白いウサギは人肌に溶ける~執筆中=彼氏持ちレフィーヤ光のNTRストーリー 作:37級犬築士
最近ペルソナにはまりすぎて、なんだかあっちの方が正しい現実な気がしてしまう今日この頃、でもあの世界行ったら真っ先にシャドウに飲まれそう。
一番好みはべっきぃです。アンダーヘアーの具合が大変よさげな気がするんで
夕暮れ、薄暗く宵闇がかかる空の元、僕は地上にたどり着き、そして足早にホームへ帰還した。
「……」
「…ベル様、お帰りなさいませ。」
「……」
何事もなく、帰ってきた僕に対して、彼女は従者のようにかしづいた振る舞いを取る。
手を前に重ね、礼儀正しくお辞儀をする。気品に満ちた、教養の良さを感じさせる出で立ちは、たとえメイド服のそれでも変わらない。
「……はい、ただいまです。春姫さん」
「……」
しかし、それはそれとして
「…えっと」「……あの」
言葉が重なった。
「「………」」
そして互いに沈黙
「……」
…どうしよう、とにかく話を
気持ちがいたたまれず、指先は耳の後ろをかいてしまう。どうにか会話を切り出さなければならない
せめて、ここに第三者がいれば
「……って、あれ、そう言えば他の皆は」
「…皆さま、ですか?」
「うん、やけに静かだから。もしかして、まだ」
「いえ、命さまもヴェルフ様も、皆さまは一度こちらに帰宅しまして、そしてまた行かれました。付き合いがあるそうで」
「…そう、ですか。それは…」
「……夕餉は、二人だけです。今から始めますので、少しお時間を……「ぐるるるぅ」……いた、だきたく……」
「……ッ!?」
遮るように、腹の中から空腹の鐘がなってしまった。
聞かれてしまった、というか静かなだけあって余計に響いた。
「……ベル様」
「…あぁ、その……すみません」
「いえ、その………ふふ」
「!」
「ふふ、ふふふ……ぷふっ、すみません、春姫は……ぶふっ!」
「は、春姫さん…?」
その場にしゃがみ、春姫さんは笑いをこらえている。口元を抑え、それで湧き上がる笑いが漏れ出ている。
「……その、すみま「ぐるるるるぅ」……すみません、その」
「----ッ!!!」
顔をうつぶせてしゃがんだまま、その手は何故か自分の膝をバンバンと叩いている。いつもおしとやかな春姫さんからは到底想像できない、中々に珍しい光景だ。
「……」
話どころじゃない。シリアスな雰囲気には到底持っていけない。というか、なんだかここまでの流れが全部馬鹿らしくなる。
「……あの」
「はぁ、ひぃ……はい、なんでしょう」
目元に涙を浮かべ、なんとか息を整えて顔を上げる。引きつった気まずそうな顔はすっかり高揚とした明るい笑みに変わっている。見ているこっちが破願してしまいそうな。
「……」
…昨日のこと、ずっときにしていた。そのことを解決しないと、もうこの人と
したいことがあった。
それは単純で、けれど少し恥ずかしくて
でも、僕は見たい。それが答え何だと思う。月明かり、向かい合って覗いた彼女の尊顔を、酒気に帯びた月下の麗人に、僕は見惚れていたのだ。
そして、あの時飲んだお酒は、本当においしかった。だから
「……今日、外で食べませんか」
「…へっ」
「皆、今日は外出なんですし、たまにはそういうのも」
「…外に、わたくしとですか?」
「はい、どこでもいいですけど、せっかくならお酒の美味しいお店にしましょう」
「!……お酒、ですか」
「はい。…だめ、ですか」
「いえ、ダメというわけでは」
「……春姫さん」
たじろぐ彼女の手を、僕は見定める。
昨日のことを気にして、もしかすれば何か起こるのか、お酒に飲まれて何か過ちが起きないかと、ためらっているのだろう。
「……ッ」
けど、だからって、止まっていても何も始まらない。だから、僕は春姫さんの手を
「こんっ!?」
その手を、僕は勢い良く掴んだ。
「行きましょう、春姫さん」
「!」
少し大胆に、僕はらしくない勇気を奮っている。
酒に当てられたわけでもないのに、でもすでにどこか酔いでも回っているのか、不思議と何のためらいもない。
そんな僕に、春姫さんの返事は
「……おまかせ、します」
諦め半分、恥じらいひとさじ、残る少しは期待なのか、その表情の奥に僕は喜びの感情が見えた気がする。
「!?…じゃあ、さっそくいきましょう!!」
誘いに乗ってくれた。そのことだけで両足が浮つき出す。高揚感で胸が躍り立つ。
…とりあえず、豊穣の女主人でいいよね。なんだろう、これ、すっごく楽しい気がしてきた。
思えば、こうして誰かをお酒の席に誘うなんて、そんな自分の姿はきっと、ずっと昔に下から見上げていた光景だったかもしれない。
大人の階段に足を置いた僕は自分でも驚くほどに気分が良くなっていた。見慣れた町がどこか新鮮味に溢れている。
〇
「……ッ」
「……これは」
しばらく、街中を歩いて、そこにたどり着いたはずなのに僕らはただ唖然とそこに散らばる木材とがれきを眺めていた。
「あ、ベルさん」
「シルさん、これは」
見渡す限り、そこは客として訪問したのであろう冒険者たちの死屍累々とした光景、中には見知った顔やらもいて、どれもが店から吹き飛ばされる形で投げ出されたのか、入口の戸が破壊されてなんともオープンでワイルドな店構えになっていることか
「ええ、今日は少し荒れていて。すぐには再開できません」
「……はぁ」
「あっ、でも事件とかそう言うのではないんですよ。ただ、お客さんの喧嘩を止めようとしたら、皆張り切りすぎちゃって……まあ、あるいみ日常ですけど」
「…それって、リューさんとか、あの四人で」
「うん、ちょっとね、気合入りすぎちゃって。」
…骨が、骨がぁ……ッ!
…く、くるな…黒猫はもういやだ。何で執拗に俺のケツを狙うんだ
…探偵怖い猫怖い探偵怖い猫怖い怖い怖い怖い怖い
…はぁ、はぁ、もっと拳のご褒美を……やっと気づいた、エルフとして生まれて300年、俺は……豚だ。…はぁん!
「「……」」
「ね、皆さん丈夫ですから。すぐに元通りです」
「いや、さすがにその「元通りです。けが人なんていませんから」……ハイ、ワカリマシタ」
有無を言わさない笑顔の圧力。元通りどころか消えない傷やらトラウマやら、なんか一人新しい世界に目覚めてるし
「では、そういうことなので今日はすみません。私も手伝いに戻りませんと」
「…あ、はい」
唖然としている間に、一礼してシルさんは店の片づけに戻る。奥で他の四人もいそいそと店の修復に努めている。
女主人のメイドさんに手を出してはいけない。その意味を改めて考えさせられる
「…どうしましょう、どこか別のお店に」
「…ですね。」
踵を返し、僕らは女主人を後にする。
適当にストリートを抜けていく。しかし、改めて見るとこの時間になるとどこも飲み屋ばかりで、正直馴染みでない店を選ぶのはなんとも悩ましい。
「……どこ、行きましょうか」
「………そう、でございますね。」
「…………」
「あの、ベル様」
「?」
「その、わがままを言えば、ですけど…………少し、赴きたい場所が」
⚪
オラリオは広く、またその町並みは複雑に多用だ。少し離れてバベルのある中央を抜けて、僕らはホームから遠く離れた反対の位置にまで足を広げた。
川に沿って歩く通り道、横では大きな船がいくつも行き交っている。中には船上レストランを開いてたり、夜のにぎやかさも相まってどこか楽し気な気分だ。右を見れば人口の明かりに彩られた町並み、左にはそんな街のきらめきを移した水面がまぶしい。
そんな街並みを抜けて、僕らがたどり着いたのは一軒の店、というよりは一艘の船であった。
「……」
船内は二階建て、極東風らしく木製の船はどこか異国の意匠が見慣れる。草の紐で編んだ弾力のある床、靴を脱いで座椅子に座り、窓辺にはガラスではなく紙を張った窓、確か障子とかって聞いたことがある。
屋形船、なんでもそれは極東に伝わる船上のレストランらしくて、春姫さんはずっとここに来たかったらしい。
「…では、注文を、生のお魚は大丈夫でしょうか?」
「…えっと、お刺身だっけ、食べたことないからわからないかな」
「そうですか、では半分はたたきで……えっと、少し皮目をあぶったもので、それなら食べやすいかと」
「……じゃあ、それで」
「はい、あ、お飲み物はいかがしましょうか!…純米酒、焼酎、どの銘柄も、これは迷ってしまいます」
注文の冊子をつかんで離さない。座椅子の端から覗くしっぽがそわそわと細かく揺れている。
「……春姫さん」
「…はい、何でございましょう」
店員に注文を取り付け、春姫さんはさっそく目の前の先付けに箸を伸ばそうとしている。飲み物はまだお冷しかないのに、まだ待ちきれないのだろうか。普段ならはしたないと控えていそうなのに、今のこの人はなんとも愉快に楽し気だ。
「なんだか、すっごく楽しんでますね。ここ、そんなに来て見たかったんですか」
「!……あぁ、そうでございますね。すみません、春姫は少し、昂ぶってしまっております」
「…そうみたいですね。すごく伝わってきます」
「?」
ブンブンと、恥じらいからしっぽの動きがなんともはげしく、尻尾のある亜人の人はよく感情に現れやすいって言うけど、この人はとにかくわかりやすい。
感情の起伏がころころと変わる、そんな春姫さんの様子は見ていて飽きない。つい長めに見続けてしまう。
「…ベル様、その」
恥った顔が赤く紅潮していく、まるですでに酔いが走っているように。
「……うぅ」
「あっ」
顔つきが変わる、少し不機嫌そうにジト目でこっちをにらんできた。
「……えっと」
「…ベル様、お言葉でございますが」
「はい、すみません、つい」
「…なら、結構です」
たゆんと、後ろのしっぽが大きく一回揺れた。一言言ってそれで満足と、春姫さんのしっぽはそう代弁してくれた。
…あまり、調子に乗りすぎないようにしないと
少し冷静に、俯瞰になって考える。
どうしてか、つい春姫さんの前で僕は浮かれている気がする。
それは個室のせいか、それとも見慣れてない極東の雰囲気に気が浮足立ってるせいか
「……」
…落ち着け、よくよく考えたら、これって
一緒に飲みに行く、といってもそれは馴染みのお店で適当に楽しむぐらいの考えだった。
だが、結果今の状況はどうだ。
「……少し、待ち遠しくございます」
「そう、ですね」
ちびちびと、コップの水をすする。
…あぁ、なんだか緊張してきた
目のまえには身眼麗しい麗人、金糸のように艶やかな髪をたなびかせ、私服のはずの着物が相まってどこかそう言う雰囲気を感じてしまう。
麗人の目にとどまり、客として招かれ、そして熱い一夜を過ごす、黄表紙の本にありがちな流れだ。
…僕、もしかしてすごいことしてるんじゃ
当然、今の段階では童貞の行き過ぎた危機感なのだが、ベルの予想は的中している。
夜はまだ始まったばかりだ。
次回に続く
今回はここまで、次回は明日にでも