艦隊これくしょんのR-18な短編作品詰め合わせ 作:dn88k
途中で百合な描写もありますので苦手な方はご注意ください。
ノック音が聞こえてきたのでいざドアを開けてみるとそこにいたのは秋雲と巻雲の二人であった。
「えへへ、来ちゃった」
「おう、入ってくれ」
提督も別段渋ることなく自室に迎え入れる。彼は言うまでもなくこの鎮守府の最高責任者であるが、かなりノリも気分も良い男である。
「いやあ、今日は参ったよお」
うんざりしたような表情で秋雲がそう言ってきたので、
「うん? 何があったんだ?」
と、提督も聞く。
二人で街へ行き、オタクショップでの買い物も含めたショッピングを楽しんだ帰りに、全く面識の無い二人組の男に声をかけられ、これから自分たちと遊ばないかだの何だの、というような事を言われたのだという。
「ほほーう、ナンパじゃねえか。お前らもやるねえ」
提督は感心してみせる。
しかしながら、秋雲も巻雲も自分達がナンパされているらしいと理解した途端怖くなってしまい、二人揃って全力で逃げ出してしまったのだそうだ。深海棲艦とかいうまるで正体の分からない存在と砲撃戦をする事には慣れていても、見知らぬ人間の男にいきなり声をかけられることは不慣れなようだ。
「追い返し方くらい考えといたほうがいいと思うんだけどなあ。そういうの結構あるんじゃねえのお前らなら?」
「えー? そんなのレアケースじゃん。大体なんであの人達声かけて来たんだろ?」
秋雲は自分達に声をかけてくる男なんて滅多にいないんだからナンパの追い返し方なんて考えるだけ無駄だと言いたいらしい。提督は呆れたように言う。
「お前らホント自分たちがいい女だっていう自覚ないよなあ」
「だって実際いい女じゃないじゃん。艦娘って部分取っちゃったらただ単に絵を描くのだけが取り柄な腐女子だよ?」
これは謙遜でもなんでもなく、秋雲の自分に対する素直な評価である。
「いい女だ、っていきなり言われても……うーん」
これについては巻雲も同じ思いのようだ。こう言って考え込んでしまった。そんな二人に対して提督は言う。
「はあ、あのなあ。秋雲にしても巻雲にしても顔からしてすげえ美人なんだぞ? 歩いてるだけで男が振り返るくらいのな。街歩いてて見られてるなって思った事ないか?」
「んー、そういうのはないかな? 外で見られてるかとかあんま意識したことないし……」
秋雲は困惑したような表情で首を捻る。
「巻雲も同じですね。街にいるからって他の人がどうとかいうのはあんまり……そういう物なんですか?」
ここでも巻雲は秋雲と足並みが揃っている。提督の発言を不思議に思っているようだ。
「ああ、しかも二人とも結構スタイルいいだろ? 秋雲なんかやたらおっぱいでけーし。話すきっかけさえ掴めれば男によっちゃ後は即ハボだね」
そして提督がシモな話を振った瞬間、楽しそうに秋雲と巻雲は話題に乗ってくる。
「あー、提督セクハラー」
「また司令官様に汚されちゃいますう」
それに対して少し笑いながら提督は言う。
「あのさーお前らの中で俺ってどういうキャラなのよ? こないだ俺をモデルにした同人描いたからって見させてもらったけど、なんで俺がアニメキャラいきなりレイプしてたのかすげー疑問なんだけど」
提督も出してみたよ、と秋雲に渡された同人誌。一体自分はどういう扱いなのかと興味半分で読んでみたところ、内容は当時放送していた人気アニメのヒロインが輪姦されるというもので、レイプをしている複数の屈強なモブキャラのうちの一人が自分だとわかって思い切り脱力した記憶がある。とりあえずその時はツッコミとして秋雲の頭を軽くチョップしてみたところ、我が意を得たりと言った感じの表情をされたので彼女なりの冗談だというのは分かった。それを裏打ちするように秋雲は言う。
「あはは、そういうのもネタとしてありかなって思っただけで別に悪気があった訳じゃないよ」
こういった冗談が実行出来るのは同人作家ならではだろうし、自分を信頼してくれているからだろう。
「うん、まあいいや。とりあえずそこは置いておいて、そんな感じで周りをあんま気にしないってのはお前らのある意味欠点でもあるし、いい所でもあるわな。おかげで俺はそんないい女と付き合えてる訳だし」
「後悔はしてない? なんか告白した時は最初引いてたような気もするんだけど」
秋雲が不安そうに聞く。信頼してくれてはいても、恋愛対象であるかどうかの確証が欲しいようだ。
「後悔なんかしてねえって。大体あれだってお前らがいきなりダブルで押しかけてきてお付き合いしろって迫ってきたからじゃねえか。リアルで聞いたのなんて生まれて初めてだよ、『付き合ってくれないならあなたを殺して私も死ぬ』なんて台詞」
提督が結構あっさりとこう言ってくれたので、秋雲もホッとした表情だ。
「あっは、そうだったそうだった。テンパっててかなり訳わかんないこと言いまくってた気がする」
秋雲も巻雲も提督が自分達を受け入れてくれた事が分かった瞬間、一瞬茫然とした後、飛び上がってしまいたいくらい大喜びした事を覚えている。確かにその過程では極度に緊張していた上にあまりにも必死になりすぎて支離滅裂な発言もしていたりしたのだが、その辺りについてはそもそも提督が自分達を女として見てくれているかどうかが不安だったからというのもあった。男の視線に鈍いという所からも推測は出来るのだが、この二人は自分たちが手がける創作物、すなわち同人誌で恋愛要素を扱うことはあるものの、自分自身の恋愛については非常に不器用であり、提督に惚れてしまってはいたが、だからと言ってどうして良いかは全く分からないまま、結果としていきなり突撃する形になってしまったのである。
「別にあんな過激なこと言わなくても俺はお前らなら全然OKだったぜ? 見た目よし、中身よし、何より一緒にいて楽しいしな」
「え、え、あ……そ、そう」
秋雲達は恥ずかしさのあまり反応に困ってしまった。この男はこういったド直球の発言をかまして自分達を困らせてしまう事が結構あるのだ。
しばらく気まずい沈黙がその場を支配したが、やがて秋雲が言った。
「それでさあ、いきなりなんだけど、そのぉ……いいかなあ?」
頬を染めながら上目遣いで聞いてくる秋雲。巻雲は無言で例の袖の余った両手で顔の下半分を隠しているが、その目つきは期待に満ちた、非常に色っぽいものになっていた。要するに、セックスのおねだりである。
(ああ、やっぱこいつら可愛いわ)
改めて提督はそう思う。そしてそんなとびきりの美少女達を恋人にできた自分は恵まれているなとも思う。
セックスの方面についてもそうだ。18禁の同人誌を描くくらいだからそっちの知識は十分あるんだろうし、何より体質面での資質も相当あるのだろう。回数を重ねれば重ねるほど、体型から所作から身に纏う雰囲気から、エロティックな魅力を増してきていて、男というものを飽きさせない。この二人はこれからもますます女として良さに磨きがかかって行くはずだ。本来なら男にモテて当然なそんな女の初めての相手が自分であることが提督は誇らしかった。しかも、他の男など見向きもせずひたすら自分の事を慕ってくれているのだからこれほど幸せな事もあるまい。
一方、秋雲と巻雲は返答を待つ間、実は結構緊張していた。二人がここに来たのは単に提督とおしゃべりがしたいだけではなく、セックスもその目的だったからだ。提督から、「おう、いいぞ」とOKの返事を貰った瞬間、二人ともどこかホッとしたような、それでいて色気のある微笑みが漏れた。と同時に、せっかちなその身体は早くも火照りだし、疼き始める。提督に初体験を捧げてから、愛情に満ちた性交によってその快楽を肉体に教え込まれ、性感をより強く深く覚えるよう開発された結果だった。
元々そういった事柄についても関心の強い二人だったからか、告白して正式に付き合うようになってから体の関係を持つに至るまでもそれほど時間はかからなかった。初めての時こそ痛みが伴ったものの、次第に体が慣れてくればそれは気持ちの良い、心の満たされる行為へと変わっていった。最近ではすっかりはまってしまって、だからこうやって二人で提督の私室を訪ねてみたりといった事もしているのだ。
「で、どっちが先?」
と提督が聞くと、
「あ、そうでした。秋雲、どうやって決める?」
と巻雲は相方に確認を求める。秋雲が言う。
「うーん、いつも通りじゃんけんでいいんじゃない?」
「じゃあそれで」
と巻雲は頷き、袖をまくって手を出す。
「好きだなあ、お前らじゃんけん」
そう言って提督は笑っている。提督とセックスをする際は基本的に3Pで、何らかの手段でどちらが先に提督の相手になるかを決めるのだが、時間があったりするときは二人の好きなテレビゲームで決めたりする事もある。ただし、それほど時間がなかったり、あるいは性的に余裕の無い状態になってしまっていた場合はその限りではなく、手っ取り早く結果が出るじゃんけんで決めてしまう事も多い。
「やったあ! 巻雲の先攻ですう! チャ〜ラ〜ラ〜」
「ちっくしょー……二連敗……」
巻雲が出したグーをそのまま上へとガッツポーズのように掲げるのと同時に何故か某ガンダムUCのテーマ曲を口ずさむのとは対照的に、秋雲は自分の出したチョキを悔しそうに見つめている。
「よし、じゃあ巻雲が先な」
そう言って提督は服を脱ぎ始める。
「司令官様あ! お願いします!」
目を輝かせる巻雲もそう言っていそいそと服を脱ぎ始める。前回に続き後回しとなってしまった秋雲は若干凹み気味だが、それでも服を脱ぐのは同じだ。
「んちゅ……司令官様のお口美味しいですう……」
提督とのキスで早くものぼせたような状態の巻雲を可愛らしく思いながら、彼女の性感帯にキスをしたり舐めたり撫でたりと丁寧にペッティングをしてあげていると、巻雲を提督とは逆方向から支えている秋雲がこんな事を言い出した。
「普段提督は優しく弄ってあげてるけどさあ、多分この子ってアソコとか結構強めにかき回してあげても喜ぶよ?」
「ほーん」
提督は関心を示すが、巻雲は当然ながら猛反発だ。
「デタラメ言うなですうー!」
しかし秋雲は、意に介する事なく、
「デタラメかどうか試しちゃおうよホラホラー」
と言って、既に潤んでいた巻雲の蜜道に自らの指を挿入させた。
「あうううっ!」
秋雲の指によってもたらされた快感のせいで巻雲から嬌声が上がる。
「クスッ、もう気持ちいいのかな? 締め付けてくるねえ?」
怪しい目つきと共に巻雲に語りかける秋雲。
「ちが、違うようっ……!」
「そう? じゃあ、弄ってみるねえ?」
そう言って秋雲は挿入した指を用いて巻雲の内部を捏ね始めた。確かに普段提督が行なっているものよりも激しい動きだ。
「うあああっ! あっ! あっ! あううっ!」
巻雲は喘ぎ声を出しながら秋雲に背を預けて、両脚を大きく広げ、ビクビクと痙攣していた。その表情は苦痛とは程遠い、とても淫らなものである。いくら巻雲相手とはいえ、秋雲も他人に対する手マンをするなどその言動から察するにおそらく初めてであり、ぶっつけ本番のようなのだが、それでも実に効果的に相手へ快感を与えているのは同性だからなのかもしれない。クチクチクチ、と言う音と、巻雲の喘ぐ声だけがしばらく室内に響いていたが、流石に耐えきれなくなったらしい巻雲が秋雲に向かって抗議した。
「きゃうう! 秋雲もこれ以上マンマン弄りまわさないでえ!」
「えー? 何いってんのさ。巻雲ったらこんなにオマンコ喜ばせてるくせにい」
秋雲によってかき回される巻雲の女性器はトロトロと粘液を排出し続け、既にそれは白みを帯びた、いわゆる本気汁へと変化し始めていた。
「ニシシ、巻雲さんはやっぱり好きもんですなあ」
「巻雲には女に弄られて喜ぶ趣味はないのお!」
「とぼけちゃって……」
「こんなところでいきなり某ホモAVのセリフをぶち込むなですう!」
とはいえ巻雲の言う某ホモAVのセリフの中でも特にネットでの知名度の高いものはごくごく普通の日常会話にも頻繁に出現するものが多いため、秋雲のセリフも作品のそれをわざと意識して言ったものかは分からないのだが。
それはともかくとして、巻雲が快感を覚えているのは見ていて明らかであり、いくら彼女自身が抗議をしたところでそれに説得力は微塵も感じられないのも事実ではあった。
クチュクチュと秋雲が巻雲の淫道を実に絶妙な力加減で丁寧にじっくりと掻き回し続け、いよいよ巻雲にも限界が訪れようとしていた。
「ああっ、巻雲のマンマン壊れちゃう! マンマン壊れちゃう! ……マンマンイクゥーッ!!」
仰け反ってビクンビクンと強く痙攣する巻雲。秋雲の指が挿入されたままの女陰は収縮を繰り返していて、しかも粘液をプシュ、プシュと吹き出していた。
「あうう……あううう……」
ようやく絶頂が収まったようだ。巻雲はトロンとした顔で余韻に浸っている。
「痛くはなさそうだね。巻雲の事どうしてもこういう感じにしてあげたくなるんだよねえ」
巻雲の愛液がたっぷりとついた自らの指を舐めながら言う秋雲。彼女の目つきは妖艶さの中にも巻雲を慈しむかのような印象を与える。巻雲が自分の愛撫で絶頂に至ってくれた事が嬉しいようだ。
「秋雲ったら酷いよお……」
「ごめんって、辛かった?」
「そんな事は、ないけど……」
「なら良かった。でも本番はこれからだよ? 提督のオチンチンが巻雲のここにズップリいっちゃうんだから」
ハッとする巻雲。そして秋雲の指差した先にはギンギンの状態となって自分に近づいてくる提督の姿があった。
「し、司令官様ぁ! 巻雲はまだイったばっかりですごく敏感で……!」
「ごめん、巻雲がエロすぎてこれ以上無理」
提督は巻雲の両足を掴んで開き、己の剛直をズプリと巻雲の蜜壺に一気に押し込んだ。
「きゃううううんっ!!」
再び絶叫して仰け反る巻雲。それを背後から秋雲が支える。
「巻雲のオマンコって元々感度いいもんねえ、イったばかりで提督のぶっといのをぶち込まれたらそりゃたまんないって」
そんな事を言いつつも巻雲を扱う秋雲の手つきは壊れ物でも扱うかのように丁寧だ。
提督は提督で巻雲の内部を味わうかのようにゆっくりと前後運動している。深くまで挿入すればまるで喜ぶかのように蜜肉はキュンキュンとうねり、引き抜こうとしてみればそれを引き止めるかのようにギュッと締め付けてくる。巻雲も気持ち良くてたまらないらしく、蕩けきった顔で、
「ほあああぁ……!」
と、喘いでいる。そんな巻雲を見る秋雲は実に羨ましそうだ。
「巻雲ったら気持ち良さそー……やっぱ提督がいい?」
そう聞かれた巻雲はゆっくり、コクコクと頷いて答える。
「司令官様のおちんちん、巻雲の中で優しく動いてくれてるぅ……」
クスクスと秋雲は笑い、
「やっぱこの子って優しくしてあげた方がいいみたいだね?」
と提督に言う。
「そうみたいだな。こういうのも結構好きだもんなあ?」
そう言った提督は巻雲の最深部までペニスを押し込み、そのまま腰を円運動させて膣壁を揉み始めた。
「はあうううっ……! 司令官様……! それぇ……!」
相変わらず提督の動作はゆっくりなのだが、巻雲の反応は激しくなった。どうやら内側からマッサージされるような動きが彼女の好みのようだ。その女陰も嬉しそうに愛液を吹き出し続けている。両足を大きく開いた状態のまま、時々ヒクつかせながら体をくねらせる巻雲。そんな彼女に対して、秋雲もその性感帯をゆっくりと撫でるように愛撫して快感を送り込む。
「はあー……! はあー……!」
だらしなく口を開いた蕩け顔で二人から与えられる快感を受け止めている巻雲。時々発生している体のヒクつきが大きくなってきている。
「ひょっとして巻雲ってちょっとイッてる?」
そんな秋雲の問いに、
「イッてるぅ……! 数えてえ……ないけどお……!」
と答える巻雲。どうやら既に弱い絶頂を何度も味わっていたようだ。
「もしかして辛いか? それなら途中でやめるが……」
心配そうに提督が聞いてきた。相手が辛いだけのセックスは彼の本意ではない。それに対して巻雲はフルフルと首を横に振り、
「辛くなんかあ、ないですう。司令官様があ、イってくれないのが……一番、嫌ですう……!」
と言った。秋雲がまたクスリと笑う。
「この子って本当に可愛いでしょ。すごく健気でさ」
「ああ、やべーだろコイツ可愛すぎて……」
提督も楽しそうだ。巻雲の希望に応えるべく、肉棒による淫道へのまったりとした攻撃を続けるとともに、クリトリスへの刺激も加えてみる事にした。ただし、激しいものではなく、じっくりとそっと撫で回すような刺激の与え方である。
「はああああっ! 司令官様あ! それ、気持ちよすぎちゃいますう!」
巻雲の体のヒクつきがさらに大きくなった。それと同時に彼女の肉壺の動きも激しくなり、いよいよ本格的に提督のペニスを搾り取るモードへ動きを変更したようだ。
「うおお、なんか一気に締め付けてきやがるようになってきたぞ……!」
「司令官様あ! 司令官様あっ! 気持ちいいっ! 気持ちいいですうっ!!」
いよいよ快感が臨界点に達しつつある巻雲は前後不覚の状態になってしまっている。腰をクイクイと動かして積極的に提督のペニスに刺激を与えにいっているが、これはもはや無意識の動きだろう。
「巻雲がいよいよヤバいよぉ。提督、キメてやんな!」
「おうよ!」
秋雲の合図に応じて提督も一気に激しいピストンに動きを変更する。元々じわじわと刺激を与えてくる巻雲の肉道によって射精感が高まりつつあったのだ。
「司令官様ああぁ!! 巻雲、イっちゃいますううっ!!」
「俺もだ、巻雲っ!! 出すぞっ!!」
そう言うと同時に提督の剛直の先端からドプッと白濁液が吹き出した。それと同時に巻雲の女の中枢も今日の行為の中で最高レベルのアクメに突入した。
「あああああっ!!」
絶叫と同時に体を激しく痙攣させる巻雲。強烈な快感のせいで朦朧とする意識の中、提督が自分の中で射精してくれている事だけは感じ取れた。
「司令官様があっ……! 出して、くれてるうっ……!」
巻雲の絶頂がしばらくして収束した後も彼女の意識は完全には元に戻れていないようだ。
「司令官様ぁ…………司令官様ぁ…………」
と、淫欲に満ちた虚ろな目でうわ言のように愛しい恋人の事を呼び続ける巻雲の姿があった。
先程までの行為で体に力が入らなくなっている巻雲をそっと寝かせて休ませる。
「次は、秋雲だな」
「うん、でもその前に……」
熱っぽい表情を浮かべて秋雲は言う。
「ね、キスして?」
そんな要望に応じるまでもなく提督は秋雲と唇を重ね、舌も絡ませてお互いの感触と味を楽しむ。秋雲はぎゅっと提督の体を抱きしめてなかなか離そうとせず、その間もディープキスは継続した。
ようやく二人の唇が離れ、小さく「ぷはっ」という声が秋雲から漏れた。
「お前、ホントにキス好きだなあ」
と提督が言うと、秋雲はトロンとした顔で、
「うん、キス、好きい……」
その上で、彼女が「ねえ、もう一回……」と言いかけたところで、ふらりと起き上がった巻雲が背後から秋雲に近づき、
「散々イジメてくれたお返しです!」
と叫んで秋雲のバストを両手でガシッと掴み、揉みしだき始めた。
「うわあっ! 巻雲ぉ! 揉んだらダメだってえ!」
秋雲は叫ぶが巻雲は止まらない。
「むー、いつも思うけど、なんで秋雲ばっかりこんな大きなおっぱいついてるんだろ」
胸のサイズは女性共通の悩みであり、その点で巻雲が秋雲に反感を覚えてしまうのは仕方ないが、だからと言ってそもそも秋雲レベルのサイズを求めてしまうのは世間一般からすれば贅沢という物であろう。
むしろ巻雲が女性としては標準的なサイズなのである。ところが、秋雲が備えているバストは普段の服装の上からは分かりにくいものの、一旦服を脱いでしまえば男の視線を釘付けにしてしまう程の大きさであり、いわゆる隠れ巨乳というものであった。だが、秋雲にしてみれば大きすぎるこの胸は、むしろコンプレックスと言って良いものなのだ。これは彼女が海水浴などにもあまり行きたがらない理由の一つで、一たび水着に着替えてしまえばその巨乳があらわとなってしまい、異性の欲望にまみれた視線と、同性の嫉妬を一身に受ける羽目になる。普段は他人の視線に鈍感なのも、秋雲なりの護身術なのかもしれなかった。
それに、新しい私服を購入する際、そのチョイスにかなり気を遣わなければならないというのも、秋雲が自分の巨乳を嫌がっている理由の一つだった。胸の大きい女性の場合、服を着用した際のその横幅はバストサイズで決まってしまう為、大抵のケースではそのまま着てしまうと太って見えてしまうのである。そういった事情に配慮して作られた服もあるにはあるのだが、そもそもの絶対数がそれほど多くない上、秋雲の嫌うスタイルを強調するようなデザインの物も多かったりする。だから、自分好みの服を探すだけでも、何かと余計な面倒が多いというのが秋雲の実情なのであった。
「あたしはこの胸で良い思いした事ないんだけど?」
自分の苦労も知らないで、と言いたげに秋雲はジト目で巻雲を見る。
「俺が秋雲のおっぱい楽しむのも嫌か?」
提督がそう言って来てしまったのは全くの想定外だったのでそれには流石に慌てる。
「え? い、いやあ、提督が楽しんでくれる分には嬉しいけどさ?」
そこだけは確かに良かったかな、と秋雲は思う。提督だって相手の胸の大きさを特に気にするタイプなどではない。それは巻雲をごく当たり前に愛してあげていることからもわかる。ただ、提督は自分の胸を触っている時にとても楽しそうにしてくれているし、それだけで今までは不便さしか感じて来なかった自分の身体的特徴が少しは報われたような気がして来ているのも正直な気持ちだ。
ところがそのタイミングで、提督がこんなことを聞いてきた。
「あー、もしかして秋雲が夕雲型の制服着たがるのって胸の大きさが分かりづらいからか?」
そんな問いに対して、
「んー、まあ、そういう部分はあるかも」
とあまり深く考えずに秋雲は答えてしまったのだが、
「何それ、腹立つうー」
と言って巻雲はプクっと頬を膨らませてしまった。
とは言えそれはそれである程度仕方のない部分はあるかもしれない。秋雲の場合は本来の自分の所属である陽炎型の制服のいずれかを着ても良いのだ。にもかかわらず夕雲型の制服を着用したがるのは自身が陽炎型と夕雲型の過渡期の存在であるという意識の他に、比較的分厚い夕雲型の制服の方が自分の体型が分かりづらくできるという狙いがあると言われればそれなりに説得力はある。陽炎型の制服はどれも軽快さを感じさせるデザインであり、秋雲が今更それを着てしまえば夕雲型のそれよりもあからさまに自分の胸の大きさがわかってしまう。そうなれば秋雲自身が恥ずかしいし、姉達の中でも特にスタイルの良い浜風ならともかく、普段から胸の大きさを気にしているらしい谷風や不知火あたりの神経を逆撫でしかねない。
しかしながられっきとした夕雲型である巻雲からすれば、いかに最愛の親友であり、限りなく自分達夕雲型に近い存在である秋雲とは言え、そんな理由でわざわざ自分達の制服を着ているのであればそれは大いに不満である。提督は素朴な疑問を口にしただけなのだが、その時点で提督と秋雲は巻雲の地雷を踏んでしまったのかもしれない。
「結局、諸悪の根源はこのおっぱいか! このおっぱいかあ!」
巻雲は秋雲の巨乳を激しくこねくり回し始める。
「だからそんなに触らないでってえ! あああんっ!」
「秋雲がいけないんでしょお!? こんなに大きくて敏感なおっぱいくっつけてる秋雲があ!」
「あたしが好きでつけてるわけじゃないんだってえ!!」
「それは嫌味か!? 嫌味かあ!?」
とはいえ別に巻雲だって本気で怒っているわけじゃない。確かに一瞬ムッとした側面はあるのかもしれないが、もともと巻雲にしたって秋雲のスタイルの良さには憧れているような部分がある。しかも衝動的に秋雲の胸をいじくり回しているうち、秋雲の反応が実に色っぽいものへと変化していったため、巻雲の中でエロいスイッチが入ってしまったみたいだ。秋雲が巻雲のエロい反応を見て興奮していたように、巻雲も秋雲のエロい姿を見るのが大好きなのだ。更に言ってしまうと、どうやら巻雲は秋雲の豊満なバストを触るのが特に好きなようだ。提督と3Pする場合は必ずと言っていいほど秋雲の胸を楽しそうに弄っている巻雲の姿がある。
艦娘としてのプライドがあるのか、戦闘に関わる事になると何かと秋雲に対抗意識をむき出しにする巻雲であるが、それ以外となると非常に仲が良い。そうでなければ秋雲とともにサークルを立ち上げて一緒に同人誌を執筆するということもないだろう。それどころか、一緒になって提督に告白し、一緒になって提督と恋人になるということもないはずだ。先ほどは秋雲に一方的にしてやられていたが、どうやら今の状況を見る限り巻雲もまた同性同士の性的な接触についても全く抵抗はないらしい。基本的に巻雲も秋雲もお互いの事が大好きなのだろう。巻雲に対して楽しそうに手マンをかましていた秋雲もそうなのだが、こうして見ていると巻雲にしたってそっちのケがあるんじゃないかと疑われても不思議じゃない状況である。というより、確実にそっちのケもある。その対象は巻雲と秋雲の双方限定なのかもしれないが。現状では提督という本命がいて、お互いについては友人以上恋人未満、と言ったところか。だからこの二人は提督の前でもエロい行為込みでじゃれつくように遊んでいたりするということが結構ある。提督がこの二人を愛らしく感じてしまう側面の一つだ。
「だからなんであんたはそこばっかりいじりたがるのよお!!」
「秋雲のおっぱいの大きさは反則です!! だから全ての夕雲型を代表して巻雲が罰を与えているのです!!」
「意味が分からな……ふああっ!!」
確かに意味が分からない。巻雲にしてみれば大好きな秋雲のおっぱいが触れれば理由は何でもいいのだろう。
「えへへへ……やっぱりおっぱい触られて悶えてる秋雲はとってもエッチいのです……」
そんな事を言いつつ発情しきった表情で息も荒い巻雲もまたエッチいという点では同じだ。
「ちょ、いい加減やめっ……!」
秋雲の反応がいよいよ怪しくなってきた。しかしながら巻雲はそれを無視して「ふんふん〜」と鼻歌を歌いながら秋雲の乳房全体を捏ねたり、乳首をつねったり引っ張ったりという攻撃を続けていた。すると突如として秋雲が、
「ああ、もうイくっ……!」
と言って、激しい痙攣を始めた。胸への刺激だけで絶頂に到達してしまったのだ。秋雲は仰け反ったままビクッ、ビクッ、と痙攣を続け、それが収束すると完全に背後にいる巻雲に体を預けた。
「バカあ……また胸でイっちゃったじゃないのさあ……」
「秋雲ってばかわいー……」
振り向いた秋雲とその顔を覗き込んでいた巻雲がキスをしていた。それは唇が触れ合うような軽いものではなく、舌を絡め合うディープキスであった。背面座位のような体勢から向き合うような体勢になり、お互いの体を抱きしめあってクチュクチュと音を立てながらキスをする二人を見て、
(エロすぎだろこいつら……)
と、提督は思うのだった。
そして提督に向かって突き出されているのは秋雲のお尻だ。その蜜壺の入り口からはトロトロと愛液が滴り落ちていて、異性の欲望を迎え入れるための準備をすっかり整え終えていた。
「ひゃあああん!!」
巻雲とイチャついていた秋雲が突如として絶叫し、背を仰け反らせた。何の予告もなく提督からバックで一気に挿入されたのだ。その剛直はすぐさま秋雲の最深部に到達し、密かに男を求めて疼いていたポルチオを叩く。
「いやああっ!! 奥ゴリゴリするのやめてええっ!!」
「でも、秋雲って結構奥も好きだろ?」
「そういう問題じゃなくてえっ!!」
確かに膣奥を刺激されるのはとても気持ちが良い。ただ、そこは秋雲にとってはすぐにアクメさせられてしまう事もあって、最も乱れまくってしまう、つまりは恥を晒しまくってしまう危険性の高い、少し困ったポイントなのである。それを承知の上で提督はゴリュゴリュとこねまくってくるのだからちょっとした悪意を疑ってしまう。
「だからそこばっか攻撃するのやめてってばあ!!」
「んー、刺激的な秋雲が見たいから却下」
「提督のバカァー!!」
すでに軽い絶頂を何度か味わっている秋雲はヒイヒイと息がかすれている。そんな状態の秋雲に対し、提督はそのお腹に手を回して、肉棒が埋まっているあたりを外から圧迫する形で捏ね始めた。膣からポルチオに渡る範囲を内側と外側から攻め立てる同時攻撃だ。
「おおおっ! や、やめっ! お、おおおおおっ!!」
快感が強すぎるせいか、もはや喘ぎ声も吠えるようなものへと変化していた。
「あおおおっ! おおっ! おううううっ!」
さながら動物のような声をあげ、はっはっ、と荒い息を繰り返しながら悶える秋雲の表情は決して苦痛を感じさせるものではなく、むしろその悦楽によって蕩けきったものであった。
「あはは、司令官様ぁ、そんなに激しくしたら秋雲壊れちゃいますよぉ」
巻雲はそう言うがその表情は実に楽しそうで、妖艶で、しかも羨ましそうだ。
「秋雲をぶっ壊したら次はまた巻雲な?」
「本当ですかぁ!?」
実に嬉しそうにそう言う巻雲とは極めて対照的なのが全く余裕のない秋雲である。
「ぶ、ぶっ壊っ……本当に、壊れちゃ……!!」
提督から強烈な快楽を与えられ続けている秋雲はもはやまともに喋ることもままならない。激しい運動による汗と、快感による涙、そしてだらしなく開いた口から垂れる涎は巻雲の嗜虐心を刺激した。
「もお秋雲ったらドロドロぉ……」
もはや快楽漬けとなってしまった秋雲を楽しそうに眺めていた巻雲は再度秋雲の唇を奪い、舌を絡めてその口内を蹂躙すると同時に、胸を中心とする秋雲の性感帯を撫でるように愛撫する事で快楽を再び送り込み始めた。
「んぶうう……んううう……」
自らの性的な弱点を熟知している二人に前後から攻め立てられ、もはや快感のせいで意識すらはっきりしているかどうかも怪しい秋雲。だが快楽を甘受するだけではなく、その肉体は性行為の本来の目的でもある生殖、すなわち提督の精液を得るための活動を滞りなく継続していた。提督の鍛え上げられたペニスでなければ挿入直後に射精してしまってもおかしくない構造を備えた秋雲の名器は、その目的を達成する為にキュウキュウと提督のそれを実に効果的に締め付けて快感を送り込み、提督を射精へ追い込むというミッションを着実に遂行し続けていたのである。
「くうう、出そうだ……!」
「あ、はあぁ。出るのお……? 出るのねえ?」
「おう、大好きな秋雲の膣内に出すぞ!」
「はひい、出してえ……! 秋雲のしきゅー、だいすきなてえとくのせーえきでおかしてえ……!」
もはや呂律の回らない状態で提督の射精をおねだりする秋雲。二人が絶頂に達する事を予感した巻雲も最高のアクメを秋雲に味あわせる為に支援攻撃に力を入れる。
「ほらほら、秋雲、イっちゃえー!」
トドメと言わんばかりに三たび秋雲の口を自らの口で犯し、乳首とクリトリスを強めの握力でつねる。
「んぶうううううっ!!」
巻雲に唇を奪われた状態で秋雲はエクスタシーに達した。ビクンビクンと激しく痙攣する彼女の体によって仕上げの一撃を加えられた形の提督のペニスも決壊し、怒涛の勢いで秋雲の胎内に精液を送り込む。これまで与えられた快感が強すぎたせいか、絶頂の時間も長かった。
「もお、むりい……」
ようやく快楽の頂上の世界から戻ってこれた秋雲はぐったりとしており、巻雲に体を預けて息も絶え絶えの状況だ。それでもまだ余韻が残っているようで、たまにヒク、ヒクと体が引きつっていた。
「すごかったねー、秋雲。でも今は辛いかな?」
巻雲はまともに動けそうもない親友の頭を愛おしそうに撫でる。そして先ほどの巻雲の時と同様、その体をゆっくりと仰向けにして、そっとベッドに寝かせた。
「ま、秋雲はしばらく休憩だな」
提督もふう、と一息ついて言う。
「けど、巻雲の方は復帰出来てるみたいだなあ?」
「はあい、巻雲、大好きな司令官様との2回目のエッチの準備OKですう」
期待に満ちた表情の巻雲。今度は自ら足を開き、両手で愛液にまみれた陰唇をくぱぁと開いてみせる。まだまだ余力のある提督にとってこれほどの誘惑はない。
「ほら、巻雲。行くぞ」
「はあい、愛しの司令官様ぁ。来てくださあい」
巻雲は喜びと共に再び提督を自らの体へと迎え入れていくのだった。
嬌声を上げる巻雲の隣で、秋雲はまだうまく思考が出来ない状態ながらも、
(もしかして秋雲も二回されちゃうのかなあ)
などと考えた。別にそれが嫌と言う事では決してない。その証拠に、そう考えた途端、ようやく絶頂の余韻が冷めつつあった体は再点火し、提督の体を求めて疼き始めていた。
(あーもう、ホントエロい……)
秋雲は自分の体の欲深さに呆れる。提督がこの体を作り変えちゃったんだな、とも考える。
結果的に、秋雲の予想は外れた。二回どころでは済まなかったと言う意味においてであるが。
それから2、3時間は経ったであろう。そこには提督と、肉欲を証明する粘液質な体液にまみれてドロドロになり、ぐったりと寝そべった状態になった秋雲と巻雲の姿があった。二人のあまりの愛らしさに提督がハッスルしすぎた結果だった。
「あっはあ……提督ったら意地が悪すぎだよお。秋雲の弱いところいじめまくるんだもん」
「巻雲も司令官様にまたまたいじめられてしまいましたあ……気持ちよすぎて今ちょっと立てないかもお」
「だってお前ら可愛すぎるんだもんよお。まあでも加減出来なかったのはすまんかった」
「加減出来ないくらい秋雲達って魅力的ー?」
「うん」
「そ、そう……」
素直すぎる提督の返答に恥ずかしさのあまり秋雲は言葉が続かない。まっすぐに愛情を表現してくれる提督相手だと秋雲お得意のおふざけキャラも通用せず空振りに終わってしまう事も珍しくない。
そんな時、巻雲が秋雲の股間を指差してこんな事を言った。
「それにしても秋雲のそこ、精子の量すごいよー」
とりあえず自分の股間に視線を移動させてみる。膣の入り口から提督の精液が溢れ出ていた。
「ホントだ、出されまくったねー。……ん? そう言う巻雲もすごい事になってるじゃん」
「うん、巻雲もいっぱい出されちゃった。精子でドロドロだもん」
自分達に放たれた精液の量にうっとりとしてしまう秋雲と巻雲。大量の精液はそれだけ提督が気持ち良くなったという証拠だ。その事実は秋雲と巻雲を何よりも喜ばせた。女だって好きな男が気持ち良くなってくれれば嬉しいのだ。
「すげー興奮するしそりゃ出まくるよなあ。気持ちいいし反応も可愛いし」
提督は満足げにそう言う。一方、続いて提督は真面目な表情になってこうも言った。
「でもなあ、自分だけ気持ちいいってのはこれはやだぞ? 苦しかったらそれは言ってくんねーと。今日は自分本位になっちまった気がするしなあ……」
これは行為が激しすぎたかもしれないという反省が言わせた発言であろう。ただし、これ自体は別に提督のポリシーであるとかそう言った小難しいものではない。相手が気持ち良くなってくれていなかったとしたらなんとなく後味が悪いという提督の性格がもたらす気分的なものなんである。
「苦しいなんて事は流石にないけどなあ。むしろ、めちゃくちゃ気持ち良くて……提督の一生懸命さとかもいっぱい伝わってきちゃって、その……」
だんだんと小声になっていってもはや真っ赤になり何も言えなくなってしまう秋雲。提督の懸念に反してとても良いセックスが出来ていたようだ。
「おちんちん挿れられながら一杯なでなでされたりとかもすごく良かったですう。なんかとっても恥ずかしいこと言ってたような気もしますけど……」
巻雲も満足していたようだ。照れながらそんな事を言っている。
「おう、秋雲も巻雲も俺の事『好き好きー』なんてたくさん言ってくれてたな」
「やめてー! それ素面だとめっちゃ恥ずいからー!」
秋雲が赤面した顔のまま手を振る。
「俺的にはすげえ嬉しかったけどな。だって大好きな女がそう言ってくれるんだぜ?」
「お、おう……」
なんでこの人はここまで素直に愛情表現が出来るんだろうと秋雲と巻雲は思った。でもそんな所もこの人の魅力なんだろうと思う。それも込みで二人は提督に惹かれたのだ。一緒にいるととても楽しくて、触れていると暖かくて、セックスはとんでもなく気持ち良くて。そんな人が恋人なのだ。もはや二人にとって提督のいない生活など考えられなくなっていた。
「え? お前ら漫画描いてる最中だったのか?」
ひとまず室内に飛び散った体液などの汚れを掃除し、後片付けを終えて雑談をしている最中に提督はその事を知らされた。
「うん、途中でエッチしたいよねって話になって押しかけちゃった。ごめんね?」
「まあ、それは別に良いっつーか、むしろ大歓迎。……ん? じゃあ締め切りとかそういうの大丈夫なのか? こないだは結構やばかったらしいって聞いたんだが」
「あ、そうだ! まずい!」
押しかけた側の二人は慌てて衣服を着て整える。
「ごめんね、提督! お邪魔しましたー!」
「おう、またな」
部屋を飛び出していく二人を苦笑いしながら提督は送り出す。
バタバタと作業部屋に戻る秋雲と巻雲。
「やっちゃったねー……」
「そだねー。ついねー……」
「また作業中にこれで時間使っちゃったよ」
「最近巻雲達こういうの多いよね。本作らなきゃいけないのに、一人エッチしちゃったり、司令官様としちゃったり……」
巻雲は溜め息混じりにそう言う。
この二人、元々の執筆速度はかなり早い部類だった。だから印刷所の早期入稿割引制度といった物もどんどん活用していたのである。
ところが、である。提督と懇ろになった途端、その辺りの速度がガクンと落ちた。原因は明白で、提督とのセックスに夢中になっている他、漫画を描いている最中にもエロシーンの描写が自分達と提督との行為を連想してしまう為についつい自らの股間に手が伸びて作業が止まるといったことが多発しているのである。特に純愛系の作品を描いている時にこの傾向が顕著で、その時はネームの最中に延々と一人でしてしまうという始末である。
それまでは想像の中で済ませていたセックスという行為が実態を伴うようになった事で自分達のエロ度は一段階も二段階も上昇してしまったというのが実感としてある。
「大体さ、思い出しオナニーってめっちゃ気持ちいいじゃん? ついついしちゃうじゃん?」
秋雲の言う通り、提督との行為を思い出しながらするオナニーの気持ちよさは格別だ。実際のセックスを通じて味わった極上の快楽と充実感をオカズにしているのだから当然であると言えた。おかげで秋雲も巻雲も既製品の視覚や聴覚を用いたオカズ、つまりはエロ漫画とかエロ同人CDとかの類を利用してのオナニーについてはすっかりご無沙汰である。一応お気に入りのサークルの発行物に関しては一通り購入だけはしているのだが。
「確かに気持ちいいよねー。司令官様の触った感触とかリアルに思い出しながら出来ちゃうし……」
とろけたような表情でそう言う巻雲は次の瞬間ハッとして、
「秋雲……もしかしてウチらって純愛系エロマンガはもう描けない!?」
と、深刻な表情で聞いてきた。
「提督と別れるかウチらが枯れるかすれば落とすリスク無しでも描けるだろうけど、それが嫌ならなんか方法考えないとね……」
半分諦めたような顔でそう答える秋雲。
とりあえずネームを切る段階でそれが甘々でラブラブなものだったらまずはオナニーにふけってしまうという癖はどうにかしなければなるまい。少なくとも進捗の遅延は確実に発生するし、その度合いによっては新刊を落とすと言う最悪のシナリオも現状では十分あり得る為だ。だからその癖についてどうにもならないと言うのなら、今後製作する同人誌はその実自分たちの性癖的にはオカズになりづらい、いわゆる陵辱モノを基本路線とする他なさそうだ。
「秋雲さん的にはもっとイチャラブなエロマンガ描きたいんだけどねー……」
「それは分かるけど、そういうのって司令官様としてるの思い出してムラムラしちゃうし……」
何しろ提督とするセックスは秋雲にとっても巻雲にとってもこれ以上なく甘美であり、その感覚はもはや自分を構築している感性そのものでも言うべき代物へと昇華していた。提督とのセックスを通じてそれだけ肉体に対して充実した開発が施され、その感覚を体がすっかり学習してしまっていたのである。はっきり言って、行為そのものは純愛系エロマンガもかくやというイチャラブっぷりが相変わらず続いているのだ。甘ったるい内容のネームなど切ろうものなら反射的にその内容が自分たちと提督との行為を想起させ、体が熱くなり、子宮が疼き始めてしまう。場合によっては今日のようにそのまま提督の元へ押しかけおねだりをしてそのままセックス突入なんて事もあったりする。ある意味悪循環である。
そうなればもう執筆の最中にひたすら思い出しオナニーしてしまうなりセックスしてしまうなりで限りある時間を浪費し、昨年末の修羅場modeのような事態を再現させてしまうというオチになるのは目に見えている。
恋が人を変えるというのはよく言われる事だし、実際に秋雲と巻雲も提督と恋人になった事でその事を実感している。ただし、彼女たちの場合はそれに副作用もついてきてしまったようだ。特に、二人とも性的な事象に対して自分自身の意思とは別に肉体の方が素直過ぎたことはまずかったかもしれない。
「巻雲さー……」
「……何?」
「ちょっと、ここでしちゃっていい? さっきの思い出したら、また……」
身も蓋もなく言えばオナニーしたいという訳である。先ほど提督とした感覚が消えてくれていないのだ。普通なら人前でするものではないはずなのだが、もはや秋雲にとってはあまりの欲望の高ぶりのためにそんな悠長なことは言っていられない状態となっていた。
それに対して巻雲は意外な返答をする。
「していいと思う……巻雲はもうしてるし」
「……ん?」
よくよく見ると執筆作業を行なっているはずの巻雲の両手の位置がおかしい。机の上ではなく股間でごそごそと動いていて、しかも息が乱れている。
(あー、お取り込み中でしたか……大変失礼いたしました)
それじゃ自分だっていいよねと、そんな事を考えながらいざ自らの股間をそっと触れてみるとパンストとショーツを重ねた上からでも分かるくらいクリトリスがぷっくりと膨らんでしまっていて、体が刺激を渇望している事はそこからも分かる。しかもクリトリスのサイズは完全勃起状態のそれであり、外部からはなんの刺激もなく、ふと提督との行為を思い出しただけにも関わらずそうなってしまっているのだ。この辺りからも、自分の体が思った以上に淫乱な体質に変化していたのを嫌でも理解させられてしまい我ながら呆れるが、ここの疼きを解消しなければ作業は進められそうもない。せめてクリイキぐらいはしないとなどと思い、秋雲はフウフウと荒い息を繰り返しながら興奮で膨らんだ豆をやや乱暴に弄くり回し始めた。
提督に愛されまくって蕩けるような日々を送るものの、その対価として自らの体の淫乱度上昇にも耐えなければならない艦娘兼エロ同人作家達の苦悩はまだまだ始まったばかりである。