サテラとメガラス、魔王の力を継いだランスに忠誠を誓う。
10月2日 リーザス城
メガラス、魔人領へ帰還。
10月3日 リーザス城
リーザス帝国軍、ヘルマン帝国領ゴーラクを占領。
10月4日 リーザス城
ランス、ヘルマン北東部へ向かう。
10月5日 バラオ山脈
ランス、カミーラを捕獲。
10月6日 バラオ山脈
ランス、逆鱗を攻めてカミーラを屈服させる。
10月7日 バラオ山脈
メガラス、魔王城にて、魔王の力の移譲をホーネットに報告する。
<LP3年10月1日>
ランスが魔人ラ・サイゼルを捕獲したのは、魔人サテラ・魔人メガラス両名の留守中の出来事であった。
両名がリーザス城に帰還するまでの間に、ランスはサイゼルの処女を奪い、散々に嬲ってサイゼルを隷属させてしまっていた。
カミーラの隠れ家を探索していたサテラは、バラオ山脈の南側までその候補を絞り込んだ後、一旦リーザス城に帰還する。
そしてラ・サイゼルがリーザス城内に幽閉されたことを聞いて、ひどく驚くことになる。
すぐさま、事の真偽を確かめるために、サイゼルが捕まっている部屋に向かったサテラ。
部屋の入り口には日光が控えていた。
面食らうサテラであったが、そこを通すように日光に詰め寄った。
困ったような表情を浮かべる日光であったが、その背後の扉から甘い悲鳴とすすり泣く声が聞こえてきた。
顔を真っ赤にするサテラであったが、その声は間違いなくサイゼルのものだと気づく。
ゴクリと喉を鳴らし冷静になるように勤めるが、次第に怒りが沸いてきてしまう。
我慢しきれなくなったサテラは、日光が止めるのも聞かず、勢いをよく部屋に踏み込んでいった。
すでにランスが魔王であることを認識していた日光は、サテラがこれからどうなるのかを予測してため息をついた。
部屋の中は、想像以上に淫靡な状況にあった。
長い鎖に繋がれたラ・サイゼルが、ランスに後から犯されていたのである。
あの生意気な性格のサイゼルが、後から激しく突かれて、ふやけたような表情で喘いでいた。
怒りも忘れて、顔を朱に染め、呆然とその交わりを見てしまうサテラ。
ランスは、そんなサテラに対して、よう!と気安く声をかける。
サテラがいることに気づいたサイゼルは、己が痴態を隠そうとして叶わず、一瞬泣きそうになるが、堪えて逆に、見ないでよ!と声を荒げる。
だが、ランスに抱きすくめられてガシガシと腰を叩きつけられると、その上辺だけの気丈な態度はあっという間に突き崩されてしまう。
そのままあっけなくイかされてしまい、ランスにしっかりと中出しされてしまうサイゼル。
サイゼルがランスに捕まってから、すでに三日が経過していた。
ランスに処女を奪われてから、すでに幾度と無く犯されてしまい、女の悦びを強制的に覚えこまされてしまっている。
魔王の強制力もあって、十分にセックスで快楽を得るまでに開発されていた。
自分を散々に抱いたランスが魔王であることを、すでにサイゼルは認めていた。
当初、酷いことをされると思い込んでいたサイゼルは、恐怖に震えて泣きじゃくった。
純潔を奪われ、実際に酷いことをされてしまったわけだが、その後は意外にも優しく接してきたランスに、サイゼルも次第に心を開いていった。
今では、多少フレンドリーに接してもランスが許してくれることに気を許し、覚えたばかりのセックスを楽しむようになっていたのである。
グッタリとベッドに崩れ落ちたサイゼルは、ハァハァと荒い息をつきながら、激しい絶頂の余韻に浸るのであった。
サイゼルが絶頂に至ったシーンを見せ付けられてしまったサテラ。
何故かランスをサイゼルに盗られてしまったかのような喪失感に苛まれ、泣きそうになる。
サテラの感情が行き着いた先は、ランスとサイゼルへの怒りであった。
自分という者がありながら、自分以外の者とこのような行為に及ぶランスの浮気な態度が、何故か非常に我慢がならなかった。
ランスの相手が人間であったならば、なんとかサテラも我慢していたが、相手が自分と同じ魔人だと、堪忍袋の尾が切れてしまった。
サテラ自身は気づいていなかったが、それは、明らかに嫉妬という感情であった。
ランスに対して、怒りの感情をぶつけるサテラ。
その剣幕にランスもタジタジとなる。
何よりも、あの気丈なサテラが涙を零しそうになっているのが大きかった。
意外にも思えるだろうが、ランスは美女や美少女の涙に非常に弱い男だったのだ。
サテラは、さらにサイゼルもサイゼルだ!、何でランスに逆らわないんだ!と、ベッドの上でヘタっているサイゼルに噛み付いた。
セックスの余韻に浸っていたサイゼルは、そのサテラの怒声の煩さに眉を顰める。
煩いわね~、しょうがないじゃない。それに私が誰と愛し合ったって、あんたには関係ないでしょう!と反論するサイゼル。
だが、腰が抜けてしまっていたため、ベッドにへばりついたままであり、全く格好がついていない。
ふと何かに気づいたサイゼルは、顔だけ起こして、アンタ、もしかして気づいてないの?と、サテラに問いかける。
何がだ!と、全く理解していないサテラの言葉に、ため息をついてしまうサイゼル。
魔人が魔王に従うのは当然の常識である。
それが、たとえ中途半端な魔王であったとしても、自分よりも強い存在であることは確かだ。
呆れた表情で、このお方にアンタも触れてみればすぐに分かるわよ、とサテラにとっては謎めいた言葉を吐く。
なんとか抜けた腰を立て直して起き上がったサイゼルは、サテラに見せ付けるようにランスにしな垂れかかる。
そして、ねぇもっとしよ!と小悪魔チックな笑顔でランスに囁いた。
二人きりのときは純情可憐だったサイゼルが、サテラが訪れた途端にいつもの調子に戻ってしまったことに、ランスは驚いてしまっていた。
サイゼルの抜け抜けとした態度に唖然としていたサテラは、動揺し、ベッドの上に乗り込んでそんな二人を引き離そうとする。
サイゼルを突き飛ばし、代わりにランスに抱きとめられてしまうサテラ。
瞬間、不審そうな表情を浮かべたサテラであったが、見る見るうちにそのサテラの表情は驚愕のそれに変化していく。
え、えーーッ!?と叫び声を上げたサテラの頭の中は、真っ白になっていた。
サテラの驚愕の叫びを聞いたランスは、当たり前だが、サテラも魔人だったことを思い出した。
魔王の力を不自然に継承してしまったせいで、魔人を従わせてしまう強制力が自分の体から微弱に放射されているらしい。
ランスは、この強制力を使えば、すぐイッてしまう多感症のサテラともっと楽しいことができるかも、と想像力を膨らませてしまった。
ニヤリと笑ったランスは、硬直してしまったサテラの華奢な躰を抱き寄せて、キスをする。
サテラは、ランスの逞しい体に抱きしめられた上に、ランスのその優しい強制力に包まれ、身動きが取れなくなってしまう。
そして、そのままキス一つでイカされてしまい、さらにはベッドに押し倒されてしまった。
もはやサテラには、ランスが不完全な魔王であろうが関係なかった。
サテラは、自分の望みどおり魔王になってくれたランスに対して、感激してしまった。
サテラはランスに抱かれながら、永遠の忠誠を誓うことになる。
そんな二人が愛し合う光景を見せつけられて、少し機嫌を損ねてしまったサイゼル。
だが、浅ましいセックスシーンに次第に興奮してしまい、羽根をパタパタとさせてしまうのであった。
もう一方のメガラスは、ジークを追い払うために出撃していた。
異変に気づいたメガラスは、魔王の力を喪失した美樹を確認した後、サイゼルの幽閉された部屋を訪れることになる。
そこに日光の姿を見つけたメガラスは、己で導き出した現在の状況について、彼女に確認を取ろうとする。
メガラスの問いに、黙って頷く日光。
ランスは魔王としての当然保持しているべきはずの残虐な性質を一向に表に出していない。
そのことを日光から聞き出したメガラスは、しばし沈思黙考を続けた。
そして、ランスがいる部屋に向かって、おもむろに膝を着き、臣下としての態度を取りつつ、ランスが部屋から出てくるのを待つことになる。
だが、一向にランスは部屋から出てくる気配がなかった。
その上、部屋の中から聞こえてくる二人の女性魔人の喘ぎ声が、より一層絶え間なく響いてくることになる。
日光は、トホホという表情を浮かべ、額を抑えてしまうのであった。
主の無限の性欲を、己の躰でよく理解している日光。
このままでは、何時ランスが出てくるか、本当にわかったものではない。
このままメガラスを待たせ続けるのはとても不憫と考えた日光は、キッと顔を上げて、真摯な態度でメガラスにここで待つように告げる。
迷いを断ち切ったかのような表情を浮かべた日光は、凛とした立ち振る舞いで、颯爽と部屋に踏み込んでいった。
結果として、部屋から聞こえてくる喘ぎ声がまた一つ増えることになる。
ランスに絶対服従という点では、日光も魔人たちと同じであった。
結局、その日のメガラスは、朝方まで、そこで待たされ続けることになる。
<LP3年10月2日>
サテラは、不完全な状態ではあったが、自分が望んだとおりに、ランスが魔王になってくれたことをまず喜ぶ。
当然ながら、進んでランスに従うことを誓う。
一方、メガラスにとって、リトルプリンセスが魔王でなくなってしまったことは痛恨の出来事あった。
深く後悔するメガラスであったが、魔人が魔王に従うのは自然界の摂理である。
消極的ながらも、メガラスもまた、ランスに従うことを表明する。
サテラは、ランスに対して、正式に魔王となって魔人領に赴き、ケイブリスを大人しくさせ、分裂した魔人領を元に戻すように要請する。
メガラスも同様であった。
しかし、サイゼルから魔人領のことを聞いていたランスは、娯楽が少ない場所に行くのは嫌がった。
ランスに喜んで魔人領に赴くことを決意させるためには、なによりも美女をたくさん用意する必要があった。
だが、魔人領には、隔絶した美貌を誇るホーネットがいた。
前々から、ホーネットという名前を聞いていたランスは、直感的に何となくとても佳い女ではないかと思っていた。
ランスは、ホーネットとはどんな女だと、目の前の魔人たちに問いかける。
このとき、サテラがホーネットの美貌についてランスに正直に教えていれば、ランスの気も変わったかもしれない。
しかし、サテラは魔人としての使命よりも、女としての見栄を選んでしまった。
ランスがホーネットが絶世の美女であることを知ると自分の立場が危うくなってしまうと考え、サテラは言葉を濁す。
反対に、自分の方が女として絶対に美しいぞ、とウソをついてしまう。
メガラスは、ホルスなので、人間の美に対する感性については、態度を保留した。
しかし、実際は、ランスがホーネットに手を出すのを嫌ったのである。
サイゼルは、ホーネットを嫌っていたこともあり、いい感想を述べなかった。
生真面目で優等生で陰険でつまんない女とホーネットのことを評して、自分は好きじゃないと興味無さ気に答えた。
三者三様に、ランスの望んだ答えが返ってこなかったので、ランスの魔人領に行く気がかなり減退した。
今のランスにとって、世界征服は、絶対に果たさなければならない命題となっていた。
1500年前にエターナルヒーローたちが、三超神の一柱であるプランナーに出会った場所について、ランスは日光から情報を得ていた。
そこが、ルドラサウムがいる場所へと続く道ではないかと、ランスは睨んでいた。
そして、その扉を開くには、4体の黄金像が必要である。
しかし、配下に調べさせてはいるのだが、一向に見つかる気配がない。
探すには、世界全てを己のモノにするしかないとランスは決意していた。
それに、ルドラサウムの性格を考えると、世界を統一して平和にしてしまえばあっちから手を出してくる可能性が高いのである。
ランスは、魔人領に赴いて魔王として世界を征服するよりも、リーザス帝国の皇帝として世界を統一する方針を立てていた。
この時期すでにランスは、大陸中心部に位置する砂漠地域のシャングリラを重要な戦略拠点と認識し、攻略を目論んでいた。
シャングリラを手に入れたらヘルマンなんぞをすぐに滅ぼせると、自信を持って考えていたのである。
サテラたちに対して、ルドラサウムと戦うために、リーザスに残って世界を統一する事を宣言するランス。
サテラたち魔人は、聞き覚えの無い「ルドラサウム」という名に、皆一様に疑問符を浮かべることになる。
ランスが、ルドラサウムの件について、面倒なので深く説明しなかったため、サテラも納得いくはずもない。
魔王はこの世で一番偉いんだぞ!と、ランスを非常識呼ばわりして、いっしょに魔人領に行こうと強弁するサテラ。
何を言っている!オレ様が一番偉いんだ!と、ちょっとズレた反論をして、頑として魔王領に赴くことを承知しないランス。
二人の言い合いは、メガラスと日光が間に入るまで続いてしまう。
ちなみにサイゼルは、深く考えてはいなかったが、ランスがリーザスに残るのに賛成だったので二人の言い合いに口を出さなかった。
ホーネットの許では無理だが、ランスの許では好き勝手できそうだったからである。
二人を落ち着かせた日光は、サテラとメガラスに対して、ホーネット殿の望むところは人類と魔物の共存のはず、と念を押した。
そして、ランスがもっとも早く大陸を征服するための段取りを説明する。
ランスがリーザス帝国を率いて人類圏を統一し、その後に魔人領に赴いてケイブリス一党を滅ぼす。
その上で、人類と魔物の間に和平を結ぶというものであった。
だが、サテラとメガラスを納得しなかった。
魔人領での戦いは切迫している。
兵力もそうだが、魔人の数でも、ホーネットの軍は圧倒的に不利な状況にあるのである。
サテラとメガラスは、早急にランスに魔王として覚醒することを求めた。
だが、ランス自身が覚醒する方法を知らないため、どうしようもなかった。
未覚醒の魔王であったリトルプリンセスは、魔王として覚醒する衝動に苛まれていた。
しかし、今のランスは、全くストレスを感じることなく、ありのままの自分として行動していたのである。
逆にランスから覚醒する方法を問われて、答えにつまるサテラとメガラス。
魔王になったことはないため、その問いに答えられる者は誰もいなかったのである。
それでも、ランスは普通の魔人よりは強いはずだ、とサテラは力説する。
ランスがホーネット派に加われば、ぐっと自分たちは楽になるはずであった。
ホーネットとシルキィとハウゼルの三人だけでは、ケイブリスを抑えきれないのは確実である。
しかし、そのサテラとメガラスの杞憂は、あんたらが帰ればいいんじゃないの、というサイゼルの横からの一言で揺らいだ。
何を言うんだ!と反論するサテラに対して、だってもうリトルプリンセス守る必要ないじゃない、と当然のようにサイゼルは言った。
サイゼル自身は、ホーネットに従う気はないが、ランスにならついていってもいいかな、というスタンスであった。
そして、人間界にいるカミーラは、ランスが魔王になったことを知れば、両者の戦いから手を引くであろうことは容易に想像がつく。
注意すべきはジークだが、ランス自身があんなに強ければ、まったく脅威でも何でもない。
なんだったらサイゼル自身が相手をしてもよかった。
メガラスは、日光とサイゼルの言い分を受け入れた。
魔人に対する強制力を失っているランスが、今の時点で魔人領に赴いても、あまりメリットは無いのは確かである。
メガラスは、ランスに対して、魔人領に戻ること許容して貰うよう願い出た。
互いに男に興味が無いもの同士であり、ランスはその申し出を簡単に許可してしまう。
あっさりと納得したメガラスとは反対に、サテラは全然納得いかなかった。
ランスを置いて自分が魔人領に帰ってしまったら、サイゼルがランスの側に居続けることになる。
それだけは、絶対にダメである。
悩んだ末に、「サテラはここに残るぞ!」と、顔を真っ赤にして宣言するサテラ。
ランスをちゃんとした魔王にしなければならないし、サイゼルは信用ならない。
それに、まだカミーラもジークもこっちにいるから安全じゃないと、色々と理由をつけた。
しかし、結局のところ、サテラは、女友達よりも男を取ってしまったのであった。
もしかして帰れと言われるんじゃないか不安になったサテラは、縋りつく様な目でランスを見る。
しかし、ランスは、モテル男は辛いなとガハハと笑い、当然の如くそんなサテラを受け入れてしまった。
両手にサテラとサイゼルを抱えてバカ笑いするランスの前から、メガラスは立ち去り、魔人領を目指して西へ飛び去っていく。
一刻も早く、ホーネットに事の顛末を報告し、今後の対応策を検討する必要があった。
<LP3年10月3日>
遠征中のリーザス帝国軍は、ヘルマン東部域の完全制圧作戦を進め、ゴーラクの街の攻略を開始する。
ゴーラクは、ランスにとってヘルマンでもっとも思い出深い土地である。
本作戦おいても、先陣はハウレーン嬢率いる白の軍が担当した。
第二陣はレリューコフ将軍のブラックナイツの担当となる。
第三陣のメルフェイス嬢率いる紫の軍は、戦闘開始時に、威圧攻撃として攻撃魔法の一斉射撃を敢行した。
ゴーラクの守備兵たちの士気を崩壊させるためであった。
守備隊は抵抗らしい抵抗も出来ない。
リーザス帝国軍はあっという間にゴーラクの街への侵入を果たした。
ゴーラクの街に戦火による被害は発生しなかった。
ハウレーン・メルフェイス・レリューコフの三将は兵に略奪暴行を決して許さなかったからである。
占領作戦において、リーザス帝国軍は秩序だって行動することになる。
また、ゴーラクの街の豪商であるカスポーラ家が、市街の占領に率先して協力を申し出たことも大きかった。
<LP3年10月4日>
リーザス皇帝ランスは、直属の緑の軍と親衛隊と侍女のマリスを引き連れて、ヘルマン北東部域に向けて出立した。
表向きの理由は、遠征中のリーザス軍の士気を鼓舞するためである。
実際のところランスの目的は、バラオ山脈の魔人カミーラの隠れ基地訪問であった。
出征中のメルフェイスを抱くこととも、もちろん大事な用件である。
まず最初に、ランスはカミーラを捕獲しようとしていた。
魔王としての力をフルに使い、高慢なカミーラを屈服させてしまおうと企んでいた。
勿論そのまま犯してヒイヒイよがらせようと、ランスらしく欲望を滾らせてしまっていた。
その後、ゴーラクを占領中のハウレーンとメルフェイスの部隊を訪ねる予定を立てるランス。
ランスは、ゴーラクにて数日の間、ハウレーンやメルフェイスと一緒の時を過ごす心算であった。
当然、ランスの脳内では、その間の夜の営みは、ハウレーンとメルフェイスが交互に担当することになる。
<LP3年10月5日>
ゴーラク攻略中の遠征軍に合流する途中、ランス一行は、バラオ山脈のとあるポイントで休息を取る。
レイラに部隊の面倒を任せたランスは、日光を引き連れて、バラオ山脈に分け入っていった。
ランスの目的地は、魔人カミーラの隠れ家であった。
ランスは以前の戦闘で、魔人カミーラが、非常にいい躰をした美女であると認識していた。
ランスは、リーザス出立時に、サイゼルからカミーラたちが使用していた隠れ家の場所を教えて貰っていた。
怠惰な魔人であるカミーラならば、まだその場所を変えていないはずである。
どうやら自分は魔王になってしまっており、魔人たちを従わせる強制力が、己の躰から発せられているらしい。
強制力を使えば、あのスタイルの良い魔人カミーラも、自分の思うがままに従わせることが可能である。
しかし、自分の強制力は、接触しなければ効果がないらしい。
ならば、押し倒してSEXしまくり、自分から離れられない躰にしてしまおうと、ガハハと笑いながらランスは企んでいた。
山道を分け入っていくランスと日光の前に、ランスのリーザス王戴冠時に取り潰された貴族の別荘が現れた。
現在は使う者がいなくて、うち捨てられているはずであったが、その別荘がカミーラの隠れ家だったのである。
ランスは、聖刀化した日光を掴み、正面から正々堂々と館に乗り込んでいこうとする。
カミーラの隠れ家には、侵入者を確認する結界が張ってあった。
ランスは、聖刀日光の一振りで、その結界を消し去り、豪快に突き進んだ。
自分の結界内への侵入者に気づき、それが誰なのか把握したカミーラ。
ラインコックを下がらせて、館の入り口の前で悠然とランスを待ち構えていた。
カミーラとしては、このまま怠惰な生活を続けたかった。
ケイブリスが魔王となるのを手助けするなど、自分で自分の首を絞めるようなものである。
しかし、人間の王が自ら乗り込んできたのではどうしようもない。
人間界が混乱すれば、リトルプリンセスを発見できなかった言い訳も立つと思われた。
面倒だが、カミーラは、この不遜な人間の王を、手ずから殺すことを選択したのである。
ランスの前に姿を現したカミーラ。
見れば見るほどいい女であるその容姿に、ランスは涎を垂らしそうになる。
反対に、カミーラは、そんなランスを侮蔑の目で見下すことになる。
まるで汚物を見るようなカミーラの視線にムっときたランスは、頭が高い!とのたまわった。
オレ様は魔王らしいので、魔人なら大人しくオレ様に従えと、大居張りで宣言するランス。
さしものカミーラも、そのランスの予想外の発言に、ピクリと眉を顰める。
その馬鹿げた発言を無視しようとするカミーラであったが、確かにランスからは人でもなく魔人でもない波長が発せられていた。
ランスを見つめるカミーラの雰囲気から怠惰さが消え去り、その視線は剣呑そのものになる。
無表情でランスを眺めるカミーラと、悠然と構えるランスの間で、静々と緊張感が昂ぶっていく。
刹那、カミーラは無言でランスに対して火炎攻撃を放ち、反転して戦闘から離脱しようとする。
同時にランスも、大人しくオレ様に従いやがれ!と、カミーラに飛び掛っていった。
この勝負は、ランスが、カミーラに触るだけで勝敗が決する。
聖刀日光持つ右手をオトリとして、左手でカミーラを捕まえるべく、ランスはカミーラに肉薄していった。
自分の放った火炎を、聖刀で切り裂いて無効化し、凄まじい勢いで突っ込んでくるランスの姿に、一瞬反応が遅れるカミーラ。
言いようのない悪寒を感じたカミーラは、ランスの突進から逃れるために、咄嗟に上空に退避しようとする。
しかし、カミーラの引き締まった左足の足首を、ランスの左手ががっちりと掴んでいた。
その瞬間に、ランスの魔王としての強制力がカミーラに向かって発動した。
このときランスがカミーラに対して考えていたことは、"オレ様に従え"だった。
接触してしまい、強制力を受けることになったカミーラは、ランスに敵対することも、逃れることもできなくなる。
ランスが本当に魔王であることを知り、一瞬だけ悔しげに表情を歪めるカミーラ。
しかし、ランスの勝ち誇った顔を見ると、瞬時に元の無表情に戻る。
ただし、その竜眼には、すでに諦めの色が現れていた。
サイゼルと同様に、触れただけで大人しくなったカミーラの様子にランスはご満悦になる。
絶対にカミーラを離さないで、SEXしまくって、身も心も自分の物にしてやろうと意気込んだ。
魔人四天王の一人であるはずのカミーラは、こうして、性欲大魔王であるランスにあっけなく捕まってしまったのである。
カミーラは、隠れ家の自分の寝室に、ランスを丁重に案内することになる。
もちろん、ランスがカミーラの両胸を背後から掴んでいる状態だったので、ムリヤリであった。
ちなみに、日光はすでに聖刀から人の姿に戻っており、静々と二人の後をついて行く。
カミーラを篭絡させるのは、ランスにとって重要な任務であると納得していたため、日光も無用な気後れはなかった。
ただし、カミーラがランスに傍若無人に陵辱される様を見せ付けられて、困った顔をしてしまう日光。
勤めて冷静に振舞うが、それとなく眼を逸らしていた。
建物に入ってから、ラインコックを発見したランス。
しかし、相手が、男だと知るとすぐに興味を失ってしまう。
ランスは、カミーラにラインコックを寝室から遠ざけるように命じた。
魔王の命令が魔人にとって絶対であるように、使徒にとって主である魔人の命令は絶対である。
ラインコックは、泣きそうになりながら、カミーラの命令に従って、カミーラがランスに嬲られに行くのを見送るのであった。
誰も入れないように、日光に部屋の入り口の見張りを頼むランス。
日光は、しょうがありませんね、という感じで苦笑いし、しっかりとがんばるようにランスを応援した。
ランスは、カミーラに触れている状態を維持するように勤めた。
そのランスの様子に、カミーラは、ランスが接触状態でしか強制力を発動できないことを推測する。
カミーラは、ランスに悟られないように、ランスが離れる瞬間を虎視眈々と狙い続けることになる。
カミーラは、強制力により、自ら全裸になる。
そして、両足を開き、ランスに対して、秘所を曝け出す格好を取った。
燃える展開に、鼻の下の伸ばしきったランスは、丹念に、綺麗なカミーラの秘所を愛撫する。
ギンギンになったハイパー兵器を、気持ちよく挿入するために、グチョグチョになるまで濡らしてやろうと意気込んだのである。
だが、愛撫を始めて、しばらくの時間が経ち、ランスは困惑する。
いくら愛撫してもカミーラの秘所は、なかなか濡れてこないのである。
自分の愛撫を受け入れるように念じて、カミーラに触れているはずだが、全くカミーラは濡れてこないのである。
無表情に大股開きを続けるカミーラの前に、途方に暮れてしまったランスの姿があった。
カミーラが濡れてこない原因は、心因性のモノであった。
ラインコック以外の者が愛撫しても、決してカミーラは感じないのである。
ランスの愛撫も、カミーラにとってみれば痛みにしか感じていなかった。
そして、このまま百年ランスに愛撫され続けても、己の躰が濡れることはないという絶対の自信をカミーラは持っていた。
散々カミーラを弄くり廻すランスであったが、結局、カミーラを濡らすことはできなかった。
ランスの愛撫の最中にカミーラは無表情を突き通す。
しかし、その内心は、人間ごときに珠の肌を蹂躙されたことに憤りを感じつつ、決して反応しなかった己の躰の堅くなさを勝ち誇っていた。
魔王でさえも、孤高を保つカミーラの心を蹂躙することは決してできないのである。
<LP3年10月6日
ランスがカミーラを攻め始めて、幾ばくかの時が過ぎた。
すでに時計の針は深夜零時を回っていた。
ランスは、カミーラをうつ伏せに寝かせ、その大理石のようにすべらかな太ももの上に馬乗りになっていた。
そして、じっくりとカミーラの尻を鑑賞するランス。
見れば見るほど、カミーラの尻はいい尻であった。
その魅力的な尻を揉みつつ、未練がましく秘唇を愛撫するランス。
しかし、やはりカミーラが感じることはなかった。
愛撫しつつ、カミーラの表情を隠し見るランスであったが、カミーラは相変わらず無表情のままである。
さしものランスも、もう諦めるしかないかと断念しそうになる。
カミーラの全身の肌は透き通るように白く、非常に美しい。
醜い傷跡や痣などは、いっさい存在しない。
そのとき、ランスは、ふと、カミーラの背中の一部に不思議な箇所があることに気づいた。
それは、黒い羽根の合間に一枚だけ存在するピンクの小さい鱗であった。
カミーラの躰に鱗があるのは、その場所だけである。
そのため、ランスの眼には、その鱗がとても奇妙に写った。
ランスは、何気なしにその鱗に触れようとする。
カミーラは、ランスの愛撫の手が止まったことに一瞬油断していた。
突然、唯一の弱点である逆鱗をランスに触れられてしまったことにより、カミーラは不覚にも躰を震わせ、声を漏らしそうになる。
ランスは、そのピンク色をした鱗の見た目の美しさや、手触りの良さが気に入ったのか、カミーラの都合を考えず、しつこく触れてきた。
しばらく堪えていたカミーラであったが、堪えきれなくなってしまい、ついには拒絶の言葉を発してしまっていた。
さきほどまで無表情を突き通していたカミーラであったが、鱗に触れられた途端、その雰囲気がガラリと変わってしまった。
妙に弱々しくなり、ランスが鱗に触る都度、か細い呻き声を上げているのである。
ランスの本能が、この鱗がカミーラの弱点であることを見抜いた。
再び、性欲を蘇らせたランスは、不敵に笑って、後からカミーラに襲い掛かる。
こうして、カミーラが一番恐れていた事態が、現実のものとなってしまったのであった。
強制力で動きを縛られ、ランスにその鱗を嘗め回されるカミーラ。
その鱗は、ドラゴン族の致命的な弱点である逆鱗であった。
逆鱗に刺激を受けたドラゴンは、自我の抑制が効かなくなるのである。
逆鱗は非常に敏感なため、カミーラも、ラインコックにさえもあまり触れさせていなかった場所である。
その逆鱗を、ランスは容赦なく舐めまくったのである。
最初は苦痛に苛まれていたカミーラであったが、絶えず嘗め回されている間に、次第にその刺激への耐性がついてくる。
ランスも、あまり激しくするとカミーラが痛がることにすぐ気づいた。
そして、ソフトタッチでの軽やかな愛撫を、カミーラの逆鱗に対して、持てる性戯の粋を凝らして、丹念に施していくことになる。
小一時間も経つ頃には、カミーラは、忘我の境地に達しそうになってしまっていた。
なんとか、ポーカーフェイスを突き通そうとするカミーラであったが、熱に浮かされたような表情を浮かべてしまう。
霞みのかかった瞳で宙を見つめ、頬を紅潮させ、涎を垂らしそうになりつつも、その都度、唇をキュッと噛み締め堪えるカミーラ。
最初の頃の強情な姿勢は、影も形もなくなっていたのである。
しかも、ときおり激しくランスが逆鱗を嘗め回すたびに、その擬態はあっけなく何度も崩れ去ることになる。
その竜眼をギュッと閉じて、唇を戦慄かせて喘ぎ声を漏らし、躰をピンと硬直させるカミーラ。
カミーラが、如何に己がイってしまったことをランスに悟らせまいとしても、躰は正直であった。
その全身の反応が、ランスに絶頂に至ったことを明確に告げてしまうことになる。
すでに冷静な判断を下せない状態にまで、カミーラは追い込まれていた。
その秘唇も本人の意思とは関係なく、驚くほど濡れそぼってしまっていた。
逆鱗を攻略することで、やっとカミーラの準備を整えたランス。
そのハイパー兵器は、カミーラの儚い抵抗の様を散々に楽しんだため、とっくの昔に準備が完了していた。
すでに無抵抗状態になっていたカミーラの狭い性器に、ギンギンになっていたハイパー兵器を押し込んでいくランス。
カミーラは初めてであった。
それでも、完璧に濡れてしまっていたこともあり、ランスのハイパー兵器を最後まで飲み込むことに成功する。
処女膜は、これまでの長い生の間に失われてしまっていた。
高貴なカミーラは、セックスはおろかキスさえもしたことがない。
下々の者達が浅ましく交わる様を見て、陶然とする程度であった。
カミーラは、初めて味わうランスのハイパー兵器の挿入による強烈な拡張感に、その身を震わせてしまう。
胎内に埋め込まれた、ランスのハイパー兵器の巨大な圧迫感は、カミーラの新たな一面を掘り起こしていく一里塚となる。
ランスと合体したことによって得た完璧なまでの結合感は、快楽に朦朧としていたカミーラの精神を戸惑わせるのに十分であった。
カミーラの狭さと締め付けの良さにご満悦となったランスは、そのカミーラの戸惑いもかまわず、ハイパー兵器を律動させていった。
逆鱗を嘗め回されてしまったことにより、カミーラの心因性の呪縛は解き放たれた。
カミーラの躰は、性の快楽をストレートに受け入れることになる。
そして、後背位でガシガシと犯される快感は、カミーラのこれまでの歪んだセックス観を、猛烈な勢いで容赦なく突き崩していったのである。
腰を動かしてカミーラの子宮に刺激を与えつつ、さらに、ランスがカミーラの逆鱗を嘗め回し始めてしまう。
只でさえ、初めて経験する強烈なセックスの刺激にノックダウン寸前であったカミーラの理性は、これで完全に麻痺してしまった。
必死に喘ぎ声を堪えようとするのだが、ランスがカミーラの艶やかな声を聞きたがったために、それも叶わない。
ランスに一突きされるごとに、その冷徹であったカミーラが小娘のように浅ましくヨガリ狂ってしまう姿を見せるはめになる。
激しいセックスを終え、その身を横たえるランスとカミーラ。
カミーラは、激しい絶頂感から回復できず、しばらくは呆然としていた。
しかし、夢見心地から回復するにつれ、憤りが頭をもたげてきた。
唇を悔しげに噛み締め、激しい憎しみの視線をランスに向けるカミーラ。
ランスの方は、逆に、そのカミーラの恨みがましい視線を、心地良さ気に受け止め、平然としていた。
すでに、カミーラは、その弱点を知るところとなったランスにとって、元気のいい獲物でしかなかったのである。
ランスは、自分の優位を確固としたものとするべく、カミーラをさらに攻める立てることを選択する。
ランスは、強制力を無意識に発し、カミーラ自身に、弱点である逆鱗についての詳細を説明させたのである。
屈辱に震えながらも、カミーラは、自分の弱点である逆鱗について、丁寧に余すことなくランスに説明することになる。
そして、ランスに問われるがままに、ドラゴン族の特質を告白させられてしまった。
男性体と女性体では、逆鱗の意味合いが異なることを喋らされたのは、カミーラにとって痛恨であった。
逆鱗は、男性体と女性体のどちらのドラゴンにとっても弱点である。
敏感で防御力が無いため、ここを攻撃されると大ダメージを受けてしまう。
しかし、これは、あくまでついでで出来てしまった事象にすぎなかった。
逆鱗はドラゴン族にとってもっと重要な意味合いを持っていた。
逆鱗はドラゴン族の生殖と密接にリンクしていたのである。
逆鱗はドラゴンが発情するためのトリガとしての役割を持っていた。
男性体のドラゴンが、戦いに敗れて逆鱗を剥ぎ取られた場合、不能になってしまい、生殖能力を失うことになる。
己の種の保存が不可能となった逆鱗無しの男性体のドラゴンは、戦う気力を失うことにより、急激に衰弱していく。
女性体のドラゴンが、逆鱗をムリヤリ剥ぎ取られた場合、発情することができなくなり、生殖能力を失うことになる。
また、女性体のドラゴンの逆鱗は男よりも非常に敏感であり、ムリヤリ剥がされた場合、激痛により死亡するのがほとんどである。
もともと、女性体のドラゴンは個体数が少なく、そのかわり男性体のドラゴンよりも遥かに強い。
男性体のドラゴンは並み居るライバルを打ち負かし、女性体のドラゴンに挑むのである。
そして、女性体のドラゴンは、挑んできた男が自分を従わせることができたら、その相手だけに発情するようになる。
男性体のドラゴンが、女性体のドラゴンを従わせる方法は、シンプルであった。
勝負に勝って、動けなくなった女性体のドラゴンの逆鱗に、己の精をぶちまけるのである。
男の精を吸った女性体のドラゴンの逆鱗は、すぐに剥がれ落ちてしまう。
そして、その女性体のドラゴンは、その精の持ち主に対してのみ発情してしまうようになる。
以後、相手の男と生殖を行い、卵を産むことを第一に考え行動することになる。
一度精を浴びると逆鱗が無くなってしまうので、他の男を受け入れる機会は永久に無くなり、たった一人を愛するようになるのであった。
また、発情の効果で、相手の男に対してのみ、全身が逆鱗並の性感帯になる。
女性体のドラゴンの逆鱗について説明させられたカミーラの竜眼は、どんよりと沈んでいった。
ランスがその話を聞いて、その眼を爛々と輝かせハイパー兵器を回復させていったからである。
自分はドラゴン族ではないけど試してみようと、ランスが考えてしまうのは当然であった。
ダメでもともとであり、上手くいけば、一生、カミーラに隷属を強いることができるのである。
ランスの命令で、カミーラは、再びベッドの上で四つんばいにさせられる。
そのときのカミーラの動きは非常に緩慢で、彼女の心情を良く表していた。
再び逆鱗をランスに嘗め回され、カミーラの秘所をビショビショに濡れて、そのハイパー兵器を容易に受け入れてしまうカミーラ。
ゆっくりと始まった結合のリズムは、すぐにその速度を上げていくことになる。
今度は、ランス自身が早くイクことだけを考えて腰を振ったので、カミーラに対して一切の容赦を行わなかった。
己と雲泥の差があるランスのテクニックの前に、カミーラは圧倒されっぱなしとなる。
急激に何度も絶頂に追い立てられていったカミーラは、イクたびにランスのハイパー兵器を痛いくらいに締め付けてしまう。
だが、持ち前の性豪さで、ランスはなかなか射精段階に突入しなかった。
その間、カミーラは何度もイカされてしまうことになる。
ランスはしばらく何度もイくカミーラの締め付けを楽しんでいたが、やがて臨界が訪れる。
カミーラの狭い胎内からハイパー兵器を抜き去り、ついに逆鱗にコスリ付けようとするランス。
このとき、一瞬だけランスの躰は、カミーラの躰から離れてしまった。
それは、カミーラが、ここまで屈辱に耐え続けて、待ち望んでいた瞬間であった。
カミーラにとっての希望の光がついに見えた。
瞬時にランスから離れようとして、翼をはためかせようとするカミーラ。
だが、次の瞬間、無情にもカミーラは、ランスに取り押さえられてしまい、逆鱗にハイパー兵器を宛がわれてしまう。
動いたのは、カミーラの思考だけだったのである。
何度もイカされた続けていたカミーラの躰は、無情にもカミーラの心を裏切ったのある。
絶望に叩き落とされたカミーラに対して、ランスはさらに追い討ちをかける。
カミーラのもっとも弱いポイントである逆鱗に、おぞましい男根が容赦なくこすり付けられたのである。
屈辱と供に、狂おしいばかりの快楽を与えられ、カミーラはその身を震わせた。
そのハイパー兵器の動きは、カミーラにとって泣きたくなるくらいに執拗であった。
まるで、これからランスの女となり情けを乞い続けることになる運命を、カミーラに対して念入りに刷り込んでいくかのようである。
この熱い男根を逆鱗にこすり付けられる行為により、カミーラの性感は狂おしいまでに高められてしまい、再び絶頂の淵に追い込まれていく。
逆鱗に亀頭をグリグリと押し付けられ、ランスの射精が近いことを知るカミーラ。
無情な運命が本当にやってくることを受け入れられず、呆然となる。
そんな・・・ その様な事が・・・ 私は魔人なのに!
イキそうになっていたカミーラは、受け入れられない現実から逃れるために、眼を閉じてその残酷な瞬間を待つことになる。
ハイパー兵器の先端が逆鱗にピタリと密着して止まった瞬間に、ランスは盛大に射精した。
ゼロ距離で発せられた白いランスの精は、もの凄い勢いでカミーラの逆鱗を叩き、イキそうになっていたカミーラを激しい絶頂に押し上げた。
ランスがあまりに多量に射出してしまったために、カミーラのピンク色の逆鱗は、白い精に覆い隠されてしまう。
飛び散ったランスの精液はカミーラの漆黒の羽根まで汚してしまったのであった。
絶頂に昇り詰めて気をやり、うつ伏せで崩れ落ちるカミーラ。
ピクピクと躰を震わせて、快楽に霞んだ虚ろな瞳をしたカミーラはベッドの上で全身を弛緩させてしまった。
横たわったままのカミーラに対して、一番敏感なところに白い精が染み込んでいく感覚が襲いかかる。
じんわりとした心地よい熱さにうなされてカミーラはその身を何度も震わせることになる。
そしてカミーラの背にあった逆鱗はランスの白い精の中でゆっくりと剥がれていき、完全に剥離してしまった。
カミーラの全身はランスの愛撫に対してのみ、逆鱗なみに敏感になってしまった。
これでカミーラが他の男に従属する機会は永久に失われたのであった。
カミーラの逆鱗が剥がれ落ちたことにより、逆鱗を持った女性体のドラゴンは大陸全土に一体もいなくなってしまった。
カミーラはこの世で唯一の女性体のドラゴンだったのである。
やがて目覚めたカミーラは熱に浮かされたように潤んだ眼でランスを見つめることになる。
ねっとりとした媚態を見せてその精を情熱的に強請った。
ランスと接触を維持していなくとも、カミーラの中からランスへの反逆の意思はなくなっていた。
ランスが何度カミーラに応えてもカミーラはランスから離れず、愛を求め続けた。
発情した直後の女性体のドラゴンはその性欲を爆発させてしまう傾向がある。
この場合のカミーラも同様の状態であった。
カミーラがラインコックに逆鱗に精を付けることを許していなかったのも、このためである。
相手がドラゴンならばともかく、普通の人間程度では確実にこの性欲の発散に耐え切れず、犯され続けて腹上死する。
女性体のドラゴンが完全に発情すると、初めての場合三日は絶えず求め続けることをカミーラは知識として持っていたのである。
しかし、ランスは普通の人間ではなかった。
カミーラの性欲の爆発に、ランスは最後までとことん付き合うことになる。
途中、部屋に日光を呼び寄せ、レイラへの連絡役を頼んだ。
ランスはここに残り、しばらくの間は、カミーラが満足するまで愛してやることを選択したのである。
<LP3年10月7日>
ランスがカミーラと乳繰り合っていたそのとき。
メガラスは、リーザス城を発った後、一大事とばかりに最大限のスピードで魔王城に向かっていた。
ホーネットに対して、一刻も早く事態の急変を告げる必要を感じたメガラスの判断が、そうさせたのであった。
そして、魔王城で補給や増員等の後方任務に明け暮れていたホーネットの前に、リーザスからカッ飛んできたメガラスが現れることになる。
突如現れたメガラスに驚くホーネット。
メガラスは、リトルプリンセス護衛のために人間界に赴いていたはずである。
メガラスの深刻な様子から、リトルプリンセスの身に異変が起こったことを知る。
勤めて冷静になるように自分に命じ、固唾を呑んで、メガラスの報告に聞き入るホーネット。
ホーネットの理想は、リトルプリンセスが魔王として覚醒して魔王領を統治し、父ガイと同様に人間領と平和に共存を果たすというものである。
相手が誰であれ、魔王の力がリトルプリンセスから奪われてしまったという事実は、ホーネットを絶望させるのに十分なはずであった。
しかし、その相手が、魔人ではなく、ランスという名の人間であったことは、少しだけホーネットを困惑させる。
無理矢理にリトルプリンセスから魔王の力を奪うには、殺してその血を飲む必要がある。
人間が、魔人や魔王に血を流させる手段は限られている。
伝説の勇者か、聖刀の使い手か、魔剣の使い手になるしか、人間が魔人や魔王を傷つける術を持たない。
勇者であれば、魔王は倒すべき存在であり、自らが魔王となる道など選びはしないだろう。
現在の聖刀の使い手は、リトルプリンセスの幼馴染ということだから、そのようなことは有り得ない。
魔剣の担い手であれば、と考えたところで、聡明なホーネットは閃いた。
昨年、サテラが無断で人間界に趣き、散々な目に合って戻ってきたときの報告をホーネットは思い出した。
あのときサテラは、アイゼルもノスも魔剣カオスを使うランスという人間にやられてしまったと、悔しげに話していたのである。
魔剣カオスは邪悪な想念を抱く者しか操れない武器であるということを、ホーネットは知識として知っていた。
それならば、確かにつじつまが合う。
"ランスという人間が、魔剣カオスでリトルプリンセスを殺害し、魔王となったということですか?"と、メガラスに確認するホーネット。
しかし、返ってきたメガラスの答えは、実に要領を得ないものであった。
確かに、その人物はランスという名前だが、冒険者ではなく、人間領の大半を収めるリーザス帝国という国の皇帝である。
そして、使用している武器は、魔剣カオスではなく、聖刀日光である。
リトルプリンセスは亡くなっておらず、魔王の力を失っただけで、リーザス帝国の庇護の下で生活を続けている。
さらには、完全な魔王としてではなく、非常に不完全な形で魔王として覚醒してしまっているらしい。
そのメガラスの答えは、ますますホーネットの困惑の度合いを深めてしまうことになる。
事態は、聡明な彼女の、思考の範疇の遥か斜め上を行っていたのである。
一つ一つ疑問を解消するために、メガラスに確認を取っていくホーネット。
ランスという人間は、サテラと因縁がある人物であることを確認し、ほぼ間違いないと納得する。
ランスという人間が、聖刀日光を使用していることも、リトルプリンセスの幼馴染の剣士が意識不明となっているためと知り、納得した。
魔人ジークが魔剣カオスを保持しているというメガラスの情報も、記憶の片隅に留めて置くべき情報である。
ランスという人間が、殺害以外のどのような方法で、リトルプリンセスから魔王の力を奪ったかについては、有益な情報は得られなかった。
リトルプリンセスが保護されている件については、英雄色を好むというのが理由らしいという答えが、メガラスから返ってくる。
ホーネットは理解できず、ただ頭を傾げるだけであった。
メガラスの報告から、なんとなく事態が深刻な方向には転がっていないことを、ホーネットは感じ取っていたのかもしれない。
事実、メガラスからは絶望や悲哀の感情は伝わってこず、あくまで混乱と困惑のみが感じ取れた。
ホーネット自身も気づいていなかったが、質疑応答を繰り返していくうちに、当初彼女が抱いていた絶望感はいつの間にか薄れてしまっていた。
最後に、メガラスに、不完全な形での覚醒とはどのような意味なのかを確認したホーネット。
そして、どういう反応をすればいいのか戸惑ってしまう。
ランスという人間が、本当に魔王となったのかは、メガラスから話を聞く限り、非常にあやふやなのである。
一般的な魔人の感覚として、同じ場にいて、強制力を感じさせることのない魔王など、魔王としては認められないはずである。
その点に関しては、サテラが、ランスの躰に触れて、強制力の発動を確認している旨を、ホーネットに報告するメガラス。
また、ラ・サイゼルもランスのことを魔王として認め、既にその配下に収まってしまっている、ということも付け足した。
サテラだけでなく、サイゼルも強制力を感じていたらしい。
その報告は、ランスが新たな魔王となったという事実を、ホーネットに認めさせるに十分であった。
しかし、ホーネットは、報告してきたメガラスの実体験を聞きたかった。
だが、しばし沈黙した後、メガラスは、自分はランスに触れる機会がなく、強制力を感じることはなかったと報告する。
ランスの躰に触れる許可を貰おうとしたが、ランスが非常に嫌がったために、無理であったとホーネットに告げた。
メガラスは、どういうシチュエーションで、サテラとハウゼルの二人がランスの強制力を感じていたのかについては、報告していなかった。
そのため、ホーネットは、ランスという人物の行動について、至極困惑して受け止めることになる。
魔人を服従させたがらないとは、本当にそのランスという人物は魔王なのかと、ホーネットは思い悩んだ。
サテラのことが話題に上ったこともあり、ホーネットは、親友であるサテラが今どうしているかをメガラスに確認する。
メガラスの返答を聞くうちに、ホーネットはその冷静な美貌を凍らせ、唖然としてしまうことになる。
リトルプリンセスの護衛のために人間界に赴いたはずのサテラは、そのランスという人間と、すぐに情を通じてしまっていたらしい。
サテラは、ランスに対して魔王になるようにしつこく勧めていたらしく、事の発端は彼女であった可能性が高い。
サテラは、魔王となったランスに対して、魔王城で魔王即位を宣言するように強く要請したという。
だが、ランスが魔王城に行くのを嫌がったため、今もその側に付きっ切りと思われる。
親友のはずのサテラが、理想を共にして自分の側についてくれたわけではないということは、ホーネットも理解していた。
ただ純粋に、自分のことを心配して、サテラは自分の側についていてくれる。
それは、ホーネットにとって非常にありがたいものであり、サテラを大切な友人として感じていた。
しかし、人間界に行ってからのサテラの行動を、メガラスから詳細に聞いて、さすがにホーネットも大きなショックを受けてしまう。
以前にサテラが勝手に人間界に行ってしまったとき以上の、言いようのないサテラへの怒りが、ふつふつとホーネットの中に生まれる。
だが、サテラのことはひとまず置くとして、今のメガラスの報告の中で、聞き逃せない重要な点があった。
魔王となったはずのランスが、魔王城に行くのを嫌がったという点である。
ランスという人物のことを、メガラスから聞けば聞くほど、混乱の淵に追い込まれてくホーネット。
ホーネットは、メガラスから聞いた情報を元に、これまでの経緯を己の中でまとめてみた。
リトルプリンセス護衛のためにホーネットが派遣したサテラが、リトルプリンセスを保護していた人間の王と、関係を結んでしまった。
その相手は、以前にサテラに屈辱を味合わせたランスという人物であった。
だが、サテラはその人間をたいそう気に入り、自分の主になってほしいとまで願ったらしい。
ランスという人物は、昔は魔剣カオスの使い手であったが、今は聖刀日光の使い手となっている。
つまり、魔剣カオスに適合する邪悪な意思を備えつつ、聖刀日光の保持者となる清冽な精神の持っている稀有な人物ということになる。
その聖刀の保持者となるほどの清冽な精神を持つ人間が、何らかの方法で、リトルプリンセスから魔王の力を奪ってしまった。
さらには、魔王としての重要な証である魔人への強制力の大部分を、何故か失った形で魔王となってしまった。
つまりは、全く魔人たちを統制できない魔王が誕生してしまったことになる。
ランスという人物を大変気に入っていたらしいサテラが、ランスへの服従を誓ったことは理解できる。
しかし、ケイブリスについていたラ・サイゼルまでもが、ランスに従ったのは、全く持って謎であった。
メガラスやサテラが、魔王として君臨するようにランスに要請した。
だが、その申し出は簡単に蹴られてしまい、ランスは人間の皇帝として生きる道を選択したという。
これでは、ランスという人物にとって、魔王となった意味は全くないことになる。
さらには、魔王となって用済みになったはずの元リトルプリンセス・美樹までも、手厚く保護までしているという。
あまりに辻褄が合わなく、奇想天外過ぎる展開であった。
少し眩暈がしてきたホーネットは、しばし額に手を当て、目を瞑って心を落ち着かせた。
一つため息をついて、気持ちを切り替えたホーネットは、ランスが魔王城に来ない理由について、何か心当たりがないかメガラスに尋ねる。
メガラスは、ランスの言葉をそのままホーネットに伝えた。
「オレ様の目的は世界平和であり、争いの無い世界を作り上げるために、一日も早い世界の統一を目指しているのだ。」
「魔王なんぞになってしまったら、世界全体を平和にするなんて、出来なくなってしまうだろうが。」
「今が一番大事な時期なのだ。もうちょっとでへルマンを征服できそうだから、魔王城なんぞに行っている暇なんて無いぞ。」
「オレ様が人類を統一するまで、お前たちが頑張っていれば、ケイブリスとかいう奴らを退治するのも楽になる。だから、うむ、がんばれ。」
「だいたい、娯楽もなくて、美しい女もいない魔王城なんて辺鄙な場所に、このオレ様が行くわけないだろ。」
「10万しか兵がいないのに、60万もいる敵を倒すなんて無理に決まってるだろ。それぐらい気づけ、バカ。オレ様は勝てる勝負しかしないのだ、ガハハ。」
メガラスから聞かされた、そのランスの言葉の一つ一つは、ホーネットの胸を鋭く貫くことになる。
魔王城に美しい女はいないというランスの発言に関しては、ホーネットになんの感銘も与えなかった。
ホーネット自身が、自分の美貌に価値を置いていなかったためである。
ただし、ホーネットを崇拝する者たちにとっては、許されない暴言であったことは確かである。
ホーネットにとってみれば、ランスが世界平和を目指して行動している事実以外は、耳に入らなかったのである。
ホーネットは、新たに魔王となった人物が、ケイブリスとは違い、理性的に見える行動をしていることに安堵する。
結果的に、自分は、"リトルプリンセスを守り立てて世界を統治すべし"という、尊敬する父ガイの遺言は果たせなかった。
だが、代わって魔王となったランスという人物が目指している未来は、自分の目指している未来と重なっているように思えた。
リトルプリンセスでは無理だったが、ランスであれば、自分の理想を受け止めてくれる可能性がかなり高い。
そのことを知り、ホーネットの緊張は大いに和らぐことになる。
しかし、そこで聡明なホーネットは、自分の望む未来とランスが望む未来が、似て全く非なる世界であることに気づいてしまう。
人類と魔物の共存が、ホーネットの望みであった。
魔物の世界に平和をもたらし、決して人間界には干渉しない。
先の魔王ガイの時代と同様の世界を築けば、魔物と人類は争うことなく互いに幸せに暮らしていける。
少なくともホーネットは、本気でそう考えていた。
だがそれは、言い換えれば、魔物たちが手を出さないでいれば、人類同士がいくら争いを続けていてもかまわない世界ということになる。
ランスが作ろうとしている世界は、一切の争いが無い世界であり、完全平和が実現した世界である。
そのために、ランスは、今の時点で人間界を離れることは出来ないと言っているのである。
そこに、ランスという人物の強烈な意思を感じた。
ランスが求めている世界が、自分が求める世界よりも、さらに気高く崇高なものである。
そのことに、ホーネットは気づき、激しい衝撃を受けてしまった。
ホーネットは、あくまで、幼い頃から抱いていた世界の平穏という幻想を、リトルプリンセスの下で実現させるためだけに行動していた。
平穏な世界を築くことによって得られるモノは、一体何なのかということに対しては、明確なビジョンが何一つ無かったと言ってもよい。
ホーネットは、ランスの出現によって、自分の理想がいかに空虚なものであったことを、漠然とではあるが気づかされてしまったのである。
ケイブリスたちが自分に従わないのも、彼らが悪いわけではなく、自分が至らなかったせいなのではないか。
そう気づいてしまったホーネットは、気落ちしてしまった。
ホーネットは、ランスという人物がどのような理想を信じて、世界平和を目指しているのかを知りたかった。
その途方もない野望の根源は、一体何なのかを知りたかったのである。
この時点ですでに、ホーネットは、ランスという人物を主である魔王として崇め、ランスに従って生きる道を己から選択していたと言える。
魔人が魔王に従うのは当然のことである。
だが、ランスの理想の大きさを知ったことにより、隷属するホーネット自身の心構えが、天と地ほど違ってしまう。
ホーネットは、ランスの大きさに興味を惹かれ、自分からランスのことをよく知りたいとまで思うようになっていた。
自分とは桁の違う器の大きさをランスに想像したホーネットは、 無意識のうちにランスに従うことを選択していたと言える。
ホーネットは、メガラスに対して、ランスという人物が世界平和を追い求める理由は何なのでしょう?と、そっと尋ねた。
それは、ホーネットが自分に欠けている何かを必死に探し求める行為であった。
突如雰囲気が暗くなってしまったホーネットの様子に気圧されつつも、その問いにきちんと答えるメガラス。
その答えの意味も良くわからず、メガラスは、ランスの言った言葉を繰り返した。
「ルドラサウムと戦うために」
最初、ホーネットはそのランスの言葉の意味を良く理解できなかった。
しかし、心のどこかにその単語は引っかかる。
何故か心がざわめくのを抑えられず、"ルドラサウム"という単語を小さく口の中で繰り返すホーネット。
そして、突如、ホーネットはその単語の意味に気づいてしまった。
ホーネットの美貌の上に現れていた小さな困惑は、すぐに大きな驚愕へと、その色を変えていった。
普段は冷静沈着そのもので、その美貌を崩すことは滅多にないホーネットだったが、このときばかりは違った。
ホーネットは血相を変えて、"ランスという方は本当にルドラサウムという言葉を口にしたのですか?"とメガラスに確認する。
メガラスは、たじろぐが、確かにランスがその言葉を口にしたことをホーネットに告げる。
ホーネットは、メガラスが側にいることも忘れて、少し自分の考えに沈むことになる。
ホーネットは、かつて一度だけ、「ルドラサウム」という名を、父であるガイから聞いたことがあった。
それは、ホーネットが、母を失った幼い日のことだった。
悲しすぎて眠れなかったホーネットに対して、ガイは、母の魂がどこに行ったのかを、そして世界の秘密をそっと教えたのである。
「ルドラサウム」こそ、全ての生命の根源たる存在であり、全ての魂は死んだ後、「ルドラサウム」の元に返る。
母の魂もいずれ「ルドラサウム」からまた生み出され、新たな命としてこの世に生を受けることになる。
深い意味も分からず、いつかまた母に会えるかもしれないと教えられた幼いホーネットは、安心して眠りにつきそうになる。
しかし、ホーネットが眠りに落ちる瞬間、ガイが酷く冷たい声でホーネットに語りかけた。
そのガイの深い言葉は、ホーネットの明瞭な頭脳にしっかりと記憶されていたのである。
「ルドラサウムは、絶対の創造神であると同時に、この世の全ての悪と不幸の源でもある。」
「いつかの日にか、お前は世界を滅ぼそうとするルドラサウムと戦うことになるかもしれない。」
しばらくして、心の整理を終えたホーネットは、真剣な表情で、メガラスに対してカスケード・バウに赴くようにお願いする。
その要請とは、部隊の再編成中のハウゼルを魔王城に呼び戻し、ハウゼルの任務をメガラスが交代して担当して欲しいというものであった。
ホーネットは、現在自分が行っている後方任務関連の仕事を、ハウゼルに引継がせようと考えたのである。
メガラスは、思いつめた表情で頼み込んでくるホーネットの必死さを察し、何も聞かずにその願いを聞き入れた。
メガラスは、疲れた躰に鞭を打ち、カスケード・バウに飛び立つことになる。
ホーネットは、魔王城の一室にある書庫に篭りっきりとなる。
魔王城の書庫で、「ルドラサウム」について、調べに調べたホーネット。
書庫に篭るホーネットは、一心不乱に調べものを続けた。
カスケード・バウから戻ってきたハウゼルが、ホーネットの元を尋ねてきても、彼女は心ここにあらずという感じであった。
やがて、ガイの手記を見つけ出し、ホーネットは真実にたどり着くことになる。
その内容に衝撃を受けたホーネットは、震える躰を止めるために、その華奢な己の躰を両手で抱きしめなければならなかった。
心の整理を終えて、ホーネットは、書庫から出た。
その秀麗な美貌には、不安と決意がない交ぜになった複雑な表情が浮かんでいた。
ホーネットは、ハウゼルに後事を託し、しばらくの間、留守にすることを詫びた。
ホーネットは、まだ見ぬ己の主ランスに会うために、しばし魔王城を離れることを決意したのである。