関西の外れに位置する地方都市、狩久良市(かりぐらし)
ここは暴力と淫欲が支配する現代のソドムだった。
巨大な歓楽街の裏では、暴力組織が愚連隊が暗躍し、暴力事件や殺人、レイプが多発していた。
その悪徳の香りに地方からも逃亡犯に不良、売春婦、殺し屋、強姦魔、殺人鬼等の人間の皮を被った野獣達が引き寄せられてやって来ていた。
さらに、悪党共の欲望や邪念、虐げられた罪なき者の怨念は異界の魔物をも呼び寄せていた。
街の歓楽街にあるクラブでは深夜でも、爆音でトランスミュージックが鳴り響き若者たちが狂宴を繰り広げてた。
踊り狂う者、暗がりで淫ら行為に溺れる者、酒やドラッグに耽溺する者、中には腕っぷしを試すために喧嘩を売りに来る者もいた。
フロアの中心の、お立ち台で一人の女が踊っていた。
金髪のロングヘア、モデルのような派手な美人顔、滑らかな褐色の肌、適度に筋肉の付いた体に豊かな乳房と尻が、これでもかとばかりに自己主張している。
ルーズな白Tシャツとホットパンツは肉体を強調しながらも、あくまで健康的だった。
ほとばしる汗にブロンズの肌を輝かせながら、セクシーに踊り狂う姿に男たちの目は釘付けになっていた。
そんな、女をバーカウンターに座りながら見つめる一人の男がいた。
だが、その男の目は他の男達のような欲情にギラついた目ではなかった。
殺気を孕んだ目は文字通り獲物をハンターの目であった。
男の風貌もチャラついた他の客たちとは異質なものだった。
漆黒の闇のように黒髪は繊細なウェーブを描き、ギリシャ彫刻のように整った美しい顔、魔性を孕んだ妖艶な目、蒼白の肌、イケメンなどという陳腐な言葉では表現できない美貌の持ち主だった。
その妖しい美しさは異界の者を思わせる。
そして、熱気に満ちたクラブの中でレザーのロングコートを纏いながらも汗一つかいていない。
男の名前は御影 九郎(みかげ くろう)、数年前に街にやって来た流れ者だ。
踊る金髪女が蠱惑的な表情で一人の男を見つめた。
それはカウンターに座る美貌の男ではなく、卑猥な視線を送るモヒカンの不良風の男だった。
細身ながら筋肉質の体に鋲の付いたバトルジャケットを着ている。
佐守 光雄(さもり みつお)、17歳の少年ながら暴行や恐喝から強姦まで悪の限りを尽くしてきた男である。
不良グループ、RABID(ラビッド)のリーダーでもある。
佐守は金髪女と目が合うと強面の風貌に似合わない、気障なリアクションをした。
フロアには、お揃いのバトルジャケット着た連中が5人ほどいる。
おそらくRABIDラビッドのメンバーだろう。
だが、佐守のナンパの邪魔にならないように距離を取っている。
金髪女が踊るのをやめて、佐守に近づいてきた。
「ねえ、あなた、さっきから私の事ずっと見てたでしょ」
女は色っぽい声で佐守に話しかけた。
佐守は少し照れながらチラチラと女の方を見た。
意外に女に対してシャイな所があるようだ。
「ああ、君のダンス、マジでセクシーだったよ」
佐守は自分の言った誉め言葉に赤面した。
女は佐守に体を寄せる。
弾力のある乳房が腕に押し付けられた。
メスのフェロモンを孕んだ汗の匂いが佐守を欲情させる。
「私も、あなたみたいに尖った人好きよ、ミュージシャンなの?」
女が耳元で囁いた。
その声を聞いただけで佐守の肉棒は硬くなった。
「ああ、一応な、インディーズバンドだけどよ」
佐守は音楽などやっていないがい嘘をついた。
「素敵!! やっぱりね、パンクでしょ? それもかなりハードコアな」
「ああ、まあな。今度、ライブに招待するぜ」
佐守は女の前でカッコ付けようと嘯いた。
だが、クールに振舞っても、女の容貌や香りから放たれる色気に股間の肉棒が怒張していた。
「ふふふっ……こんなに大きくなってる」
女は細長い手を佐守の股間に伸ばした。
そしてダメージデニムのパンツの上から肉棒を握る。
その、柔らかな手つきに先端からカウパー液が染み出してきた。
「なあ、こんな場所でも何だからよ、ちょっとトイレ行かねえか?」
佐守が息を荒くしながら言った。
「そうね、たっぷり気持ちよくしてあげる」
「頼むぜ。俺の方も君を何回もイカせてやるからさ」
二人はフロアの隅にあるトイレに向かった。