白いウサギは人肌に溶ける~執筆中=彼氏持ちレフィーヤ光のNTRストーリー 作:37級犬築士
あと、それに伴てアンケートの集計を終了します。皆さんご協力ありがとうございます。
(1) ティオナ・ヒリュテは大きくない。けれどもそこには夢と希望とエロスも詰まっている。
バストアップ体操というものがある。文字通り胸を大きくする体操であり、その効果は科学的に理にかなっている。
「……くっ」
女性の胸の構造を踏まえたそれは、バストをアップさせるというよりは再調整に近い。胸周りに行くはずの脂肪肉の量を体操や矯正用のブラで固定し、具体的に言うと脇の下や背中に散る肉付きを前へ前へと持っていく。つまり総量の変化は無い。
「……ぐぬぬ」
もともと脂肪の付きにくい体質、スレンダーな体系であればそもそもの脂肪量、乳腺の数に限界がある故に、その効果はまさしく微々たるもの。だがしかし
「ふぅぉおおお……!」
それでもと、たとえ効果が感じられなくても、彼女は巨乳の夢を捨てきれなかった。
「……巨乳に、巨乳になれれば!!!」
脱衣所で自身の服を収めたかごの前で、服もまともに着ず申し訳程度にはいたショーツの姿でティオナは自身の胸を力ずくで寄せて上げる。
「……うるさいわね、もう自分の部屋でしなさいよ。どうせ効果あるのか怪しいんだし」
「うぅ、それでも私は……ふぬぉおおお!!」
そんな実の妹の頑張りを一瞥し、飽きれた様子で後ろから無慈悲な言葉を告げる。自分と同じ肌色と顔を持つもう一人の自分、双子の姉妹で姉の彼女はなんとも見事なまでに立派なものを携えている。今さら言うことは無いが、なぜこうもきっちり1と9で別れたのだろうか。
「はぁ、別に何かするのは勝手だけど、外に聞かれて変な勘違いされたらどうするの。」
「もう、わかったよ。でも、もうちょっとだけ……風呂上りにしたら効果があるって本にも」
「……まあ、好きにしなさい」
「あっ、ティオナさん……まだ着替えてなかったんですか?」
駆け寄るはもう一人の乳、そのあどけない少女の顔とは裏腹に、胸にぶら下がるそれはなんとも見事で、白と褐色で並ぶそれは中々に壮観な絵図だ。実際ティオナも嫉妬半分、目の前の乳房のすばらしさに唸ってしまってい。
「……じー」
「あの、あまり見られるのは」
「はぁ、気にしない気にしない。ティオナ、あんたもその辺にして着替えなさい」
「……わかった」
つつましい胸に触れる手を離す。寄せている間には見えた谷間も、手を離した瞬間に谷は崩落し丘が広がっている。膨らみはあるが、それはあくまで膨らんでいるだけだ。横を見ればその前に突き出る乳房の豊かさはまさに天と地だ。
「……はぁ」
「あの、ティオネさん……どうします?」
「……いいよ、先に行ってて。ティオネもレフィーヤも」
「…はぁ」
「そう、じゃあお腹減ったし、早くご飯食べに行こ。あんたもほどほどにしないさいよね」
「……すみません、じゃあお先に」
そう言い残し、未だ半裸のティオナを置いて二人は去る。
「……」
静かになる脱衣所の空間、誰もいないことをいいことにティオナはふと、おもむろに傍にある姿見の前に立つ。
「……誰も、来ないよね」
周囲に、脱衣所の外に気をやる。人の気が無いことを確認したのち、ティオナは鏡の前でショーツを脱ぎ去る。
……なんだろう、やっぱりいけないことしてる。でも、確かめないと
映る自分の姿は紛れもなく女の子だ。けれど、確認したいのはもっと先のこと、胸にコンプレックスがある故に、ティオナには確かめねばならないことがある。
胸を隠す手を下ろして、自分の生まれたままの姿を観察する。
「……」
ティオナの目に映る肉体、褐色の肌に健康的な体つき、肉付きこそ少ないがボディラインの美しさは折り紙付きだ。本人はどうか知らないが、世間一般から見てもそのスレンダーな美はまさに蠱惑的なアマゾネスらしい淫靡さを兼ね備えている。
だが、しかし
「……やっぱり、小さいよね」
下着屋で測定したカップ数はA、寄せて上げようとその大きさは容易に変わりはしない。ふくらみこそあるがそれはまさしく最低限で、どう見ても肉付きがあまりにも少ない事実は隠しようがない。
……こんなんじゃ、男の子はきっと
鏡の前でポーズを取って見る。角度を変えて、真正面、真横、斜め、前にかがんでみたり、自分のプロポーションと言うものについてすべからく調べるように観察を続けてみる。股を開き、微かに痴毛が乗る秘部を晒し、男を誘惑するような仕草をしてみる。見知ったアマゾネスたちと同じような素振りで、股を開き胸を強調したりしてみる。
「……」
椅子を出し、鏡の前に置く。座って足を開き、胸と秘部を隠しながら、自分の姿を観察する。秘部にやった指を開き、秘部をゆっくりと晒す。
……こうしたら、興奮するのかな?
知識としてはある。異性を誘惑する際、ここが女にとってもっとも重要な武器であると。やり方は見様見真似、いつかに聞いた話のように、指先を割れ目にあてて人差し指と中指で割れ目を開き、中にある桜色の花弁を鏡越しに自分の目に晒す。
「……んっ」
外気に触れる、デリケート故に、微かに感じるこそばゆさに耐える。
…うぅ、なんか変な感じ。
観察するためとはいえ、自分のらしくない痴態を自分で観察しているのだ。淫猥さを醸し出そうとする自分の在り方には到底違和感しか感じない。
……ほんとうに、これ
胸に当てた手を外す。桜井との薄い色素が目立つ乳首、正面から見ても微かに影が浮く程度のふくらみ、興奮の材料としてはこれではあまりにも。
……せめて、ここぐらい
両手を秘部にやり指先で割れ目を両側から開く。膣の入り口、処女膜までくっきりと移る。上からかぶせるように置いた手が離れたことで、秘部の上にある痴毛もしっかりと鏡に映る。髪の色と同じ、褐色の肌に薄くちんまりと濃い毛の集合が僅かに映る。姉と比べて自分は生える範囲も量も少なく、どうにも幼さが目立つ。
「……はぁ」
起伏の少ない体、自分の周囲にいる同性と比較してもやはり圧倒的に少ないのだ。ましてや、自分と同じ顔で肌で、明らかに違う差を見せつけられる相手もいる。
……子供っぽい、かな
改めて考える。自分と言う、ティオナ・ヒリュテという女性は、異性として魅力の感じるに足る人なのか。
……やっぱり、あたしはそういうのじゃないよね
異性としての魅力、それは周りと比較すればするほどに矮小に思えてしまう。私のモノなんてのはその程度だ。
「……もう、行こ」
冷えた体を衣類でくるみ、ティオナはその場を後にする。しかし、頭の中では未だに問題は現在で進行形のままだ。
……勘違いだったら、恥ずかしいなぁ。
一度は期待した。けれど、時間が経てばたつほどにその自信は消え失せていく。数日前、自分に向けられたあの言葉は紛れもないものだったのか。
事の始まりは数日前だった。あの日、ダンジョンで出会い、そしてともに過ごした時間の中でティオナはおそらく初めて、友愛や親愛をとは違う、異性に対して紛れもない性愛を感じる瞬間がそこにはあった。明日、彼女の行動がどのようなことになるのか、それを語る前に、まずは少し前のきっかけから説明しなければならない。
〇
時を巻き戻す。
それは、ダンジョンの中層で起こった出来事だった。
「……」
第21層、大樹の迷宮。一人でダンジョンに潜り、単独でクエストに挑んでいた時のことだ。目的のドロップアイテムをポーチにしまい、ミッションを終えて帰路に着く道中、そのルートで違和感に気づいた。
「……これ」
周囲に散らばるドロップアイテム、虫の外皮のようなそれはこの中層で出てくるモンスター、デッドリ―ホーネットからドロップする外殻の部分だ。
「?」
落とし物、そう高をくくってしまえばそれだけだが、それにしてもあたりに散らばるその量は異常だ。
……誰か、まだ戦ってるのかな?
ふと、興味本位ではあるが、ティオナはその場で目を閉じて周囲の音を探る。風にたなびく木々のざわめきの中から、特出して際立った音、戦闘に近い音を聞き分ける。
「………」
……右斜め、奥の方……何か、戦ってる?
例えるなら鉄と鉄がぶつかり合うような、そんな音にティオナは一人興味を持ち、自然とその足は音の方へと近づいていく。
「……」
あたりに散らばるドロップの数々、もし仮に収集の暇すらない危機に誰かがあっているのなら、それは誰かが未だ戦っていて、その戦いはイレギュラーか、はたまた冒険の好機なのか
……いちおう、確認だけ。邪魔したら悪いし
そんな思いを浮かべながら慎重に足を踏み入れる。背丈ほどある草木を掻き分け奥の方にと進んでいく。
次第に音は明確に。刃をふるうその誰かの息遣いまでも伝わってくるほどに
「……?」
……これ、もしかして
茂みの中、こっそりと奥のくぼんだ地面の一帯に視線を向ける。あたりにはまたデッドリ―ホーネットの死骸、そして
「!!?」
……あれって
「―――――ッ!!?!?!?」
「くっ……ファイアボルト!!!」
視界に映る二つ、一方はモンスターで、それはホーネットの姿でありながら色も形も全く違う、恐らくは強化種のたぐいか、それと相対するのは既視感のある白髪のナイフ使い。その手から放つ炎撃が蜂のアギトを跳ね除け、追撃とばかりに俊敏な踏み込みでナイフの連撃を叩き込む。
「……ッ!!」
白髪、炎の魔法、俊敏な動き……当然、ティオナにはそんな人物の心当たりは一つ。それは偶然か、傷にまみれながらも奮戦する姿はいつかに見たミノタウルスとの戦いをほうふつとさせる。
「……アルゴノゥト、くん」
一瞬、茂みから身を乗り出そうとしたがその意はすぐに取り払った。
「……邪魔したら……駄目、だよね」
あの時と同じ、戦い挑む姿の前に余計な手出しは無用、本に出てくる英雄たちのように、あの少年がまたアルゴノゥトのように活躍をしているなら。
「……ッ!」
固唾をのみ、拳を強く握りしめてベルを見守る。針に身を裂かれ、衝撃で地面に体をたたきつけられようと、彼はその手を、足を、その闘志を絶やすことは無い。
遠くから眺める闘いは拮抗しているようで、その実ベルは押されている。その全身に斑紋のように染まる朱い模様はおそらく刺し傷だ。毒も回っているのか、足取りは軽やかに見えてバランスがうまく保てていない。
「…踏ん張りが着ない、不味い!」
咄嗟に、状態は危ういと判断したティオナはその手に持つウルガーを構えようとする。だが
「!?」
…鐘の音、あの子から
ベルの手が光る。正確にはその手に持つ刃が、黒い刀身が明け色に染まっていく。短刀が形を歪め、敵を灰燼に帰す焔の太刀となって
「…すごい」
一閃、断ち切ったモンスターは灰すらも残さず一瞬で消える。渾身の炎撃は一面の木々を焦がし、その真っただ中で天を仰ぐ少年が一人、試練を乗り越えたことを証明するようにその手を深々と天に突きあげていた。
「すごい………すっごいよ、アルゴノゥトくん!!!?!?」
思わず茂みから飛び出し、いてもたってもいられなくなった私は彼のもとに駆け付ける。
焼け焦げた地面を駆け抜け、その手を握り思いのたけを伝えようと
「あれ、ティオナ……さん……」
「!?」
手を握ろうとした。けれど、その前に倒れるベルをティオナは抱き留めた。
「…ねえ、アルゴノゥト君……?」
「……」
「ねえ……ちょっとっ!」
眠るようにそのまま力が抜けていくのを感じる。咄嗟に脇から抱えたおかげで倒れずにいるが、その顔色はますます悪くなっていくばかり。
……これ、状態異常……でも、こんなの
解毒ポーションを取り出し、半ば強引に口に含ませる。首を掲げ、何とか嚥下させるが。
「……駄目、効果が無い」
予想はしていた。やはり、さっきの強化種の毒で、それは通常の毒とは違う、恐らく複数か、それとも特質的な異常を及ぼす劇毒なのか
「……駄目、考えてる暇はない。だから!」
背後を見る。そこには先ほど倒した強化種のドロップと思しい毒針がある。
「…よし!!」
そこからの判断は早かった。件の毒針を拾い。ティオナはベルを抱きかかえて全速力で駆け巡る。道中、出現する敵から逃れ、最短距離でリヴィラを目指す。
「すぐに助けるから…だから、がんばって!!」
今回はここまで。エッチシーンの絡み導入したかったんですが、レフィーヤ編でやってますからね。貧乳スレンダーの魅力が伝わるよう励みます。
次回は明日に更新できたらいいなぁ