艦隊これくしょんのR-18な短編作品詰め合わせ 作:dn88k
執務室にて、今日の書類作業や、その他諸々の仕事の最終チェックをしている提督の耳に突如として何やらネットリとした物が触れ、ゾクリとした感覚が走る。
「うおっ!? ……鬼怒!! テメエ何やってやがる!!」
「えへへ、耳舐めー」
慌てて振り返った提督の視線の先には両手を後ろに回して楽しそうに笑っている鬼怒の姿があった。
「何だいきなり? 耳を舐めるとか」
提督は当然の疑問を口にする。
「いやあ、提督にやってみたら効くのかなあって」
「いや、だから何でそんな事思ったのかって話な訳よ」
「うん、実はね……」
鬼怒は事情を話し始める。
先日、秋雲に成人向け同人音声という物を聞かせてもらったのだと言う。元々秋雲は同人誌の製作をライフワークにしているし、そういった趣味の一環として同人作品の収集もしているのだが、その中には作品の媒体が紙ではなく、音声データという形式の物もあるのだそうだ。成人向けなのだからそのほとんどは性的なものをテーマにしている訳だが、こういった物は男性向けだけではなく、女性向けも存在しているらしい。しかも、音声という媒体の性質ゆえか、聞き手を主人公に見立て、作品内の語り手 ── 嘘か誠かプロの声優が声を当てている場合もあるのだとか ── が、卑猥な言葉をささやきかけたり、効果音を駆使してまるで聞き手が語り手と仮想的に性的な行為を行なっているかのような演出を施したりして、聞き手を興奮へ誘うものが多いとの事である。
「へえ、そんな物があるのか」
提督は感心する。同人誌という物があるのは知っていたが、音声を主体とした物がある事までは知らなかったのである。収録の為のスタジオの手配なんかも大変なんじゃないかと思いつつ、自分自身その手の知識はほとんど無いし、鬼怒が知っているとも思えないのでその辺りの質問はしない事にした。
「しかし秋雲も結構意外だよな。てっきり漫画とかばっかり描いてるもんだと思ってたからなあ」
「秋雲は声でなんか作ったりってのは直接はしてないみたいだけどね。でも知り合いのサークル……? とかがそういうの作ってて色々ツテはあるみたい」
鬼怒が思い出すように言うのに対して、
「ああ、なるほどな」
と、提督は納得する。以前、頼まれていたイラストの納期がどうのこうのと言って秋雲がバタバタしていた事を思い出した。秋雲自身は社交的な性格であるし、そういった人脈も広いのであろう。
「んで、だ。何でそれが俺の耳を舐める事につながるんだ?」
「ええ、と。それ、なんだけど……」
実は、そういった同人音声のメインとも言える要素の一つに、聞き手の耳を舐める音という物があるのだとか。鬼怒が初めてそれを聞かされた時はまるで本当に自分の耳が舐められているように錯覚してしまい、ゾクゾクと痺れるような感覚を覚えて興奮してしまったのだそうだ。
音だけでさえこれである。では、実際に舐めてみたらどうなるかを試してみたくなったのだという。ただし、その対象が自分ではなく提督であるあたり迷惑極まりないが。
「……いくら試したいからって他人にいきなりそういう事やんねーでくれねえかなあ……」
提督は呆れ顔でそう言うが、鬼怒はその辺りを気にかけている様子は無い。
「いーじゃんいーじゃん。で、ゾクゾクした?」
楽しそうにこう聞いてくる鬼怒に対して、ふてくされたような表情で提督は答える。
「……した」
「いよっしゃあっ!!」
何でガッツポーズなんかしてんだと提督は内心ツッコミを入れる。鬼怒という艦娘はなんだかんだと理由を付けては提督にちょっかいを出してくる。バレンタインデーには、甘いものは一つだけで残りの全てが激辛の香辛料入りという逆ロシアンルーレットチョコをお見舞いされた事もある。その直後のホワイトデーには仕返しとして同じく激辛の香辛料入りのクッキーを食わせてやったのだが、何でそんなことばかりして来るのか、それが自分への好意の裏返しなのに気付いたのはそれからしばらくしてからだ。とあるタイミングでもしかして、と思いつつも軽く問い詰めてみたところ、顔を耳まで真っ赤にして自分の気持ちを白状した時の鬼怒の可愛らしい姿は今でも忘れられない。元々悪気が無い事は分かっていたつもりだが、気持ちをはっきりと伝えられた今となってはこういった彼女の行動には悪印象を抱きようがない。
「ところで、だ」
「んん?」
提督が話を切り出すと、鬼怒が不思議そうな表情をした。
「そういうのは他人に試して反応を確かめるんじゃなくて、直接自分で体感して確認する必要があると思うぞ?」
提督がイタズラじみた表情でこう言った途端、鬼怒の顔が赤くなった。
「え? い、いや、それはもう同人音声で分かってるし……!」
「でもお前の場合はあくまで音だけだろ? 俺みたいに実際に舐められた訳じゃないよなあ?」
「うっ……」
鬼怒は赤面したまま黙り込んでしまった。
「耳を実際に舐められた結果がどうなるか、本気で知りたいと思ってるなら俺は協力を惜しまないが?」
「……それ、提督がやってみたいってだけだよね?」
提督の提案に対しジトリとした視線を送る鬼怒。
「ま、否定はしないな」
「否定しないのかよお……」
「あと、いきなりお前にやられたからその仕返しだな」
「うわ、ひどい……」
未だ赤面しつつも、呆れたような表情をする鬼怒。彼女はしばらく沈黙していたが、やがて諦めたかのように、
「分かったよぉ……提督も鬼怒の耳舐めてみてもいいよ……」
と俯きながら言った。
「決まりだな。じゃあ、そこに座ってくれ」
と提督は執務室のソファを指差し、それに対して鬼怒は素直に頷いた。
ソファに座っている鬼怒は背筋を真っ直ぐに伸ばしていて、顔はほんの少しばかり赤くなっており、明らかに緊張しているのが分かる。そんな彼女の事を横から眺めていた提督が、
「お前、そんな怖くなるような事いきなり俺にやった訳?」
と、楽しそうに言うと、
「わ、悪かったってばあっ!」
と、視線を真っ直ぐ前に向けたままの鬼怒が上ずった声で言ってくる。続けて、
「舐めてみるだけなら他の誰かに頼んでみても良かったんじゃね?」
という質問を提督が鬼怒にしてみたところ、彼女は更に顔を赤らめ、やや震えながらこう答えた。
「こ、こんなの提督以外に出来ないよっ!」
提督は真顔になり、
「ふぅん……」
と言ってから、
「じゃあ、やってみるからな。動くなよ?」
と言い、鬼怒の左耳へと口を近づけた。
ヌルリ、という感触が伝わり、鬼怒は、
「ひぃ……あ」
と声をあげた。
「どうだ?」
と提督が聞くと、
「やっぱ、音声よりもゾクゾクする……。えと、それで……」
「うん? どうした?」
不安そうな鬼怒に提督が続きを促すと、
「耳舐めてみて、変だったりしない? ほら、味とか……」
と鬼怒は聞いてきた。
「いや? そんな事はないけどな? 綺麗だよ、お前の耳」
そう提督が言ったせいか、ホッとしたような表情になった鬼怒は、
「そう、か……じゃ、続き、しても、いい、よ……?」
と俯きながら言った。彼女の愛らしさを再確認した思いの提督は徹底的に可愛がるつもりで鬼怒への耳舐めを再開した。
「ひゃ、ひゃああ……」
蕩けた表情で間抜けな声をあげる鬼怒。提督の耳舐めが執拗なせいか、どうやら性的な快感を覚え始めているらしい。それを見極めた提督は左手で彼女の股間をなぞり始める。
「ふあああっ!!」
甘美な声と共に軽く身体をひくつかせる鬼怒。提督が撫でている彼女の股間の感触がスパッツ越しに伝わってくるが、そこが湿気っているように感じるのは気のせいだろうか。ここで一旦提督は鬼怒に対する股間への愛撫と耳舐めのペースを落とし、その様子を伺う。
「や、やめて……やめてよぉ。……ね?」
潤んだ瞳で鬼怒はそう言っているが、体の反応や表情を見る限りは全く嫌がっているようには見えない。そこで提督は更なるイジワルを思いついた。
「そうか……。いや、スマン。そこまで嫌だったとはな」
そう言って彼は耳舐めと鬼怒の股間への愛撫をやめてしまった。
「えっ……!?」
目を大きく見開いて提督を見つめる鬼怒のその表情は、まるで大切な何かを失ったかのような喪失感を感じさせた。同時に、何故こんな仕打ちをするのかという、抗議でもしているかのような印象も受ける。この反応は提督の想定が間違っていない事を確信させるには十分であった。
「どうした? やめてと言ったのはお前だろ?」
「うう、た、確かにそう言ったかもしれないけどお……!」
「何か問題が?」
「う、ううー……」
発情しきった顔を伏せて何かを耐えるように震えている鬼怒。そこに提督が追い打ちをかける。
「ほら、言ってくれ。鬼怒がどうして欲しいのか」
しばらくの沈黙の後、鬼怒は叫ぶように言った。
「も、もっと弄ってっ!! 提督の手で鬼怒のアソコもっと気持ち良くしてえっ!!」
「了解」
提督は愛撫を再開した。ただし、今度はスパッツの上からではなく、その手をショーツの中まで潜り込ませて直接鬼怒の女性器を弄り回すという、より強烈なものであった。
「いやあ、ああああああっ!!」
提督の手によって陰核どころか膣内さえも巧みにこねくり回されて鬼怒はその快楽になされるがままとなっていた。それだけではない、提督は鬼怒の股間への攻撃に飽き足らず、耳への攻撃、すなわち耳舐めまでをも再開したのである。
「あうっ! ふああああっ……!!」
提督の攻勢の前にだらけた声を上げてしまう鬼怒。しかし彼女だってやられたままではいられない。その意識の中にかろうじて残った理性で反撃を試みる。
(提督って鬼怒の手コキ大好きだもんね……? シコシコしてあげたらすぐイっちゃうもんね……!?)
そう考えながら鬼怒は快感で震える手で提督のズボンのベルトを緩め、チャックを下ろし、そして下着を引き下げて彼のすっかり硬化した陰茎を露出させた。この陰茎を鬼怒は片手でつかみ、しごき始めた。
「うっ……」
提督の息が今までよりも乱れている。その反応から、鬼怒の手コキによって快感を覚えているのはこれまでの経験で明らかであった。
(鬼怒だって、負けないん、だからあっ……!!)
強烈な性感を覚えつつも、ここで屈する事をよしとしない鬼怒。そこには、これも提督との一種のじゃれ合いだという意識の他に、自分だけでなく彼に気持ち良くなって欲しいと感じているという健気さがあった。彼女は以前に自分の体で提督が射精したという事実を忘れる事が出来ずにいて、どうすれば射精に至ってくれるのかを頻繁に考えるようになってしまっていたのである。もはやここまでくれば鬼怒にとって提督の射精そのものが麻薬とさほど変わらない。
鬼怒の手に感じられる提督の一物の硬さはかつて無い程だ。それだけ提督が興奮してくれているのが嬉しくて堪らない鬼怒はしかし、自身の限界が提督によってすぐそばに迫っている事も自覚せざるを得なかった。
「て、提督っ、イっちゃうよお……鬼怒、イっちゃう、よぉっ……!」
手コキをやめる事無く、自身の限界を白状する鬼怒。
「ああ、俺も限界だ……俺も、鬼怒でイくっ……!」
彼女の耳元で提督もまた自分が限界である事を吐露する。
「イってっ! イってっ! 一緒に、イこっ!?」
提督のセリフに安心した鬼怒も限界に至った自分の身体の性感を解放する。
「イく、イく、提督の手マンでイっちゃう……うああ、イく……イくううううぅ!!」
鬼怒が大きく身体をのけぞらせ、絶頂に至ると同時に、提督も限界に達し、その陰茎の先端から白濁液を噴出し始めた。彼の快感を証拠づけるその粘液は鬼怒に向かって吹きかけられ、その身体を汚した。
(イってるぅ! 提督が、イってるぅ……!!)
鬼怒にとってこの事実こそが、その身体に湧き上がる甘美な感覚の根源であると言えた。
「ハアァ……! ハアァ……!」
少々過激なペッテングの末に同時の絶頂を迎えて荒い息を繰り返しつつ一息つく鬼怒と提督。しかし、これだけで満足出来る程この二人の関係は浅くは無かった。一度絶頂を迎えたにも関わらず、鬼怒は切なそうな表情を浮かべて提督に言う。
「ねえ、指だけなの……?」
真っ直ぐに見つめてくる提督に対して鬼怒は恥ずかしそうに言葉を続ける。
「奥、切ないよぉ……。提督だってまだ硬いまんまじゃん。ね、挿れて? 挿れてよぉ……」
そう言いながら彼女は自身の下腹部を撫でていた。
いい歳して子供じみた掛け合いをしょっちゅうやっている二人だが、それはこの二人がそれだけ性格の相性が良いという事でもある。そのせいか大分前からやる事はやっているなんて関係になっていた。提督は提督で鬼怒の事は愛おしくて仕方がないし、鬼怒だってここまでするのは相手が提督だからだ。体の相性も抜群で、時間さえあればお互い貪るようにまぐわっている事だって珍しくない。
(鬼怒がおかしくなっちゃったの提督のせいなんだからね……)
鬼怒がそう考えてしまうのも無理はなかろう。彼女にしたって元々男性経験は無くは無かったのだが、提督のもたらすそれがそれまでの経験とは隔絶していた為にもはや提督なしでは生きていけないとまで考えるようになってしまっているのである。これからも提督が素直に自分を求めてくれれば際限なく自分は受け入れてしまうだろうという予感が鬼怒にはある。
提督はしばらく沈黙した後、
「……分かった」
と言い、鬼怒の下半身を覆うスパッツとショーツを脱がし始めた。
(あはっ、やっぱり挿れてくれるんだ……もー提督ってば鬼怒の事悦ばせすぎだよぉ)
ここまで自分の事を大切に扱い、狂悦へと陥れてくれた男を鬼怒は知らない。彼の一生涯に渡って自分が側にいる方策が見出せなければ、今後の鬼怒の人生は空虚そのものだろう。
すっかり無防備になった鬼怒の下半身の両足は大きく開かれ、その女性器は白みのかかった愛液を垂れ流して蕩けきっており、提督の突入を今か今かと待ち望んでいる状態であった。提督はゆっくりと身体を進め、鬼怒に確認を求めるような目つきをした。
見返す鬼怒はコクリと頷く。
途端、提督の剛物が鬼怒の女陰に触れたと思えば、即座に彼女の奥深くまで侵入してきた。そして提督は鬼怒を悦ばせるべく、その性感帯を愛撫するように腰を動かし始めた。
「くあああ……マジ、パナイよお……」
提督の剛直が鬼怒の最奥部をこねる事で彼女はあまりの心地よさにうっとりとしてしまう。
すっかり蕩けきった鬼怒の顔を見て提督は言う。
「鬼怒って本当に可愛いよな……」
これは興奮を抜きにしても普段から提督が感じている事を素直に口に出しただけなのだが、当の鬼怒はただのリップサービスとでも受け止めたのか、
「提督ってえ……変わってる、よねえ……他に可愛い子って、一杯、いるのに……」
と喘ぎながらも言ってきた。意外と自己評価が低いのだろうか、この期に及んでそんな事を言い出す鬼怒に微妙な腹立たしさを覚えた提督は彼女の両足をつかんで持ち上げ、更に自身の剛物を女陰の奥へと押し込めるような体位に移った。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛う゛っ……!」
女の中心を更に圧迫して追い詰める提督の行動にまるで動物のような喘ぎ声が出てしまう。
「いい声出すよなあ……ちょっとこのまま耐えて貰うぞ?」
両足を天井に持ち上げたままの鬼怒に対して提督は突き下ろすようにその剛物を彼女の肉洞に叩きつけ始めた。
「はっ……! はっ……! ひっ……!」
女の奥に体当たりをしてくるような快感を鬼怒はただひたすら受け止める事しか出来ない。そして更に提督は荒い息と共に彼女の耳をしゃぶり始めた。
「チンチン挿れながら耳舐めちゃダメェーーーッ!!」
種付けプレスの状態で性感帯をしつこくイジメられる鬼怒はそう絶叫しながらも強烈な快感でパニックを起こしそうである。
「ねっ!? ねっ!? ……もお、いいからあ……!! じゃないと、おかしく……!!」
虚ろな目をしつつ発せられる、もはや意味をなしていない鬼怒の抗議など提督からすればどうでもいい。彼にしてみれば愛おしいこの恋人をいかに悦楽の極北へと追い込むかだけである。
「ね、もうやめ、イっちゃう、イっちゃう……!!」
そんな鬼怒の抗議を無視して、提督は最後の最後にズンとその剛直を鬼怒の女陰へと突き立て、精液を放ったのである。
「うああああああああんっ!!」
膣奥への衝撃と、怒涛のごとく流れ込んでくる提督の快楽を証明する粘液質の物体の感触を覚えて鬼怒の身体もまた絶頂に達する。ここまで身も心も満たされるような快楽があっただろうか。少なくとも提督に出会う前の鬼怒の記憶には無い。
微妙な喘ぎ声を出しながら身体をヒクつかせる鬼怒。目の焦点は合っておらず、口はだらしなく開いている。
ようやくお互いの絶頂が収束した後、ゆっくりと二人の身体は離れた。
「……落ち着いたか?」
と、提督は鬼怒の頭を撫でながら聞く。やっと冷静さを取り戻したらしい鬼怒は提督を睨みつつ、
「落ち着いた、けどお……うー……」
と言って視線を下げた。
「提督のソコ、硬いままなんだけど?」
「ん、それは、まあ……」
目をそらして提督は曖昧な返答をする。どうもそれまでと異なり、鬼怒を相手にする時は一度射精したぐらいでは収まらなくなっている。そんな提督の状況を把握した鬼怒は、
「やり返してもいいよねえ……」
と言って素早く上半身を起こし、更に提督に抱きついた上で今だに硬いままの彼の一物を自身の膣内に自ら納めてしまった。これまでの行為のせいで提督側に若干の疲れがあったとはいえ、一連の行動が彼にとって反応しきれない早さであったのは鬼怒が艦娘であり身体能力が高いせいだからだろうか。
対面座位な事に加えて、鬼怒の両手と両足には強い力が込められていて、しっかりと捕まえられてしまった形の提督は身動きが取れない。この状態で微妙に腰を揺さぶりながら鬼怒は提督の耳を舌で嬲り始めた。
「うおおっ! だからそれ止めろって!!」
「……これ、提督が鬼怒にやってた事だよぉー……?」
鬼怒は耳元でささやき、ふう、と息を吹きかける。
「うぐっ……!」
「ほぉら、提督だって耳弱いじゃん。チンチン硬くなってる……」
身体をヒクつかせながら自らの攻撃に耐える提督の事が愛おしくて仕方がないが、それ以上にこの人の事を苛めてしまいたいという嗜虐心が鬼怒の心に湧いてきた。そんな訳でまずは提督の事を言葉で責め立てる所から始めてみる。
「提督のヘ・ン・タ・イ。提督のド・エ・ム」
静かな声でそう提督の耳元でささやいてみると、今までに感じた事のない震えが彼の身体に走った。この事を確認した鬼怒はニンマリと笑い、腰を振って更には巧みに膣を締め付け、提督の剛直に快感を送り込む。
すっかり息の荒くなった提督を見て興奮の度合いが高まってしまった鬼怒は耳舐めを再開する。耳介を軽く唇で挟み込んでマッサージしたり、耳の穴を舌で積極的に刺激するといった事も試みた。
鬼怒の聴覚に届く提督の吐息はいつにも増して乱れている。同時に彼女の下半身で締め上げ続けているその怒張も不規則な痙攣を始めており、もはや射精までの余裕は全くと言って良いほど無い事を予測させた。
「ほらほらぁ! 一気に出しておいでえっ!!」
元気よくそう言って鬼怒は膣に一気に力を込め、提督の剛直を締め上げた。
「……っく!」
鬼怒の攻撃によって遂に提督の一物はこの日三度目の射精を始めてしまった。鬼怒の子宮には未だ濃厚なままの子種汁が旺盛な勢いで流し込まれて行く。相手が自分の体と言葉で絶頂を覚えているという事実に鬼怒はますます興奮してしまう。
(提督……鬼怒で気持ち良くなってくれたんだよね!? オチンチン、イってくれたんだよね!?)
この射精で鬼怒は嬉しくなってしまったが、同時に彼女が今抱いている嗜虐性を更に強化する結果ともなってしまった。
提督の射精が収まってからほんの一息ついて、鬼怒は提督を押し倒し、対面座位から騎乗位の体勢へと移行した。
「これだけ出して堅いまんまなんだもんなあ……」
荒い息、そして欲情しきった表情と共に提督を見下ろす鬼怒はそう言い、ニヤニヤと笑いながら言葉を続ける。
「大体エッチまでしちゃうとかさあ、ホント提督ってケダモノだよねえ?」
「それは、お前がしてくれって言ったから……」
「えー? してくれって言われたらしちゃうのおー? 素直すぎない? 提督、美人局とか引っかかった事ない?」
そもそも、美人局がどれくらいの頻度で発生しているのかなんて犯罪に関わりのない二人には知りようがないが、それでも提督はこのセリフにムッとしたようだ。「下半身に忠実な単細胞」とでも言われているように感じたのかもしれない。
「無いっ……!」
即答はしたものの、男としての尊厳を疑われた形になった提督は悔しそうな表情を浮かべている。そこへ鬼怒は更に畳み掛ける。
「それにこんな事になってるのを相手のせいにするなんて人として最低だよねえ?」
今だに提督の一物は硬いまま。それを鬼怒は一瞬だけ自らの膣でキュッと締め付けた。
「うっ……」
提督が快感にうめく。今や自分のなすがままになっている提督の事が可愛らしくて仕方がない鬼怒はもはや、自分で自分を止められそうになかった。
「提督が萎えるまで相手したげるよお。大体、鬼怒の事こんなにしたのだって提督なんだしぃ!?」
妖艶な表情で鬼怒はそう言い、腰を一気に激しく振り始めた。
「うおっ! 鬼怒っ! もういいから、やめろっ!」
再び襲いかかってくる性感に慌てた提督はそう言うが、今の状態の鬼怒が聞き入れるはずもない。
「え、えへへ〜、却、下ぁ〜……」
結局、その日の執務室では鬼怒と提督の荒い吐息と喘ぎ声が夜遅くまで響いていた。
「っくしょー、鬼怒のヤツ、調子に乗りやがって……」
日が明けて正午も過ぎた時間帯、鎮守府内を歩く提督は誰にも聞こえない音量でそうこぼした。
確かに鬼怒とは以前から肉体関係まで結んでいる程の深い間柄ではあるが、昨日の一件は鬼怒がいきなり自分の耳を舐めてくるという謎の行動に始まり、結局は鬼怒に主導権を握られ、逆レイプ同然の扱いを受けて終わってしまうという、提督にしてみれば不本意極まりないものであった。
鬼怒の事は可愛いと思っているし、大切にもしているつもりだし、彼女のちょっかいはいつもの事だと受け流している提督であるが、アレはいくら何でも度を越していやしないかと若干腹立たしい気持ちでいるのが正直な所である。そんな気分で食堂の前を通過したところ、昼食を終えて他の艦娘と雑談をしている鬼怒の姿が視界に入った。
もともと明るい性格の鬼怒である。どんな話題なのかは提督の位置からは聞き取る事など出来なかったが、立ち上がって話しながら大げさなモーションをとって周囲の笑いを誘っている。
昨晩は結局鬼怒にいいようにされてしまったので、流石に今日は一発くらいかましてやろうと思った提督は食堂へと入り、後方から静かに鬼怒へと近づいて行った。そしてそのすぐ背後に立ち、その耳元でボソリと何かをささやいた途端、急激に下半身から力が抜けたらしい鬼怒は、ストンと崩れ落ちるように床へと座り込んでしまった。
「提督〜……いきなりは卑怯だよぉ〜……」
すっかり腰が砕けたかのような状態での女の子座りなまま、真っ赤な顔で目に涙を浮かべて提督を睨む鬼怒。その視線の先にいる提督は既に鬼怒に背を向けて食堂を出ようとしていた。
「あの、提督。今、何やったんですか?」
一連の流れを食堂の出口付近で目撃し、何が起こったのか把握出来ていない艦娘の一人が戸惑いつつも聞いた。
「いや、鬼怒に『好きだ』って言ってやっただけ。アイツ耳弱いからさ」
「……はあ、それは…………ご馳走様でした」
聞いた自分が馬鹿だったと思いながら、その艦娘は呆れつつ食堂を出て行く提督を見送った。
他の艦娘の手助けもあって何とか立ち上がった鬼怒は、彼女達の心配をよそに、
「報復してやる……」
と、物騒な事を呟いた。
「今日こそガッツリ犯して足腰立たないようにしてやる〜……待ってろ〜提督〜……」
そう言いながら、提督の一撃のせいで疼いて仕方がない股間の感覚に耐えつつ、おぼつかない足取りで鬼怒は提督を追撃し始めるのであった。
翌日の朝、目の下にクマを作ってフラフラの状態になりながら、誰のせいでこうなっているんだ等とわめき合うという、極めて下らない痴話喧嘩を繰り広げる鬼怒と提督の姿が鎮守府の廊下で見られたという。