ランス、政務中に戯れるもマリスに無視される。
6月18日 リーザス城
ランス、ラジールに使者を送る。レィリィ、アムロに思いを伝える。
6月19日 リーザス城
ラジール併合。レィリィ、ランスの側女となる。
6月20日 リーザス城
アムロ、妻に離婚を言い渡され、ラジールを離れる。
6月21日 リーザス城
ガンジー、リーザス領ラジールにて、ランスを思う。
6月22日 リーザス城
ケイブリスの俺様最強使徒ケイブワン、魔物の森で手紙を紛失。
<LP3年6月17日>
ランスには臣下をからかう茶目っ気を持ち合わせていた。
多くの家臣たちは、そのランスの悪戯に右往左往することになる。
偉大なる王の意外な一面として、それらの悪戯は市井にも伝わり、笑い話として長く語られることになる。
圧倒的な武勲を重ね続ける鬼のような強さのランス。
彼がリーザスを率いるようになってから戦争では連戦連勝。
挙句の果てに短期間で大陸制覇まで成し遂げてしまう。
普通ならば、民衆がそんな英雄を神格化するようになり、得てして民と王との間に厚い障壁が生まれてしまうものである。
しかし、悪戯好きなランスの性格が上手く作用して、民衆にとってランスは身近な存在であり続けた。
だが、リーザスの宮殿内で唯一ランスの悪戯が通用しない相手がいた。
言うまでも無く、侍女マリス・アマリリスその人である。
重要な案件の承諾を得るため、ランスの執務室を訪れるマリス。
カーテンの陰に隠れていたランスは、マリスを驚かそうとするも、平然とスルーされてしまう。
なんとかマリスの狼狽した姿を引き出そうと頑張るランスであったが、マリスには完全に子ども扱いされてしまっていた。
マリスは、正式な役職は、リア付きの侍女である。
侍女なのに、リーザスの実権は彼女が握っていると言っても過言ではない。
それほどまでに有能な女性であった。
ランス曰く、才能満載女である。
リアに対して絶対の忠誠を誓っており、どんなことでもリアのためなら実行してしまう結構怖い女性であった。
リアもレズ関係にあるマリスを腹心として大いに信用していた。
ランスとの縁も浅からぬモノがあり、何度も肉体関係を結んでしまっている。
25歳の成熟した大人の魅力に溢れる美女であり、胸も大きく腰のくびれも凄い。
律動的に宮廷内を歩くマリスの、スタイルの良いその後姿に見惚れる者も多かった。
特に、タイトスカートに包まれた張り出したお尻の肉が蠢く様は特筆モノであった。
美人で尚且つ落ち着いた出来る女のマリスに憧れる者も多く、宮廷内の多くの男たちが密かにマリスに恋焦がれていた。
余談ではあるが、赤の将のリック・アディスンもその一人である。
ランスがリーザス王に即位したことにより、当然のことながら、マリスもランスの物となる。
忙しいマリスであったが、ランスに呼ばれる都度、ランスの夜伽の相手をきっちりと勤めていた。
マリスは男性経験が少ないながらも、男が喜ぶ方法や仕草を知り尽くしている。
その全ては、大事なリアを敵から守るために身につけ、実践してきた技である。
マリスの手馴れた手管とその見事な躰は、ランスを極楽に導き、ランスの性欲を余すことなく満足させてしまう。
あまりのマリスの上手さに、ランスはマリスとの情事の後の気分を、"なんだか風呂でのぼせたような気分"と例えるくらいである。
マリスは自分が快楽を得ることに頓着せず、ランスが感じることを第一に考えて、その磨きぬかれた躰を駆使するのである。
高級娼婦顔負けの美貌とテクニックを前にして、ランスが満足しないはずがなかった。
ランスにとってマリスは、リーザスという国を動かす上で、欠かすことの出来ない存在であり、言わばパートナーである。
小難しい政治のことは全てマリスに任せ、大事な局面では必ずマリスに助言を求め、その上で決断を下す。
ランスはマリスに対して親密に語り合う機会を欲し、忙しいマリスの身を考えて、その時間を夜に求めた。
マリスも、出来るだけランスの求めに応じて寝室に参上し、ベッドの上で躰を絡み合わせながら、諸々の案件について語り合う。
実際のところ、ランスが躰を合わせる回数は、正妻のリアよりも腹心であるマリスの方が、大分多くなってしまっていた。
マリス自身はこの不均衡に関して是正を求めるが、ランスは一向に聞き入れようとはせず、マリスを閨に呼び続けた。
それだけランスはマリスを頼りにしていたのである。
<LP3年6月18日>
ラジールに与えられていた1ヶ月間の猶予の時間は過ぎ去った。
約束どおり、リーザス側は、ラジールに対して併合を迫る。
この1ヶ月間、都市長アムロは、関係各省の説得に奔走した。
そして、その傍には常に秘書レィリィの姿があった。
レィリィは、ラジール降伏とともにランスの後宮入りが決定している。
降伏前夜、アムロはラジールの都市長室で、レィリィにこれまで尽くしてくれたお礼を述べる。
そのアムロの言葉にレィリィは胸が熱くなり、今までずっと言えなかった言葉がその唇から紡がれることになる。
これまでの自分の献身は、全てアムロの為であることを告白し、アムロに抱きついていくレィリィ。
アムロは、レィリィの躰を震えからレィリィの気持ちを察して、そっとその躰を抱きしめる。
アムロにとって見れば驚愕の事実であった。
なにしろ、アムロには妻子がおり、そしてレィリィとは親子程年が離れているのである。
レィリィは自分の気持ちをずっと言うつもりはなかった。
しかし、リーザスとの約定には、レィリィはランスの側女となることが明記されてしまっている。
二度とアムロとは会えない予感がして、勇気を出したのである。
恋に年の差は関係なかった。
最後の思い出として、自分のことを好きでもなくていいので、抱いて欲しいと訴えるレィリィ。
レィリィは、最後のお願いとして、情けをくれるよう、アムロに必死に頼み込んだ。
そんなレィリィに対して、アムロは自分もレィリィの事が好きだったことを告白する。
レィリィはその言葉を聞き、嬉しさで胸がいっぱいになる。
アムロは、レィリィが嫌ならば、ランスの元へ行かなくてすむように、その身を隠す算段をすることをそっと伝えた。
しかし、レィリィはその申し出をそっと断った。
そのアムロの言葉だけで、十分に幸せだった。
夕焼けに染まる都市長室の中で、アムロとレィリィの二人の躰がそっと重なっていった。 二人だけの心にしまわれる大切な秘密であった。
明日からリーザス王の妾妃の一人となるレィリィの立場を考え、避妊に関しては十二分に配慮された逢瀬であった。
レィリィはアムロに自分の思いを告げたことにより、思い残すことは何も無くなる。
<LP3年6月19日>
リーザス城の謁見の間にて、ラジール併合の調印式が行われた。
ラジール側の立会人は、都市長のアムロとその秘書のレィリィである。
対してリーザス側は、リーザス王ランスと侍女のマリスが式の主役であった。
調印式は滞りなく進められた。
アムロは、ラジールのリーザスへの併合に関する同意文にサインを行う。
このサインによって、ラジールはリーザス王国の一部となることが確定する。
式の最後に、ランスはアムロの後ろに控えているレィリィの美しい秘書姿に目を向ける。
レィリィは、全て承知しておりますと、ランスの妾妃になる覚悟を示した。
そのレィリィの心掛けを褒め、自分の傍にくるように命じるランス。
大人しくランスの前に歩み寄るレィリィであったが、ランスはレィリィの腰を強引に抱き寄せ、熱いキスをしようとする。
驚くレィリィであったが、ランスの成すがままに、そのディープキスを受け入れていった。
アムロは、そのしばらく続くランスとレィリィのねちっこいキスシーンを、無念の面持ちで見つめ続けてしまう。
じっと見つめ続けるアムロの姿に気づいたランスは、キスで忙しい舌を一時休め、もう帰ってよいとアムロを追い払おうとする。
アムロは、自分の非礼を詫び、退出の挨拶を述べる。
最後にレィリィと言葉を交わすアムロ。
二人が交わせた言葉はありきたりな別れの言葉でしかなかった。
しかし、互いの万感の思いが込められたものであった。
とぼとぼと消えていくアムロの背中を、レィリィは潤んだ瞳で見つめ続けた。
その妙な雰囲気に押されてしまうランス。
しかし、レィリィが自分の女になったことを無邪気に喜び、その雰囲気の意味を考えようともしなかった。
今晩にでも、レィリィを抱いてみようと、ウキウキ気分のランス。
だが、レィリィは一筋縄ではいかない女であった。
レィリィは、ラジールの街でも有名な美人秘書であった。
ランスは、いい覚悟といい躰をしている大人の女という印象を受けていた。
美人秘書とのアダルトなHを期待していたランスであったが、その思惑は見事に外されることになる。
アムロの前では、幾分猫を被っていたレィリィ。
自分を手に入れたランスのやり方を大人じゃないと正面切って批判する始末であった。
レィリィは、どうせ無理でしょうと、ムーディーなHなら喜んで受け入れてあげるとランスを挑発する。
ランスはその挑発に乗ってしまった。
レィリィの言葉どおりに、おいしいお酒を用意させるランス。
レィリィには到底手が出せない高級酒ばかりである。
レィリィに酒を飲むように命じつつ、自分は下戸のため一滴に口にしない。
そうこうするうちに、レィリィはどんどん手酌で高級なお酒を飲み続け、一人で酔いつぶれてしまう。
慌ててレィリィをたたき起こそうとするランスであったが、レィリィはグデングデンであった。
そんなにお酒が好きならと怒ったランスは、レィリィを裸に剥き、その秘所に酒を注ぎ込んでしまう。
アルコールを吸収し、そこだけ酷く敏感になってしまうレィリィに対して、容赦なくハイパー兵器を差し込んでしまうランス。
レィリィもランスも悪くない感覚を得て、段々セックスが盛り上がっていきそうになるが、如何せんランスは下戸であった。
ハイパー兵器によってレィリィの秘所の中に注がれたお酒を攪拌してしまったため、自分もアルコールを吸収する羽目になる。
お酒がまったくダメなランスは、急激に酔いが回り、吐きそうになる。
レィリィをそのままにトイレに駆け込むランス。
置き去りにされたレィリィは、ランスの不甲斐なさを罵り、そのままベッドで寝てしまった。
レィリィは、セックスの経験もそれなりに有り、人生の酸いも甘いも知り尽くしている。
ランスを満足させるテクニックも身につけているが、如何せん大のオヤジ好きである。
悪い印象しかないランスに対して、年上のお姉さんとして余裕のある態度で接してくる。
この日以降も、閨房に呼ばれるたびに酒を飲み、レィリィはまともにランスの相手をすることはなかった。
ランスは酔い止め薬を用意するなど小細工を弄するも、あっさりとレィリィに喝破され、なかなか本懐を遂げられない。
レィリィとの夜の性活は、酒というレィリィの禁じ手によって、支障をきたすことになってしまった。
完全にレィリィの作戦勝ちであった。
当分の間、ランスはレィリィに手を出すことを控えざるを得なかった。
<LP3年6月20日>
元ラジールの都市長アムロは、離婚することになった。
アムロの妻は、浪費家で体面を重んじるタイプであった。
アムロが都市長でなくなった以上、アムロと一緒にいることに全く魅力はない。
リーザス城での調印式を終えて帰ってきたアムロに、離婚届を突きつけたのである。
アムロにとっては青天の霹靂であった。
アムロはリーザスへの併合に反対する人達から怨みを買っていた。
その恨みが妻や息子たちに及ぶのはアムロも避けたいところである。
レィリィと不倫してしまったことも、アムロにはひけ目になっていた。
離婚届にサインをするアムロ。
慰謝料として、ほとんどの資産を失うことになる。
最早ラジールにはいられなかった。
アムロはラジールから離れ、隣りのレッドの街に移り住むことを決意した。
やがてアムロは、レッドの街にてしがない法律事務所を経営することになる。
秘書も家族もいない、やもめ暮らしであった。
ときおりレィリィのことを思い出して、そっとため息をつくアムロであった。
<LP3年6月21日>
ラジールの街にやってきたガンジー一行は、ここでもリーザス軍が徴収している場面に出くわす。
ラジールはリーザスに併合されたばかりである。
降伏する上で1ヶ月の猶予を与えられた前都市長アムロが、関係各省の説得に非常に苦労したことは、リーザスの宮廷にも伝わっていた。
当然、不平分子を早めに摘み取るため、すぐに徴収を行うのはセオリーである。
表面的な事象だけ見て、リーザス国は徴収ばかりしていると、素直に感想を述べてしまうガンジーのお供のカオル。
ガンジーもまた、大義の為とはいえ、少々徴収の回数が多いことを気にかけてしまう。
ガンジーは、リーザスを率いるランスという青年に対して思いを馳せた。
ランスが女王リアと結婚して即位した青年であり、元は冒険者であることをガンジーに告げるウィチタ。
ガンジーは、自ら望んで一国を手にしたランスのことを、大した男だと評価する。
そして、翻って、単に王家に生まれたというだけで王になった自分の身を笑うガンジーであった。
カオルやウィチタは、尊敬するガンジーが自らを卑下するなんてことは見たくなかった。
ウィチタは、ガンジーにランス王についての自分が調べてきた情報を報告する。
悪い噂が多く、すごい女ったらしでドスケベで、ガンジーが感服するような男ではないと断言してしまう。
しかし、ガンジーは、女好きは大いに結構とランスの評価を変えなかった。
英雄色を好むという格言に基づき、それでこそ男だとランスを褒めちぎり、是非一度会ってみたいものだと瞳を輝かせた。
ウィチタはそれでも諦めず、ランスが悪党と称され、悪魔を凌ぐ男だと述べる者までいるとしつこく注進する。
ウィチタは処女ということもあり、潔癖であった。
端的に言えば、ランスという人物の噂を聞くにつれ、ウィチタはランスを忌避するようになっていたのである。
だが、それでもガンジーは、ランスを信じてみたいと言い放つ。
ランスという男は大物だと、ガンジーの直感が告げていた。
うつけた振る舞いも、恐らくは何か考えがあっての事だろうと見抜いていたのである。
ガンジーは、ランスという男に、何か魅かれるものを感じていた。
いくら言っても、ランスに対しての評価を変えようとしないガンジーに、ウィチタも呆れてしまう。
どうしてこう人のことを良く思われすぎるのかしら・・・とウィチタ。
それが素敵な所じゃないと、ガンジー様を信じてお守りしましょうよとカオル。
ガンジー様がああおっしゃるんだものと、ウィチタも自分の考えを変えようとする。
きっとランス王は素晴らしいお方なんだわ・・・と、無理矢理自分の中のランス像を美化しようと努める。
ウィチタも何か感じるところがあったのかと、ガンジーは大らかに笑い、その芝居じみた笑い声は、ラジールの空に響き渡っていくのであった。
<LP3年6月22日>
返事が無くても、ケイブリスは決して諦めない。
今日も愛しいカミーラへの手紙をしたためて、カミーラの許へ届けようとしていた。
今度はケイブワンがそのお遣いを頼まれた。
魔物の森を歩くケイブワンの手には、大きな手紙が握られていた。
無くすとお仕置きされて大変である。
しかし、ケイブワンはおしっこしたくなってしまう。
大至急、電柱を探さなければならなかった。
なんとか電柱を見つけてほっと一息ついたケイブワン。
気を取り直してカミーラの許へ行こうとする。
だが、いつの間にか握っていた手紙は無くなってしまっていた。
焦るケイブワンだったが、あっさりと立ち直る。
ケイブリスには、いつもと同じ様に返事がもらえなかったと言えば問題ない。
ケイブニャンよりもちょっとだけケイブワンはお利口だった。
恐らく反復行動に強いのだろう。
あっさりとお遣いを放棄してしまったケイブワンは、人間界で時間を潰そうとする。
対戦ゲームで嵌め殺しであった。
ケイブワンは、無情の女なのである。
こうしてケイブワンは、自分の任務をごまかしてしまう。
哀れなことに、ケイブリスの思いは、能天気な使徒たちのせいで、カミーラに届くことはなかった。
いつもケイブリスの思いは一方通行であった。