「うぅぅぅ…ぐすっ…生ぐざいよ~。ひぐっ…なまぐざいよ…」
粘液塗れのアクアはめそめそ泣きながら歩いていた。
ほらほら、後でシュワシュワ奢ってあげるから元気出しなさい?
「おーい!ユウジ、憲兵さん達にカエル運んでもらえるように話しておいたぜ!」
「ありがとう、カズマ」
カエルを倒した数も数だから、カズマに憲兵に運んでもらえるように頼んで貰った。
「ありがとうございます、ユウジ。私まで捕食されるところでした」
と、そんなことを言っているめぐみんは、俺が背中におんぶしている。
「ユウジ、これ。俺が遠くから見た時に、ちょっとヤバそうな構図だったぞ」
確かに…。粘液塗れの女を傍に連れ、女の子を運ぶ俺。
ちょっと危険な感じかな?
「なぁ、めぐみん。今後は、爆裂魔法は緊急時以外は禁止な。使用する魔力が大きいと魔力の代わりに命を削るらしいから。コレからは他の魔法で頑張ってくれ」
と、カズマ。命を削るのは流石にねぇ。
「使えませんよ」
「……何が使えないって?」
カズマが思わず、オウム返しのように言葉を返した。
めぐみんが、きゅっと俺に掴まっていた手を強くした。
「……私は爆裂魔法しか使えません。他の魔法は一切使えません」
「…………ふむ」
「おいおい、ユウジ~マジな分けないだろ~。なぁ、めぐみん?」
「マジです」
俺とカズマは、めぐみんの言葉で静まり返った。
その中で、泣きながら歩いていたアクアも泣き止んで、鼻をグズクズにしながら会話に参加した。
「爆裂魔法しか使えないってどういうこと?爆裂魔法を習得できるほどのスキルポイントあれば、他の魔法もスキルを習得出来るはずよ?」
「えっ?ちょっと待って、アクア。スキルポイントって、何だ?ユウジ知ってるか?」
「俺は知ってる。ギルドのルナさんから聞いた」
そんなカズマを見て、アクアが説明をし始めた。
「スキルポイントは、ジョブに就いた時に貰えるのよ。クラススキルを習得するポイントね。もちろん、最初が私みたいに優秀な人ほど、貰えるポイントが多いのよ!だから、私は宴会芸スキルを全て習得してからアークプリーストのスキルを習得したわよ」
「なぁ、アクア。宴会芸スキルっていつ使うんだ?」
アクアはカズマの質問を無視して話を続けた。
「クラススキルの習得するのにも、注意点があってね。水が苦手の人は、水魔法・氷結魔法を習得するのに普通の人よりもスキルポイントを使ったり、習得出来ない場合があるの。それでね、今回の爆裂魔法は複合魔法だから、様々な属性が絡みあってできる魔法なのよ」
「なるほど。だから、爆裂魔法が使えるぐらいなら、他の魔法を使えないわけではないのか」
カズマがアクアの説明で分かったみたいだ。
けど、アクア…自分の職のスキルよりも先に宴会芸スキルを取るのはさ………。あとで、少しお話しておく必要があるな。
「……ボソッ」
背中におぶっためぐみんが、ボソボソいい始めた。そのボソボソ声は段々大きくなるに連れて、俺を掴んでいる手にも力が入っていった。
「私は、爆裂魔法をこよなく愛しているアークウィザード!爆発系統の魔法が好きなんじゃなく!爆裂魔法が好きなんです!」
めぐみんめぐみん、掴まれている肩がちょっと痛い。
「確かに、基本魔法とか習得していれば旅は楽になるでしょう!ですが、ダメなんです!私は、爆裂魔法しか愛せないんです!例え、1日1発しか撃った後に倒れようともいいんです!私は爆裂魔法を愛しているんですから!だから、私は爆裂魔法を使うためにアークウィザードの道を選んだんです」
「素晴らしい! 素晴らしいわ! その、非効率ながらもロマンを追い求めるその姿に、私は感動したわ!」
アクアが何やら感動しながらそんなことを言う………。
カズマと目を合わせる。言いたいことは分かる。
「そうか、そうだよな!一直線なのはいい事だ!例え、この先が茨の道だろうが強く頑張って行けよ!今回の報酬は門出の祝いとして少し多めにやる」
と、カズマがめぐみんを突き放す発言をする。と、めぐみんは………。
「我が望みは、爆裂魔法を撃つことのみ!なので、無報酬でも構いません!ただ、ご飯とお風呂と雑費さえ頂ければ大丈夫です!それだけで、絶大的な力を得られるんです!お得ですよ!これは、もう長期契約をするべきです!」
「いやいや、俺達みたいなまだまだ弱小パーティには宝の持ち腐れだって!」
「いやいやいや、私だってレベル低いですよ!だ、だからレベルが上がれば魔法で倒れなくなります!だから、引き剥がそうとしないで!」
ちょっ…と待って、この子本当にアークウィザード?握力かなり強いんだけど。
「いやいやいやいや、1発しか魔法使えないとか使い勝手悪いだろ。てか、ユウジ大丈夫か!」
「この娘、中々握力あるよ……」
「こ、こらユウジを離せ。 お前多分他のパーティにも捨てられた口だろ。というかダンジョンにでも潜った暁には、爆裂魔法なんて狭いダンジョンじゃ使えないし、いよいよ役立たずだろ、お、おいこら離せ。てか、本当に握力つえぇなぁ!」
「み、見捨てないで下さい!もうどこのパーティーにも拾ってもらえません!ダンジョンの際には、荷物持ちでも何でもしますので、捨てないで下さい!」
うーん……このままだとあらぬ噂をされそうだし……それに…………よし。
「カズマ、この娘パーティに入れよう」
「おい、マジかユウジ!」
「ああ、いいと思う。いざとなれば敵の注意をひきつけさせることもできるし、予想外な強敵でも追い払えるだろう」
「ありがとうございます!あなたは本当に話のわかる人ですね!」
と、めぐみんが嬉しそうな顔で俺にお礼を言う。
「多少リスクがあるのぐらいならまだいいさ。それを補うぐらい頑張ればいいだけなんだから。だから頼りにさせてくれよ、めぐみん?」
「……今更ですが、本当に、いいのですか?」
オウ……急に不安になってきたかな?まあ、今までは1発撃って倒れ、お荷物になってたんだろうね。
「……ちょっと失礼」
「ちょっ、何を!?」
俺はめぐみんをおんぶから、俗に言うお姫様だっこに変えて、めぐみんの目を見て言う。
「全く動けないなんてこともなく全然軽いし、それに………こんな可愛くて一緒にいて面白い娘とくっついていられるなら嬉しいよ」
と、めぐみんの顔を見て微笑みながら言うと────。
「─────っ!!」
…………めぐみんは顔を爆発しそうなほど真っ赤にして瞳がうるうるしだしてういる。
「あ、あの、その………ですね………その…………あぅ」
どうやら頭のなかがオーバーヒートしたらしい。帽子で顔を見えないようにしている………可愛すぎる。
「うわぁ…………オとしたわ…………でも、なんか見てるだけでドキドキしちゃったんですけど………」
と、少し興奮してそんなことを言うアクア。
(ううっ…………ダ、ダメです………ユウジの顔が見れません………これ以上ユウジの顔を見るとどうにかなってしまいます…………けどユウジの顔が頭から離れなくて────)
『こんな可愛くて一緒にいて面白い娘とくっついていられるなら嬉しいよ』
(─────っ!!も、もうダメです……こんな私にしてくれたユウジには責任を取ってもらわないといけませんね…………覚悟してくださいね、ユウジ!)
────────────────────
「はい、確かに。ジャイアントトード討伐依頼確認しました。規定数より多く討伐をして下さったのですね、凄いですねユウジさん♪」
「えぇ、まぁ」
ニコニコしながら話し掛けてきたルナさん。揺れる胸を見ているとぎゅっ、と抱え込んで強調する。オォウ…………。
「ふふっ、私の胸をじっ、と見てますね。エッチ♪」
ぷるんっ、と胸を揺らすルナさん。オォウ、胸が、胸がぁ。
ん?何やら視線を感じる…………むぅ……?
「では、こちらが報酬になります。今日はお疲れさまです」
「ありがとうございます」
……ふむ、にしてもやはり便利だね。
討伐の報告に関して、仕留めたカエルの内一体は爆裂魔法で消滅したから、報告に関してはどうなるかと思っていたけれど、冒険者カードには、倒したモンスターの種類や討伐数が記録されていくらしい。俺が自分とカズマ、めぐみんから預かったカードを見せると、ルナさんはカウンターに置いてある何かの道具?を操作し、それだけてまでチェックを終えていた。俺は自分のカードを見ると、そこには冒険者レベル6と記されている。ちなみにカズマは4だ。あのカエルは駆け出し冒険者にとってレベルを上げやすい部類のモンスターだという。低レベルな者ほど成長が早いらしい。
「では、ユウジ様………今夜、部屋で待ってますから♡」
ん……ちゅっ♡
ルナさんから投げキッスを頂いた。大人の女性の色気を感じるね。
ルナさんから報酬と冒険者カードを貰い、ギルドの端っこにある空席に向った。
えっ、カズマ達は?アイツらなら、風呂だ。
粘液塗れで生臭いアクアを連れてきたりしたら、あらぬ誤解を受けてしまうから、カズマが風呂に追いやった。それでカズマも入りにいった。
席に座り、少しするとめぐみんが隣に座る。
「その、ユウジ」
「ん、どした?」
めぐみんがモジモジしている。
「あの、色々ありがとうございます」
……ふむ、今日のことかな。
「いいよ、言ったことに嘘偽りはない。めぐみんのこと気に入ったからね。自由に、自分に正直に生きる。誰かを理不尽に傷つけたりしなければそれはとても尊いモノだよ」
「…………おそらく私、貴方に惚れてしまいました。どうしてくれるんですか」
…………そうか。
「それは凄く嬉しいな。めぐみんみたいな可愛い女の子に好意を向けられるというのは」
「…………爆裂魔法と貴方に人生懸けることになるんですが」
それはまた面白い、いいね。
「もう一度言うよ。自分に正直に生きれば良いんだよ。そのすごい魔法で誰かの危機を救えばいいし、俺に人生を懸けてくれるというなら俺もめぐみんが困った時には傍にいるからさ」
俺がそう言うとめぐみんは────。
「そうですか、なら─────」
そこまで言うとこちらを向いて俺の頬を両手で挟み段々と目を閉じながら顔を近づけ────。
ちゅっ♡
桜色の唇を重ねられる。柔らかい心地いい感触が俺の唇から伝わってくる。
「んっ…………わ、私のファーストキスです…………」
唇を離しためぐみんは目をそらし、両手のひとさし指同士をチョンチョンさせながらそう告げてくる。
あまりの可愛さに思わず彼女の後頭部に手をやり、こちらから顔を近づける。
めぐみんは一瞬ビクッ、とするも特に抵抗は見せなかった。
俺とめぐみんの唇が重なる。
「んうっ………ちゅっ…………んっ…………ふぅっ……ちゅぱっ……ちゅっ……」
めぐみんの開いた唇の隙間から口内に舌を侵入させ、ゆっくりと舌でめぐみんの口内を味わっていく。
「んっ、んうっ、ちゅっ、ちゅぷっ……」
俺の舌が歯茎の裏や喉の奥へと縦横無尽に動き周る。
「んううっ……………んっ……んっ……んうっ!」
上顎のザラザラしたところを舐めるとめぐみんの体がビクンッ、と震える。弱点一つ見つけたかな?
俺はその弱点を執拗に舐め続ける。
「んううっ……!んっ、んっ、んぅぅ~~っ!」
ビクッ、ビクッとめぐみんの体が震えている。
少しの間舌を絡め続け俺がめぐみんの唇を解放すると唾液の糸が垂れる。
「はぁ……はぁ……」
荒い息を吐くめぐみんは自身の唇に指で触れ、瞳を潤ませる。
「ユウジ……気持ちいいです……もっと……」
そう言って俺に迫ってくるめぐみん。唾液でぬらぬらとしている唇が色っぽい。幼さの残るめぐみんの容姿からしてある種の妖しさが少し滲み出ている。
「そろそろカズマたちも来そうだしまた後で」
「…………むぅ」
むくれためぐみんは最後にもう一度俺にちゅうううっ、と勢い強めのキスをする。
「……ぷはぁっ♡ふふんっ、隙あらばいつでも貴方の唇を奪います。もっとエッチなことだってしますからね」
…………。
俺はめぐみんのちっパイ、その片方の先端を摘まむ。そしてクリクリと弄る。
「んうっ♡あっ、んっ、んああっ♡もう、ユウジは仕方ありませんね♪」
その後、性知識に幾らか疎いめぐみんに口頭でレクチャーしていると、何やら用が有るとかで1度席を離れるめぐみん。
と、少しすると────。
「すまない、少しいいだろうか……?」
ん?声をかけられ、そちらを見ると────女騎士がいた。
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