白いウサギは人肌に溶ける~執筆中=彼氏持ちレフィーヤ光のNTRストーリー 作:37級犬築士
キスの記憶、僕自身その記憶は何もない。幼い頃に母親もしくは年上の姉なり入れば、愛情表現や冗談の一環でその行為をしていることもあったのだろうか。
キスの感触、僕は思うに、キスという行為は幼少期に経験をしておくべきものだと考える。何故なら
———ちゅ
————くちゅ、ぬ
—————————くちゅ、ちゅ、ぬちゅぷ
「……ぁ、っく……あむ、んく」
大きくなってから、こんな快感を知ってしまうのは危険だ。
キスとは、かくも気持ちが良くて、満たされるコミュニケーションで
「……ぁ、はぅ……ん、ちゅ……あむ、ぐっく……ベル、はぁはあぁ……ぁ、はあぁッ、あああッ!」
……ぐちゅちゅ、ぢゅ、ぶちゅくッ……ぬちゅ、ぬちゅちゅぷっ!!!
「――――ッ」
一度知ってしまえば、もう抜け出すことはできない。僕でさえこうもとろけてしまっているのに、それも
「ぁ、キス……気持ちいい。もっと、舌……だして、くちゅくちゅ……よだれ、かきまわしちゃいましゅ♡」
「れ、レフィー……ッ!??」
敏感で繊細で、身眼麗しいエルフがハマってしまえば、こうも落ちてしまうものとは
唇も、舌も、口蓋やら敏感な粘膜に至るまで、僕よりもずっとレフィーヤさんの方が機敏に悶えている。そして、それ故にいっそうキスは激しく猛々しい。
相好を崩すことになったのはいい。しかし、こうも乱れてしまうとは予想外だ。
「……だ、だめ……もう、これ以上は」
「ふぇ、なんです? まだ、しましょうよ……わたし、キス大好きですからぁ」
「!!」
止まらない。酩酊しているかのような乱れっぷりで、レフィーヤさんは言うことを聞かない。
肩に置いていたその両手は僕の頭を抑え、貪るように捉えてキスを迫る。正直、こうもされてしまってはたまらない。一部分が主に、非常にまずいことになる
立ち退きたい。今すぐトイレなりに駆け込みたい。だけど、それを許してはくれない。
「……ッ」
意識がぼやける。快感におぼれて息ができない代わりに、空気よりもずっといいものを注ぎ込まれる。
血流はより早く巡り、腹の底では何かを吐き出さんと脈動が起こる。
「!!」
「ん、ぬちゅぷ……はむ、んぐ…………ぷはッ」
「……ひぐ、ぐすっ」
涙が出た。情けなくて、辛くて、格好悪い自分にベルはひどく気をやってしまっている。
「?」
レフィーヤはそんなベルを目にただ首をかしげる。原因を作った張本人。
訳が分からなさそうにしているが、次第に興奮も冷めたのかレフィーヤの頬に赤みが抜けていく
そして、ようやくしでかしたことを再認識する。
「……ぁ、その」
「しくしく……ぐすん」
「ご、ごめんなさい……つい、やりすぎてしまいまし、た?」
気まずそうに、口元を拭いながらレフィーヤは平謝り。しかしそんな謝罪はベルに届かない
否、ベルにとって、そんなことよりも今は
「……と、トイレに……行かせてください」
「?」
「その……出て、恥ずかしいのが」
「…………はっ!?」
ようやく気付く。顔を真っ赤にしたレフィーヤはすぐさまその場をどき、ベルは急いで中腰のまま小走りにトイレへと駆け込む。
「……」
一人残されたレフィーヤ、先までベルが座っていたイスに目を向け、少し興味本位で顔を近づけた
こぼれたわけではないが、雄特有の濃い匂い、フェロモンのような脳に刺さる香気をレフィーヤは感じ取った。
「……くさい、のかな」
鼻につく海産物臭、しかしどうしてかそこまで嫌悪を抱けない。
ベルのもの、そう感じるとむしろ背徳感が出る。気が静まったはずが、またも頬が上気してしまう。
そこで、ようやくレフィーヤは気づいてしまった。
もう、戻れない所に自分はいると。男性と密接に触れ、あまつさえキスまで至ったうえ、さらにさらにそのキスで快感を求めあい、気づけば時計の短針は一周してしまっていた。
認めないといけない、そうレフィーヤは内心で決意をする。これからの関係、それを明確にするためにも、脳内で考えを整理するのだった。
× × ×
ちゃぽん……と、手ですくった湯がこぼれおちる。湯面に映る月が壊れ、バラバラになってそしてまたもどる。波に揺らぐ柔らかい月、風情を感じる光景に視線を向けていると
「おまたせ、しました」
「……」
声がかかった。誰であるか、それはもう当然レフィーヤさんだ。
今、僕はフロアデッキに備えられた檜の露天風呂に浸かっている。部屋とこの屋外浴室を繋ぐシャワールーム、すべてガラス張りで丸見えなために、僕は部屋とシャワールームから目を背け、先に待っていた。
体を清め、バスタオルを巻き、長い髪を束ねてまとめた姿。大事なところは見えていないとはいえ、それでも十分すぎるほどに色香を感じる姿。
「……あ、どうぞ……横」
「ええ……タオルのまま入るのはいけませんけど、まあいいですよね、お互い様ですし」
「で、ですね……あはは」
適当に会話をしてみせている、がしかし内心では感情が激流のごとく荒れ狂っている。
腰に巻いたタオル、一度出してしまったとはいえ何時また暴走してもおかしくはない。ベルは気持ち掌で股を抑えながら、平常を装うしかない。
「……んっ」
「!」
「ぁ、気持ち良い……部屋のお風呂、これもいいですね。景色も、お湯も……あ、もう少し寄ってもいいですよ、ベル」
「…………うん」
しかし、そんな頑張りに対しレフィーヤはガンガンと攻めてくる。本人は普通にしているつもりでも、こうして混浴を許しさらには名前呼びまでしてと、まさかキスでここまで変わるとはベルは内心で驚き、そしてその事実を噛みしめるたびにより目の前の異性が大きな壁、ないし人生レベルの問題として差し迫る気分だ。
「……ねえ、いいの?」
「?」
「だって……その、肌とか」
「……まあ、構いませんけど」
「…………」
湯船の中は二人だと多少手狭だ。だが、多狩りに寄り添って肩をくっつければそれも幾分は解消される。
そのことに対し、レフィーヤはもう躊躇う様子は無い。
「……ごめん」
踏ん切りがつかなく、未だ謝辞を述べねば決断ができない。ベルは力を抜き、少し体重をレフィーヤの方へと傾け、楽な体勢になる。
……あたってる
二の腕の感触、肩の質感、そして左足と右足。ふれているのだ、タオルから出たレフィーヤの肢体が、ベルの肌に触れている。
女性特有の柔らかな感触。筋肉よりも、脂肪でふにっと包まれ反発もない。その感触は、人の気を静める効果さえも発揮する。
「……落ち着きました?」
「え」
「もう、バレバレですよ……緊張して、強張って……ふふ、くすす」
「?」
何が可笑しいのか、レフィーヤさんは耐え切れず笑い出す。不可思議に見ていると、解答を示すように
「わかりやすい、あなたはやっぱりベル・クラネルなんですね……いけ好かないぐらい優しい人、ほんと癪に障っちゃいます」
「??」
癪に障る、だが満面の笑顔で言うものだから意味は正反対だ。
レフィーヤの内面に変化が起こっている。そのことを嫌でも気づかされる。
「……キス、どうでした?」
「!」
「わたしはよかったです。はじめてなんですから、大事にしてくださいね」
「……だ、大事?」
「あぁ、まあそんなこと言っても仕方ないですね。ま、もうなんでもいいです、ふっきれちゃってますから。昨日、あなたが抱きしめたりするから」
目を吊り上げ、少し悪そうに、だがそれが妙に可愛らしい、そんな笑みを浮かべた。
片目を閉じ、いたずらめいていて、するとレフィーヤさんの手が
「……ッ」
「手、繋いでくれますよね」
優しく、問いかけてもみせた。こちらを品定めするように、レフィーヤさんはさらに言葉を繋げる。
「……えっち」
「!」
「女の子のベッドに入って、その上添い寝まで……おっぱいとか、本当は触ってたんじゃないですか?」
「い、触ってない……ぼく、それは」
「それに、いっぱいキスもして……首の根っこ、恋人マークとかついちゃったり……それに、さりげなくおっぱい、触ろうとしてましたよね」
「ぐぬぬ!?」
クリーンヒット、否定しきれない自分の罪状を照らされる。
「ご、ごめん……謝って済むことじゃないけど」
「……ゆるしません」
「うっ」
「だから、最後まで責任を取ってください」
「え?」
言葉の意味が分からず、つい変な声が出た。問訪ねようと息を吸い、口が開いたその刹那
……くちゅ
「!」
「ん……あむ、はっぷ……ぁ、ちゅ」
前置き無しのキス。ひとしきり感触を堪能すると、唇は離れ一本の糸が連なる。
「こういうこと、もっとしてみたいんです。他の誰でもない、あなたと」
「……僕、と?」
「ええ、でも先に言っておきますけどこれって彼氏彼女とかのじゃないですから。まあ、仲のいい友達同士のコミュニケーション、っていうことで」
「??」
何を言っているのか、キスを交えてなぜそうなれるのかはなはだ疑問だ、ベルはついて行けずかしげた首が戻らない。
戻らないまま、レフィーヤは得意げに持論をまくしたてた。
以前の犬猿な仲は解消し、これからは仲睦ましい親友として振舞うべきと
そして、親愛を確かめ合うなら、ハグとキスは問題ないと
「????」
首を傾げ、?が脳内で吹き荒れる。そんな状態ではベルは気づけない、語りながらもレフィーヤは頬を染め、まるで都合のいい良いわけで誤魔化しているような、そんな後ろめたさを隠しきれていない様子を見せていたのだった。
「もう、容量が悪いですね……ま、キスぐらいなら問題ないです。それに、その……ほら、女の子同士でキスとか、結構普通ですし」
「え、普通なの!?」
「うっ、そりゃあもう……例えばほら、ティオネさんとティオナさんとか! あの二人は毎日してますよ。部屋でお風呂でトイレでダンジョンで、舌だって入れてましたしッ」
——黄昏の館にて
……ぶうぇっくしょん、あぁティッシュティッシュ
……もう、汚いわね……って、はくちっ……うぅ、風邪かしら、いやぁねぇ
「み、見たの?」
「ええ、ロキファミリアでは有名ですから」
「有名なんだ、もしかしてレフィーヤもその……他の女の子と」
「ま、まあしてますけど……同期の女の子に、アイズさんやリヴェリア様も、皆、キスしないと落ち着かないんです。」
「へ、へぇ……そうなんだ。知らなかったッ」
———黄昏の館
……む、皆どうした、急にくしゃみなど
……なんだか、いわれのないでっち上げを言われている気が×4
……リヴェリア、ティッシュない?
……むぅ、なんだこの違和感は。無性に、誰かを折檻したくなるこの衝動は
「……キス、皆してるんだ」
「そ、そうです……あたりまえです。むしろ、してない方がおかしいぐらい……かな?」
……うっ、さすがに盛りすぎました
まくしたてる様に述べた嘘手八丁。あげくの果てにはフィルヴィスやアミッドと、他派閥の娘ともキスなんて普通と、レフィーヤはベルに在りもしない乙女の秘密を打ち明けた。ベルはというとその嘘を真に受けて、情報を処理しきれていないのかゆらゆらぐらりと頭から湯気を拭き出している。
「……」
……まあ、誤魔化せたならいいです
静かになったのをいいことに、レフィーヤはベルの肩を枕に湯に沈む。源泉かけ流しで常に暖かく、夜風の寒さが頭の熱を冷やしてちょうどいい。
阿呆な会話は終わり、今はただこの混浴を楽しむことにした。
「……ふんふ~ん、いいお湯」
見上げる月、見下ろせば湖畔の美しい夜景
右を向けば、傍に寄り添う気になる相手
……良い人、でもやっぱりいけ好かない
しかし、共に時間を過ごし、触れあってみてみればこうも打ち解けられた。
……本当はむっつりなのに、欲情したくせに、どこまでもいい人で
与えられたモノ、共に寄り添う心地よさと、触れあって得られた安心感
……知ってしまったら、なっちゃいますよね
「……き、に……なっちゃう、かも」
異性、もしも自分が選ぶ相手がいるなら、それは存外
「……ベル」
「?」
「なにも、呼んでみただけです」
意外と思える人物こそが当てはまる、そんな奇妙は実際に起こり得るものだと、レフィーヤはこの旅行で学んだのだった。
「……まったく、これからどうなるやら」
「?」
「なんでもないですよ、ほらあなたも腰曲げて……肩まで浸かりましょう、温まって、今日もぐっすり眠れるように」
……お布団、もう一緒でも構いませんよね
「……うん」
「ふふ、利害の一致ですね。」
fin
以上でアナザー√レフィーヤ編終了、ここで終わりと思われる読者ニキの方ご安心ください、本エピソードは二部構成となっております。
「遠くて近きは男女の仲、レフィーヤ嬢は打ち解けたい~前編」を、終えまして次回よりかねてから予定していたミックス√に突入。
さすがにミックス√を新規に予定しておいてもう二月の中旬、さすがに着手したく思いますのでここが頃合い、レフィーヤ編を楽しみにしておられた読者ニキには申し訳ないですがエタったわけではないので、続きは必ず書くことをここに告げておきます。
>>NEXT>>
予定していたミックス√、リーネ、エルフィ、アリシアのロキファミリア仲良し三人組をピックアップしたエチエチを提供します。
次回、ミックス√~リーネ、エルフィ、アリシア~
(1) プロローグ