艦隊これくしょんのR-18な短編作品詰め合わせ 作:dn88k
単にこういったものも書いてみたかったってだけですので、苦手な方は即座にUターン推奨です。
鎮守府のとある一室で、艦娘達が飲み会を開いていた。なお、この日のゲストは提督である。
「ほら、提督ももっと飲んで下さい」
そう言った艦娘は提督の杯に更に酒を注ごうとするが、
「いや、悪いがこれ以上は飲めそうにない」
と言って提督は断る。
「ええ? いつもだったらもっと飲んでらっしゃるのに……」
「うん、今日はあんまり調子が良くないのかもしれないな」
そうは言うものの、実は提督にはまだ一応、余裕があった。が、明日の仕事の事まで考えればこれ以上飲むのは良くないだろう。しかし、仕事の懸念を口にしたところで、「明日は明日、今を楽しみましょう」などと言い出しかねないのがこの鎮守府の艦娘達である。おそらく自分を慕ってくれているからと思いたいが、こうやってやたらと飲み会やら何やらと誘って色々と付き合わせようとするのは流石に考えものである。
「気分を悪くされては、仕方が無いですものね……」
と、その艦娘は言い、心底残念そうな表情を浮かべたが、
「まだ、同席はしてくれますよね?」
と聞いてきた。その問いにどう答えるべきか、提督が少しばかり考え込んだ瞬間、
「ちょっとお、まだ飲んでるの!?」
と言う声が会場に響いた。その方向を向けばそこには曙がいた。
「ほおらあ、クソ提督! いつまで飲んでるのよ! 明日に響いたらどうすんのよ!!」
そう言って曙は席から提督を引っ張り上げる。途端、周囲の艦娘の面白くなさそうな視線が彼女に集中したが、それは気にするべき事でも何でもない。
「お、おう。すまんな」
そう言って提督は立ち上がる。助かった、というのが正直な心境である。なぜなら、このまま行けば完全に酔い潰れるまで飲まされそうな雰囲気があったからだ。
曙に連れ出され、自分の私室に戻る。ふう、と安堵のため息をつく提督に対して、
「ホンット、部下にとことん甘い顔しちゃって、どうしようもないクソ提督なんだから!!」
と不快そうに言う曙。
「いや、すまん。ああいうのは断りづらくってな」
「でもさあ、ああやってだらしの無い顔してるの見るのって娘からしたらキモいんだけど? ちょっとは身内が同じ場所で働いてるって事を考えてよこのクソ提督!!」
と、怒りを込めて曙は言う。
「そうだなあ、あんな所を見られたら、母さんにも申し訳が立たんしな……」
遠くを見るような目付きで提督はそう答える。
実はこの二人、血の繋がった父と娘の関係なのである。提督の妻、すなわち曙の母親はだいぶん前に病気で亡くなってしまっていた。自分一人で娘を育てなければなるまい、そう考えていた所、あろう事か提督に対して鎮守府の指揮を取るようにと海軍上層部からの異動の辞令が届いたのである。時勢が時勢だけに、流石にプライベートばかりを優先させる訳にもいかないと考えた提督は娘を親戚に預け、この鎮守府に赴任したと言う訳だ。
それだけなら珍しくもないのかもしれない。ところが、それからしばらくして、自分の娘が艦娘・曙としてここに着任して来た時には唖然としてしまった。
「あたしも人の役に立ってみたい」
と言い出した時には、父親に似ずよく出来た娘だと思い、迷わず「そう考えるのなら、やりたい事をやったら良い」と答えた提督であったが、まさか自分の部下の艦娘として配属される可能性までは考えていなかったのである。
それ以降、不思議だったのは娘の態度の変化である。自分が鎮守府に着任する前、一緒に暮らしていた時には、どちらかと言えば甘えん坊とも言える態度をとっていた娘が、ここに来て以降は辛辣な態度で自分に接するようになったのである。今や、「クソ提督」とまで呼ばれるようになってしまっているのであるが、その原因を本人に直接聞いてみても、
「クソ提督はクソ提督、それ以外に理由はないわ!!」
と強い口調で答えになっていない返答を受け取ってしまい、その態度の変化については今に至るまで理由は分からずじまいである。
「父さん、水、飲む?」
「おう、すまん」
提督は曙に差し出されたグラスを手にとった。それを飲めば、冷たく、すっきりとした飲み心地が喉を潤した。仕事中など、第三者の視線がある場所では「クソ提督」と呼んでくる曙も、こう言った場では元々の呼び方であった「父さん」を使う。
「全く、みんなも飲ませすぎよ。父さんもあんな酒豪みたいな人達に合わせなくていいんだからね?」
呆れたように曙は言う。実際、提督の部下達にはウワバミとかザルと形容されるほど酒が強い艦娘がずらりと顔を並べている。並の人間がいつまでも付き合っていたら体が持つまい。
「はは、面目無いな」
苦笑しながら提督は曙に対して飲み干したグラスを返却する。提督でも曙が自分を心配してくれている事ぐらいは分かる。
「しかし、本当に飲み過ぎたな。曙が来てくれなかったら危なかったかもな」
提督はため息とともに言う。
「ホント、あの人達は調子に乗り過ぎなのよ、色々と。父さんも明日があるんでしょ? 飲み過ぎたって自覚があるんならさっさと寝たら?」
呆れ顔で曙が言う。
「すまんが、そうさせてもらうよ。施錠だけ、頼むな?」
そう言って提督はベッドに横たわり、すみやかに寝息を立て始めてしまった。
「そうね、施錠は、ちゃんとしとくわ……」
曙はそう言うが、その表情がまともとは程遠い事など、既に寝入ってしまっていた提督には気付く術など無かったのであった。
「……ん?」
おそらく深夜と思われる時間帯。提督は目を覚ましたが、何故か目の前が真っ暗である。
「……っ!?」
しかも、何故か股間が完全なる勃起状態にあり、それに対して何かが刺激を加え続けている事は認識出来た。見えないのはどうやらアイマスクで自分の目を隠されてしまっているからのようだ。慌てて外そうとするが、手も、そして足も動かせない。どうも提督が動けないよう、縛り付けられているらしい。
「おい、誰だこんな事をしてるのは!? とにかくこれを外せ!!」
アイマスクをされているから、提督に分かるのは自分は裸にされて手と足を縛られて動けない状態にされているという事と、そんな自分の勃起した一物を女性器に挿入させてしごいている、つまりは自分に逆レイプを仕掛けている何者かがいるという事だけである。
「くっ……」
提督は思わずうめく。正体不明の相手の膣が狭くて刺激が強いのだ。このままでは遠からず射精してしまう。
「目的はなんだ!? いいからこれを外してくれ!!」
すると、相手はようやく動きを止め、提督につけられたアイマスクをゆっくりと外していった。提督はほんの少しばかりほっとする。後はこんな事をしでかしている相手がせめて内部の人間であると願うばかりである。仮に外部の人間だったら鎮守府の防犯体制に大きな穴が存在するという事になるし、全く面識の無い人間が自分に跨っていたとしたらそれは恐怖以外の何者でも無い。
「そ、んな……」
ようやく視界がクリアになった提督の前には信じがたい光景が広がっていた。全裸になった曙、すなわち実の娘が、その幼い秘唇に自分の剛直を咥えこませていたのである。結合部からは愛液と共に血が滴っていた。
「アァーッハッハッハッハッ!! 残念だったわねえ!! 久しぶりの相手が実の娘だったなんてえ!!」
初めての痛みに耐え、涙を流しながらも懸命に腰を振る曙。
「でも、クソ提督……父さんが悪いのよ! あたしの気持ちを知ってた癖に! 無視なんてするからあ!」
一刻も早く娘を止めなければならない。しかし、今は身動きが取れないわけだから、提督は口頭で説得を試みる。
「お前は何を考えてるんだ!? 俺達は親娘なんだぞ!? やっちゃいけない事やってるってのが分からんのか!?」
「親娘だからいけない? 知らないわ、そんなの」
腰を振る動きを一切止める事なく提督の言い分を否定する曙。どうやら彼女にとって好きになった相手が実の父親かどうかなどまるで関係の無い事らしい。
「他の男なんていらないのよ! 絶対に一生を父さんの側で過ごしてやるんだから!! 子供だって産んでみせるわっ!!」
娘を持つ者にとっては実に恐るべき宣言である。何故こんなとんでもない行動に出てしまっているのか。
「……っ。今時、別に親元にずっと子がいる事自体は珍しい事じゃない!! だがな、セックスする必要なんて無いだろうが!!」
「セックスしなきゃ、ダメなのよ!! 子供作らなきゃ、ダメなのおっ!!」
悲鳴を上げるように言う曙。普通に考えれば親娘で子供を作るなど言語道断である。
「鎮守府のみんな、父さん狙ってるんだもん! このままじゃ父さんが取られちゃう! 父さんはあたしだけのものなのおっ!!」
どうやら曙は鎮守府の他の艦娘に嫉妬しているらしい。
「いつの間にか別の女が父さんの妻になってて私の母親……? 冗談じゃないわ!! 父さんの妻になって良いのはあたしだけなのよっ!! 母親になっていいのもあたしだけ!!」
なおも腰を振り、ボロボロと涙をこぼしながら曙は続ける。
「だから、あたしが母親になるしかないのよ!! そうすれば誰にも邪魔はされないわ!!」
提督は娘の気持ちの凄まじさを思い知る。こうなった以上、もはや彼女は一歩も引く気は無いだろう。提督が射精し、中出しをするまで解放される事もあり得ない。恐ろしい事になってしまったと思うが、面倒なのは自身の男根が極限まで硬直してしまっているという事なのである。萎えれば事態の回避のしようもあるのかもしれないが、すっかりご無沙汰だった上、曙の膣内があまりにも刺激的という事もあって、剛直は快感を覚えつつ硬さを維持し続ける他ないのである。更にまずいのは、この状況下で、曙の事が魅力的な女に見えてきてしまったという事である。彼女は第二次性徴期を迎え、ただの子供から成熟した女性へと変貌する、その過程にある。体型も女らしさを既に十分備えていると言っていい。そんな女が自分を束縛してでも想いを遂げようとしているさまに健気さを感じると同時に、その身体のいやらしさも提督の興奮をアシストしてしまっていた。
「離れろ……! 頼む、離れてくれ……!!」
いちるの望みをかけて曙に呼びかける。そろそろ射精してしまいそうなのだ。しかし、予想通り、曙はその願いを切り捨てた。
「あははっ!! 出そうなのねっ!! いいわ!! 出してっ!! 離れてなんかやらないからね!!」
曙は更に上下運動を激しくした。貫通したばかりで狭く、しかも元々名器らしい曙の膣による刺激は実に強烈だ。提督はあっという間に追い詰められ、耐えきれなかったペニスはとうとう射精を開始した。
「出てるっ! 出てるわっ!! どう? ねえ!? 久しぶりの中出しでしょ!? ねえ、どうなの!?」
提督の精液を受け止めるべく、曙は上下運動をやめ、腰を完全に提督に密着させていた。提督は久しぶりの快感にも関わらず顔を横に向けている。中出ししている相手が実の娘なのだ。目を合わせる事が出来なかった。
やがて射精が収束する。放出された精液は全て曙の子宮が呑み込んでしまった。提督の心は、してはならない事をとうとうしてしまったという罪悪感で満たされていた。
「やっちまった……」
虚ろな目で提督は呟く。そんな提督の手足の拘束を解きつつ、曙は言った。
「何で後悔するの? 父さんはちょっと愛情が深すぎて、男の人として素敵過ぎたってだけの話じゃない。娘が本気で恋しちゃうくらいに」
そして上半身を前へと倒し、曙は提督の顔を覗き込みながら言う。
「バカな事したって事くらい分かってるわ。でもあたしの初めてはどうしても父さんに貰って欲しかったの」
提督がゆっくりと、再び首を前へと向けた。その目を実に愛おしそうに見つめる曙。
「本当に、父さんが好きなの。気持ち、押さえられなくて…………ふえ、ふえええ……」
彼女はとうとう本格的に泣き出してしまった。愛する父に避けられる事を恐れているのか、あるいは父を傷つけてしまった罪悪感か、あるいはそれらをも含んだ別の何かか。提督は曙を軽く抱きしめたまま、彼女が落ち着くまで何も言う事が出来なかった。
「ここまで、しなきゃダメだったんだな、お前は」
曙が泣き終わってから、彼女の頭を撫でながら提督は言う。そもそも思い詰めていなければこんな事は出来ないだろう。ここで切り捨てるほど彼は冷酷にはなりきれない男であった。
「そう、だよ。好きだって、わかってもらう方法なんて、これしか、なかったもの」
涙の枯れた目で父の事を見つめる曙。もしかしたら、そうかもしれない。言葉で伝えて真に受ける父親などまずいないだろう。更に念押しをするように、曙は提督に唇を重ねた。
「あたし、ずっと父さんとするのを想像しながら一人でしてたのよ?」
口付けの後で顔を離した曙は熱っぽい眼差しで提督の目を見つめながら言う。オナニーを覚えるのは女の子の方が早い事も多いと聞くが、まさかその対象が自分であったとは、と提督は驚く。普通なら、父親など嫌悪の対象ではあっても、そんな対象にはまずなり得ないだろう。しかし、こんな行動に出てしまっている時点で、曙の発言は本当だと思わざるを得ない。提督にとって、愛娘に欲望に満ちた目線で見られるというのは決して不快ではなかった。
そして曙は言う。
「……また、膨らんでる」
曙の告白に反応してしまったのか。いまだ彼女の蜜肉に包まれたままの提督のペニスは再び硬さを取り戻していた。
「俺は心底外道みたいだ……今、お前がとても良い女に見えてしまっている……」
提督は曙の頬を撫でる。
「そうなの? だったら、父さんはそのままでいなきゃダメ。あたし以外を見ちゃいけないんだから。あと、父さんは絶対、外道なんかじゃないからね? あたしをこんなに大事にしてくれてるんだもの」
嬉しそうに曙は言った。
「痛かったろう……」
視線を下げて、提督は自身と曙が結合している部分を見る。そこには破瓜の血がまだ付着している。
「気にしないで。これは必要な事だったの。それに、今はもう痛さもないわ。なんかフワフワしてて、ずっとこうしていたい感じ」
熱い吐息を繰り返しながらそう語るその表情は、とても嘘を言っているようには見えない。紅潮し、潤んだ目の彼女は女としての快楽に目覚め、今なおそれを積極的に受け止め続けているように見える。提督は自分がますます興奮している事を自覚し、更に曙を悦楽に追い込みたくなってしまい、再び体を動かし始めた。
「……!? 待って!? 何これ!? 何これ!? 何これえ!?」
提督の上で揺さぶられ困惑の表情を浮かべる曙。その身体が覚えている感覚は、先程までのものよりも更に強く、奥深い快感であった。
「辛い思いをさせてしまったからな。少しでも良くなって欲しいんだ」
初めてなのだから摩擦を伴うものはまだ辛かろう。そう思った提督はピストン運動は極力避け、曙の内部をペニスで揉み解し、マッサージするような動きを心がけた。この目論見は正解だったようだ。曙は破瓜からほとんど時間が経っていないにも関わらず、既に甘ったるい声をあげ、身体全体をひくつかせ、その表情はよだれを垂らしてしまうほどの蕩けようだ。
「ふあああっ! 気持ちいい! 気持ちいいのお!!」
そう言う曙がますます愛おしくてたまらなくなってしまった提督は彼女の乳房に対する愛撫も開始した。そこはまだまだ発育途上だが、今後の成長は大いに期待出来そうである。そんな曙の乳房を優しく揉み、ジワジワと快感を送り込む。更には興奮によってプックリと勃起してしまっていたその乳首も柔らかなタッチで刺激し、彼女を更なる悦楽へと誘導する。
「む、娘をこんなに甘やかしてどうする気ぃ? あたし、こんなに気持ち良いの、知らない……!」
先ほど、曙は一人でしていたと言っていたが、オナニーでここまでの快感を得た事がなかったのであろう。その表情は一見すっかり性的な悦びに浸っているように見えて、困惑が入り混じっているようにも見えた。決して嫌ではないものの、これから自分がどうなるかが分からなくなってしまっていて不安なのかもしれない。彼女の身体はひくつき続けていて、これもオナニーでは体感出来ない事象であろう。提督は更に片手を曙のお腹、ちょうどペニスが埋まっている部分に当てて、ここを5本の指先で解きほぐすようにこね始める。
「これ、お前の母さんが好きでなあ」
「ひ、ひあ、あ、あっ!!」
曙は息も絶え絶えに嬌声を上げる。その早熟な肉体はもはやポルチオに対する快感すらも覚えはじめるようになっていたようだ。最愛の男性の手で身体の内側と外側から同時に享楽のツボを刺激された曙は気が遠くなりそうになってしまう。
「母さんってば、ズルい! こんなに気持ち良い事ぉ、してもらってた、なんてえ!!」
性行為で実母に嫉妬するなどナンセンスなのかもしれないが、曙にとっては当然の事なのかもしれない。毎晩と言うわけではないだろうが、こうして愛する人とこのような身も心も満たされる行為を母親も重ねていた事など容易に想像がつくからだ。
「母さんの事をあまり悪く言ったらダメだぞ? これでお前が生まれたんだからな」
「そ、それは、そうだけどおっ……!!」
適度にその身体を揺さぶり、愛撫を重ねる事で快感を送り込んでいたが、余りにも久しぶりだったからだろうか、提督のペニスは早くも収縮を繰り返す曙の膣肉の刺激に負け始め、精液を放出すべくひくつき始めていた。
「すまん、もう出そうだ!!」
「出してえ! あたし、そうしてくれると、嬉しいからあ!!」
心底嬉しそうに言う曙は自らも身体を揺さぶって提督の射精を促す。その動きも合わさり、提督の剛直は二度目の噴射を勢い良く開始する。
(くっ、なんて強烈さだ……)
提督は二度目とは思えないその快感を歯を食いしばって耐える。一方の曙は、
「うああああっ!! 出してくれてるぅ!! 父さんがあっ!! あたしのなかでえっ!!」
と、もはや前後不覚の状態で叫んでいた。強く収縮を繰り返しているその蜜肉は既に絶頂を迎えているらしく、曙はそのあまりの快感のせいで一時的に錯乱に近い状態に陥っているらしい。
射精は徐々に収まっていき、曙の膣の収縮も落ち着いていった。しかし、精神的な充足感が曙を支配しているらしく。彼女は虚ろな目をして宙を見たまま、
「父さん、父さあん……」
と、うわ言のように繰り返していた。
しばらくして、結合こそ解いたものの、曙はいまだに提督の上に身体を乗せ、そのたくましい胸板に寝そべっていた。
「……またやっちまったなあ……」
提督は額に手を当てて呆れたように言う。それに対して曙は、
「だから、父さんが悪く思う事ないんだって。あたしが父さんの事好きだから勝手にしたの。父さんは凹んじゃダメ!」
と言い、最愛の男、実の父親の顔を人差し指でツンとつつく。
「だがなあ、お前ならもっと良い男だっているだろう? 何だって親なんかと……」
と、提督が言いかけたところ、曙は相手の口を指で押さえてそれを遮り、
「あたしは父さんの事を親だと思った事なんかないわ」
と言った。
「え……?」
ショックを受けたような提督に対して、優しげな表情を浮かべて曙は言う。
「父さんの事、ずっとずっと、一人の男性として見てた。小さい時からよ? 今でも、お嫁さんになりたいって、思ってる」
その眼差しは燃えるような情熱が秘められているようにも提督には見えた。やがて、ふっ、と笑った提督は、
「全く、仕方ない娘だ」
と言って彼女を抱きしめる。曙はその温もりに思わず目を細める。しばらくお互いに無言のままだったが、やがて曙が言う。
「これからは、あたしが相手するわ。したいから。だから、エッチな気分になったら言ってよね?」
そしてほんの一瞬だけ押し黙った後、
「あたしから、お願いしちゃう、かもだけど……」
とも彼女は言った。その照れた表情を見てますます曙の事が愛おしくなってしまった提督は、
「じゃあ、今から、いいか?」
と言って自分の上から降ろし、彼女をベッドの上に仰向けにさせた。一瞬驚いたような曙は、しかしすぐに楽しそうな表情をして、
「うん、だってあたしは父さんの為に生まれてきたんだから!!」
と言い、喜びと共に最愛の人を受け入れていったのであった。
結局、その晩、それまでご無沙汰であった提督はそれを取り戻すかのように繰り返し曙を求め、当の曙はオナニーでは知りえなかった身体の奥深くから弾けるかのような、そして蕩けさせられるかのような快楽を味わい、ますます父がいないと自分は生きては行けないと思うようになってしまったのであった。
「……っていう訳。だからみんなは勝手に父さん……ううん、クソ提督に手を出しちゃダメなんだからね?」
翌日、鎮守府の艦娘一同が集まった執務室で曙が宣言した。それまでは内密にしていた提督と曙が実の親子であるという事と、曙が以前から異性として父親の事を愛しており、昨晩関係を持つに至った事までをも報告したのだ。
「お、おい、曙……何もそんな事をここで言う必要は……」
昨日も昨日だが、今日になってこんな事をしでかす曙の意図が分からず、ひとまず止めようと試みる提督。
「……本当に無いと思ってるの? 娘を抱いたってのは世間的にはすごいマイナスなのよ? 父さんには悪いけど、これでみんなだって諦めてくれるはずよ」
振り返って提督を見る曙は自信に満ちた表情だ。何としても父親を独占したい。そんな思惑が透けて見える。
バレたら自分が軽蔑されるくらいの覚悟は出来ていたが、まさか娘の方から鎮守府の一同の前でこんな事を言い出すとは思わなかった。しかも、自分は父親を愛している、というプロポーズのような言い方を添えてである。
(まあ、普通は引くよなあ……)
そう思い、提督はうんざりとしてしまう。確かに、提督にアプローチを仕掛けようとする艦娘がいたとしても、ここまで爛れた関係を実の娘と結んでいるとなれば、その人格を疑われても仕方がない。元々艦娘と関係を持つつもりなど無いのだが、軽蔑の視線を浴びながらというのもなかなか辛い。そんな将来を思い浮かべて提督の気分は沈み込んだ。
ところが、事態は曙と提督という、この二人の想定とは全く別の方向に動き出した。
しばらくの間、沈黙が執務室を支配した後、ウキウキとしたような表情で荒潮が言ったのだ。
「……つまりぃ、提督って曙ちゃんくらいの年齢もストライクゾーンって事よねえ?」
「……は?」
1ミリも予想出来なかった反応に提督と曙の親子はポカンとする。続いて、頬に片手を添えて、実に色っぽい表情を浮かべた鳳翔が言う。
「もっと言えば、曙ちゃんのお母さまとなさっていたのですから元々成人女性はダメという訳でも無いんですよね?」
「……は?」
内心、ちょっと待てと言いたい提督と曙の親子に対して、止めを刺すかのごとく、獲物を再捕捉したかのような目付きで日向が言う。
「いやはや、別に女に興味がないとか、もう欲求が無くなってしまっていたとか、そういう話でも無かった訳だ」
「……は?」
もはや死んだ魚のような目付きになってしまった提督と曙。斜め上にも程があるこの展開に固まってしまった。次の瞬間、潮が曙に駆け寄って、その手を取った。
「曙ちゃん! 私、絶対良いお母さんになるからね!!」
潮は目を輝かせ、曙の両手を握って自身の抱負を熱く語っている。
「な、何言ってんのあんた!!」
潮が本気で提督の妻になるつもりでいるらしいと分かった曙は思い切りツッコミを入れる。と、提督の方へと首を回した曙は、事は潮どころでは済まなくなってしまったという事実を再認識せざるを得なくなり、唖然とした。
「提督! 曙ちゃんには母親が必要です!!」
そこには曙をダシに直接提督に迫る艦娘が数名。
どうやら曙がしたことは他への牽制どころか、艦娘の恋心にブーストをかける結果になってしまったらしい。
「ううう、なんでこんな事に……」
「お前のせいだろうがこのバカ娘があ!!」
流石に提督は曙の頭をはたいた。温厚なこの男にしてみれば滅多にない事である。
「だってだって! 父さんのこと大好きなんだもん!! 他の人に取られるの嫌だったんだもん!!」
叩かれた部分を押さえながら半泣きでそう言う曙。心の底からの本音としてそう言っているのだが、提督にしてみればこれから起こるであろう事を考えると困惑しかない。
「いやいや、少なくとも言っちまったらダメなヤツだったぞこれ!! それで焚きつけたら元も子もないだろうが! ああ、もう、こんなにややっこしくなっちまうなんて……」
そう言って周囲を見渡した提督の視界に入るのは期待感を満載にしたかのような艦娘達の自分に対する熱い眼差しだ。
実はついさっきまで、艦娘達はほとんど諦めかけていたのである。妻が亡くなっているとはいえ、元々は妻子持ち。それほど歳をとっている訳でも無いのに、自分達を一切その手の対象としては見てくれない。同年代の人間を対象にしているようには見えないし、逆にロリータコンプレックスのような傾向も無いようであった。だから結局は早くも枯れかけてるんではないかと見なされていたんである。
そんな流れを意図せずして変えてしまったのが曙なのである。曙が提督の実の娘という事はそれほど気にする点ではなかった。艦娘達にとって重要なのは、女性とお付き合いをするという点 ── 出来れば、性的な部分も含めてだが ── において、実は提督は気力も体力も全く衰えていないという事なのである。年端もいかない少女である曙を抱いた。それも、実に濃厚で愛情たっぷりな行為に及んだとなれば、自分だってそうされる可能性はあるはずだと都合よく解釈した。となれば、艦娘達にしてみれば持ち前の恋心を再点火させ、激しく燃え上がらせざるを得ないのであった。
高雄が提督に言う。
「提督、ここは考え方を変えましょう」
「ん?」
「実の娘と関係を持ってしまった。それは確かに社会的な通念に反する事かもしれませんし、それでお悩みになるのは大変良く分かります」
同情するかのような表情で言う高雄。しかし、続いて彼女の口から飛び出したのはこんな言葉だ。
「しかしですよ? 手を出したのは曙ちゃんであって、提督ではないですよね? つまり、提督という人は、実の娘ですら一人の女という立場から身体を求めてしまうような、そんな魅力的な男性であるという証拠ですよね?」
「いやいや詭弁だよねそれね!?」
提督は高雄の熱弁を何とかして止めようとするが、もはや彼女は止まらない。
「曙ちゃんが提督の魅力に負けて提督に迫ってエッチしちゃったのは事実じゃないですか。実の娘さんですらこれなんですから、血が繋がってない女性にとってはどういう事か……分かりますよね? 曙ちゃんの提督に対する熱い視線は以前から存じ上げていました。……ですが、私だって同じ、いえ、それ以上のはずですよ?」
うっとりとした表情を浮かべてゆっくりと提督との距離を詰める高雄。その後方には高雄同様に熱情を秘めた表情の艦娘達が複数人続いていた。
「ウチの娘は単に性癖がアレってだけだからね!? いや、それは根本的に俺が悪いんだけども!? だけどそれと結びつけて君達がどうって話にはならないからね!?」
そう言いながらにじり寄ってくる超肉食系な艦娘達を大慌てでどうにか落ち着かせようとしている提督。
この状況を見て呆然としているのが曙である。自分の予測に反して、今にも愛する父親こと提督が複数の艦娘によって性的に喰われてしまいそうである。彼女の思考は逃避を起こしかけていた。
(あー、結局あたしに義理のお母さんが何人か出来るのかなあ)
ついでに腹違いの弟か妹も、なんて考える。本来ならば提督を独占したいのであるが、そのための行動を実行に移したところ、かえってそれをバネにしてますます燃え上がってしまった他の艦娘達のバイタリティーに唖然とせざるを得ない。
「とりあえず、早いとこ赤ちゃん仕込んでもらおーかなー……いや、でも、うーん……」
他の艦娘に先んじて提督の所有権を宣言するのであれば子を拵えるのが手っ取り早いだろうし、一人の女としても、確かに提督との子供は欲しいというのが正直な気持ちだ。だが、それくらいで他の艦娘達が諦めるなどあり得ない事は目の前の状況から明らかである。それに、彼とのセックスでその比類なき極上の快楽を知り、ただ隣り合っているだけの居心地の良さをも思い出してしまった曙は、子作りは後回しにしてイチャつくような毎日が過ごせないかと考えるようになっていた。
「もうエッチしちゃったんだし、一回も二回も同じだよねえ……」
もはや完全に割り切ったらしい曙はニヤリと笑う。
「クスッ、みんなには負けないよ?」
だって生まれた時から恋してるんだから、あたしはみんなとは年季が違うのよ。そう思った曙は提督の腕に抱きついて言った。
「ねえねえ、おとうさーん。今日もちゃんとエッチしてくれるよねえ?」
「お前はいい加減黙れえっ!!」
このタイミングで完全にわざと状況を悪化させる真似をした曙に対して、とうとう提督は悲鳴に近い怒鳴り声をあげた。
この鎮守府がこれまで以上に騒がしくなるのは間違いなさそうだ。目下、必要なのは提督の為の胃薬の常備かもしれない。