※この作品はR-18です。

ランス皆中伝(アーカイブ)   作:夜叉五郎

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7月15日 火星
 ランス、和平交渉を打ち切り、火星を武力制圧。NEW火星大王、誕生。

7月16日 火星
 リーザス、火星の近隣国家オロシャを武力制圧。

7月17日 火星
 リーザス、火星の近隣国家レーベンを併合。

7月18日 火星
 リーザス、火星の近隣国家カルネアを制圧。ランス、大陸東部を統一。

7月19日 川中島
 ムーララルー、信徒エリザベートをランスの側に派遣。

7月20日 リーザス城
 五十六、ランスに子種を所望し、山本家の再興を請願する。

7月21日 リーザス城
 五十六、ランスの的中率を知り、激しく動揺する。

7月22日 リーザス城
 ゾンビの大軍がリーザス城を襲う。火星事件勃発。

7月23日 リーザス城
 香姫、夢でルドラサウムを知覚する。

7月24日 リーザス城
 リーザス軍、ポルトガルにて織田軍を撃退。


LP3年7月3週 火星攻略

<LP3年7月15日>

 

 ランスは、JAPAN攻めの再準備が整うまでの間に、他方面への勢力拡張を図る。

 予定通りに、火星を中心とする自由都市国家群の南部域の制圧作戦を進めたのである。

 この時期、火星とその周辺の国家は、大陸南東部の中でリーザス王国の力が唯一浸透していない地帯となっていた。

 ランスとしては、本格的にJAPAN攻めを始める前に、自由都市国家群全てを併合してしまう心算であった。

 

 ランスは直属の緑の軍を率いて、火星に乗り込んでいった。

 ランスは、ポルトガルに青の軍を派遣し、守備を固めさせていた。

 しかし、それでもJAPAN側の動きが気にかかるところである。

 さっさとけりをつけるために、降伏勧告を行う。

 

 火星の北側に野戦陣地を構えたランスは、火星の都市長に出頭するように命じる。

 来訪した火星の都市長の名は、火星大王。

 ランスは、最初、チンドン屋がやってきたのかと思ってしまった。

 火星大王が、あまりにも奇妙で艶やかな衣装で現れたからである。

 

 

 

 侍女のマリスは、この変な訪問者が火星都市長の火星大王であることを、そっとランスに耳打ちする。

 火星大王は、稀有の目でみられるのは慣れていると、マリスに対して気を遣わないように伝える。

 影で言われるよりもはっきり言われた方が気持ちいいと、その社交家振りを発揮する火星大王。

 ついでにマリスのことを可愛い参謀様と持ち上げるのも、とても自然であった。

 人付き合いが上手く、人当たりが良くて、敵が少ないのが、火星大王の特技であった。

 

 流れるような話し振りで、ランスに対して呼び出した用向きを尋ねる火星大王。

 ランスは、ズバリと、リーザスに降伏するよう脅しをかけた。

 断れば血を見るだけ、というランスのストレートな物言いが、火星大王には爽快だった。

 火星大王は、ランスのことを楽しい方と評し、ランスの結婚式翌日のスピーチについても絶賛する。

 ランスには、その火星大王の振る舞い全てが、とてもうそ臭く見えていた。

 

 言葉少なに、火星大王に降伏勧告の返事を求めるランス。

 火星大王は、思慮深げな表情をしながら、一つの提案をする。

 それは、自分をリーザス軍の将軍と同等の待遇が欲しいというものであった。

 

 つまり、火星は以前のまま火星大王が統治するが、リーザス王国への所属を明確に宣言し、きちんと税も支払う。

 火星大王はランスから要請があった場合は、軍を率いて火星から出撃し、戦争に参加する。

 ただし、火星大王がリーザス国内で行動するときは、リーザスの将軍たちと同レベルの扱いを受けるというものであった。

 これらの要求が通った場合、火星は降伏することを躊躇しないという火星大王の提案であった。

 

 

 

 リーザス側にしてみれば、戦争せずに火星を併合可能で、尚且つ将軍が一人増えることになる。

 普通ならば喜んでこの提案を受けるべきであった。

 だが、ランスは、火星大王を全く信用していなかった。

 なによりも、このようなチンドン屋を配下に置いておくことなど、ランスの美意識が許さなかった。

 ランスには、美人の女の子ならばいざ知らず、火星大王のような得体の知れない輩を飼う趣味はなかった。

 

 猛然と拒絶の意を表すランス。

 速攻で火星大王の抹殺を決意し、交渉を打ち切った。

 火星大王は、失望の表情を浮かべながらも、仰々しく会釈をする。

 このとき、ランスには見えなかったが、火星大王の目は冷たく光っていた。

 

 滑るようにスキップして去っていく火星大王。

 その後姿を見るのも視界に納めるのも嫌で、さっさと天幕を下ろしてしまうランス。

 火星大王の不気味さに憮然としつつ、ランスは自分の決断が間違っていないことを確信していた。

 そして、その確信が全く間違っていなかったことは、後日明らかになる。

 

 

 

 ランスと火星大王の交渉が決裂し、リーザス軍と火星軍は本格的な戦闘状態となる。

 リーザス軍はわずかな時をおいた後、火星への侵攻を開始する。

 火星軍側は火星から出撃し、火星の郊外の捨てられた旧市街地にて、リーザス軍に決戦を挑んできた。

 

 火星側は雑多な混成軍であり、統制も取れておらず、軍を率いる火星大王の指揮振りも素人同然であった。

 火星軍は、あっけなくランス率いる緑の軍に蹴散らされてしまう。

 600名を数える火星軍側の騎士たちは、最初の激突で、あっさりと散り散りになる。

 緑の軍の精鋭騎士1000名を相手にするには、数の上でも錬度の上でも火星軍は貧弱過ぎた。

 

 チンドン屋の格好をしている火星大王の姿は大いに目立ち、ランスも火星大王目掛けて突進していく。

 火星大王はその突撃を支えきれず、瓦礫に埋もれる形で行動不能に陥った。

 戦闘は、リーザス軍の完全勝利という形ですぐに決着する。

 

 火星軍を蹴散らしたリーザス軍は、火星を占領した。

 火星大王のあまりの弱さに、ランスは火星大王を部下にしなかった自分の鋭さに自画自賛した。

 

 

 

 だが、リーザス軍が去った戦場跡にて、瓦礫の中から火星大王は復活してしまう。

 火星大王は、ランスを見くびっていたことを認め、本気を出さなければならないことを悟る。

 小刀を取り出し、笑いながら己で己の命を絶つ火星大王。

 この支離滅裂な火星大王の行動は、ある恐るべき呪法を成就させるために必要な儀式の一環であった。

 

 死んだはずの火星大王が、奇声を上げつつ立ち上がり、復活を宣言する。

 正の命を捨て、ゾンビ体であるNEW火星大王に生まれ変わったのである。

 負の命を得た火星大王は、死者の世界に属することとなり、同じ世界に属する死んだ兵士たちを操る力を得たのである。

 火星大王は、誰もいなくなった戦場で一人踊り、奇妙な呪言を唱え、地の底から蘇り戦士たちを召還する。

 

 火星大王は、強力なネクロマンサーであり、死霊魔法の伝説的な使い手である。

 クルピストン星人とのハーフであったことが、火星大王が普通の人とだいぶ違う理由であった。

 死んだはずの戦士たちを付き従え、リーザスへの進軍を高らかに謳い上げる火星大王。

 火星大王の復讐が始まったのである。

 

 

 

 尚、この当時、自由都市国家群にて、原因不明の美女・美少女失踪事件が頻発していた。

 しかし、何故か、リーザスの火星制圧以降、失踪事件の数が激減する。

 後の火星の調査で、頻発していた失踪事件に関し、火星大王の事件への主導的な立場での関与が明らかになる。

 

 火星大王がランスにリーザス軍への参加を申し出た背景には、ランスの下に数多の美女が揃っていることを聞きつけたからであった。

 火星大王は、自分がリーザス城内を動き回っても不振に思われないように、リーザス軍に潜り込む心算だったのである。

 だが、ランスは直感的に火星大王を危険と判断した。

 

 ランスが火星大王を拒絶したことにより、同事件のリーザスへの波及を未然に防いだことになる。

 さらに、ランスが火星大王を滅ぼす決断を下したことにより、結果として、自由都市国家群の美女・美少女達の安全は守られたのである。

 この事件もまた、大々的に喧伝されることになり、ランスの自由都市国家群での人気は、押しも押されぬものになっていくのであった。

 

 

 

 

 

<LP3年7月16日>

 

 火星から東に位置するコルテージュ平原には、無数の小国が乱立している。

 この地方に存在する国家の中でも比較的大きなものは、オロシャ・レーベン・カルネアの三国であった。

 現在、レーベンとカルネアが戦争中の状態である。

 カルネアのドトール王が病に倒れてしまったこともあり、レーベンが優勢な状況に傾きつつあった。

 

 コルテージュ地方には、他の自由都市国家のような一極集中型の巨大な都市は存在しない。

 小規模の都市と複数の街と多数の村で構成されており、かえって人口密度は高かった。

 (厳密には闘神都市もその中の一つに数えられるが、一番東に位置しポルトガルとの関連性の方が強い。)

 

 火星を制圧したランスは、当初の予定通り、大陸東部の統一の総仕上げとして、コルテージュ地方の併呑に乗り出していく。

 まず、ランスが攻め込んだのは、オロシャであった。

 文化度は高いが、軍の規模は小さい。

 コルテージュ地方の効率的な接収を目論み、リーザス軍は見せしめのために武力制圧を敢行する。

 

 ランスは、緑の軍の精兵を率いて、オロシャの首都に攻め込んでいく。

 突然の事態に、オロシャの王家は為す術も無い。

 防衛線を張る間もなく、オロシャの首都はあっけなく陥落してしまった。

 

 

 

 オロシャの王都に、片目で左半身が不自由な男が一人いた。

 傭兵や娼婦などを取り扱うブローカーのクロードという男である。

 かつては、カルネアのドトール王に仕える優秀な騎士であったが、とある事件で騎士を廃業して、現在は復讐のために生きている男である。

 クロードは、レーベンを煽ってカルネアに攻め込ませた張本人である。

 

 クロードは、自分の復讐の計画に基づき、半年ほど前からオロシャ国内に滞在していた。

 カルネアの現王妃エレーヌは、オロシャの貴族の娘である。

 オロシャがレーベンとカルネアの戦争に介入しないようにするために、親カルネア派の勢力の追い落としを実行していた。

 カルネアを危機的な状況に追い込んだ上でカルネア城に乗り込み、救世主的な役回りを担うことで、やりたい放題する心算だった。

 リーザスの突然の侵攻は、やっとオロシャが戦争に介入しない目処がついて、計画を実行に移す矢先の出来事であった。

 

 リーザス王国軍の登場により、自分の計画が全て台無しになったことを悟るクロード。

 このままでは、カルネアもリーザス王国にあっという間に飲み込まれてしまうのは確実であった。

 それでは面白くない。

 ドトール王には、全てを失い、もっとも酷い絶望感を味わって貰わなければならない。

 

 クロードは、大きく計画に変更を加えることを決めた。

 かなり面白みは減ってしまうが、最低限の目的だけでも、必ず達成しようと考えたのである。

 クロードは、娼婦のブローカーとして、ランスへ面会する機会を得ることに成功する。

 そして、カルネアに美姫が三人いることをランスに教え、カルネアにその三名を献上させる段取りを行うと売り込んでいく。

 

 

 

 

 

<LP3年7月17日>

 

 リーザス王国がオロシャを武力占領してしまったというニュースは、コルテージュ地方を震撼させる。

 各国は、情報の真偽を確かめるのに精一杯であった。

 そんな中、リーザス軍は矢継ぎ早に、オロシャから次の目的地に兵を移動させていた。

 向かった先は、レーベンであった。

 

 レーベンはカルネアと戦争中である。

 軍の大部分は、カルネアとの国境に配備されている。

 反対側からの突然のリーザス軍の侵攻を止められるはずもなかった。

 

 あっという間に王都までリーザス軍の侵攻を許してしまうレーベン。

 そもそも、質と量の両方の面で、最初から敵う相手ではない。

 レーベンの王家は、ランスに対して降伏の使者を送った。

 

 

 

 使者としてリーザス軍の陣中に送られたのは、レーベン軍の中で唯一の女性将軍であるレヴァリィであった。

 レヴァリィは末端ではあるが王家に連なる家系の生まれであり、曲がりなりにもレーベンの姓を持つ。

 そして、掛け値なしの美人であり、美女好きで有名なランスの心象を良くすつためには最適な人材であった。

 

 レーベン側の思惑どおり、レヴァリィを使者に選んだことにより、ランスの心証はぐっとよくなる。

 ランスは、レヴァリィの容姿を眺め見て感心した後に一通の手紙を書き、レーベン王に渡すようにとレヴァリィに渡した。

 

 レヴァリが持ち帰った手紙を読んだレーベン王は、驚愕してしまう。

 手紙は、レヴァリィの身柄の引渡しを要求するものであった。

 さらに、レヴァリィが自分に従順な態度を示さなければ、レーベン王家は皆殺しとまで書かれている。

 レーベン王家に絶大な忠誠心を抱いているレヴァリィにとって、選択肢は無かった。

 

 レヴァリィは、再び使者となり、レーベンが条件を飲むことをランスに伝える。

 そのまま、リーザス城に送られることになるレヴァリィ。

 レヴァリィの双肩に、レーベンの未来がかかっていた。

 レヴァリィは、ランス専用のタオルの一枚として、活躍することになる。

 

 

 

 

 

<LP3年7月18日>

 

 リーザス軍は、レーベンの王都からカルネアとの国境に向けて兵を出発させる。

 国境付近に展開していたレーベンの軍を有無を言わさずに吸収し、怒涛の勢いでカルネアの防衛線を打ち破ってしまう。

 そのまま、圧倒的な進軍スピードで、カルネアの王都に押し寄せた。

 王族や貴族達が逃げ出す間もない早業であった。

 

 カルネアの国王であるドトールは、病に倒れて昏睡状態にある。

 表面上は王妃であるエレーヌが国政を執り行っていた。

 しかし、カルネアは、ドトール王が即位するまでは、もともと歴史的に貴族の力が強い国家であった。

 エレーヌは後妻として嫁いで来た隣国オロシャの貴族の娘であり、まだ30歳を少し超えたばかりと年若く、貴族達を操縦する力はなかった。

 エレーヌは貴族達から敬遠され、実質的に貴族達が合議して国を動かしていた。

 

 しかし、この突然の事態は、貴族達の想定外の出来事である。

 貴族達は、リーザス軍のあまりの数に恐れをなし、皆が思考を停止してしまう。

 事態をどう収拾すればよいのかわからず、エレーヌは青ざめた顔で立ちすくむのみであった。

 

 ドトールには、二人の姫がいた。

 前妻との娘であるティアリスと、エレーヌに産ませたユリーシャである。

 ユリーシャはまだ14歳と幼く、国政には参加していない。

 だが、ティアリスはすでに18歳となっており、年若い義母の不甲斐なさを嫌っていた。

 

 勝気な性格のティアリスは、この国家の危機になんら有効な手を打てない義母に代わって、自ら表舞台に立つ。

 義母であるエレーヌや怯える貴族達を説得し、王都の守りを固めさせるティアリス。

 彼我の兵力差から見て、絶対に勝てないのは判っている。

 降伏するしかないのだが、リーザスからそれなりの譲歩を引き出すためにも、しっかりとしたところを見せなければならない。

 高貴な姫に相応しいその凛とした態度は、動揺する兵達にとって、とても頼りがいのあるものであった。

 

 

 

 緊張しながら、リーザス王国軍の出方を待つティアリスたち。

 そんな中、リーザス王国軍から使者がやってくる。

 オロシャでランスに取り入ったクロードであった。

 

 8年前に消息を絶っていたクロードが突然現れたことに、カルネアの者達は皆一様に驚いてしまう。

 特にティアリスには、幼い頃にクロードに対して淡い恋心を抱いていたため、衝撃的であった。

 慇懃無礼に長期のご無沙汰を詫びるクロードであったが、早速ランス王の意向をカルネアの面々に伝える。

 

 美姫と謳われる王妃エレーヌとティアリス姫及びにユリーシャ姫の三名は、ランスの奴隷となること。

 条件が満たされない場合、カルネア王都を灰燼に帰し、カルネア王家を貴族ともども完全に滅ぼす。

 条件が満たされた場合、ドトールをカルネア地方の領主として任命することで、実質的な権利はそのままとする。

 ただし、ドトールは昏睡状態ということであるので、病が回復するまでは、リーザス王国から執政官を派遣する。

 それが、ランスからクロードが伝えられた条件の全てであった。

 

 ティアリスは顔を真っ赤にし、エレーヌは顔をさらに青ざめさせる。

 つまりは助かりたければ躰を差し出せという意味であり、一国の王がするような要求ではなかった。

 しかし、飲まないわけにはいかない条件であった。

 彼女らたった三名が犠牲になるだけで、病に伏したドトールや、国民たちの命を守られるのである。

 貴族たちは、ティアリスやエレーヌにプレッシャーをかける。

 

 クロードは、ティアリスやエレーヌの美しさを褒め称え、ランスを喜ばせることが出来たならば、カルネアは安泰であると淡々と言い添える。

 初恋の人にこんなことを言われてしまったならば、かなりショックを受けてしまうのも当然であった。

 娘達を条件から外すようにとクロードに懇願するエレーヌを、ティアリスは遮って無断で条件の受け入れを宣言してしまう。

 

 義母の悲痛な叫びに対して、いまさら何を言っても無駄であると主張するティアリス。

 国が守られることを考えれば存外に良い条件であると強がった。

 クロードは、ご英断ですと慇懃無礼にティアリスに対してお辞儀した。

 

 

 

 エレーヌとティアリスとユリーシャは、クロードに連れられてカルネアの王城を出た。

 リーザス軍の野営地の豪奢な本陣にて、奴隷に相応しく鎖につながれた状態で、ランスの前に引き出される三人。

 ランスは、三人を一目見て大満足し、クロードに対して多額の褒美を与える。

 エレーヌは悲しげな表情で、ティアリスは憤怒の表情で、ユリーシャは不安げな表情で、屈辱的な二人の会話を聞くことになる。

 

 クロードは、ランスのために、取って置きの特殊な薬を三本用意していた。

 摂取すると性欲が暴走し躰が疼いて堪らなくなり、その状態でお預けを食らうと、果ては気が狂ってしまう。

 それがその世にも恐ろしい古代の秘薬の効果であった。

 薬にはさらに特殊な効果があり、摂取した状態で男と交わってその精を吸収すると、その男の命令に逆らえない躰になってしまう。

 クロードは、完全にランスの奴隷とすべく、三人の美姫たちにその薬を投与したのである。

 

 しばらくして、三人の様子に変化が現れる。

 男を知っているため、そして男日照りが長く続いていたため、エレーヌの変化が一番早かった。

 クロードはその場から立ち去り、ランスはエレーヌに襲い掛かった。

 エレーヌは先天的に男好きのする女性であり、どんな仕草をしていても何処かしどけなく見えるため、ランスも辛抱できなくなっていた。

 ティアリスとユリーシャは、鎖につながれたままである。

 薬の効果で躰を炙られた状態で、エレーヌがランスに犯されて悦楽の嗚咽を上げる光景を目視することになる。

 

 ティアリスとユリーシャの二人は処女だったため、薬による発情効果はまだ緩い。

 しかし、目の前で実の母が犯される光景はかなりショッキングであり、ユリーシャは堪えきれずオナニーをしてしまっていた。

 淫乱なエレーヌの遺伝子を引き継いだだけあり、その可憐な顔に似合わず、性に対する欲求はかなり根深かったのである。

 エレーヌの熟れた肢体に満足し、しっかりと精を注ぎ込んだランスは、可愛くオナニーを始めてしまったユリーシャを次なる獲物とする。

 ユリーシャは、気絶してしまった母エレーヌの隣で、破瓜のときを迎えることとなった。

 

 女になるのを妹に先越されてしまったティアリス。

 どんどん時間が経過していき、強情な処女の生粋のプリンセスのティアリスも、限界を迎える。

 初恋の人に裏切られ、義母と妹を目の前で犯され、自分の躰も理解不能な疼きに襲われている。

 涙をポロポロと零し、気丈さを装った仮面は、完全に剥がれてしまっていた。

 

 ユリーシャの華奢な躰を堪能したランスは、ユリーシャの破瓜の血に濡れるハイパー兵器を、ついにティアリスに向ける。

 やっと自分の番が訪れたことを知ったティアリスは、朦朧とした意識の中で、早くしてとランスに自分から求めてしまっていた。

 さすがに二発放った後ということもあり、今度はじっくり取り掛かるランス。

 ティアリスは自分が処女であることも忘れ、ランスの手と指と唇と舌の動きに翻弄されて、甘い鳴き声を上げてしまう。

 破瓜の瞬間も確かに痛みはしたが、薬の効果で尋常でないほど濡れてしまっていたために、すぐに次のフェイズに移行してしまった。

 

 何度もイかせた後にたっぷりと中出しして、ティアリスをしっかりと昇天させてやるランス。

 三人の胎内には、しっかりとランスの精が染み渡り、ランスの奴隷として生まれ変わってしまうことになる。

 三人とも高貴な身分ということもあって、犯されているときも気品のようなものを感じさせ、ランスをひどく満足させた。

 プリンセスを犯す醍醐味をランスは存分に味わったのである。

 

 クロードがランスに提供した薬は、服用者の資質によって効能が大いに異なる代物であった。

 しっかりとした自分の意思を持っている者は、たとえ精を受けても奴隷となることはない。

 だが、あいにくティアリスらは、温室の花であるお姫様たちのため、しっかりとこの薬の効果が現れてしまった。

 精神的には全く従う気はないのに、躰はランスの命令に従順に従ってしまうようになる。

 

 

 

 三人の躰を堪能したランスに対して、クロードはある提案を行う。

 その提案とは、三人をランスに仕えるのに相応しい女となるように、調教を行うというものであった。

 これこそが、クロードの真なる目的であった。

 

 8年前、ティアリスに慕われていたクロードは、娘を溺愛するドトールの不興を買い、罠にはめられて部下と片目を失った。

 クロードは、ドトールへの復讐として、ドトールの妻や娘を最低の淫売に貶めようとしていたのである。

 ドトールに対してそんな妻や娘たちの姿を見せることが、クロードの歪んだ復讐のクライマックスとなるはずであった。

 

 三人を調教するというクロードの提案に、興味を引かれるランス。

 しかし、調教の一環として娼館で客を取らせるということを聞いて、途端に不機嫌になる。

 自分の女であり、かなりの上玉であるあの三人を、何が面白くて他の男に抱かせるのかとランスは怒りだす。

 クロードは、ランスの性癖を読みたがえたのである。

 ランスは、雄としての本能的な衝動に駆られて女好きをやっているのであって、決してクロードのような歪んだ性的観念の持ち主ではなかった。

 

 ランスの不興を買ってしまったクロードは、陣中から放り出されてしまう。

 復讐の日々に生きてきた8年間は、あまり報われることはなかった。

 最早ティアリスたちは、クロードの手の届かないところに行ったことになり、復讐は終わってしまった。

 クロードは、虚しさを覚えつつ、その場を立ち去るしかなかった。

 

 生きがいを無くしたクロードは、酒びたりの日々を過ごす。

 そして、とある酒場にて、カルネアの城でティアリスたちの侍女をやっていたジゼルという娘と出会う。

 ジゼルは、なぜか甲斐甲斐しくクロードの世話をするようになる。

 クロードもその好意を受け入れ始め、ぬるま湯のような日々にまんざらでもないなと思うようになる。

 クロードはジゼルと共に、新たな時を歩み出していった。

 

 

 

 クロードを追い払ったランス。

 しかし、姫たちを娼館で働かせるというクロードの言葉が、ずっとランスの心の中に残ってしまう。

 高貴な姫が、場末の娼館で隠れて働いていたというシチュエーションは、確かに燃えるものがある。

 だが、ランスの性格上、他の男に自分の女が抱かれるなんてことは、我慢できるはずがない。

 そこでランスが考え付いたのは、ソープ嬢であった。

 

 ランスは、ティアリスらを自分専用の泡姫として飼うことを思いつく。

 生まれの良いティアリスらに、本職顔負けのテクニックを自ら仕込む光景を思い描き、ランスはハイパー兵器を奮い立たせた。

 こうしてティアリスらは、このランスの思いつきによって、お風呂場でのランスへの奉仕を専任とする役目を担うことなる。

 歴史に名高い、ランスの"タオル"制度がこの世に生まれた瞬間であった。

 

 タオルとは、泡立てた自分の躰をタオルとして、ランスの躰を綺麗にする女達の総称である。

 ランスは気に入った女を自分のタオルにし、日々お風呂場で調教しつつ、躰を綺麗にさせるようになる。

 当然ながら、本番も勿論有りとなり、ランスの気分が乗ればマットの上での濃厚なSEXに発展する。

 扱い的には、メイドと同等の身分となり、正式な妾妃たちに比べると、地位も格段に低い。

 その最初の三人が、このエレーヌ、ティアリス、ユリーシャの三人であった。

 

 ランスは、気分を出すために、ティアリスたちに源氏名を与えることにする。

 リーザス城では、カルネアの王妃や姫であることも隠された。

 エレーヌとユリーシャが母娘の関係にあることも秘され、同僚という扱いになる。

 

 仕事的にはプロの泡姫のしていることと変わりは無いため、他の女性達からは白い目で見られることも多い。

 身分が隠されるのは、ティアリスたちにとっても都合の良いことであった。

 逆に、これまでの雁字搦めの生活から開放されたことにより、羽を伸ばしてしまう。

 育ちが良いのはどうしても隠せないが、泡姫としての自分を演じるのを楽しむようになる。

 

 エレーヌとユリーシャの二人は、性に対する欲求が元々強いため、リーザス城での泡姫としての生活にも適応が早かった。

 ランスの教え込むテクニックを、知らず知らず貪欲に吸収していってしまう。

 プライドが高いティアリスは、いつまで経っても反抗的な部分を失わなかったが、躰はランスの指示に従ってしまう。

 逆にそのティアリスが、調教の過程で奉仕する喜びにどんどん目覚めてしまっていく様子は、ランスの性欲をどんどん刺激してしまう。

 

 最初の頃は三人でローテションを組んで三日に一回のペースで、ランスの相手を務めていた。

 しかし、三人が慣れてくると、ランスはそれぞれペアを組ませて、タオル二枚を楽しむようになる。

 ティアリスとユリーシャは中の良い姉妹のためそれほど抵抗も感じなかったが、エレーヌはどちらと組んでも少々気まずいことになる。

 しかし、回数を続けていくうちに、ティアリスはエレーヌに心を開くようになり、ユリーシャも倫理観を無視するようになる。

 

 彼女らは、ランスのハーレムの他の妾妃たちと比べても、全く遜色無く美しく魅力的であった。

 風呂に入るたびに確実にSEXへと発展してしまうのが、ランスの悩みの種であった。

 

 

 

 妻や二人の娘がいなくなり、カルネアの城で一人昏睡状態まま取り残されてしまっていたドトール王。

 実はこのドトール、病で倒れたわけではなかった。

 王妃であるエレーヌに懸想した重臣の一人が、エレーヌを寝取るために、密かにドトールに対して毒を与えていたのである。

 だが、エレーヌはすでにランスの奴隷となってしまっており、その意味では、いまさらドトールを眠らせていても無駄だった。

 

 しかし、今目覚めてしまうと、話がややこしくなってしまう。

 最愛の娘達を奪われ、妻までをも寝取られてしまったドトールが、大人しくランスに従うなど、到底ありえないことである。

 カルネアのためにも、眠ったままでいてもらった方が断然良い。

 こうして、しばらくドトールは眠りについたままとなる。

 

 結局ドトールは、一度も目覚めることなく、そのままこの世を去ることになる。

 しかし、目覚めない方がドトールにとって幸せであった。

 ドトールの葬儀を執り行ったとき、妻のエレーヌや娘のティアリスとユリーシャは、揃いも揃って三人とも身重の躰を喪服で包んでいた。

 当然のことながら、お腹の中の子供の父親はランスである。

 さすがにエレーヌは人前に出ることが出来ず、喪主はティアリスが勤めることになった。

 

 

 

 カルネアを併合したことにより、コルテージュ地方の全ての国家が、争ってリーザス王国への帰属を表明した。

 ランスは、コルテージュ平原を全てリーザスの色に染めることに成功する。

 それは、大陸東部のほぼ全域を手中に収めたことを意味していた。

 

 リーザス王に即位してからわずか4ヶ月。

 かつて、これほどまでに短期間に勢力を拡張させた勢力は存在しない。

 まさに神業であった。

 

 大陸東部で残る敵は、大陸の外にあるJAPANを統治する織田家のみである。

 ランスは満を持して、JAPAN攻めの大号令を発しようとしていた。

 

 

 

 

 

<LP3年7月19日>

 

 制圧した大陸南部から引き上げる途上、AL教団の使者がランスの陣中を訪れる。

 法王ムーララルーからの、川中島への訪問をランスに依頼する使者であった。

 リーザス王国とAL教団は表向き友好関係にある。

 ランスは仕方なく、川中島へ赴くことを決めた。

 

 リーザス王国は、大陸東部の全域を併呑してしまった。

 そして現在JAPANと戦争状態に入っており、近々JAPANに攻め込むであろうことは、川中島にも伝わっていた。

 友好関係を築いているリーザス王国がJAPANを征服しようとしていることは、AL教団にとって格好の機会であった。

 多種多様な宗教が確立しているJAPANでは、ほとんどALICE教は布教されていない。

 

 ムーララルーはランスを川中島に招待し、JAPANへの布教への協力を取り付けようとしていた。

 AL教団は、JAPANでの布教を進める上で、織田信長に擦り寄っていた。

 信長は天下布武の過程で、JAPANの既存の宗教団体の力を弱めるために、AL教団を上手く利用していた。

 貿易などの実利的な面で、積極的に教会の建設を推進したほどである。

 

 だが、天下を統一し、JAPANをほぼ手中に収めた頃から信長の態度は一変する。

 教会を叩き壊し、これまでの保護政策から一変してAL教徒の弾圧を行う。

 神の前では皆平等であり、国家の君主よりも教会の神父に従うように指導するAL教団は、信長にとって邪魔になったのである。

 比叡山や本願寺を滅ぼした信長にとって、AL教団は邪魔なだけの存在であった。

 天志教ともどもJAPANから滅ぼし、己を神と祭り上げる心算であったのである。

 

 信長の裏切りに、ムーララルーは怒り心頭になっていた。

 世界にALICE教を浸透させることは、ムーララルーにとって神に誓った大切な使命であった。

 女神レダにいいところを見せないと、自分の地位も安泰ではないのである。

 

 

 

 ムーララルーは、ランスにJAPANへの布教の協力を要請する。

 だが、ランスは、内心AL教団に好意を抱いていなかったため、すんなりとはムーララルーの言葉に頷かない。

 のらりくらりと言質を与えないランスに、ムーララルーも内心かなり苛立つ。

 そのとき、ちょうど信徒エリザベードがお茶を運んできた。

 

 エリザベートは、法王ムーララルーの身の回りの世話をする若い信徒の中の一人であった。

 清楚なエリザベードの物腰に対して、ランスは大いに興味を抱く。

 可憐な顔立ちをしており、信者の服装をしているのに、その躰のラインは魅惑的であった。

 

 ムーララルーは、エリザベートのことをランスに紹介する。

 ランスの可愛いという正直な感想に、頬を染めるエリザベート。

 可愛いだけではなく優しいとランスに褒められ、エリザベートは真っ赤になって俯いてしまう。

 

 16歳という年齢であり、さらに敬虔な信徒であるはずなのに、なぜか匂うような色気を放っているエリザベート。

 そのギャップがランスのセンサーをかき鳴らした。

 ランスは、ムーララルーに彼女を所望する。

 

 突然のランスの申し入れに、ムーララルーも少しだけ驚いてしまう。

 だが、計算高いムーララルーは、瞬時にお気に入りのエリザベードを手放すことを決断した。

 リーザスとの協調関係は、AL教団にとって非常に重要であった。

 ランスの好意を得るためならば、エリザベート一人を譲るくらいは安いものであった。

 

 

 

 ムーララルーは、エリザベートにランスの側で仕えるようにお願いする。

 髪の毛の先から爪先まで、どっぷりAL教に浸かってしまっているエリザベートにとって、法王ムーララルーの言葉は絶対である。

 自分が生かされているのは神の慈悲であり、自分の身も心も神の為に存在していると本気で信じ込んでいる娘であった。

 

 エリザベートは、尊い法王様の為ならばと、喜んでその役目を引き受ける。

 AL教徒にとって、法王の命令は絶対であり、神の意思に等しかった。

 エリザベートは、自分たち人間は、法王の命令に従う事のみを許された生物であると、真面目に考えていたのである。

 

 エリザベートは、法王の言葉に従ってランスのお側の世話をすることになったことを、両親に手紙で知らせたいと希望を述べる。

 その希望はムーララルーに受け入れられ、エリザベートの手紙は法王の特使によってエリザベートの両親に手渡される。

 法王の特使の訪問を受けるなど、生粋のAL教徒であるエリザベートの家族にとって身に余る栄光であった。

 エリザベートの家族は、エリザベートが法王の願いでランスに仕えるようになったことを、喜んで受け入れることになる。

 

 ムーララルーは、エリザベードに対して懇ろにランスに奉仕することを命じ、彼女をリーザスに送り込む。

 ランスに付き従って、そのままリーザス城に向かうことになるエリザベート。

 ランスは、ムーララルーに対して、JAPANでの布教に協力することを、それとなくほのめかした。

 だが、内心はまた一人可愛い女の子を手中に収めたことで、ウハウハであった。

 

 

 

 実はこのエリザベート、ムーララルーの手によって調教済みであった。

 高貴な人物と躰の交わりを持ち、その精を受け止めることにより魂が浄化される。

 そうムーララルーに教えられ、SEXへの抵抗を信仰心によって剥ぎ取られてしまっていたのである。

 穢れ(処女)も、ムーララルーの聖男根によって払われていた。

 

 エリザベートは、法王からランスが世界にとって大切な存在であると聞かされていた。

 エリザベートにとって、ランスは法王に等しい存在であった。

 そのため、ランスと交わることに対しても抵抗は全く無く、逆に感謝の気持ちでいっぱいであった。

 

 ランスは、信仰心を利用すれば、女信者に躰を開かせることなど造作も無いことを知り、衝撃を受ける。

 ランスは、ムーララルーの所業に呆れつつ、エリザベートにハイパー兵器を奉仕させ、さらには背後から思いっきり犯してしまう。

 エリザベートは、ムーララルーの教えどおりに、SEXによって得られる快楽を法悦として受け止め、喜びの声を上げる。

 

 ムーララルーとの清めの儀式は、当然のことながら信徒の衣装のまま行われる。

 ランスも、エリザベートが衣装を纏ったまま喘ぐ方を好んだ。

 黒を基調とした敬虔なAL教徒の衣装の胸元が大きく開き、エリザベートの若くて豊かな白い乳房の谷間が強調される。

 その白い胸元にロザリオが揺れる様が、非常に卑猥であった。

 

 ムーララルーの仕込みは完璧であった。

 どうすればより天国が近くなるのか、エリザベートはしっかりと学んでいた。

 ランスはエリザベートに導かれるまま、その可憐な唇の中で吐精するのだが、エリザベートはその全てを丹念に飲み込んでしまう。

 細い喉がこくりと何度も動き、高貴なるランスの精をその身に収めていく。

 エリザベートの中では、全てが天国に近づくための神聖な行為という認識であり、喜びであった。

 

 ランスは、エリザベートとするときはかならず、自分のハイパー兵器を舐めさせるようになる。

 エリザベートは、ランスの聖男根を、まるで芸術品のようと陶酔の瞳で見つめ、うっとりと奉仕する。

 エリザベートにとって、ムーララルーの聖男根も趣のあるものであったが、ランスのそれはまさに大樹のようであった。

 ランスの聖男根を口に含む都度、その喜びで秘唇を蜜で濡らし、太股を伝って靴下まで蜜が染み込むくらいであった。

 

 ムーララルーは、エリザベートが自分で受け入れる準備を整えるのを見るのが好きだった。

 そのため、エリザベートは自慰の手際も良かった。

 自らを慰める行為は、戒律で厳重に禁止されている。

 だが、聖男根を受け入れるために自分でするのは、清めの儀式の一環としてムーララルーに認められていた。

 

 ランスもエリザベートと躰を何度も合わせるうちに、エリザベートの自慰行為を楽しむようになる。

 信徒の衣装のままショーツだけ脱いで、ベッドの上で秘唇を捏ね回すエリザベート。

 その指の動きは、ムーララルー流であったが、ランスの目を存分に楽しませることになる。

 

 

 

 清めの儀式において、ただ一点だけ、ムーララルーとランスのやり方が異なる点があった。

 それは、喘ぎ声の抑制についてであった。

 ムーララルーは、教会内で行為に及ぶため、エリザベートに声を出させないようにしていた。

 だが、ランスにはそんな制限は無く、逆にエリザベートにもっと声を出すように命じる。

 そのランスのやり方の方が、エリザベートにはとても合っていた。

 

 ランスが腰を打ち付けるたびに、神に向かって存分に感謝の喘ぎ声を上げるエリザベート。

 女性の穢れの場所を、国王様の聖なる男根で清めて貰えるなんて幸せすぎます!と、歓喜の声で訴えまくる。

 これまでムーララルーと交わる度に抑制されてしまっていた衝動から開放された反動で、エリザベートはひどく大胆になっていた。

 そして、一度ランスのやり方を覚えてしまった以上、元には戻れなくなってしまったのである。

 

 ランスは、忙しい中、何かとエリザベートのために時間を作って、エリザベートを清めてあげようとする。

 エリザベートにとって、自分のような未熟者をわざわざ清めてくれるランスの好意はとても嬉しく、いつもランスに感謝していた。

 最初のうちは、ベッドに上がることを、エリザベートは恐れ多いと避けていた。

 そのため、ムーララルーのときと同様に、床に這いつくばってお尻を高く上げ、後ろから清めてもらうことになる。

 だが、盛んにランスがベッドに上がるように誘うため、あまり断るのも失礼に当たるので、正常位で交わるようになっていく。

 

 エリザベートは、ランスと交わるようになってから初めて正上位を経験することになる。

 Gスポットを激しく擦られる正常位の方が、エリザベートにとっては得られる法悦も倍増するため、断然良かった。

 肉体的な相性の差により、ムーララルーよりもランスに清めて貰う方が、得られる悦びも段違いに多い。

 エリザベートは、自分にはランスの清めの儀式の方が肌に合うと、強く意識するようになる。

 

 シーツを掴み、腰を少ししならせ、無意識に上手に腰を合わせて啼くエリザベート。

 傍目から見れば濃厚なSEXに他ならなかったが、この後に及んでも、エリザベートは清めの儀式であることに疑いを持たなかった。

 形の良い素足をぴくぴくと震わせ、ランスの聖男根を適度に何度も締め付ける。

 エリザベートは、ランスが躰の一番奥で射精したタイミングに合わせて絶頂に至り、一際高い啼き声を上げる。

 ランスの精を胎内に浴びる瞬間が、エリザベートにとって法悦と性的興奮のミックスした最高の瞬間であった。

 

 毎回、儀式の後、エリザベートはランスに対して深く感謝の意を述べていく。

 エリザベートは、ランスのする行為全てが気持ちよいと断言する。

 ランスのような尊い御方に、精を放出して貰い、胎内を清めて貰えるなど、普通の信者ではありえないことである。

 それゆえエリザベートは、ランスとの儀式の時間を何よりも大切にしていた。

 

 ランスはエリザベートに対して、一緒に寝ることを提案するが、いつもエリザベートは断っていた。

 精を頂くだけでももったいないのに、それ以上の好意を無制限に受けるなど恐れ多いというのが、エリザベートの考えであった。

 いつも、ランスがゆっくり休めるように、身を引いていた。

 

 

 

 ムーララルーの命令で、ランスのお側の世話をすることになったエリザベート。

 これまでエリザベートは、神学校の学生としてボランティアで教会で働いていたのだが、学校は休学することになった。

 ウェンディやすずめなどの先輩メイドに混じって、リーザス城の侍女としてメイド服姿で働くことになる。

 

 エリザベートは、昼間はメイド服で働き、夜は敬虔な信徒の格好で過ごすことになる。

 何気に乳が大きいエリザベートのメイド服姿は、見るものの目を楽しませる。

 特技が布教活動ということもあり、リーザス城内のメイド仲間たちに、AL教の教えを広めていく。

 素直で優しいエリザベートに感化されて、あまり熱心でなかった信者たちも、きちんと礼拝にいくようになってしまうのであった。

 

 折に触れて尊いランスに不浄の場所を清めてもらえるため、エリザベートにとって、リーザス城は理想の職場であった。

 エリザベートは、清めの儀式がALICE教の教えに沿ったものであることを、信じて疑わない。

 ランスは、このエリザベートを利用して、AL教団の神官であるセルに、誤った知識を植えつけていくことになる。

 やがて、セルも清めの儀式が尊いものであることを信じるようになり、エリザベートと共にランスの精を喜んで受けることになる。

 

 ムーララルーは、エリザベートを清めるとき、きちんと安全日かどうか確認して行っていた。

 だが、ランスはそのようなことは一切関知せず、やりたいときにやってしまう。

 当然ながら、エリザベートの胎内に新たな命が芽吹いてしまうことになる。

 激しく戸惑うエリザベートであったが、既にこのときランスはAL教団の実権を握ってしまっていた。

 

 儀式によって産み出された子供ということになり、ランスとエリザベートの子供は、神の御子として扱われてしまう。

 エリザベートは、法王サルベナオット(ランス)の言葉を信じ、心安らかに御子を産む。

 同時期に神官セルもまたランスの御子をその腹に宿しており、共に聖母と称されることになるのであった。

 

 

 

 

 

<LP3年7月20日>

 

 ランスはポルトガルで捕虜にしたJAPANの武士たちの扱いに頭を痛めていた。

 大陸とJAPANでは、文化が大いに異なる。

 そのため、衣食住の全ての分野で問題が発生し、役人たちを大いに困らせていたのである。

 

 わずか一週間と経たないうちに役人たちに泣きつかれて、ランスも対策を講じなければならなくなる。

 JAPAN兵に関しては、新たに配下に加わった山本五十六を将として、彼女に管理させる予定であった。

 一度きちんと五十六と話し合いを行う必要があるとランスは考える。

 だが、五十六の容姿に思い馳せたランスは、全く別件で、五十六を玉座の間に呼び出してしまうのであった。

 当然ながら、自分の女になるように命令するためである。

 

 ただの武将として扱うにはもったいな過ぎるほど、五十六の美貌は冴え渡っている。

 その肢体は武芸の修練によって鍛えられており、スタイルは抜群である。

 整った顔立ちをしており、その声は耳朶に心地よく、肌は木目細かな絹のようで傷一つ無い。

 その長く美しい黒髪は、まるで黒絹の如しであり、情にも厚く、JAPAN女性において理想的な美人と言えるだろう。

 ランスは、その美貌に免じて、特別に自分に抱かれる許可を五十六に与えようとする。

 玉座の隣の席に王妃リアがいることも、ランスはまったく頓着しなかった。

 

 並みの女ならば、泣いて喜ぶほどのランスの好意であった。

 だが五十六は、ランスに押し付けられたその権利を明確に拒否する。

 鬼畜王と恐れられているランスに対して、これほどまで断固とした拒否の態度を貫く者は他にいなかった。

 

 

 

 予想外の五十六のはっきりとした拒絶に、ランスはびっくりして玉座から滑り落ちそうになる。

 五十六は、しっかりとランスの目を見つめ、山本家再興の夢を果たすまでは、女には戻れないと自分の決意を語った。

 ランスの王としての権威に、真っ向から抗うその五十六の態度には、一種の清々しさがあった。

 好色な感情というよりも、その五十六の真剣な眼差しに触発されてしまったランスは、王命であると再度脅しをかける。

 だが、当然ながら、五十六の決意は変わるはずもなかった。

 

 無理強いするランスに対して、一晩だけ付き合うことを受諾する五十六。

 だが、間を置かず、辱めを受けることになるので腹を切ると言い添えた。

 ランスは、その五十六の主張に絶句してしまう。

 五十六の双眸の奥には、断固たる覚悟の光があり、彼女が本気であることは明らかであった。

 

 不機嫌な顔でランスと五十六のやり取りを聞いていたリアは、五十六の拒絶に表情を輝かせる。

 得意気にJAPANの切腹の風習を語りはじめるリア。

 だがランスは、リアを無視し、押し黙ったまま五十六と見詰め合ってしまう。

 

 名誉を重んじるJAPAN特有の観念は、ランスには理解不能であった。

 ましてや、五十六は死なせるに惜しい女であり、さしものランスも撤退に傾き始めてしまう。

 だが、そのとき体を求められていた当の五十六の方が、言葉を濁して視線を泳がせてしまった。

 

 その五十六の躊躇を敏感に感じ取ったランスは、いい方向に話が転がりそうな予感を得て、五十六から言葉を引き出そうとする。

 ランスに則されるような形で、五十六は人払いをお願いする。

 五十六は、王妃のリアには特に聞かせられないような話を、ランスにしようとしていたのである。

 

 

 

 リアに対して、自室に下がるように命じるランス。

 反発するリアであったが、ランスはマリスに命じて、強引にリアを追い払ってしまった。

 マリスにとって、ランスの命令は絶対であり、その命令に従うことがランスを伴侶としたリアの意に沿うことになる。

 そのロジックを理解できるだけに、リアも文句を言いつつも引き下がるしかなかった。

 

 王妃の面子を潰すようなことをランスに強いてしまった五十六は、大いに恐縮してしまう。

 だがランスにとって、今はリアのことよりも、五十六の話の方がプライオリティが高かった。

 興味深々なランスに対して、五十六は、顔を伏せ羞恥に頬をピンク色に染めながらも、一つの話を切り出し始める。

 その話とは、ランスの命令とさほど意味合いが変わらないものであり、処女な五十六には恥ずかしすぎる類のものであった。

 

 恥らう五十六の年相応の女の子っぽい可愛らしさに見蕩れるランス。

 心の整理を終えた五十六は、決然と顔を上げる。

 そして、真剣な瞳でランスの目を見つめながら、ランスの子を己の身に宿させて欲しいと請願した。

 

 自分に抱かれるのを嫌がっていると考えていたランスは、その五十六の申し出を咄嗟には理解できず戸惑う。

 そんなランスに対して、五十六は重ねてお願いを続ける。

 そのお願いとは、自分の身に宿ったランスの子が男子ならば、その子にJAPANを統治させて欲しいというものであった。

 没落した山本家をJAPANの君主として蘇らせる、五十六の考えた起死回生の一手であった。

 

 山本という家名に対する五十六のこだわりについて、ランスは疑問を呈する。

 五十六は、父の無念を晴らし、幼い頃からの夢であった山本の名を永世に残すためであると、静かに答える。

 五十六は、そのためならば、たとえ外道と謗られようとも、修羅の道を行く覚悟であった。

 敵国の、それも好色で知られる王に躰を許し、己が腹に芽生えた命をだしにして祖国を攻め滅ぼさせる。

 貞淑なJAPAN女性のあり方からすれば、まさに悪女そのものである。

 

 

 

 ランスは、少しだけ考えを巡らせた後、五十六の申し出をあっさりと受け入れてしまう。

 耳を疑う五十六。

 こんなに簡単にランスが決断してしまうなど、五十六には思いもよらぬことであった。

 勢い込んで、ランスにその言葉が真実であることを確認しようとする。

 

 ランスにとってみれば、五十六の申し出は渡りに船であった。

 JAPANはリーザス城から遠く、大陸の外にある土地である。

 当然ながら直轄地にすることは出来ず、どうしても自分の代わりにJAPANを統治する人物を配置しなければならない。

 このような土地は、普通ならば王族を配置するところである。

 

 また、JAPANを攻め取る上で、大陸とは全く異なるJAPANの文化が、リーザス政府内で大きな問題となっていた。

 役人たちが嫌がり、僅かばかりのJAPAN兵の捕虜の扱いにも難儀してしまっているのが、リーザスの現状である。

 JAPANを併合した後のことを考えると、ランスも憂鬱になってしまっていた。

 

 これらの懸案事項が、五十六の提案で一気に解決されるのである。

 JAPANの名家である山本家を君主として押し立てることにより、現地住民の協力が格段に得やすくなるはずであった。

 また、ランスにとってしてみれば自分の息子がJAPANを統治することとなり、裏切りの心配は全くない。

 ランスは一瞬で全てを計算し、明確な答えを導き出したのである。

 

 子を成すことのメリットに関するランスの説明は、五十六にとっても十分に納得できるものであった。

 そのため、ランスの言葉に偽りが無いことを、五十六ははっきりと知覚することになる。

 何人でも産ませてやると、がんがん子作りに励むことを五十六に呼びかけるランス。

 五十六が最後の賭けに勝ち、諦めかけていた夢を大逆転で叶えてしまうことに成功した瞬間であった。

 

 

 

 ランスの威勢の良い言葉を聞いた五十六は、張っていた気が緩み、涙を溢れさせてしまう。

 いきなり五十六が泣き出してしまったことに、ランスは大いに動揺する。

 その綺麗な涙は、堰が切れたかの様にとめどなく溢れ続け、五十六の頬を伝う。

 

 あまりの喜びに、五十六も自分の感情をコントロールできなかった。

 ランスに自分の無調法を詫びる五十六であったが、喜びをかみ締める言葉が自然と溢れ、さらに涙を溢れさせてしまう。

 山本家の再興が、JAPANの君主という最高の形で成されたのである。

 まさに感無量であった。

 五十六は、これでやっと父の墓前に顔を出すことができますと、泣きながらランスに感謝の言葉を述べた。

 

 五十六が嬉し泣きする姿に、不覚にも動揺してしまったランス。

 ベッドの上以外で泣いてる女を見て心を動かしてしまうことなど、ランスらしくなかった。

 照れ隠しのように、はやく妊娠するためにいっぱいSEXするぞと、五十六に声をかける。

 五十六は涙を拭いながら花のように微笑み、喜んでと頷いた。

 

 

 

 お家再興を目指していた五十六は、女を捨て、武者としての自分を高めてきたが結局叶わなかった。

 だが、捨て去ったはずの五十六の女の部分が、簡単にその悲願を叶えてしまった。

 侍としての自分を高めてきたはずの五十六にとってみれば、なんとも皮肉とも言える結末であった。

 

 山本家再興をちらつかせて、五十六に身体を要求してきた男たちは大勢いた。

 その都度、五十六は武士としてその迷惑な申し出を断り、その機会を幾度と無く逃してきた。

 織田家の重臣である柴田勝家も誘いをかけてきたこともあった。

 だが、たとえそのときに身を任せていたとしても、山本家の復興はあり得なかったであろう。

 ましてや、JAPANの国主としての立場など起こりえるはずも無かった。

 

 しかし、ランスに女としての魅力を気に入られたことによって、簡単にその願いが叶ってしまう。

 これは、決して自分を安売りしなかった五十六の勝利と言える。

 五十六自身は意識していなかったが、結果として彼女は、最高の売り時に自分の身体を売ったのである。

 もう少し遅ければ、信長に躰を要求され、その誘いに乗ってしまって悲惨な目にあってしまったことであろう。

 

 五十六は自分の躰を使い、山本家のJAPAN支配をランスに認めてもらった。

 しかし、現在JAPANを治めているのは織田家である。

 ランスが五十六との約束を果たすためには、JAPANに攻め入り、織田家を滅ぼす必要がある。

 山本家の戦力など微々たるものである。

 言うなれば五十六は、リーザス王国軍の戦力を山本家の天下奪取のために利用することに成功したのである。

 

 ランスは五十六のためにJAPAN制圧に乗り出した。

 ランスは自分の女の望むことはきっちりと果たす男である。

 これまでのJAPANとの戦争は信長に挑発されたものであった。

 ランスにしてみれば、大陸統一のための行きがかり上の漠然とした戦いであったと言える。

 だが、五十六を抱くことにより、ランスの中にJAPAN攻めに対しての明確な目的ができたことになる。

 

 JAPANは超大国であるリーザスと真正面からぶつかることになり、その人民に多大な被害を蒙ることになる。

 信長の野望と五十六の悲願がぶつかり、互いを滅するために激しくやりあった結果である。

 ランスはある意味では、只の代行者でしかなかった。

 

 後に五十六は、山本JAPANの創始者として女神の様に讃えられることになる。

 だが、戦乱により家族や愛するものを失った者たちは、決して彼女を許さなかった。

 国と躰を売った女として、歴史の影で蔑視されることになる。

 

 「この世で一番の高く自分の躰を売った売春婦」

 それが五十六の選んだ道であった。

 

 

 

 

 

<LP3年7月21日>

 

 五十六と子作りに励む約束をしたランスは、さっそくその日の晩に五十六を閨房に呼んだ。

 しかし、五十六がなかなか部屋に来ないため、ランスはかなり待ちくたびれてしまう。

 やはりランスは、JAPANの文化を良く理解していなかった。

 

 待たせに待たせ、やっと扉の向こうに五十六が現れる。

 怒声を上げて扉を開いたランスであったが、扉の外に立っていた五十六の白無垢に身を包んだ姿を見て吃驚してしまう。

 五十六の白無垢姿は、JAPANの文化に馴染みの薄いランスにとってみれば、とても奇異なものに写った。

 五十六が着ていたのは、JAPAN女性が夫と夜を共にするときに着る白い肌襦袢である。

 肌襦袢を纏った五十六の楚々とした挙措に、そこはかとなくなぜか隠微なモノが感じられ、ランスの情欲に火が灯ってしまう。

 

 五十六が遅くなってしまったのは、じっくりと禊に時間をかけたからであった。

 初夜の禊はJAPANでは重要な風習であったが、ランスにとってみれば普通の風呂とかわりない。

 ある意味、このようなときにランスを待たせるなど五十六の覚悟がまだまだ甘かった証左でもある。

 妾妃となることを承知した以上、いつ何時寵愛を賜っても大丈夫なように、常日頃から念入りに準備しておかなければならない。

 それが妾妃の義務というべきものである。

 

 だが、五十六はどうしても白無垢を身に着けたかった。

 婚儀も無く、突然の初夜である。

 今宵は五十六にとって、婚儀も兼ねた特別な夜であった。

 

 躰をきれいにして来たことは良い心がけであるため、特別に五十六を許すランス。

 ランスにしてみれば、五十六の躰を味わうのに、怒っている時間も勿体無かったのである。

 ランスの寛大な心に対して、律儀にお礼を述べる五十六。

 ランスは、五十六の言上を聞き流しつつ、五十六との子作りを早速始めようとする。

 

 

 

 ランスは、服を脱いで五十六にベッドに横になるように命じる。

 五十六は、ランスの言葉に一切逆らわず、ランスに背を向けて帯をほどいていく。

 ランスに肌をさらすことに対して全くためらいを見せずに、五十六はするりと肩から着物を落とす。

 滑らかな五十六の躰に、しゅるりと落ちていく着物を留める所は一つも無かった。

 ふわりと着物が床に落ち、五十六の透き通るような優美な肢体が現れる。

 

 五十六の後姿の輝くように美しさに見惚れてしまい、ランスは思わず感嘆の声を上げてしまう。

 数多の戦場を駆けてきたはずなのに、五十六の肌には傷も染みも痣も一切見当たらないのである。

 ランスは、無意識の内にハイパー兵器を猛々しく反応させてしまっていた。

 五十六の躰を見て、ランスの雄としての本能が、正直に働いてしまったのである。

 

 床に落ちた白無垢の着物を簡単にまとめて台に置き、ゆっくりとキングサイズのベッドに乗る五十六。

 その間、一切ランスとは視線を合わせなかった。

 躰をベッドに投げ出し、五十六はランスに対してどうぞと声をかける。

 視線を泳がしつつも、その言葉に全く震えはなかった。

 

 ランスはこれ以上我慢ができず、容赦なく五十六に覆いかぶさっていく。

 乳房を鷲づかみにして、少しきつめに揉みしだきつつ、顔を覗き込んで五十六の唇を奪った。

 これが五十六のファーストキスであった。

 しかし、当の五十六は、目を瞑り歯をかみ締めて何も感じないように装い、頑なになすがままの姿勢を崩そうとしない。

 

 ランスも意固地になり、五十六をその気にさせるべく、テクニックを全開に発揮していく。

 五十六の乳房にむしゃぶりつき、少し小さめの五十六の乳首に吸い付いた。

 五十六の両の乳首を丹念に舌先で転がし、否応無く乳首を立たせていくランス。

 

 綺麗なピンク色をした乳首が、ランスの舌技によって硬く屹立してしまう。

 乳房の透けるような肌の白さと、ランスの唾液によって濡れ光る乳りんと乳首のピンク色のコントラストが淫らであった。

 嬲るように息を吹きかけ、甘噛みを繰り返し、堪えきれず喉を鳴らしてしまうまでに五十六を追い詰めていく。

 だが、五十六は目を瞑ったままであり、我慢を続けていた。

 

 

 

 ランスとしては、もっと五十六が乱れるところが見たかった。

 いい加減にこの状況を何とかするべく、五十六に声をかけるランス。

 だが、五十六から返ってきたのは、子種を早く注いでほしいという、ムードも何もない言葉であった。

 五十六は、あくまでランスに子種を別けて貰うだけのために、この場に臨んでいた。

 ランスと違ってSEXを楽しもうという気など、最初からさらさら無かったのである。

 

 五十六の思惑を正確に読み取ったランスは、少しだけ意地悪をすることに決めた。

 五十六の思うとおりに愛撫なしで突っ込んで、五十六を泣き喚かせてしまおうと考えたのである。

 すべらかな五十六の足に手を這わせ、柔らかな両の太股を、力を込めて割り開こうとするランス。

 しかし、子種を望んでいるはずなのに、五十六は力を緩めようとしない。

 ランスは、それでは入れるわけがないと、力を抜くように五十六へ指示する。

 

 頭ではわかっていても、処女の五十六には恥ずかしさが先にたち、自分から足を開くことがなかなか出来なかった。

 なんとか少しだけ緩めるのだが、結局はランスによって強引に足を開かれてしまうことになる。

 色素の薄い五十六の秘唇がランスの眼前に晒され、ランスの想像通り、五十六が処女であることがランスの目にも明らかになる。

 

 ランスにやはり処女かと言われ、五十六は顔を背けてしまう。

 愛撫なしで突っ込もうと考えていたランスであったが、さすがに処女ではかわいそう過ぎる。

 ランスは仕方なく、五十六の秘唇に顔を寄せ、舌で愛撫を始めようとする。

 そんなところを舐められるなど想像もしていなかった五十六は、先ほどまでの頑なな態度を一変させ、大いに慌ててしまう。

 

 五十六の喘ぎ声で耳を楽しませつつ、多めに唾を絡めて、音を立てて五十六の秘唇を丹念に嘗め回していくランス。

 五十六は未経験の感覚に身を捩じらせながら、呆然と意味不明な喘ぎ声を漏らしてしまう。

 シーツを掴み、太股をきつく閉じ、ランスの頭を掴もうとする五十六。

 しかし、ランスは巧みに五十六の躰を押さえつけ、愛撫を続けてしまう。

 何度か強引にイカせ、やっと五十六の秘唇が十分に濡れ始めた頃には、五十六は息も絶え絶えな状況になってしまっていた。

 

 ランスは、濡れていない状態でハイパー兵器で処女膜をぶち破られることが、いったいどんなに無謀なことなのかを説く。

 だが、当の五十六はクテッと躰を弛緩させ、少し息を荒げてたゆんたゆんと胸を上下させつつ、放心状態のままであった。

 ランスの舌技によって初めて経験させられた絶頂の感覚が、あまりにも五十六には強烈過ぎたのである。

 五十六は、ランスが何を言っているのかよくわからず、ボーッと天井を見つめ続けてしまっていた。

 

 

 

 ランスは、最悪の事態が回避されたとに勝手に胸を撫で下ろした。

 そして、五十六の都合も考えずに、ハイパー兵器を濡れ光る五十六の秘唇にセットする。

 ランスは五十六の腰に自分の腰をぐいぐい押し付け、ハイパー兵器を五十六の胎に差し込んでいった。

 快感に思考が霞んでいたため、五十六はどうすることもできない。

 突如襲ってきた尋常でない痛みに、うめき声を上げて堪えるしかなかった。

 

 五十六の都合を考えずに、奥まで一気に征服してしまったランス。

 すっぽりハイパー兵器を収めた状態で、処女のきつさに満足の笑い声を上げる。

 さらに五十六のきつさを味わうべく、ハイパー兵器をゆっくりと引き抜いていく。

 五十六は歯を食いしばり、両の手でシーツを思いっきり握りしめて、苦痛に耐えるので精一杯であった。

 

 普通の女ならば、苦痛に泣き喚くところであったが、五十六の覚悟は違った。

 ランスは、その五十六の精神力を褒めつつも、亀頭が抜けそうになるまで引いていた腰を再び押し出していく。

 汗で濡れ光る五十六の引き締まった腰をがっしりと掴み、ズブズブと肉をかきわけて挿入していく感触を容赦なく楽しんだ。

 

 一回一回確実に出し入れを行い、五十六の処女穴の堅さと締め付けを味わうランス。

 しかし、五十六の精神力は、一突きごとに大きく削り取られていくことになる。

 それほど時を置かずに限界を迎えてしまう五十六。

 苦痛に耐えられなくなり、ほとんと悲鳴に近い懇願の声を上げてしまう。

 

 ランスの願望どおりに、ハイパー兵器を埋め込まれたまま、はやく精を放って下さいっっ!と、必死にランスに訴える五十六。

 虚勢が消えた素の五十六の反応を十分に楽しみつつ、ランスは五十六の望むとおりにラストスパートに入ろうとする。

 ランスは、あくまで五十六の懇願を受ける形で、一気に行こうとする。

 しかし、実際のところは五十六の締め付けのよさに、ランスもそろそろ限界であった。

 

 気絶するなよと忠告しつつ、きつく五十六の躰を抱きしめ、苦痛に震える五十六の唇を奪うランス。

 そして、五十六の優美な両脚を肩に担ぎ、そのまま屈曲位に移行していく。

 ランスは、最も五十六の奥までハイパー兵器を打ち込める体制で、容赦無くがくがくと抽送を始めてしまう。

 

 ランスは、これまでとは打って変わって高速で腰を打ちつけ、一気に頂点に上り詰めていく。

 五十六は、もはや自分がどんな卑猥な状態で犯されているかも気づかず、悲鳴を上げながら破瓜の痛みに堪えるのみであった。

 ランスは背筋を駆け上がっていく快楽に身をゆだねながら、腰の動きを加速させた。

 

 五十六は、破瓜の痛みに苛まれ、嵐の様なランスとの交わりに翻弄され続けた。

 ただただ、ランスの激しさに圧倒されてしまっていた。

 悲鳴を上げながら屈曲位の窮屈な体勢の中で、必死にシーツを握り締め、掻き毟るだけであった。

 

 最後の瞬間、もはや五十六は何が起こっているのか把握していなかった。

 ランスが獣の様な雄たけびを上げながら、自分の中に何かを注ぎ込んでくる。

 そのランスの動きに合わせ、自分が本能的に一際大きく泣き喚いてしまったことも、五十六は知覚していなかった。

 

 

 

 美少女から美女へと羽化していく、まさに食べ頃摘み頃の19歳の五十六。

 誰の目から見ても、掛け値なしの美しい女である。

 その五十六の処女を奪い、さらには孕ませるために中出しする。

 

 ランスにとって、五十六との交わりは、生まれて初めて相手を孕ませることまで視野に入れたSEXだった。

 五十六はランスの子を孕みたいと考え、ランスもまた五十六を孕ませたいと考える。

 ランスは、これまでの楽しむだけのSEXとは大いに異なる、本格的な子作りを初めて体験したのである。

 これまでランスはいろんな女に中出ししてきたが、得られた充足度が段違いであった。

 

 五十六の中に凄い勢いで精を吐き出しながらも、ランスは腰の動きを止めようとしない。

 最後の一滴まで五十六の中に精を絞り出し、やっと五十六の中からハイパー兵器をズルリと抜き出す。

 子種が注ぎ込まれた五十六の秘所の様子と、己のハイパー兵器が血で染まっていることを確認し、満足げな表情を浮かべるランス。

 

 晴れてランスの子種を注がれ、目的を達成することが出来た五十六であったが、消耗しすぎて起き上がれなくなっていた。

 グタリと四肢を弛緩させ、ランスのベッドに横たわったままの五十六。

 嵐がやっと過ぎ去り、気を緩めてそのまま意識を失ってしまう。

 

 

 

 五十六が意識を取り戻したのは、それからしばらく経ってすでに日付も変わってしまっていた頃であった。

 裸のままランスの腕の中に収まっていた五十六は、ひどく慌てて飛び起き、寝ていたランスを起こしてしまう。

 ランスの方には目を向けないようにして、ベッド脇の台の上に置いていた肌襦袢を身に纏おうとする五十六。

 酷く秘所が痛み、さらにはランスの精が垂れてきたりと、慣れない事だらけで、五十六は混乱するばかりであった。

 

 なんとか着物を纏い、居住まいを正すことに成功する五十六。

 そんな五十六に対して、ランスは処女喪失の感想を聞く。

 五十六は、正直に痛かったと答え、少し恨めしそうにランスを見つめる。

 しかし、ランスは悪びれることなく、最初は誰だってそうだと意に介さず、逆に素直に感じずに非協力的だった五十六を攻めた。

 

 五十六は、快楽よりも子供を宿すことが第一と主張しそうになるが、途中で言葉を切る。

 そして、改めてランスに向き直り、今回の交わりでちゃんと子が宿ったのでしょうかと、心配げに問いを発した。

 五十六としては、大まかではあったが排卵日まできちんと計算して、事に臨んでいたはずである。

 ここでランスに尋ねてもどうしようも無いことではあったが、五十六はランスに安心させられる様な言葉を求めていたのである。

 だが、一方の当事者であるランスからは、五十六にとってみれば非情な言葉しか返ってこなかった。

 

 このとき五十六は、ランスが不思議と中々当たらない体質をしていることを、初めて聞かされることになる。

 リーザスに来てから日が浅かった五十六は、他の妾妃たちも、全くランスの子を妊娠していない事実を知らなかった。

 好色な王であり、数多の美女をハーレムに集めていることは五十六も噂で知っており、その噂を信じて自分も躰を捧げた。

 だが、それだけ妾妃がいれば、誰かは妊娠しているだろうと考えるのは、五十六でなくとも仕方のないことであった。

 

 

 

 いくら中出ししても(人間には)全く中らないランス。

 (すでに悪魔のフェリスが子供を産んでいるが、さすがに参考になるはずもないため、ランスは黙っていた。)

 その事実を知った五十六は、驚き、落胆し、最後には怒りに行き着く。

 五十六は、自分の躰を弄ぶ為にランスが騙したと考えてしまったのである。

 そもそも、子供が出来なければ、実現不可能な約束なのである。

 

 五十六は、ランスのことを語気鋭く攻めるが、ランスは泰然自若としたものであった。

 ランスとしても五十六を騙した心算は全くなく、何度もやっていればいつかは出来ると、五十六を慰める。

 しかし、五十六としては、まさに騙された気分であった。

 五十六は、自分が見当違いの困難な道に迷い込んでしまったことを悟らざるを得なかった。

 

 だが、一度この道を選んだ以上、後戻りは出来るはずもなかった。

 子が出来るまで、何度もランスに抱かれる必要がある。

 つまり五十六は、他の妾妃とランスの寵愛を競い合って、より多く褥に呼ばれるように努力しなければならなくなったのである。

 女を捨てたはずの五十六にとって、再びランスに抱かれるなど、気恥ずかしく耐えられそうになかった。

 

 一度抱かれれば全てが済むと考えていた五十六にとって、眩暈がしそうな話である。

 そして、ランスに本当に子を作る能力が無い場合、全ての努力が徒労に終わる。

 五十六は、目の前が真っ暗になり、手のひらの中のお守りを握り締めた。

 

 

 

 ランスは、五十六が手のひらの中のモノを握り締めたのを目ざとく見つける。

 それが何なのか、非常に気になってしまうランス。

 五十六は処女を失うときも、ずっと何かを握り締めていた。

 

 ランスに促され、安産のお守りであることを告白する五十六。

 ランスは、少し考えた後、安産のお守りは子が出来た後に持つものではないのかと疑問を呈す。

 そして、子が欲しいなら子宝に恵まれるお守りを持つべきと、五十六の勘違いを笑った。

 五十六はみるみる顔を真っ赤にしてしまい、それでは子が出来るはずもないと笑うランスに、やり込められてしまう。

 

 五十六は、赤面しつつ逃げるようにランスの寝室から駆け出していった。

 ランスは、五十六の可愛い勘違いを笑い、愉快な気分になる。

 こうして、ランスと五十六の初夜は幕を閉じた。

 

 この夜以降、五十六はランスに呼ばれて、何度もその褥を訪れることになる。

 他の妾妃とランスの寵愛を競うことに対する五十六の心配など、全く無用であった。

 五十六はすんなりとランスのお気に入りとなる。

 

 五十六はランスの寵愛を失わないように、妾妃としての精進を日々欠かさなかった。

 それに答えるようにランスも頑張り、五十六の望むまま、なんとしても五十六を孕ませるため、濃厚で激しい子作りに励んだ。

 五十六は、一度呼ばれたら、最低三回はランスに濃いのをたっぷり注ぎ込まれることになる。

 

 

 

 晴れて、ランスの側室となった五十六。

 山本家の家臣たちは、五十六の決断を複雑な思いで受け止めた。

 子供が出来たらその子供にJAPANを与える約束は、当分の間はランスと五十六の二人だけの秘密であった。

 しかし、山本家の再興を認めさせるために、五十六がその身をランスに差し出したという事実は、皆がそこはかとなく知っていた。

 何よりも弓の修練のときの五十六の脚運びが明らかにおかしく、いくら五十六がごまかしてもバレバレだったのである。

 

 五十六は、敬愛する主君であり、その器量の良さは、家臣一同の憧れである。

 年老いた家臣たちにとって、五十六は娘のような存在であったし、同年代の兵士たちはアイドルのように信奉していたのである。

 山本家のためとはいえ、主君に、そのような娼婦まがいの行為を毛唐相手にさせてしまったことは、侍として噴飯モノであった。

 

 そして、五十六がその身を売った相手は、よりにもよって、信長以上に残虐さを謳われた王なのである。

 閨房で五十六が毎晩どんな目にあっているかを考えると、皆は心を傷める。

 一重に我らが家臣一同の努力が足りないためであると、深く落ち込むことになる。

 

 山本家のためにと真剣な眼差しでランスに仕える五十六を、皆はやるせない思いで支えていくことになる。

 だが、当の五十六の雰囲気は次第に変化していった。

 躰を何度も重ねるにつれ、ランスを自分の夫として認めつつあった。

 いつの間にか五十六は、ランスの愛妾と呼ばれることに、抵抗を覚えなくなる。

 五十六は、沈痛な面持ちで自分を見つめる家臣たちを、逆にやさしく元気付けるようになっていく。

 

 家臣たちも、その五十六の雰囲気の変化から、我らが姫がランスにたいへん大切に扱われていることを知る。

 その証拠にランスは、リーザス城の広大な後宮の敷地の一角に、大陸では珍しいJAPAN風の楼閣を建設することを決めてしまう。

 五十六が暮らしやすいようにと、使用していなかった後宮の内館の一つを取り壊し、そこに五十六の住居を用意しようとしたのである。

 

 実際のところは、そのJAPAN風の建物は、五十六のためだけの物件ではなかった。

 これにはJAPAN攻めが開始されることも多分に関係していた。

 ランスとしては、JAPANの美女を大量にリーザスに連れ帰る心算だったのである。

 そのため、建設中の楼閣は、五十六以外の女たちも住めるように、あらかじめ広く設計されていたのである。

 

 しかし、そんなランスの思惑など、山本家の家臣たちにはわかるわけもない。

 彼らは、リーザス王国というよりも、ランス個人への帰属意識を次第に高めていくことになる。

 

 

 

 

 

<LP3年7月22日>

 

 辺りが夕闇に包まれた頃、リーザス城の北の大地に、NEW火星大王が忽然と現れる。

 ついにNEW火星大王の復讐の幕が切って落とされようとしていた。

 復活してから数日の時を置いたのには、理由があった。

 それは、自由都市国家群の最南端に位置する火星から移動してきたのに、何故リーザス城の北に現れたのかという謎の答えでもある。

 NEW火星大王は、夜の世界を徘徊し、配下となる蘇り戦士達の数を増やしていたのである。

 

 その努力の甲斐があって、NEW火星大王の背後には、約3万体もの蘇り戦士達が付き従っていた。

 NEW火星大王は、蘇り戦士達を背景に、ハイテンションで奇妙な踊りを繰り広げる。

 かなりノッている証拠であった。

 

 歌いながらゾンビたちに向けて電波を発し、進軍を指示するNEW火星大王。

 NEW火星大王のネクロマンサーの秘術によって蘇った兵士たちは、主の命令に従ってぞろぞろと歩き出し始める。

 闇夜に紛れて、3万体ものゾンビが行進していく。

 酷い腐敗臭であり、怖気が走る光景であった。

 

 ランスが王となってから、主君の薫陶よろしく、リーザス軍の質はかなり高いレベルに引き上げられていた。

 リーザス城の北の城壁にゾンビが押し寄せてきたことは、すぐに王城に伝わり、防戦準備が整えられることになる。

 この異常事態に対応して、速やかに戒厳令が敷かれた。

 住民の城内への退避は、迅速に行われ、篭城戦の準備は滞りなく進められた。

 

 

 

 リーザス城の防戦の指揮を取るのは、リーザス軍の大将軍であるバレスである。

 バレスの黒の軍は、万全の体制を整えてソンビを迎え撃った。

 夜が明けるまで、リーザス城内へのゾンビの進入を防ぎ続ける黒の軍。

 黒の軍は、取り乱すことなく防戦に当たり、少しのゾンビの進入も許さなかった。

 

 夜明けとともにゾンビの大群は、地に帰っていく。

 安堵のため息をつくリーザス城内の人々。

 しかし、この日から毎晩、ゾンビたちは夜になるとどこからとも無く現れ、リーザス城に対して攻撃をしかけてくるようになる。

 民心は動揺し、JAPAN攻めどころではなくなってしまう。

 

 ゾンビに殺されるとゾンビになってしまうので、戦うにあたって慎重にならざるを得ない。

 こちらから3万体ものゾンビの中に攻撃を仕掛けていくことなど出来るはずもなく、防戦に徹するしかない。

 ランスは、楽しい夜の生活をこの騒動で邪魔されてしまい、怒り心頭になる。

 

 青天の霹靂であるこの事態を打開するために、様々な方策が練られることになる。

 そんな中、リーザス情報部が驚くべき情報をランスにもたらした。

 撤退するゾンビの群れの中に、火星大王の姿を確認したというのである。

 

 火星制圧時に討ち取ったはずの火星大王が生きていた。

 そして、復讐を果たすために、ゾンビを率いて攻めてきた。

 このままでは、JAPANに攻め込むどころではない。

 ランスは、緊急に対策チームを組み、火星大王の行方を追った。

 

 

 

 

 

<LP3年7月23日>

 

 香姫は、魔人信長の娘である。

 信長が八十八人の女を孕ませて、やっと得た一人娘であった。

 魔人に寄生された人間の娘という、とてもイレギュラーな存在である。

 そのためか、香姫は不可思議な躰をしていた。

 

 香姫の左手は、闇のように黒い色をしているのである。

 そして、彫像のように硬い。

 抜けるような躰の肌の白さが、余計にその左手の異様さを強調してしまう。

 香姫は、漆黒の闇のようなその左手を厭い、常に白い手袋をはめていた。

 

 香姫が常人と異なるのは、その左手だけではない。

 香姫は、この世の摂理であるルドラサウムシステムを、夢の中で知覚できる能力を持っていた。

 まさしく世界に二人といない稀有な存在であった。

 

 

 

 夜半に短い悲鳴を上げて目覚める香姫。

 その悲鳴は宿番を勤めていた乳母の永常の注意を喚起するに足るものであった。

 障子の影から安否を尋ねる永常に対して、香姫は何事も無かったかのように装う。

 しかし、ここ最近しばしば同じような事が繰り返されていたため、永常もそれと察してしまう。

 

 最近の香姫は、夢の中で何か巨大な意識を感じるようになってしまっていた。

 その意識は、悲劇や混乱という人の苦しみを喜んでいた。

 底知れぬ恐れを抱き、香姫は夢から逃れるために、目を覚ましてしまったのである。

 

 常人である永常には、香姫の感じる空恐ろしさが理解できるはずもない。

 疲れているのだとやさしく香姫を諭そうとする。

 香姫の説明する異様な夢というのも、香姫の心労が見せている幻想に過ぎないと、永常は理解していた。

 幾度も民を安んじるように信長に文を書く香姫の姿を見てきた永常には、そうとしか思えなかったのである。

 

 香姫は、永常の心遣いに応じ、永常を安心させようとする。

 しかし、心のうちでは、ただの夢ではないことを確信していた。

 永常のような常人には、到底理解できない感覚であることを、香姫は察していたのである。

 一人不安な思いを抱きつつ、眠れぬ夜を過ごす香姫であった。

 

 

 

 

 

<LP3年7月24日>

 

 織田軍が再びポルトガルを襲撃する。

 前回の奇襲にて無様な負け戦を演じてしまった、長山・前田・多田の三将のリベンジマッチであった。

 織田信長は過酷な君主であり、負けたまま大阪に逃げ帰ったならば詰め腹を切らされるのは明らかであった。

 長崎で傷を癒した三将は総勢4000名もの武士を率いて再びポルトガルに侵攻した。

 

 しかし、今度はリーザス軍も準備万端であった。

 コルドバを主将とする青の軍ががっちりと織田軍の攻勢を受け止めた。

 ガンジーの放った「破邪覇王光」が長山太郎一撃の部隊を壊滅に追い込む。

 一撃に止めを刺したのはラン率いる魔法戦士部隊であった。

 

 長山太郎一撃が討ち取られ、織田軍は潰走を始める。

 この戦いで織田軍は3000名もの武士たちを失い、見るも無残な状態でJAPANに逃げ帰っていく。

 リーザスの青い壁は崩れることなく、300名程度の死傷者を出しただけで織田軍を追い返すことに成功する。

 

 

 

 

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