【R18】追放された錬金術師が覚醒して武具や武器を自由に錬成出来るようになりました。但し、セックスした女性専用の武装ですが。 作:EMO
「なんだお前は?
混ぜて欲しいのか僕ちゃん。
だが、今は俺たちが先なんだ。
今ならまだ許してやるからあっちに行ってな」
三人の男達の中で一番体格がいい男がアズマに向かって軽く威嚇する。
立ち上がったアズマの目には半裸になった女性が今にも挿入されそうな場面だった。
それを見たアズマは頭の中が真っ白になり男達の元へ駆け寄り女性にのし掛かる男を蹴飛ばしていた。
「野郎っ!
やりやがったなっ!」
「この野郎っ!」
「やっちまえっ!」
あっと言う間に三人の男に捕まりボコボコにやられたアズマは簀巻きにされその場に放置された。
「うっ、いっ痛っう〜……」
(何分くらい気絶してたのだろう?)
アズマの横で女性が覗き込んでいた。
「だ、大丈夫ですか?」
「僕は……どうして……」
「あなたが私を助けてくれてからあの男達は気が逸れたらしくて私を乱暴しないみたいですね」
「そう、良かった……あっ、それより僕は何分くらい気絶してた?」
「へっ?
五分くらいですか?」
(やばいっ!
あと五分でこの辺りが吹き飛ぶっ)
両手両脚も括られ自由が効かない。
「あ、あのね、僕の拘束を直ぐに解いて欲しいんだけど」
「それはダメだ」
僕の後ろからガタイのいい男が割り込んだ。
「お前は何するか分からないからな。
しばらくそのままでいろ」
「なっ、ダメですっ!
直ぐに解放されないと……」
(ダメだ、これ以上喋れない。
魔法で制御されてるんだっ!
クソッ!
なんとかこの拘束から脱出しないとこの場の全員が……)
「くっ、クソッたれ……」
もじもじしながら拘束を解こうとするが男達に見つかり、
「大人しくしてろって。
別に殺したりしないから」
もう一人の痩せた男が僕の横にきた。
「だ、だから……(この拘束を解いてくれ)」
(ダメだ、上手く伝えられない……)
「クソッ!」
括られた両脚を振り上げその場で反動をつけ起き上がろうとしたが、
「だから大人しくしてろっ!」
細身の男が僕に向かって腹パンしようとするが暴れる僕の心臓の上にパンチが当たった。
すると、
『ピーッ!
敵対行動が認められました。
今より反撃シーケンスに入ります。
周囲の殲滅まで三分』
(やばいっ!
僕の聞いてないギミックか?)
心臓の上の魔石が光だし何やら熱くなってきた。
「お、お前、間者だったのか?
だったら早く言えっ!
だぁー、今はそう言う事言ってる場合じゃねえっ!」
男達はそう言うとその場を走り去りこの山小屋から人々を避難させて行った。
(他の人は助けてくれるんだ……僕を見捨てる以外は……。
まぁ、しゃあないかな……)
『殲滅まであと二分』
無常にもカウントダウンは止まらない。
「んしょ……んしょ……」
「な、何をしてるのかな?」
既に逃げたと思っていた女性……女の子、見た目は十六歳くらいかな……が僕のシャツを脱がせて心臓の辺りを肌ける。
「この魔石を取り除いたらいいんですよね」
少女が誰にも言ってない筈の魔石の位置を直ぐに見破り取り出そうとする。
「ダメだ、それよりこの拘束を解いてくれ。
そしたらコレが止まるから」
「無駄です。
さっきこの魔石を鑑定しましたらエラーを起こして爆破コードが解除出来ない状態になってます」
「だったら君も早く逃げろっ!」
「嫌です。
私を助けてくれた恩人を見捨てるなんて出来ませんっ!」
「でもっ!『殲滅まであと一分』」
僕が喋っている間に一分が過ぎた。
(クソッ!
こうなったら)
火事場のクソ力で立ち上がったアズマだったが両足まで拘束された足ではその場から離れる事は出来なかった。
「ジッとして下さい。
今からあなたの魔石を取り除きます」
少女が真剣に僕の前に立つ。
少女が何やら呪文を唱えるがその殆どが弾かれていく。
多分魔石の魔法陣を解除しようとしているのだろう。
しかし、それも虚しく、
『殲滅まであと二十秒』
「もういいっ!
早く逃げろっ!
僕だけの犠牲で済むなら御の字だっ!」
「嫌っ!
あなたを助けられないなんて嫌っ!
だって私があなたをこんな目に合わせてるんだからっ!
せめて一緒に死ぬわっ!」
少女が訳の分からない事を言う間に、
『殲滅まであと十秒』
(クソッ!
この魔石をなんとか……)
両手を拘束されたままアズマが心臓の上に指を差し込み魔石を鷲掴みにしようとする。
血だらけになりながら魔石が指先に引っ掛かった。
「ぐっ!
ガハァッ!」
指先が魔石に触れた瞬間に魔石からトゲが心臓まで一直線に伸びた。
しかし、
〈死の危険回避の為スキル解放!
コレにより体内の魔石回収、及び吸収。
魔導回路は武装錬金に統合。
体内の魔力適性を全魔力に適合。
主人格に対するナビゲーションシステム起動〉
心臓にトゲが達する前に何やら頭で起こったようで爆発は無くなった。
数十秒後、頭を抱えて蹲っていた少女が、
「な?
た、助かったの?
もしかしてココは死後の世界だったり……」
ゆっくりと起き上がる。
「い、いや……とりあえずは助かったみたいだね……」
〈はい、魔石の暴走は阻止しました。
そしてその魔力は全てご主人様に還元されました〉
「うおっ!」
「どうしたの?」
少女がアズマを見る。
「い、いいやなんでもない」
(どうやらこの声は僕だけにしか聞こえてないようだ)
〈はい、その通りです。
私はご主人様のスキルナビゲーションシステムです。
御用があればいつでもお呼び下さい〉
(スキル……聞いた事がある。
勇者や英雄なんかが死の縁から帰還すると授けられる特殊な能力の事だよな。
それが僕に……)
〈はい、スキル"
スキル内容を確認致しますか?〉
(そうだな。
教えてくれ)
〈はい。
"武装錬金"は主に武具と武器を創生する能力です。
その源はご主人の魔力に依存いたしますが、今や世界一の魔力保持者になられたご主人ならばどのような武装も想いのままに創生出来ます。
試しに『武具創生』と唱えながら全身鎧をご想像下さい〉
(ふむ……)
「武具創生……」
不意に呟くとアズマの身体が光り輝きだす。
「キャッ!」
少女はいきなり輝き出すアズマにビックリして顔を覆う。
数舜後、光が収まると鈍い銀色のプレートアーマーを纏ったアズマがいた。
「なっ、あ、あなたは誰ですか?
そこにいたお兄さんはどこに……」
少女が戸惑いながらもアズマを探す。
「ははは、僕だよ」
アズマが笑いながらバイザーを上げた。
「あっ、お兄さんっ!」
少女はホッとした表情をすると同時に怪訝な顔をする。
「もしかしてコレはお兄さんの魔法ですか?」
「うん、なんて言うか……武具を作る魔法らしい……」
あまりよく分かってないアズマはそれ以上の説明は避けた。
と、言うか説明出来ない。
「ゴクッ」
少女の喉がなり、
「あ、あの……お兄さん……お兄さんはファルスに行かれるんですよね……」
「うん、そのつもりなんだけど……」
(間者として派遣される予定だったけど……なんだか心臓の魔石も無くなってるみたいだから行かなくてもいいような……)
アズマはプレートアーマーのまま心臓の上を摩るが魔石の感触は全く無くなっていた。
「も、もしなんですが……もし予定が変えられるならエレンにお越しになりませんか?」
「エレン?
あの女帝が統治する女帝国エレン?」
「は、はい……」
(なぜこの少女は僕を誘うんだ?
僕はガンネルの間者だと知ってる筈だろ?
まあ、無理矢理だけど)
「君は僕の身分を知った上で言ってるのかい?」
敢えて間者と言う言葉を避けてみた。
「はい、ガンネルの間者ですよね。
でも、魔石を埋め込まれた間者は無理矢理従わされた人ばかりですから……」
「はぁ〜、何もかもバレてるのか……」
少女が言うにはガンネルの間者は悲壮感が漂い直ぐに分かるらしく、周りはあまり刺激しないようにしているらしい。
更に間者としての義務が果たせない者はいつの間にか行方不明になっていて、その殆どが自殺しているようだった。
「君はエレンの人間なのか?」
「は、はい……私はエレンの……間者です……あ、あの……お兄さん……アズマさんが……間者にされた原因の……老婆が私です……」
「なっ!」
(だからか……何処かで見たような気がしてたんだよな……)
「ごっ、ごめんなさいっ!
黙っててごめんなさいっ!
アズマさんの事を知ったのはアズマさんが逮捕されて直ぐなんです。誤認逮捕だと分かってたので直ぐに釈放される筈だったんですがまさか間者にされてるなんて思わなくて……」
「もういいよ。
君には罪は無い……悪いのは誤認逮捕した警察だから……でも、もうガンネルには帰れないしな……ファルスに行く意味も無くなってしまったからエレンに行ってもいいかな……」
「本当ですかっ?
ありがとうございますっ!」
少女の顔がパァッと明るくなった。
(まあ、僕を誘う理由とかは旅の道中にでも聞けばいいし、このスキルの事も色々調べないとな……)