白いウサギは人肌に溶ける~執筆中=彼氏持ちレフィーヤ光のNTRストーリー 作:37級犬築士
今回の話は3人で一つのルート、と捉えて、だいたい一人当たり4から5話まで、それで回します。順番は投票通り、アーニャ、ルノア、クロエになります。筆者個人的にはこの逆の順番が好みの順番でして。トリを飾るのがクロエであるのは少し嬉しかったりします。ですがもちろん、3人とも力を入れて執筆します。次回もお楽しみに、長くなりましたが、ではではどうぞ。
(0) プロローグ
豊穣の女主人、そこで働くのは女神とも劣らぬさまざまな美女たち。酒と料理に加え、目の保養にと足しげく客たちは彼女たちの膝元に近づき、時には汚いヤジ、下品た視線、そして悪いものはお手付きをと、色を求めて客足は絶えない。
見るだけならただ、少しのおいたなら軽い叱責、お手付きは酷い制裁、その店ではあくまで彼女たちは手の届かない花であり、ましてや関係を持ち行為に及ぶことは誰もが想像した上で不可能と知っている。
だが、だがもし
そんな彼女たちと、想像を越える関係に手を伸ばせるとすれば、それはきっと自分たちのような武骨で悪人面なやからではなく
きっと、彼女たち自信から望ませるような、そんな庇護欲や母性を刺激する美しい少年ぐらいなものである。
そう、だから故に
「…………」
………また、周りの視線が
カウンター席に座り、一人晩酌に肉と酒と、適当な料理に箸を伸ばす。
けど、その箸はぼくの箸じゃないし、というかさっきからジョッキも皿も触っていない。それはなぜか
…………なんで
「ほら、このお肉も………あたしが下ごしらえしたんだから。」
「はい…………あむ」
「うん、美味しいんだ。よかった」
頭を撫でる、ただ料理を食べただけなのに、なんとも愛おしそうに喜んでいる。亜麻色の髪に豊満な胸、姉御肌な気質の彼女は何時だって僕を甘く宥める。
「うん、少年はいい食いッぷりニャ。ほら、お酒流し込んで、まだまだいけるニャ。」
「んっ、ぐびっ、んく」
かたや、この人も僕を見て、触って、どこまでも積極的に接してくる。心の奥に音もなく忍び込み、気が付けば骨の髄まで溶かされる。そんな危険で蠱惑的な魅力ある人、黒い耳と尻尾が揺れるのは彼女も喜んでいる証拠だ。
「ニャーッ!二人ばっかずるいニャ!………ミャーの酒と肉は飲ないかニャ」
「…………んく、はい、イタダキマス」
後ろから抱き着く。料理とグラスを持ったまま、手が使えないからか体でくっつく。無邪気に、しかしその本質は健康的な女性の色香をふんだんに纏った成人女性。時折見せる女性らしさはいつも僕の不意を突いて心を揺さぶる。
右と左にルノアさんとクロエさん。そして背後にアーニャさん。周りの客たちの視線を集め、こうも堂々と彼女たちに言い寄られる。そんなこと、少し前までまず起きることは無かった。
けど、現にこう起きているのだ。そして、その理由はちゃんと存在する。
始まりは…確か
◯
時はさかのぼる。
それは、とある地下カジノに現れた、三人の美女たちの登場で始まった。
「「「今日こそ、七億バリス取りだ(ニャ)!!!」」」
「!?」
入り口に入りすぐ、三人のドレス服をまとった女性が急にそう声を荒げた。咄嗟のことで、傍にいるボーイは手に持つトレーのドリンクを落としそうになる。
娘たちはそんなこともつゆ知らず、というか周りの目線も一切気にしない堂々とした行進、彼女らが目指す先それはこのカジノのメイン
…二人とも、手はずはいいよね
「「………ッ」」
真ん中に亜麻色の髪のヒューマン、そして黒猫とミケネコの猫人、彼女たちの獲物はこのカジノ随一の難関ゲーム、それはいわゆる銀球を釘板に飛ばし、当たり穴に入れるという、昨今流行りのパチンコという庶民向けの遊戯だ。
しかし、ここ沼カジノにあるものに限ってそれは違う。レート率は一玉二桁から三桁、そしてそのなかで最も高いレート率を誇るのは四桁の台、それは最強にして最恐のパチンコ台、その名もシンプルに沼。
その台に至っては10出せば10返すの大盤振る舞い。だがその最低レートは一玉4000バリス。並の覚悟と懐では回せない圧倒的なゲーム。
まさかあるまいと、こんな若い娘が挑むなんてこと、そうあるはずがない。冷やかしを追い払おうとする店員に
「……お客様、この台は」
「…ふん」
ルノアが取り出す、鉄製の頑丈なケース中から取り出すは大金貨だけを詰めた大袋、たやすく持ち出したそれを店員に押し付ける様に渡す。
「全額、3000万ヴァリス。これで勝負するわ」
「!!!」
ホール内の視線を集める。当然だ、最難関のギャンブルを前に大金携え大勝負をしに来たのだ。しかもそれが身眼麗しい女性3人で、興味や関心をそそられないわけがない。
性別年齢問わず、中にはギャンブルを中断してまで、彼女たちを一目見ようとホール内に集まる。
「…よろしいのですか、こんなに」
「ええ、あたしたちは本気よ」
「そうにゃ、女の覚悟に水を差す、なんてことはしないわよにゃ」
「そうにゃ、みゃあ達は本気で勝ちに来たのにゃ!この沼に、全人未到の七億どりにゃ!!」
「「「「「「おおおおおぉおおおおぉお………ッ!!?!?!?」」」」」」
観客が声を上げる。難攻不落、鉄壁のモンスター、沼に挑む彼女たちに、その覚悟に火をつけられた。柵を超え、中央のパチンコ台に立つルノア、クロエ、アーニャの三人に、その勇士が蛮勇か、それとも真か、見届けなければわからない。
「…じゃあ、手はず通り。」
「ええ、了解。」
「やってやれにゃ、準備は万全にゃ」
今宵、彼女たちは挑む。通称沼、人を食う地上にして最凶のモンスター、パチンコ・オブ・モンスター
だが、すでに攻略の準備は万全、ここまで年密にアニャクロルノアは策を重ねてきた。
…釘の検査キットはすり替えた。これで釘の森は突破ね
…ブロックの中身も細工済み、あと一時間もしないうちに溶けだすにゃ。
…あニャ?上の階においた水槽、お水の蛇口締めたかニャ?ま、重けりゃ重いほどいいはずニャ。みゃあの細工も完璧……三段クルーンも突破だニャッ!
~20分後~
「ごめんなさい」
「二度としません」
「だから許して、お金も返して欲しいにゃ」
バックヤード、従業員がたむろする談話室の床に、彼女たちは絶賛額をゴリゴリと床にこすりつけてる真っ最中だ。
あれだけ持ち上げて、その結果が土下座トゥギャザー。結果的に何が起こったかというと、謎の洪水でカジノが水没した。天井が砕けてフロアが大パニック、なんやかんやあって三人娘は黒服のお縄についてしまった。
沼、人食い沼、落ちる、落ちる、地のそこへ……
「……なあ、ムラカミ。店の損害、ざっといくらだ」
「はい、修理代、もろもろ込みでざっと6000万ヴァリスですね」
「だとさ、お嬢さん方、もちろん……払ってくれますね」
店長、名をイチジョウ。怒髪天を胃の奥底に沈め、ギチギチと凝り固まる営業スマイルで問い詰める。彼の信条で、女子供には手を出さない、そんな理性的なフェミニストが今だけは恨めしいと、内心叫び続けている。
「…えっと、あのですね。あたしたち、そんなお金急には……」
「ダンジョン潜れば稼げるニャ。けど、すぐには……ニャァ」
「ミャー達は絶対勝ってたニャ!だから差分で6億4000万をおミャーが払っグベッ!?」
土下座から立ち上がるアーニャに容赦ないローキックが前後から命中、あんたが水出しっぱなしにするからこうなったんでしょと、ルノアが尻を蹴り、にゃあの工作に浸かったお金を無駄にしやがって、テメエのケツ穴壊してやるニャ!!と、普段は言わない下品な怒りでこれまた尻を蹴る。
「お前ら、立場わかってんだろうな……ああぁあ!!!?!?」
「「「サーセン!!ほんとに、サーセンでした(ニャ)!!!」」」
結局、本性を出して怒鳴り散らすイチジョウ、しおらしくなってから、彼女たちの返済会議は始まった。
〇
場所は変わる。ボロボロで薄汚れたドレス姿のまま、彼女たちは近くの酒場でやけ酒をあおってた。
酒を飲まずにはいられない、何故なら彼女たちは、これから借金を返すための話をしなければならないからだ。
「…ん、んく……ぷはあ”あ”あ”あぁぁ」
「ルノア、なんかおっさん臭いにゃ」
「うっさい、あたしはもう悲しいんだよ。こんな、バカみたいな儲け話に乗った私自身が……うぅ、一人頭2000万と、身から出た負債分、うちらの給料じゃ10年かかっても、絶対間に合わないわね。」
「うぅ、リアルな金額は止めるニャ。もう、なってしまったことは仕方ないし。」
「そうニャ、ひっくり返した盆の水は戻らニャああァアアアアァアアアッ!!」
流れるようなコブラツイスト。セクシーなノースリーブから見える腕がみるみると筋肉質に硬くなっていく。酔いで若干本気モードだ。
「おれる、折れるうぅうううぅう!!!」
「そこまでニャ、気持ちはわかるけど、アーニャだけには悪く言えないよ。あの男、こっちのトリック知って、全然驚いてなかったし、きっと、まだ対抗策があるかもしれない。あれは、そんな目だったにニャ」
イチジョウとかいったか、裏の匂いに敏感なクロエだからこそ、あの男の底知れない部分を感じ取ってしまう。故に、クロエはそう確信する。
別の世界線で、幸運にも起こった配管のつまりとかもないし、なんならブロックが壊れればすぐに張り替えられてしまうかもしれない。そんなIFはいくつも散りばめられている故、敗因は一人にあらず。
「……そう、そうなのね。くっ、ああもう!!」
勝ちたかったなと、本音では賭けに負けたことに苦汁を味わう。言葉に出しながら、クロエ自身も苛立ちややるせなさを拭えないでいる。
「…二人とも、やっぱり、ミャーの」
「……もう、いいわよ。ごめんアーニャ、私も怒りすぎた」
「……んっ」
涙目で耳がしおれた頭にルノアは手を置く、少し荒っぽい手つきで、しかし優しさを込めてその頭を撫でる。
彼女たちに上下はない。同じ給紙で働く者どおし、3人だけのどこか安心した連帯感がある。クロエもまたそれを感じ、彼女たちは怒りを酒の泡に溶かし飲み干した。
感情の吐露は一度ストップ、本題は
「で、どうやって稼ぐか。そろそろ決めないとニャ」
「「……ッ」」
現在、彼女たちに残されたのは莫大な借金。用意した資金は貯金を含め、方々からかき集めた金もちらほら。
悠長に返す暇はない。となればダンジョンに潜るのが先決、しかし、彼女たちが実力者であるとはいえ、短期間に稼ぐのはせいぜい数百万ヴァリス、手間もリスクもかかる上、それだけやって三等分なのだ。とてもではないが、彼女たちの現状を考えれば割に合わない。
万事休す。破産どころか後ろに手が回るのも待ったなし。であれば、彼女たちの残された選択肢は
「借りるしかないわね。あの男の背景、テイアイ・ファイナンス。」
「……それしか、ないニャ」
テイアイ・ファイナンス。ファミリアではない民間の金融商会で、ここオラリオだけでなく全世界でその勢力を拡大している。かくいうイチジョウも、その系列のカジノのトップ。あの男は返済が短期間に出ないとまずいことになるこちらの弱みに付け込み、彼はあるプランを紹介した。
借金を全て商会で請け負う。ただし、指定した業務に従事して、返済をしていく。つまりは、売春だ。
「…クロエ、情報はどう?」
「うん、調べた通り。なかなか高級な風俗ばかりニャ。変に使いつぶされる悪い所じゃないし、嬉しい話かなり好待遇なのよね。正直、ちょっと揺らぎそうニャ」
「……それ、本気なの?」
「万年処女のアーニャやルノアちゃんより、クロエさまは大人の女ニャ。少年御用達のガールズバーとか、どうせならそういうのがいいニャ」
「はあぁあ!!?!?」
「ニャニを!!ミャーだって男ぐらい知ってるニャ!!!」
「そうは言うけど、あんたたちがねえ、私はまあ大丈夫だけど。大丈夫、できるの?」
フォークで刺した腸詰、それを宙に持ち上げわっかを作り、その輪っかに何度も出したり抜いたりとする。心配げな顔でさらっと下品なことをして見せたクロエに、二人の顔が思わず引きつく。
「…ちょっと、止めてよ、今度から腸詰食べれないじゃない。」
「別に、ミャーぐらいなら………で、できる、はず。道具使ってオナニーするのと変わらないニャ!」
「こ、コラ!!…お、おなにぃとか、平気で叫ぶとか止めてよッ!!」
「……また、あの店長さんに相談するにゃ。わたしも、二人にできそうなの考えるニャ」
この中で唯一性欲趣味に慣れたクロエのもと、彼女たちは今後の意見をゆだねることに決定した。後日、彼女たちは三者三様に艶やかな仕事を務めることになる。
しかし、彼女たちは気づかない。この最悪から始まる日々に、人生を変える驚きの出会いと体験があることを。
次回、アーニャ編
はい、これで物語の始まりとなります。特に他意はありませんが、3人は決して地下に落とされたりはしません。福本作品で女はひどい目に合わない(例外もたまにある)、を実践していますので、一応ご安心を。ただの悪ふざけなので特にこれ以上言うこともありません。
つづきをおたのしみに、では