リリアナと護堂についてです。
祐理
私はお母様が親戚の子を引き取る事になり、仕事で忙しいお父様の代わりに休みだった私がお母様と共にギリシャにやって来ました。同い年の子が一緒に居た方が先方もいいだろうとの事でしたが、まさかこのような事になるなんて思いもしませんでした。
「ごめんね、祐理。お母さん、祐理を慰めるくらいしかできないの……」
「いえ、充分です……お母様だけでなく、他の方でもどうしようも無い事ですから……」
「祐理……」
人の身でありながら神様を弑逆し、その権能を簒奪した羅刹の君の命に誰が逆らう事ができましょう。そんな事ができるのは同格の御方か神様に他なりません。それに一般人だったお母様と違い、祖母達は喜ぶでしょう。
「大丈夫です……荒ぶる御方を鎮めるのも巫女の役目ですから……頑張って耐えてみせます……」
「そう……祐理、それなら貴女がアスト君の事を好きになるように心がけて、精一杯御奉仕しなさい。男なんて胃袋と性欲を満たせばいいのよ」
「おっ、お母様……」
「頑張りなさい」
「はっ、はい」
何時までも嫌がっていてもどうしようもありません。受け入れて役目を全うしましょう。私は日の本の巫女なのですから。決意した私をお母様は優しく撫でてくれます。
「ただいま~」
「お帰りなさい」
「おっ、お帰りなさいませ……ごっ、ご主人様……」
お戻りになられたご主人様に身体を預けていたお母様から離れて立ち上がり、頭を下げます。
「祐理、今は旦那様でいいよ」
「だっ、旦那様ですか……」
「そうそう。だって、ボクは祐理と結婚する気だからね」
「あらあら」
「はぅ……」
結婚という言葉に恥ずかしくなってきます。
「お腹すいたけど、ご飯ってある?」
「ルームサービスを頼むくらいね。何がいい?」
「ああ、なら全種類頼んで。それとトゥーレに連絡を取って召喚系と封印系、転移魔術の魔導書を持ってこさせて。ありったけ」
「わかったわ」
「わ、私はどうすれば……その……いいですか?」
「祐理は覚えてる魔術をボクに見せて」
「わ、分かりました。まだ未熟ですけどいいですか?」
「問題無いよ」
「はい……」
それから私は旦那様に魔術を見せていきました。それから、旦那様はトゥーレの方が持ってきた魔導書を読んでいきます。私はお茶を入れたりしたり、その、旦那様のだっ、男性器をお口に入れて旦那様のお小水を飲んだり、御奉仕の練習をして精液を飲んだりさせられました。旦那様のは生臭く、苦くてとても飲めた物ではありませんが、我慢して飲み込みます。それでも、お茶を組みに旦那様から離れて、トイレに入ると吐いてしまいます。あのような汚らしい物を口に入れて飲み込むのは大変辛いです。それでも直ぐに戻って、また旦那様の男性器を口に入れて御奉仕しなくてはいけません。逆らえばお仕置きされ、更に非道い目に合わされるからです。
憂鬱になりながらもお茶を入れて旦那様の所に戻ると、そこには綺麗な銀色の髪の毛をした女の子がいます。その子は精巧に作られた人形のように綺麗な子です。
「祐理、おかえり」
「ただいま戻りました。そちらの方はどなたですか?」
「この子はリーゼロッテ・ヴェルクマイスター。祐理と同じボクの女だから後輩だね」
この方も私と同じなのですか……普通ならハレンチと言いたいのですが、はっきり言って助かります。私だけで旦那様のその、性欲を処理するのはとても大変なのです。
「私は万里谷祐理です。どうぞよろしくお願い致しますね。リーゼロッテさんと呼べばよろしいでしょうか?」
「こちらこそよろしくお願いします。私はリーゼロッテじゃなくてリゼットかリズと呼んでください。親しい方はそう呼びますから。そちらはどうしたらいいでしょうか?」
「分かりました。私は祐理でいいですよ」
お互いに手を差し出して握手を交わします。その瞬間、私には彼女の中にある物が視えました。
「……虚無の魔石(クリフォトのませき)……闇の精霊様を三千年間もの間吸い上げて作られた魔石。無限の呪力を生み出す魔石と一体化し、不老不死を得た人から人ならざる神祖へと昇華した存在……神に近しい者……」
映し出された深淵は容易く私を飲み込んで暗く深い所へと誘われていきます。
「おっと、駄目だよ祐理」
「あっ……」
いつの間にか私の背後に居た旦那様が私を抱きしめて暗く深い場所からすくい上げてくれました。
「凄い霊視の才能ね。まさか私の障壁を突破して覗かれるなんて思っても見なかったわ」
目の前には先程とは違う冷徹な雰囲気を醸し出す底知れない魔の存在。いえ、ただの魔じゃありません。深淵に存在する邪悪なる存在。
「多分、ボクの権能の力が祐理には入ってるからね。リズの虚無の魔石と相性がいいから」
「貴方も気づいていたのかしら?」
「もちろん。トゥーレの総帥さん」
「なるほど、流石はアンラ・マンユの神殺しね。それでどうするのかしら? 私の力じゃ貴方には敵わないわ。闇の精霊なんていっても、闇その物を操る御方に勝てるはずもないから」
「どうもしないよ。言ったよね? リーゼロッテもボクの女だって」
「だっ、大丈夫なのですか……?」
私は彼女の存在が危険だと思います。大量の闇精霊を溢れ出させ、惑星全土を呑み込む事が可能な存在。プリンセス・アリスが予言した星なき夜の予言が神でない身で可能な御方。
「平気だって。ボクには敵わない」
「そうよ。だから、大人しく恭順を示しに来たの。まあ、本音を言えば私はいろんな奴から狙われているのよ。私ならどうにかできるけど、リゼットの時にはそれができないから守ってもらおうと思ってね」
「リゼットとは別人なのか?」
「二重人格と思ってくれていいわ。リゼットが元の私で、虚無の魔石に狂わされたのがリーゼロッテよ。貴方の権能なら暴走してもどうにかできるわよね?」
「可能だね。闇の精霊はボクには逆らえない」
「じゃあ、契約成立。私とリゼットは貴方の物になるから、貴方は私達を暴走させない事と守る事。出来ればリゼットを幸せにして。武力は私が担ってあげるから」
「もちろんだ。リゼットもリーゼロッテも二人共可愛がってあげるよ」
どうやら問題無いみたいですね。でも、本当にいいのでしょうか?
「いいんですか? 旦那様はその、いやらしい方ですよ……」
「別にいいわよ。虚無の魔石を得る前に十字軍に捕まって肉便器にされた事だってあるんだから、今更ね」
「初物じゃないの?」
「肉体は再構成されてるから初物よ。むしろ、処女なんて奪い放題よ。再生するから」
「なんて会話しているんですか! 慎みを持ってくださいなせ!」
「ふふふ、虐めがいありそうね。でも、とりあえず私は眠るわ」
そう言ってリーゼロッテの気配は消えて行きました。後には可愛らしい笑みを浮かべる女の子だけです。
「しかし、トゥーレは予想外にいい働きをしてくれる。虚無の魔石があるなら呪力量なんて気にしないでいいしね」
「なっ、何をなさる気なのですか?」
「秘密」
「……わ、分かりました……もう聞きません……」
「あ、あのっ、それで私は何をすればいいですか?」
「じゃあ、祐理と一緒に奉仕してもらうか」
「奉仕ですか……?」
「いや、やっぱいいや。リゼットはリーゼロッテの知識はあるの?」
「ありますよ。使えませんけど」
「なら問題無いね、手伝ってよ」
「分かりました」
「あ、あの、私は……」
「祐理は奉仕」
「うぅ……分かりました……」
それからお二人で魔術を作っていかれます。私はその間もひたすら旦那様の男性器を舐めて咥えて奉仕していきます。夜になるとお風呂で一日目にされた事を私はされますが、リゼットにはなさりません。ただ、キスして胸を揉んだり、二人で旦那様の身体を洗うぐらいでした。ベットに入ってからも同じです。私だけが犯されます。これが数日続き、私は憂鬱な気分を晴らすために外に出てホテルの庭を散歩します。それくらいの自由は許してくださいました。
「何故私だけにあのような事を……」
「万里谷祐理だな」
「そうですが……」
後ろから声を掛けられ、振り向くとそこには見知らぬ男性がいました。嫌な予感がして直ぐに逃げようとしますが、
「手間取らせるな」
「んぐっ!? んんんっ!?」
直ぐに押さえつけられて猿轡を嵌められ、抵抗できないようにされました。そのまま私は意識を失いました。
次に気が付いた時、私は着替えさせられていました。周りには私と同じ服を着せられた女の子や女性が居ます。直ぐに何らかの力を持つ方々だと分かりました。
「起きたか」
私の近くに居た青みが掛かった銀色の髪の毛のお人が声をかけてくれました。
「あ、あの、貴女は……」
「私はリリアナ・クラニチャールだ。悪いが時間がないので着替えさせて貰った」
「は、はい……あの、ここは……」
「ここはヴォバン侯爵の屋敷の一つだ。もうすぐ儀式が始まる。こっちに来るんだ」
「はっ、はい」
私はリリアナさんと一緒にに歩きながら質問する。
「ヴォバン侯爵とは羅刹王の御方ですか?」
「そうだ。神を招来する儀式に君と私は呼ばれたのだ」
「あっ、申し遅れました。私は万里谷祐理と申します」
「そうか。それより、時間のようだ」
古代の遺跡のような場所で扉が開き、老齢の男性が入ってきました。旦那様、私はどうすればいいのでしょうか?