ランス、メナドに恋人がいることを知る。
4月16日 リーザス城
レイラ、ランスが部下に手を出していることを知る。
4月17日 リーザス城
レイラ、ランスの側女になることを承知。
4月18日 リーザス城
リーザス軍、オークスを制圧。エクスを捕縛。
4月19日 リーザス城
反乱に賛同していた諸都市が帰順を表明。「エクスの乱」終結。
4月20日 リーザス城
ランス、エクスを追放刑に処す。
4月21日 リーザス城
ランス、今後の指針を表明して大陸制覇を宣言。
<LP3年4月15日>
ランスは、赤の軍の副将であるメナド・シセイ(17歳)を謁見の間に呼び出し、親交を深めようとする。
メナドは、小さい躰ながらも凄腕の剣士であり、剣才の塊のような女の子である。
さらに、リーザス軍の戦場の華とも言うべき赤の軍の副将の職務を、その年で立派に勤め上げていた。
剣技の才能は有り余っているメナドであったが、まだ年若いこともあり、子供っぽい反応をしてしまうことが多々あった。
初めてランスに謁見したときも、目を輝かせて、最強と謳われるランスに対して剣の訓練を申し込んだくらいである。
メナドがかなみの親友であることを知ったランスは、軽い気持ちでメナドを抱こうと考えた。
昼の呼び出しに続いて、夜もメナドを呼び出そうとするランス。
もったいぶったメナドの登場に、ランスはすぐにでもメナドをベッドに引き釣り込もうとする。
しかし、メナドはランスの求めを拒む。
最初のうちは、自分の容姿に対しての自信の無さからの拒絶であったが、ランスがしつこく迫るうちに本音が出てくる。
メナドは、ランスに対して付き合っている男がいることを告白し、真正面から深々と頭を下げて謝り、断った。
このように大上段でこられると、ランスも手出しができなくなる。
走り去っていくメナドの背中を、ランスはただ見つめるしかなかった。
この日以降、ランスは、メナドを何度も閨房に誘うことになるが、メナドは己の態度を変えることはなかった。
ランスは戯れに赤の軍の将の地位をちらつかせてメナドを誘うが、メナドは潔癖な態度を変えない。
そんなメナドの筋の通った態度に、ランスも好感を抱く。
当初ランスは、メナドに関しては、一回だけ抱いて抱き別れる心算であった。
だが、ランスは、メナドのことを、十分に自分の女にする価値のある女の子であると認識するようになる。
ランスの勘が、いっぱいHしてやれば、メナドは絶対にいい女に成長するとビシバシ告げていたのである。
ボーイッシュなメナドが、自分の前でだけメロメロになるシチュエーションを考えて興奮してしまった。
こうしてランスは、常にメナドを落とす方法を考え続けることになる。
<LP3年4月16日>
ランスは、隊長のレイラに内緒で、親衛隊員のマリーヌとサフィールとメイの三名に対して夜伽を命じ続けていた。
マリーヌらの不審な態度に一番最初に気づいたのは、三人の同僚であるルフィであった。
ルフィは長い黒髪が美しい女の子で、マリーヌらと同じくらい容姿端麗で、且つ有能な隊員である。
マリーヌらにルフィを加えた4名が、次期隊長候補として、ライバル関係にあると周囲から目されていた。
(ジュリア・リンダムはレイラに可愛がられ、マリーヌらとも仲が良かったが、能力的な問題で隊長候補からは除外。)
ルフィは他の三人に比べ、ややもすると玉の輿願望が強い女の子であった。
マリーヌたちが隠れてランスの寵愛を受けていると知ると、当然ながら強い不満を抱くようになる。
能力でも美貌でも他の三人に負けない自信があった。
それなのに自分だけが仲間外れにされてしまっていることに、ルフィは耐えられなかったのである。
ルフィがランスの目に掛からなかったのは、本当に偶然であった。
ランスがルフィの姿を一度でも見ていれば、マリーヌらと同様にお呼びが掛かったはずである。
レイラは、そのルフィからの報告で、ランスの所業に気付くことになる。
この日、ルフィは夜分に隊長室を訪ねた。
ルフィは大事な話があると、レイラに訴える。
親衛隊は、年頃の女の子の集まりであり、悩み事も多い。
隊員たちの悩み事を聞いてあげるのも、立派な隊長の仕事であった。
しかし、ルフィが持ち込んできた話は、レイラの予想とはまるで違った。
レイラは、ルフィの話を聞いて愕然としてしまう。
ルフィの話が本当ならば、手をこまねいている場合ではなかった。
レイラは、マリーヌとサフィールとメイを呼び出そうとする。
しかし、三人とも夜分なのに不在だった。
どうやら、ルフィの訴えどおり、ランスの許に呼ばれているらしい。
他の隊員たちの証言を得て、確信に至るレイラ。
ランスのやり様に憤慨し、明日の朝一でランスの許へ乗り込むことを決意する。
<LP3年4月17日>
親御さんから与った大事な隊員たちが、次々とランスの魔手に落ちてしまっている。
そのことに憤慨したレイラは、さっそく王座のランスに詰め寄った。
しかし、ランスは散々に駄々をこねる。
部下に手を出しているのは、全てレイラが拒んだためである。
ランスの言い分では、結局はレイラが悪いということにされてしまう。
レイラは、隊員たちを守るために、苦渋の決断を下すしかなかった。
親衛隊の女の子には手を出さないという約束で、ランスの伽を勤めることを承諾したのである。
ランスは愛妾となることを承知したレイラに対して、後宮内に部屋を割り当てた。
この日以降、レイラは後宮内に寝泊りし、いつランスに呼ばれても良いように、他の妾妃たちに混じって生活するようになる。
ただし、レイラがリックに片思いであることに変わりは無かった。
ランスと寝室でセックスを始める寸前で、ナニをアソコに入れられるのを拒否するレイラ。
レイラの秘めた思いの深さを感じ取り、不承不承ながらも挿入無しでのHを、ランスも承諾することになる。
だが、この約束は、レイラも、またランスさえも予測していない展開を生み出すことになる。
閨房において、確かにランスは決して自分からはレイラに挿入しようとはしなかった。
レイラが自分からハイパー兵器の挿入をおねだりするようになるまで、徹底的に調教を施す作戦に出たのである。
もし、レイラがどんなに無防備な状態になっても、彼女の合意無しでランスが挿入してしまったならば、レイラは調教を受付なくなるであろう。
この魅惑的な調教劇はそこで終了してしまうのは避けねばならない。
しかし、逆に言えば、挿入しない限り、レイラはどこまでもランスの攻めを受け入れ続けることになる。
挿入されないかぎり、リックを思う自分の気持ちが失われたわけではない。
そのレイラ本人にのみ通用する理由が、快楽によがり狂う淫らな自分を正当化してくれた。
本人でさえ自覚していなかったが、レイラの躰はランスの調教により強い快楽をいつも求めて続けていたのである。
約束した手前、ランスが約束を守っている間は、レイラも律儀にベッドの上でランスの命令に従い続けた。
この日から、レイラは何度もランスの伽を勤めることになる。
挿入という直接行為を拒否したために、逆に経験したことのない様々なプレイにのめり込んでいってしまうランスとレイラ。
ただし、この時期、後の世に「リーザス帝国初代皇帝ランスの淑女育成場」とまで謳われる世界遺産「SMの塔」は、まだ建造されていない。
そのため、レイラを攻めるランスの手段は、己の肉体と小道具のみを使う甘美なソフトSMまでであった。
ランスは、レイラの中でハイパー兵器を爆発させることが出来ないので、そのかわりにレイラの口内で射精することに執着した。
レイラには今まで男の精を口で受けるという経験がほどんどなかった。
イラーピュにてランスに施した口唇愛撫が実は初めてだったほどである。
そのため、レイラは、ランスと夜を過ごす度に熱心なフェラチオの指導を受けることになる。
レイラが、パイズリというテクニックを使って男性に奉仕したのも、このときが初めてであった。
それまでレイラは、その形の良さに密かな自信を持っていた己の乳房を、男性への愛撫に用いたことがなかったのである。
ランスのハイパー兵器が胸の谷間から眼前に突き出されたときは、恥じらいまくった。
その可憐な表情に欲情したランスは、それから何度もレイラにパイズリを要求することになる。
こうして、本番はなしという免罪符があるために、レイラは安心して挿入以外で得られる快楽を貪欲に求めてしまうことになってしまう。
その結果、世間一般では恋人でも決してしないような、余りに濃すぎるプレイにも、レイラは安心(?)して溺れていく。
際限なく淫らさのレベルが深まっていくランスの調教に、しっかりとのめり込んでしまうレイラ。
与えられる変態的なまでの快楽に、押し殺しつつも喜びの声を確かに上げていく。
そのプレイは、客観的に見ても、普通のレベルを遥かに超えてしまっていた。
つまり、恋人や夫婦のレベルを遥かに越えた強い肉体関係を、レイラ本人も知らず知らずの内に、ランスときっちりと結んでしまうことになる。
フェラチオは受け入れるレイラであったが、ランスとキスすることに関しては出来るだけ避けようとする。
少なくとも、リックを想い続けているレイラから、ランスにキスをねだることはありえなかった。
やはりキスという行為は、レイラにとってもセックス以上に特別なものであった。
だが、キスを逡巡するレイラに対して、ランスは"しないのは挿入だけのはずだ"とキスを強制してしまう。
執拗にキスを求めるランスにレイラも呆れてしまい、しょうがなくランスに合わせてしまう。
困惑の表情を浮かべながらランスの噛み付くようなキスに応えるレイラ。
初めのうちは侵入してくるランスの舌に無駄な抵抗を試みていた。
しかし、ランスのキスは乱暴なようでいて、繊細でレイラの口内の気持ちいいところを確実に衝いてきた。
ランスの濃密なキスに、次第にボーとなってくる。
レイラは、今までこんなにキスしたことがあったかしら、と漠然と自分のキスの経験を思い出すほどである。
今まで、レイラにはきちんとした恋人はいなかった。
レイラは自分から情熱的に相手を求める恋なんてしたことはなかった。
恋人がいたとしても、漠然とした行きずりの恋だけである。
それもすぐに別れてしまい、こんな風にきちんとした恋人同士のするようなキスなんていままで経験なかった。
気がつけば、レイラはトロンとした表情でランスとのディープキスに勤しんでいた。
ランスとレイラの唇が離れたとき、絡み合った舌先の名残か、二人の唇を唾が糸を引き、銀色の掛け橋を作っていた。
その銀色をボゥっとした瞳で見つめ続けるレイラ。
その顔は初めてのキスという行為に夢中になってしまい、我を忘れてしまった乙女の顔であった。
銀色の糸がふっつりと切れた拍子に我に返ったレイラは、呆然として、次に赤面して大いに照れてしまう。
ランスはそんなレイラの表情に見とれていた。
照れてランスを叱るレイラであったが、ランスはレイラの弱点を見つけたために、有頂天になっていた。
レイラも身構えるのだが、ランスのディープキスのテクニックの前に、その儚い抵抗は脆くも崩れ去る。
何度も優しくキスするうちにレイラのガードは完全に外れてしまうのである。
レイラは、ランスのする恋人同士のような熱烈なキスの虜になってしまった。
以降のレイラの夜伽(調教)において、ランスは必ずキスをせまるようになる。
いままでレイラのしてきたキスが、まるで砂丘の中の一粒の砂の如くちっぽけになるほど、ランスとレイラはキスしまくった。
レイラは自分の唇がランスの唇に融けていく錯覚を覚えるほど、ディープキスに夢中になっていった。
レイラが自分からランスにキスをすることは無い。
だが、ランスのキスのモーションに対して、とても自然な感じで、ピタリと合わせてしまうようになる。
ランスは、ディープキスの最中にレイラの秘所に愛撫しようとする。
快楽に悶えて躰を離そうとするレイラの口内を、よりいっそうの愛撫で満たして、一気にイかせてしまう。
何度もディープキスの最中にイかされ続けたレイラは、キス中のランスの愛撫に病み付きになってしまう。
さらに調教は一歩進み、ランスは、ディープキスをしながら、自分のハイパー兵器をレイラに握らせるようになる。
頬を赤らめて手を外そうとするレイラに対して、ランスはディープキスの攻勢を強めレイラをキスに夢中にさせてしまう。
ハイパー兵器を握っているレイラの手を上から抑えて、上下させて己のハイパー兵器をレイラにしごかせるランス。
レイラは顔を真っ赤に染めながら、ランスの舌技に圧倒され、ハイパー兵器の雄雄しさを手のひらで感じながらイってしまった。
レイラはキスする度にキスの最中にランスのハイパー兵器を握らされてしまうようになる。
レイラは、その美貌を羞恥に染めながら、ディープキスによる涎を垂らしつつ、おずおずと自分からランスのハイパー兵器を握るようになる。
こんなことを要求するランスに対して、怒りつつもハイパー兵器を握る手は離さなかった。
ランスのキスと絶妙の愛撫に翻弄されながらも、キスに舌を合わせつつ、レイラはハイパー兵器をしごきあげる。
その美麗な肢体は薄い桜色に染まり、壮絶な色気を発するレイラ。
まるで、二人の唇は二つで一つであったかのように、ぴったりとその粘膜を融合させ続けるランスとレイラ。
フェラチオの調教も進み、レイラの舌技のレベルも非常に高まっていく。
ランスとレイラのディープキスは、非常に濃密な愛の交歓へと変化してしまっていた。
次第にレイラはキスやフェラチオだけでなく様々な行為をランスに強要されていくことになる。
夜伽の役を務め始めてしばらく経った頃、レイラはランスに夜伽の前座としてストリップやオナニーを要求されてしまう。
レイラの恥じらい方が非常に可愛く、その躰が非常に綺麗だったためにランスは完全に味を占めてしまった。
レイラは毎回欠かさずストリップを行うはめになる。
段々とランスの演技指導にも熱が入り、まるで本物のストリップの稽古の様相を呈し始める。
最初は非常に恥らっていたが、最高の剣士でもあるレイラは身のこなし方も上手である。
ランスの要求する動きに十分に対応することができてしまう。
レイラは戸惑いながらも、目の前で興奮していくランスの様子に、触発されたかのように昂ってしまう自分を隠せなかった。
普段しないような自分の淫らな行為と、それに素直に反応してしまうランスの様子に、相手の性感を自分が支配しているという錯覚を覚える。
ゾクゾクするような甘美感を得てしまうレイラ。
何度もランスの前でのストリップを経験したことにより、一流の舞踏家のように扇情的に舞い、焦らし方も堂に入ったものになっていく。
ストリップの次は続いてオナニーである。
レイラはオナニーの経験はあったが、日常生活においてほとんどすることはなかった。
ランスが目の前でオナニーをすることを要求してきたときも、自分で慰めても余り感じないからと、レイラはきっぱりと断った。
しかし、レイラは、ランスにとって年上のお姉さん、それもしっかりもので知られる極上の美人である。
そのレイラにオナニーを強要するというシチュエーションは、ランスを夢中にさせてしまっていた。
ランスの執拗なな要求をついには断りきれず、レイラは強引に自慰を始めさせられてしまう。
なかなか雰囲気を出せないレイラに向かって、ランスは想い人を考えて自慰するように命じる。
レイラは困った顔をしながらも、その命令に従った。
やがてレイラは普段の彼女からは思いもよらない、その秘めやかでエロチックなオナニーをランスに披露することになる。
レイラは余りオナニーでは感じないはずであった。
だが、本当のところは非常に厳しい訓練がレイラの性欲を発散させていたにすぎなかったのである。
肌の全てを淡い桜色に染め、凛々しげな眉を気弱に寄せる、彼女自身も赤面モノなオナニーシーンを披露するレイラ。
その垂涎モノのエロシーンを目の前で一人ゆっくり鑑賞するという行為は、ランスの欲望をひどく満足させた。
レイラは夜伽に呼ばれるたびにランスにオナニーを強要させられることになり、恥ずかしげに潮を吹いてしまうようになる。
<LP3年4月18日>
オークスの反乱軍の総司令部は閑散としていた。
作戦会議室に一人佇むエクスの姿があった。
エクスは、この反乱が自分たちの負けで終わることを感慨深く受け止めていた。
彼の師であるペガサスは、先の戦闘で戦死している。
ペガサスとの懐かしい思い出に心を馳せるエクス。
ムードメーカーのペガサスの死は、エクスに多大な影響を与えていた。
ペガサスだけでなく、エクスは大勢の兵も失ってしまっている。
エクスは自分の取った作戦が誤ったものであったことを認めるしかなかった。
それでもエクスは、自分に運が無かっただけではないかと、甘い考えを捨てきれずにいた。
もし、ランスがそのことを知ったなら鼻で笑ったことであろう。
エクスは、自害するよりも、ペガサスのように戦場で敗れて死ぬことを心に決めた。
国や部下たちのことを思えば、自害するのが当然の選択であったが、エクスは自分の見栄を選んだのである。
エクスは、死んでいった仲間たちのためと、戦場で倒れることを選んだ自分を正当化する。
まだ生きている反乱軍の将兵たちは哀れなものである。
エクスのエゴに付き合わされて、勝てない戦いに臨んで命を散らせなければならなかった。
最後にリーザスの今後を考えて、荒廃の日々が訪れないかと不安がるエクス。
まだ起こっていない未来のことを心配するよりも、自分が起こしてしまった大乱による民への被害を考えるべきである。
最後の最後まで、自分勝手で他人の迷惑を顧みないやっかいな男であった。
正規軍の侵攻を受けて、部下が報告に現れた。
人望の篤いエクスを慕って、まだ多くの兵が彼の下に残っていた。
兵たちは圧倒的に不利な状況にあっても、未だにエクスの神算が勝利をもたらしてくれると信じていたのである。
エクスは、勝てないことをわかっていながらも、オークスの街に篭って迎撃を行うための号令を発する。
篭城とは援軍が合って初めて取るべき戦法である。
兵力の少なさを補うために選んだ作戦であったが、市街が焼かれ民に被害が及ぶことになる。
エクスは、最後まで取るべき道を誤り続けてしまった。
こうして、"エクスの反乱"の最後を飾る、史上もっとも無駄な戦いの火蓋が記って落とされることになる。
発する言葉は残酷なまでの本音だが、その行為はけっして民を苦しめるものではないランス。
発する言葉は美辞麗句に彩られた建前だが、実際の行いは民を苦しめるだけのエクス。
この1ヶ月間に渡る攻防を通して、ランスとエクスの方向性の違いが明確に示されてしまっていた。
雰囲気と言葉に騙されやすい一般大衆はエクスに同情的となるが、真の知識人はランスを支持することになる。
オークスを巡る戦いは、一方的なモノとなる。
エクスの部隊は、戦いの始めの方で、あっさりと撃破されてしまった。
全く勝つ見込みのない戦いであり、エクスはさっさと負けてしまったのである。
反乱軍の将サカナク・テンカは、バレスの同僚であり、兵卒あがりの気骨のある武将である。
部下の信頼もあつく、黒の軍の1000名の兵士が、彼を慕ってそのまま反乱軍に参加していた。
反乱軍の将ジブル・マクトミは、リーザスの大貴族マクトミ家の子息であり、コネで黒の軍の副将になった男である。
頭が足りない部分もあり、部下の信頼は低かった。
彼に預けられていた1000名の兵士のうち、たった4割しか反乱に参加していなかった。
残されたサカナクとジブルの黒の軍は、総司令官を失った状態で右往左往しながら戦わなければならなくなる。
当然ながら脆弱なジブルの軍が先に崩壊を始め、引きづられるようにして、サカナクの部隊も崩れていく。
戦闘は昼過ぎに始まり、夕方には終結していた。
この戦いで、サカナクとジブルの両将は討死を遂げる。
反乱軍の総司令官であるエクスは、戦場で傷つき動けなくなったところを捕らえられた。
反乱軍の根拠地であるオークスは、正規軍の手で制圧されることになった。
<LP3年4月19日>
オークスの制圧と、反乱軍の壊滅のニュースは、瞬く間にリーザス全土に伝播する。
反乱軍の勢力下にあったオクやバランチの街は、即日降伏の申し出をランスに行った。
無条件降伏である。
オクの街は、自由都市国家群に接するため貿易の窓口として栄える街である。
バランチもまた、リーザス国内で、ウェスやリーザスに次いで経済力の発展した街であった。
ランスは戦略の巧みさによって、この二つの街を戦火に晒すことなく取り戻したのである。
この事実に気付く者は少なかった。
このオクやバランチの降伏によって、反乱軍の支配していた全ての主要都市が、ランスに取り戻されてしまったことになる。
各地に散らばる反乱軍とそのシンパたちは、活動拠点を失ってしまったことにより急速に瓦解していく。
こうして、エクスの起こした国を二分するクーデターは、一月も掛からずに制圧されてしまったのであった。
リーザスにて巨大な内乱が発生したという絶好の好機にも関わらず、他の国々は結局のところ侵略の動きを見せなかった。
ヘルマンやゼスなどの大国も、傍観し続けてしまったのである。
一番リーザスの国土を欲しているのはヘルマンであったが、数々の要因により動くに動けなかった。
まず、先年のリーザス侵攻作戦失敗により第3軍が事実上瓦解していたため、軍部は再編成に大忙しだったことが挙げられる。
また、対リーザスの最前線を担う第一軍が、反帝国組織の狩り出しに人員を割いていたため、編成が思うようにできなかった。
そして一番大きな理由として、先年も凶作だったため、戦略物資の備蓄が尽きていたのが致命的であった。
とても外征が可能な状況ではなかったのである。
こうして、ヘルマンは出兵のタイミングを逸してしまい、非常に貴重な機会をミスミス見逃してしまう。
仮に無理を押してヘルマンが出兵を選択したならば、ヘルマン軍がリーザスの西北部を占領することは十分に可能と思われた。
登山口さえ抑えてしまえば、ヘルマン軍は十分に余裕を持ってリーザス国内に精鋭部隊を展開することが可能になるのである。
反乱軍と挟み撃ちとなったランスが、非常に苦しい立場に追い込まれたのは想像に難くない。
結局、ヘルマンはリーザスを打倒できる唯一の機会を逃したことになる。
ゼスは、国王不在ということもあり、そもそも最初から無関心であった。
<LP3年4月20日>
エクスの起こしたクーデターは鎮圧され、クーデターに参加した者たちは、全て戦場で死ぬか捕らえられた。
反乱軍の総司令官であるエクスも、オークスの戦場で捕縛され、リーザス城に移送されることになる。
反乱鎮圧の総仕上げとして、エクスは、リーザス城の玉座の前に引っ立てられた。
ランス自らが、エクスに対して罰を言い渡すためである。
玉座の間には、リーザス軍の主だった将校が列席していた。
皆がエクスと面識があることから、固唾を呑んで、ランスの裁きを見守っていた。
その中でも、特に二人の女性将軍が、心配そうにエクスを見つめていた。
エクスと深い仲であったメルフェイスと、エクスのことを心から尊敬していたハウレーンの両名である。
二人は一連の戦いの途中で、エクスからランスに乗り換えており、心ならずも勝者の立場に立ってしまっていた。
どちらも既に何度かランスと躰を交えており、大分ランスのハイパー兵器に躰が馴染むようになっていた。
昨晩も順番にランスの部屋に呼ばれ、二人ともランスに抱かれてしまっていた。
エクスの助命を求めても色よい返事を貰えず、その代わりに躰の一番奥の子宮口にぴったりとハイパー兵器を宛がわれて射精されてしまう。
大量の熱い精が直接子宮に注がれてしまったために、情事の後に自室に戻って沐浴しても、全部を洗い出すことは中々出来なかった。
つまり、メルフェイスとハウレーンは、共に胎内にランスの精子を収めたまま、エクスの前に姿を現していたのである。
両名ともリーザス城の後宮に住まわされていることから、周囲からはランスの女と目されるようになっている。
メルフェイスがエクスの愛人であったことは有名であり、ハウレーンがエクスを尊敬していたことも周知の事実である。
敗軍の将の前に奪った女たちを並べるランスのやり様は余りに無慈悲なものであり、エクスへの恨みの深さを知らしめるかのようである。
誰もが極刑を予想し首を寒くする。
ランスは、一言も弁明を行わないエクスに対して、いきなり部下になるように命じる。
エクスは大乱を起こした罪人であり、極刑に処されて当然のはずである。
だがランスは、絶対者として自分の思うがままに振舞ったのである。
実のところ、将軍たちの全員が口にはしないがエクスの助命を願っていた。
だが、それさえもランスの意向には全く影響を与えていなかった。
自分に逆らった愚か者ではあるが、そこそこに使えそうな男だから忠誠を誓えば許してやるかと、単純に考えたのであった。
本当にただそれだけであった。
しかし、エクスはその慈悲深い言葉を拒絶する。
自分のために死んでいった者達に対して申し訳が出来ないというのである。
エクスは、死罪を望んでいた。
どうあってもリーザスの復興に力を貸さないというエクスに対して、ランスは急速に興味を失う。
国のためを思って決起したはずのエクスが、国のために働くことを拒否したのである。
ランスは、殺すのも面倒とばかりに、エクスを追放刑に処すことを決めてしまった。
ランスの気まぐれで、その命が助かってしまったエクス。
生あるうちに二度とリーザス本国の土を踏むことを許されなくなるだけで、放免されてしまう。
命が助かってしまったことに呆然としながら、リーザス城を立ち去ることになる。
王妃のリアは、またエクスが反乱を起こすのではないかと心配する。
しかし、ランスは、すでにエクスのことを雑魚と称して、一向に問題視しなかった。
王者としての絶対的なオーラを放つランスのその姿に、リアは感動し、頬を染めてしまうのであった。
リーザスの諸将は皆、ランスの慈悲深さに感じ入り、忠誠を新たにすることになる。
特に、メルフェイスとハウレーンは、感謝の気持ちも大きかった。
メルフェイスは、ランスに抱かれることに抵抗感を感じなくなる。
ハウレーンもまた、ランスに対しての態度を大いに改めていくことになった。
<LP3年4月21日>
ランスは、リーザスの長年の宿敵であり、自分にとっても憎き相手であるヘルマン帝国の打倒を宣言する。
それだけには留まらず、大陸全土を制覇するために、富国強兵・拡大膨張路線をとることを強調した。
エクスの乱の鎮圧を通して、国内の不満分子を全て一掃したランスは、絶対不可侵の王権の確立に成功した。
もはや、ランスに逆らえる勢力は、リーザス国内に存在しなかった。
開明的・先鋭的なランスが、大陸一豊かな国家であるリーザスの全権を掌握した。
この宣言以降、リーザス国内では、政府・軍部・民間に関わらず全ての組織において強力な構造改革が推進されていくことになる。
ランスは、エクスの反乱の鎮圧を終えて、本格的にヘルマンを攻める準備に取り掛かった。
だが、ヘルマンは強兵の国であり、攻略経路がバラオ山脈越えしかないため、相応の準備が必要と考えるようになる。
何よりも、まず最初にシィルの生存を確かめることが先決であった。
シィルがすでに死亡しているのであれば、復讐のためにヘルマンを滅ぼすのは当然のことである。
だがランスは、シィルが自分をおいて死ぬはずはないと、シィルが生きていることを前提として行動を起こした。
下手にヘルマンに戦争を仕掛けると、シィルが生存していた場合、シィルの身に危険が及ぶ可能性がある。
シィルが今どこにいるのかを調べる必要があった。
とにかく今ランスに必要なのは情報であった。
ヘルマンに忍びを派遣し、シィルに関する情報を探らせるランス。
ヘルマンを探索させる間に、ヘルマンを攻めるために国力を増強させておく必要がある。
ランスが目をつけたのは、小国家が乱立しとても無防備な状況にある自由都市国家群である。
自由都市国家群は、リーザスと同様に豊かな国土の上に成り立っていた。
ランスは、当面の攻略目標として、自由都市国家群の北部域(ジオ・レッド)を設定する。
特にジオは、ランスが戴冠した時から不穏な動きを見せており、丁度良い相手であった。