※この作品はR-18です。

ありふれた原作改変で世界最高   作:オルフェイス

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書きたくなったので、初投稿です。


神は堕ち、王は成る

 

 

俺は、転生した。

 

 

 

名前を忘れ、過去を忘れ、今まで積み重ねてきたであろうこと全てを忘却した俺は、なぜか転生したという事実だけは認識できていた。

 

 

 

いつ、どこで、どうやって。

 

 

 

そんなことは分からない。いつのまにか、としか言いようがなかった。

 

何もかもを忘れ去り、全てをゼロから始めることになった存在。

 

それが、今の俺だった。

 

だが、幸いにも新しく誕生した俺には、特別な力があった。

 

全ての過去が消え去った代わりに、すべての万象を操り改変する力を得たのだ。

 

その力を使って、俺は第二の故郷となるこの世界の王となった。

 

全てを統べる王。全てを知ることはできないが、全てを成すことができる全能の王となった。

 

だが、王となった俺は何をするでもなく世界を治めた。

 

全てを操り、全てを成すことができる俺には、いつでもどこでも何度でもできることしかなかった。

 

もちろん俺にも人並み以上の欲はあるが、すぐに満たすことができるからいつやっても同じ。

 

そして俺には寿命がないらしいので急いでやる必要もない。

 

全てを得た俺は、まったく満たされない日々を送ることになったのだ。

 

そうして何年、何十年、何百年、何千年────時が過ぎていった。

 

全ての万象は定められた時を生きて、最後には朽ちる。全ての存在に終わりがあり、それは俺を除いた全ての存在に適用される。

 

長く時を過ごしていると、俺を奉り崇めていた者たちの中に俺に逆らい、抗うものが生まれるようになった。

 

俺はそれを歓迎した。

 

いつまでも同じことしかしないなど、あまりに面白味が無さすぎるからだ。

 

俺の退屈を紛らわせるのには丁度いいと、ある程度育つまで放っておいた。

 

抗う者たちは志を共にする同士を見つけ、俺を殺す手段を探り、俺のいない新しい未来のために動き、俺の前に姿を表し──────そこで俺直々にその者たちを終わらせた。

 

肉体的にではなく、精神的に。

 

心を壊し、生きているのに死んでいる状態にしたのだ。

 

心のなくなった肉体は人形として使うことにした。もっとも、どう使うかなど何も考えてはいないが。

 

俺を少しは楽しませた抗う者たちはいなくなり、残ったのは心をなくした人形だけ。

 

 

────その時点で、俺はこの世界に見切りをつけた。

 

 

俺を楽しませるものはなく、俺を満たすようなものもなく、俺を崇める者の敵となるものもいない。

 

俺の敵となった者も、消え去った。

 

俺を崇め、技術と文化だけが育っていくこの世界はひどくつまらない。

 

 

だから俺は、別の世界に行くことにした。

 

 

俺が満たされるために。俺が、楽しくあるために。

 

 

 

▼▼▼▼▼

 

 

 

「なるほど、神の座というやつか」

 

 

わかりやすい、と。俺は呟く。

 

自身を神と自称するだけあって、自己顕示欲も強いらしい。

 

白と黒と極彩で染められた空間。本来ならば主を守る城にもなり得たのであろうこの場所も……俺の手にかかれば、ただの紙にしかなりえない。

 

 

「なぁ?エヒトとやら」

 

 

エヒト────あぁ、確かエヒトルジュエとか名乗っていたか。

魂だけでありながら、俺が見てきた中でも最高級の力を有する存在。

 

それが今や、自身の作った人形に閉じ込められる木偶の坊と化している。

 

中々に愉快だ。

 

傲慢で、高慢で、自己主義で、欲深く、醜悪で────そんな存在を堕とすのはとてもたまらない。

 

まぁ今ではかつての俺と同じように、全てを忘れ去っているだろうが。

 

俺に抗うな。俺の物となれ。全てを忘れろ。俺に仕えろ────他にも色々と命令した。

 

全ては、俺が満たされるために。

 

 

「さて、と」

 

 

神の間とも言うべき場所から、この世界を覗き込む。

 

そこから見えるのは、俺のいた世界とはまったく違い───そして、俺の知らない世界があった。

 

 

「く、はははは」

 

 

あぁ、楽しみだ。

 

 

ここなら、俺も満たされるかもしれない────そう、感じた。




まだエロはありません。

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