。何か異論はありますか?」
「……いや、異論というか、皆はこれでいいわけ?」
こんな男にとって都合のいい協定があっていいのだろうか?
まさに、日常がエロスで染まった生活……否、『性活』そのものではないか。
「そりゃもちろん皆のカラダの面倒は見るって決めたし、協力は惜しまないけど……。なんか俺ばっかり得しちゃってるような……」
「でも悠人さん? 実際大変だと思いますよ? 女の子四人の面倒を見るというのは」
「わ、私、これからはなるべくエッチ我慢するよ! ユウちゃんがカラダ壊したら大変だもん!」
「ダメよ友奈ちゃん。そう言ってカラダがおかしくなったときまで我慢する気でしょ? 私、わかるんだから」
「あう。東郷さん鋭い……」
「ゆーゆ。好きな人とエッチしたいのは当たり前のことなんだから気にしなくていいんだよ~。皆で幸せになろうよ~♪」
「園ちゃん!」
「ゆーゆ♪」
ヒシッと抱擁をかわす友奈と園子。
修羅場とは到底無縁そうな友情の形がそこにはあった。
そう。
基本的にここにいる少女たち全員は、この爛れた肉体関係を受け入れている。
異常な発情を鎮めるためとはいえ、ひとりの男を巡ってここまで対立が起こらないのは、ひとえに彼女たちが理解力のある、懐の広い人間だからに他ならない。
普通ならば、もうとっくに後ろから刺されるようなことをしでかしているというのに……。
彼女たちの器の大きさに、感謝せねばなるまい。
「というわけで、悠人さん。今後もたくさん迷惑をかけるとは思いますが……これからも、私たちとこの関係を続けてくださいますか?」
ひなたが不安げな顔で尋ねると、他の少女たちも同じような表情で悠人を見つめてくる。
そんなこと、聞かれるまでもない。
答えなどとうに決まっている。
「迷惑なもんか。俺のほうこそ、申し訳ない気持ちさ。嫁入り前の娘さんに手を出したんだから。……だからこそ、たとえ世間に後ろ指差されようと責任はちゃんと取るぞ。ここにいる全員、疎かになんてしない。皆まとめて幸せにする」
「悠人さん……」
「ユウちゃん!」
「ユッティ♪」
「ご主人様♡」
悠人の宣言に、少女たちは頬を赤らめて胸をときめかせた(最後のひとりは発情しただけのような気がするが)。
自らの宣言で、悠人は改めて心に誓う。
そうだ。
いつかはこの世界での生活が終わるとしても、自分を好いてくれるこの少女たちの思いを決して無下にしたりしない。
もはや『異常な発情』といった症状とは関係なしに、悠人はここにいる少女たち全員を愛しく思ってしまっているのだから。
たとえ相手が実の姉だろうと。
たとえ相手が生きる時代が違う少女だろうと。
たとえ相手が身分の異なる生粋のお嬢様だろうと。
たとえ相手が百年の恋も台無しにする異常な行動に出てはヤリ返された挙げ句に主従関係に目覚めるような残念な初恋相手だろうと。
彼女たちが愛しい。
節操がないと罵られようが、この気持ちに嘘はつけない。
全員で幸せになる方法を、これからも考えていこうではないか。
悠人が内心、そう誓いを立てていると……
「では、お話がまとまったところで皆さん♪ これから悠人さんにもっと満足してもらえるように、さっそく悠人さんの性癖を徹底的に知り尽くしましょうか♪」
「……はい?」
「どうせなら好きな人が喜ぶことしてあげたいもんね~♪ ゆーゆはどこまで詳しいの~?」
「え、え~と……ユウちゃんは長い黒髪が似合う色白美人さんが好きで、あとはお世話されながらエッチされることが好きみたい……」
「私の独自の経路から入手した情報によると、看護師の服装や給仕服でご奉仕されることも好きみたいね」
「なんの話をしているのかね君たちはああああああああ!?」
人が真面目に今後のことを考えている横で、少女たちはとんでもないことで盛り上がっていた。
「というか待って!? 何で俺のPCの中の情報を東郷さんが知ってるの!?」
「ごめんなさい悠人くん……好きな人のことなら、何でも知りたくなって、つい……」
「そうか……東郷さん、そこまで俺のことを……なんて感動すると思ってんのか!? プライバシーの侵害だよコレは!?」
「安心して悠人くん。入手した情報は私が大切に管理しているから。決して漏洩しないと誓うわ」
「当たり前じゃボケ!」
「なるほどなるほど。悠人さんはナース服でお世話されるのがお好きと……」
「へ~。メイド服でご奉仕されると男の子って喜ぶんだ~。今度衣装用意するね~♪」
「ぬおおおおお!? やっぱり拷問するために俺を呼んだんじゃないかあああ! 公開処刑だよこれはああああああ!!!」
自らの性癖が余すことなく少女たちに知られ、悠人は床の上で身悶えした。
そんな悠人を余所に、女子トークはどんどん盛り上がっていった。
「えへへ♪ ユウちゃんはね? 普段は逞しくてかっこいいけど、私とエッチするときは甘えんぼさんになるんだよ? とってもカワイイの♡」
「わかります♡ 夢中で私の胸を吸ってるときとか、本当に愛らしくて、母性本能といいますか……そういうのがくすぐられて『キュン♡』ってしちゃいます♡」
「でも、荒々しくてケダモノのように攻めるところも素敵なのよ? ……はぁ、思い出しただけでカラダが♡ あぁ♡ またあんな風に後ろから激しく突いてお仕置きしてほしいわ♡」
「ユッティ、初めてのとき凄く優しくしてくれたの~♡ でも途中から激しく求めてきてくれて、嬉しかったなぁ~♡」
いつしか自らのセックスの体験談で盛り上がる始末。
自分のときにしか見せない一面。
そういった情報を共有することで、意中の相手の知り得ない側面を、少女たちは把握していった。
その結果……
「あぁ、はぁ……ユウちゃん、ヒナちゃんにはそんなエッチなことするんだ……羨ましいなぁ……ん♡」
「んっ……私も、結城さんみたいに、宝物を扱うように、優しくされてみたいです♡」
「フゥ、フゥ……どうしましょう。皆との体験を聞いてたら……♡」
「カラダ、疼いてきちゃった♡ んぅ……エッチなことしか、考えられないよぉ♡」
室内に、桃色の瘴気が充満する。
淫らな会話を機に、少女たちのカラダにスイッチが入ってしまった。
「んっ……あっ♡」
「熱い……熱いですぅ♡」
「もう、我慢できない♡」
「お股から、エッチなお露……出てきちゃう♡」
表情を淫靡な色に染めて、モジモジとカラダをくねらせる美少女たち。
衣服の中に手を割り込ませ、股間に手を伸ばし、くちゅくちゅとヤらしい水音が、何重にも重なって奏でられる。
「おいおい、マジか……」
四人同時の発情。
こうなっては、セックスをしない限りは鎮まらない。
(ということは……いまからこの四人と!?)
そのまさかである。
四人の発情したメスたちは、すでにオスの股間に淫らな目線を投げていた。
「ユウちゃぁん♡」
「悠人さぁん♡ お願いします♡」
「私たちに……♡」
「いっぱいエッチなことして♡」
恍惚とした表情で身を寄せながら、しゅるしゅると衣服を脱いでいく少女たち。
露わになる生白い素肌。
弾む乳房。
くびれたウエスト。
豊満なヒップ。
ムチムチの太もも。
下着に包まれた、発育良好の若々しい女体が、四つも同時に迫ってくる。
「ユウちゃん♡ お姉ちゃんに、したいことしていいよ? ユウちゃんのためなら、お姉ちゃん何でもしてあげる♡」
桃色の下着を身につけた友奈が、慈愛に満ちた艶顔で言う。
「悠人さんが喜ぶこと、私ぜんぶしてあげたいんです♡ だから……もっと教えてください♡ 悠人さんのこと、いっぱい♡」
大胆にも黒い下着を身につけたひなたが、中学生とは思えない色気をムンムンと放ちながら、大きな乳房を揺らす。
「はぁ、はぁ♡ ご主人様ぁ♡ 勝手にご主人様の性癖を調べてごめんなさい♡ どうかお仕置きしてください♡ イケナイことする私のこと、いっぱい躾けてください~♡」
水色の下着を身につけた美森が、だらしなく涎を垂らしながらお仕置きを懇願する。
「ユッティ~♡ エッチなこといっぱいして~♡ あのときよりもぉ、もっと激しくしてほしいの~♡ だから~。ユッティが好きなこと、ぜ~んぶしていいんだよ~♡」
薄紫色の下着を身につけた園子が、愛らしくも淫靡な顔を向けて身をくねらせる。
見目麗しい美少女たちが、発情した顔を向けてひとつの股間に群がってくる。
なんと非現実的な光景か。
そして、なんとヤラしすぎる光景か。
「……ふぅ、ふぅ、お、お前ら、そんなこと言われたら……」
密集した甘く芳しい少女たちの体臭で、股間が一気にいきり立つ。
「こっちだって、我慢できなくなるじゃないか!」
少女たちの発情に煽られるように、悠人も興奮の虜となる。
膨張した剛直を、少女たちの前にさらけ出す。
「あっ♡」
「悠人さんの、おちんちん♡」
「あぁん♡ 相変わらず、立派♡」
「ヤらしく、ピクピクしてる♡ されちゃうんだ♡ いまからこの、おっきいおちんちんで、エッチなこと、いっぱいされちゃうんだ♡」
弓なりにしなる竿を見て、少女たちはますます発情した顔を浮かべて、期待に胸を弾ませる。
咽せるほどに濃い性臭が、室内を満たす。
剛直を間近で見ただけで、少女たちの股から淫らな愛液が垂れ流れてきたのだ。
「はぁ、はぁ♡ 気持ちいいこと、いっぱいしたいよぉ♡ ユウちゃぁん♡」
「私たちに、エッチなこと、いっぱいしてください♡ どうか我慢なさらないで♡」
「欲望のままに、私たちの発情したカラダに、ヤらしい感情ぜんぶ、ぶつけて♡」
「ユッティのためなら、私たち何でもしてあげる♡ だから、して♡ ユッティ好みのエッチな女の子になるように、私たちのカラダに教え込んで♡」
垂れ流れる愛液で濡れ光る太ももをこすりつけながら、ブラに包まれた乳房を揺らして、淫らな顔で竿を求めてくる四人の美少女たち。
全員が欲望のままにを犯されることを望んで、膣を濡らし、発情したカラダを、たったひとりのオスに差し出している。
こんな状況を前にして、耐えられるオスがいるはずもなく……
ブチッ!
と、理性の糸が完全に切れた。
「たっぷり教え込んでやらあ!! 覚悟しろや四人とも!!」
「「「「あぁぁあああああぁン♡」」」」
長く、淫らな夜が幕を開ける。
次回からハーレムエッチです。