さて、車に乗って無線機に連絡を入れたので、次に進む。今度は助手席に座って窓から顔を出しながら、次に進む地図を見る。
「ねぇねぇ、このルートだよね?」
「そうだぞ。なんだ、運転でもしたいのか?」
「それも面白そうだよね」
「やめてくれ。皆の準備はいいか?」
『問題ありません』
出発できるようなので、窓から頭を出して挨拶しよう。すると、石が飛んできて、避ける。そしたら、倉田に命中した。
「くそっ、どんどん投げろ!アリエッタを虐めた仕返しだ!」
「そうだ!」
どんどん投げて来る。ボクはそれを全て弾く。伊丹は頭をやれやれって感じで掻いてる。手の指を銃の形にして、魔力を集める。
「何をしているのっ!」
「や、やめなさいっ!」
「すいませんっ、すいませんっ!」
両親の人達が慌てて割り込んで来て、謝るけれどボクは引き金を引く。
「おい待て」
伊丹がボクの手を上から握って降ろす。お蔭で照準がずれた。どちらにしろ、皆、死ぬだろうけど。
「させない」
杖を持った青みがかった銀髪の可愛い女の子が飛び出してきて、杖を盾にしながら障壁を張ってボクの攻撃を空に誘導した。空で爆発して雲が消し飛んだ。
「なんとかセーフか」
「無茶するね。指、無くなってたよ?」
伊丹の指は深く傷ついて、取れかかってる。ボクは闇を使って修復してあげる。
「助かる。でも、さっきのは駄目だぞ」
「攻撃されたから、正当防衛だよ」
「いや、過剰防衛だろ。消し飛ばす気満々じゃねえか」
「うん。でも、まあ、今回は助かったかも。面白いのが釣れた」
「あ~お前は……」
「これ以上、手を出さないでね。これはボクが買った喧嘩だから」
「ちっ、わかったよ。全員、何が有っても待機だ」
伊丹が無線機で他の隊にも連絡を入れる。これで問題ない。ボクは外に出る。女の子を見ると、弾いた衝撃で後ろに倒れていたのか、そのままの状態で三角帽子のおじいさんに怒られている。
「馬鹿もんが! 死ぬ所だったぞ!」
「問題無い。私の全魔力で防げる計算だった。それよりも……」
「そうじゃな」
ふらふらになりながらも立ち上がってこちらを見て来る。ボクはニッコリと笑って、闇を圧縮した球体を複数作り出す。
「レレイよ、わしゃ、夢でも見とるんかのう?」
「違う。これが現実」
「いや、ありえんじゃろ!なんちゅう魔力量じゃ! アレ一個でワシ等100人分くらいあるぞ!」
「……やっぱり、先程感じた膨大な魔力は間違いじゃなかった」
「わしは止めたというのに……勝手に飛び出しおって……こりゃ、死んだぞ」
さて、どうしようか。殺すのは簡単だけど……この女の子、ショートカットだけど大きくて綺麗な碧の瞳。身長も低くて身体つきもボクの好みだ。じっくりと観察していると、声が割って入って来た。
「どうかお許しください! 子供達がしでかした事ですので、何卒、何卒!」
村長さんが土下座して謝ってくる。両親もだ。子供達は無理矢理頭を下げさせられている。
「売られた喧嘩は数億倍にして返すものだよ。だから、この村ごと消してあげようかな」
「それだけは、それだけは勘弁してください! 私等はどうなってもいいので、関係の無い者達だけはどうか!」
「どうするんじゃ?」
「……大丈夫。まだ殺されていないという事は、条件次第では助けて貰える。相手は亜神か神様クラス。私達なんて片手間で殺せる。違う?」
「うん、そうだね。賢い子は好きだよ?じゃあ、ボクが何を求めるか、わかる?」
「……私?」
「根拠は?」
「それ以外に視線がいってない」
「正解。じゃあ、君がボクの牲奴隷になるなら助けてあげる」
「それは嫌。妻か愛人がいい」
「レレイっ!?」
性奴隷は嫌らしい。まあ、そうだよね。でも、立場が分かっているようで、要望を告げてきた。
「なんで?」
「性奴隷だと自由が無い。本が読めない。好きな事を調べられない」
「じゃあ、色々と教えてあげるし、ある程度自由にしてもいいよ」
「……それなら、別になんでもいい」
「じゃあ、服を脱いで裸になってよ」
「ここで?」
「ここで」
「……わかった」
「レレイ、何を考えとるんじゃ!」
「村の人には世話になった。その恩は返す」
裸になった彼女の姿は綺麗だった。ボクは近付出で、彼女の身体を撫でる。すると、ビクッと震えるが、微かに顔を赤らめているだけだった。
「男性経験は?」
「ない」
「そう。じゃあ、口を開けて」
「ん。んんっ!? じゅるっ、ちゅっ!?」
口付けをして、舌を絡める。直ぐに口内に舌を入れて、口の中を舐めていく。息継ぎの為に口を離すと、唾液の橋が出来た。
「はぁ、はぁ……」
「どう?」
「変な感じ……」
「これから、キスする時は舌を絡め合うからね」
「わかった」
「じゃあ、次は下だね。足を広げて、腰を落として股を開いて。それから、自分でマンコを開くんだ」
「? っ⁉ わ、わかった」
直ぐに言った通りの恰好になったが、マンコが分からなかったようなので、触れて教えてあげる。そのまま中を覗き込むと、処女膜が有った。
「よし、いいよ。それで、どれがいい」
「選んでいいのなら、妻がいい」
「じゃあ、それで。服はもう着てもいいよ」
「よかった」
着替えている間に、改めて残りの人を見る。
「じゃあ、今回の事は許してあげるけど次からは気を付けるんだよ。それとレレイでよかったけ?」
「ん。私はレレイ・ラ・レレーナ」
「そっか。じゃあ、レレイ。ボクはアスト。苗字が万里谷、よろしくね」
「わかった。アスト、よろしく。それで、一旦戻っていい? 荷物の準備がある」
「駄目。帰り、どうせ寄るからその時にね」
「わかった。師匠、用意しておいて」
「本当にいいのかの?」
「それしか手段がない。これは一番穏便な方法。それに私にとってもありがたい」
「なんじゃと?」
「色々と好奇心が満たせる。さっきの魔法とか、キスされた時に流れ込んできた大量の魔力とか。調べたい事がいっぱいある。玩具になるぐらいで深淵の知識が手に入るなら、安い物」
「お主は……」
「変な事、言った?」
「いや、魔導師としては正しいのじゃがな……まあ、わかったわい」
「それじゃあ、着替えとか……やっぱりいい。自分で用意する」
「ほいほい。餞別だけ用意しておいてやるわい」
「ありがとう」
「すまんな」
「気にしないで」
お爺ちゃんの次に村人達が色々と話してくる。終わったのを見計らて、ボクはレレイを助手席に乗せる。
「倉田さん、代わって代わって」
「いや、運転する気ですか」
「大丈夫だから」
「えっと、隊長?」
「ああ、構わん。好きにさせろ。俺は疲れた。このままちょっと仮眠を取る」
「了解」
運転席に座ったボクは皆に出発の合図を出す。
「目的地はどこ?」
「エルフが見たい!」
「じゃあ、右。案内する」
レレイの案内に従って、進んでいく。アクセル全開! 直ぐに時速100キロまでになる。後ろからも慌ててついてくる。
「ちょっ、速い速い!」
「問題ないよ~なんか、急いだ方がいい気がするし」
「それは勘」
『隊長、速いですって!』
「あ~幸運いくつだっけ?」
「A+ですがなにか~」
「全員に通達。出来る限り急いで向かう。理由は聞くな。ただし、戦闘が起こる可能性がある。全員、そのつもりで」
伊丹が全員に通達を出したので、これで大丈夫。どんどん急ごう。
「なあ、レレイだったか」
「何?」
「ここからこの速度だと何時間くらいでつく?」
「普通なら四日以上だけど、この速度なら四時間くらいでつく」
「そうか。それで、間に合いそうか?」
「ん~多分? まあ、いざとなればボクだけが飛んでいけばいいし」
「それもそうか。なら、二時間交代で運転させるか」
「それがいいも」
さて、楽しく進んでいく事、2時間ちょっと。ボクが歌いながら、進んでいくと森が川を曲がった先に見えてきた。交代はそろそろしないといけない。
「あの森に集落があ……っ!? 止まって! 炎竜が居る!」
レレイの声が聞こえたのでドリフトして止まる。
「伊丹、後は任せるよ~」
「はいはい。行って来い。お土産を期待してるからな」
「任せて。レレイは待っててね。ボクが退治してくるから」
「わかった」
「全隊に告げる。これより一時、待機。陛下の怪獣大決戦を見学するぞ。野営の準備を忘れるなよ」
ボクは降りて、胸のペンダントを握りしめながら走る。直にジャンプする。引きちぎったペンダントが槍へと変化する。そして、ボクの影から巨大なドラゴンが現れる。その頭に飛び乗って槍を炎竜に向ける。
「行くよ、あーちゃん! レレイに良い所を見せるんだからね」
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■━━━━!!」
アジ・ダハーカの咆哮は木々を薙ぎ倒して腐敗させ、衝撃波となって炎竜に襲い掛かる。炎竜も流石にこちらに気付いたのか、直ぐ人を咥えながら空に飛びあがってブレスを吐いてくる。
「負けるな、あーちゃん!」
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■━━━━!!」
巨大な黒いブレスが吐き出され、炎竜のブレスを押し返して吹き飛ばしていく。
「さあ、次は格闘戦だよ!」
「ぐぎゃ?」
「ん?」
吹き飛んだ炎竜は何時まで経っても帰ってこない。というか、トカゲめ、逃げやがった。
「軟弱なトカゲめっ! さてはボクのあーちゃんに恐れをなしたな! まだ変身が931個はあるのに!」
「ぐるっ」
「え? もっとある? そうだね。いっぱいだよね!」
こんな話をしながら、下を見ると……森が
「……おのれ、炎竜!」
「……」
「あ~ちゃん、そんな目で見ないで!いい、全部炎竜のせいだからね!という事で、帰っていいよ」
アジ・ダハーカを戻して、ボクは集落に飛び降りる。集落の人は直に弓を構えながらボクを囲む。生き残りは微かで、ほとんどが怪我人だ。
「無事みたいだね」
「君は、黒い竜から降りてきたな」
「イエス、あれはボクが呼び出したものだからね」
「そうか。人の子よ、助かった」
「ちゃんとお礼は貰うからいいよ。それより、速く脱出しようよ。道はボクが作るから」
「助かる。この借りは……」
「だから、後で貰うって」
槍を思いっきり投げて、火やその他もろもろ吹き飛ばして安全な道を作り出す。槍は転移魔術で直にボクの手元に帰ってくる。
「私はホドリューだ。娘達を先に避難させてくれ」
「ん~めんどいからもっと単純に力技でする。闇よ、ボクに従え!」
「何!?」
闇の触手で生き残りのエルフ達を全部捕まえて、闇の中に引きずり込んでレレイと伊丹達の所に転移した。