リリアナとカレンが日本に来てから数ヶ月。祐理とリリアナ、恵那達がボクの子供を出産する。現在は日本にある廃墟となった病院を買い取って修復したところに居る。その一室にある儀式場で3人は手術台に足を広げた状態で固定されている。床には魔法陣が描かれており、普通の出産ではない事がわかる。
「じゃあ、頑張ってね」
「「「はい」」」
「やっちゃって」
「「はっ」」
正史編纂委員会が用意した医師達によって、13歳になった祐理達が出産を開始する。ボクはそれを見守っているだけだ。いや、正確には彼女達の身体に闇を入れてお手伝いもしている。ボクがやる事の本番は次だ。
「本当にやるの? 貴方の子供よ」
「やるよ。ボクの子供だからいいんじゃないか」
「魔王たるご主人様に言っても無駄なのかしらね。こちらの準備はできているから問題ないけど」
「静花達の方は順調に育ってる?」
「ええ。問題ないわ」
「そう」
今回やるのは本当に人の道を外れた事だ。自分の子供を生贄にして神の依代を作成するのだから。
「しかし、女の子の身体って凄いね。子供が出来て、あんなに広がるんだから」
「そうね……」
手を握ったり頭を撫でてあげながら祐理達の出産を見守る。皆の膣から赤ちゃんが出てくる所をしっかりと見て、録画する。取り上げられた赤ちゃんは盛大に泣いていく。その子達を小さな赤ちゃん用ベッドに入れる。祐理達はベッドに移されてぼーっとこっちを見ている。
「お待たせしました」
「すぐ始めて」
「はっ」
新たに部屋に入って来た人達に運ばれてきたベッドにはひかりとカレン、静花と冬姫が寝ている。彼女達のお腹もかなり膨らんでいる。全身麻酔ではないので意識はある。
「では、これより帝王切開を開始します。メス」
余りに身体が幼い4人は手術で子供を取り出す。もちろん傷なんて残さない。同時進行だから1時間ほどで3人からも赤ちゃんが取り上げられた。その子達も、赤ちゃん用のベッドに入れられる。
「じゃあ、撤去して」
「はっ」
手術台などが移動され、残されたのは端っこに移動されたベッドの上身体を起こしている祐理達と、寝ながらこっちを見ているひかり達。
「リリアナの子をここに置いて、祐理の子はここっと」
六芒星の魔法陣の角に他の赤ちゃんを置く。真ん中にはリーゼロッテがリリアナの子を持って立つ。ボクは大量の闇を放出しながら魔法陣に呪力を込めていく。
「じゃあ、行くよ」
「ええ」
「どうか、ご無事で……」
「大丈夫だって」
祐理達も心配しながら見ているけど、失敗はない。創造神の権能を使うのだから。
「えいっ!」
魔法陣を光ると赤ちゃんが分解されて黒い光となってリリアナの赤ちゃんに集まる。そして、リリアナの赤ちゃんも黒いより大きな光となってリーゼロッテの中に入っていく。
「ぐっ!? あぐぅうぅぅぅぅぅぅぅっ!? あがっ、あぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
リーゼロッテのお腹が一瞬で妊婦のようになり、膨大な呪力と闇がリーゼロッテのお腹へと注ぎ込まれていく。3時間ほどすると、破水が始まってリーゼロッテのお腹の中から赤ちゃんが濃厚な闇の気配を醸し出しながらリーゼロッテの処女膜を突き破って出てくる。
「はーっ、はーっ」
「頑張ったね、みんな」
「「「「「はい」」」」」
「ふん」
「赤ちゃんは大丈夫ですか?」
「平気の、はずよ……」
出てきた赤ちゃんは銀色の綺麗な髪の毛をして、膨大な呪力を発揮している。優れた能力を持つボクの女達が産んだ7人の子供の合成体であり、資質は問題ない。特に恵那と祐理、静花、ひかり、リリアナの資質は凄まじいものだろう。冬姫とカレンの方は未知数だけど頭脳は優秀だしね。そして何より改めて生み直した母体がリーゼロッテなのだから。肉体そのものが再構築されているとしても、紛れもなく処女であり、神聖な力もやどる。
「よっと」
生まれた赤ちゃんのへその緒を斬って身体を拭く。既に誕生と共に泣いているので問題ないし赤ちゃん用のベッドに乗せて、倒れそうなリーゼロッテを片手で抱きしめて皆の元へと行く。
「お疲れ様でした。この子が私達の子ですね」
「恵那に抱かせてよ」
祐理が抱っこして恵那が抱こうとする。
「その前に乳をあげたら?」
「そうですね。恵那さん、少し待ってくださいね」
「うん。でも、恵那もあげたいな」
「馬鹿ね。順番でいいじゃない」
「それもそっか!」
「ひかりも触りたいよ!」
「私(わたくし)も」
「私は後でいい」
「そうですね」
一人を除いて赤ちゃんに夢中だ。生贄として融合させたので、リーゼロッテが産んだのは紛れもなく彼女達の赤ちゃんだ。今回の計画は神の力を簒奪する為の神の依代の作成と子供を産めないリーゼロッテにも子供を産ませる為に行った事だ。一応、全員が賛成している。微妙にリーゼロッテとリゼットが済まなさそうにしていたけど、ボクのハーレム内で彼女達だけが産めないのは可哀そうだしね。
「静花はいいの?」
「別にいいわよ。まだ複雑な気持ちだし」
「そうなの?」
「そりゃそうよ。好きでもない奴の子を産まされたんだから」
「なら、これから好きになればいいじゃん」
「スケベで鬼畜で変態で外道なアンタを?」
「そうそう。静花もエッチは気持ち良さそうにしてるじゃん」
「してないわよっ!」
顔を真っ赤に染めて否定する静花。でも、やりだしたら濡れ濡れになって、イキっぱなしなるんだよね。それも最終的にはアヘ顔になるのに否定するんだ。
「まぁ、お母さんが孫の顔をみたいって言ってたし、結婚するんだし子供は可愛がるわよ。アストを好きになるかは知らないわ」
真っ赤になりながらそっぽを向く静花。
「ツンデレ?」
「死ねっ!」
「うわっ!?」
容赦なく眉間を狙ったナイフが飛んでくる。
「ああ、ここは病院だったわね。じゃあ、脳を開いて矯正してあげる」
「いや、それ死ぬからっ! ノーサンキューだよ!」
「ふふふふ」
何処からかともなくメスを取り出して斬りかかってくる静花。カンピオーネの回復力は化物だ。
「あっちのパパとママは大変ね」
「そうですね。回復魔術を使って身体が動くようになりましたのでお茶を入れますね。冬姫さんや皆さんは
何がいいですか?」
「お手伝いしますね、カレンさん」
「お願いします、祐理さん」
「恵那ママだよ~。恵那は緑茶」
「あうあう」
「ひかりママですよ~。はぁ~ぷにぷに~。ひかりはジュースで」
「私が触っても壊れないだろうか……」
「大丈夫よ。ほら」
「うわっ、こら引っ張るな、リーゼロッテ! って、柔らかくて暖かいな」
「そうね。カレン、私は紅茶で。それとそろそろ寝るから後は任せたわ」
「はい」
向こうは和気あいあいとしているのにこっちは大変だ。
「ちっ、やっぱりこのままじゃ無理か。恥ずかしいけど仕方ない!」
「ちょっ!?」
FATEのジャック・ザ・リッパー愛用の暗殺者服に変身する静花。一度裸になって各部がゆっくりと装着されていく。実際には早いんだけどね。装着された後ははっきり言ってかなり強い。
「行く」
両手に大型ナイフを構えた静花は瞬時に俺から離れて気配を消そうとする。
「させるかっ!」
だから、接近して隠れさせない。離れられると気配遮断A+という完全に気配を断てば発見することは不可能に近いふざけたスキルが発動する。これに加えて暗殺者ではなく殺人鬼という特性上、加害者の彼女は被害者の相手に対して常に先手を取れる霧夜の殺人という権能まで発動してくる。こちらは夜なら無条件で先手を取れるという概念タイプの権能だ。昼の場合は運によって変わるが。まあ、流石に暗黒霧都は発動させていないが、夜のためナイフの威力は跳ね上がっている。暗黒霧都は霧の結界を張る権能だが、一般人が取り込まれれその場に一定時間居た場合は死亡し、魔術師でダメージを受け続ける。カンピオーネですら素早さを奪われるし、霧を大量に吸えば内部からダメージを与えられる。
「仕方ないわねっ!」
「そっちがその気ならやってあげるよ」
ボクは槍を出して静花とお互いに武器を合わせようとする。
「お二人共、そこまでにしてくださいませ! このような所で何をするつもりなのか、きっちり教えて頂きますよ?」
「祐理さん、これは、その……」
「ちょっとしたじゃれあいで……」
「な、に、か? だいたいじゃれあいで権能を使わないでください! お二人共簡単に力を使いすぎです!」
「「は~い」」
怖いので取り敢えずお互いに武器を仕舞う。
「旦那様は仕方ないとして、静花さんまで何をしているんですか?」
「す、すいません」
「照れ隠しで使うものではないですよ」
「ちっ、違いますから!」
「お茶が入りましたから、どうぞ」
カレンの言葉でボク達は説教からお茶を理由に逃げる事にした。