■法子調教1
腹部の鈍痛が、彼女の意識をゆっくりと浮上させる。
ふわふわとした感覚があって、どこか、身体の自由が利かない気がする。
やや右に倒れていた首を正面に戻し、ゆっくりと目を開く。
最初はぼやけていた視界が、次第にはっきり見えてくる。
法子はぼんやりとした意識をしっかりとした意識になるまで取り戻した。
「ここは……。私は、一体……」
すると部屋に窓がないことから、ここが地下で、自分が監禁されていることを知
る。
身体は動かそうとするものの、全く動かない。
どうなってしまったのか、法子は状況が少し飲み込めなかったが、少しするとすぐ
に状況を理解出来た。
「……何よ、これ」
法子の下半身は肉の床に埋まり、上半身のみが出ている状態で、拘束されている。
幸い、念装厚膜は無事なようだ。
これがなければ、もっと酷い目に遭っていたかもしれない。
しかし、どうしたものか……。
「全く、動かないじゃないのよ」
身体は動かない。拘束されている。それも肉の床に深く埋められている。
どうにか身体を動かそうと足をばたばたとさせようとすると動くが、その先には地
面のようなものは何もなく、脱出には使えないだろう。
下半身は使えない、か……。
ならばと上半身を動かそうとすると、軽く胸を反らせることや首が動かすことくら
いしか出来ず、手は使えない。
手は拘束されているようだ……。
(上半身も、これじゃあ使えないわ……)
今自分がどうなっているか把握すると、法子は目の前に居るマーカスに気がつく。
そうだ。私は確かこいつに捕らえられたんだ。
復活してしまった、この敵と……。
「貴女にはいろいろとお伺いしたいんですよ。そう。鷹城八雲さんの情報を、……
ね」
法子は相手がマーカス=アンフロラだとわかると、強く睨みつけて言葉を吐き出
す。
「誰があんたなんかに八雲先輩のことを教えるもんか! この拘束を早く外しなさ
い!」
それにしても、どうやって復活したのか……。
法子はあの時、八雲が倒し損ねたのかと思ったが、しっかりと倒した感触があった
ことを思い出すと、どうやら八雲が倒し損ねたわけではないということがわかっ
た。
それに、八雲がそんなヘマをするはずがない。
絶対に奴の息の根は止まっていたはずなのだ。
……まさか、復活するなんて。
それも、新しい術まで使えるようになったようだ。
(こ、こんなことになるなんて……。まさか、自分が負けてしまうなんて)
まさか負けるだなんて……と、その気持ちが法子を支配する。
自分は強いと、過信していたのだろうか。
いや、そんなことはない……!
今だって、まだ何も出来ないけれど、隙を窺えば必ず勝てるはずだ!
淫気で満たされようと、心さえ奪われなければ、きっと勝てる。
いや、勝つんだ。
いつだってそうだった。
男にも負けないくらい、強い自分でいること。
それだけが法子の、努力の証であり「勝ち」への道なのだ。
絶対に八雲先輩のことを話さない! たとえ何をされたとしても!
法子はそう思い、マーカスを睨みつける。
マーカスはそんな法子からの睨みを、まるでアイドルのファンがアイドルを見るか
のような視線のように受け取り、不気味に微笑む。
「何でもいいんですよ。鷹城八雲さんの戦歴や紅薙姫での住所、プライベート、性
格、刀のこと……。何も知らないわけがないでしょう? 貴女ほど鷹城八雲さんを
崇拝しているなら、当然知っているはずだ」
その言葉に対して、法子はマーカス=アンフロラに唾を吐きかけた。
「何度も言わせないで。先輩のことは何も知らない。知っていたとしても教えな
い!」
意志の強そうな眼で、法子はマーカスを睨んだ。
法子は心に決めている。
尊敬する先輩、八雲のことを決してこいつには絶対に言わない。
マーカスはそんな法子に、笑顔で「そうですか。それなら仕方がないですねぇ」と
言った。
法子は警戒しつつも動けないことに苛立ちを隠せなかった。
そしてマーカスはヒマワリの触手を出すと、法子は一瞬怯えと恐怖を顔に出してし
まった。
しかし、法子は「馬鹿の一つ覚えみたいに」と言って、法子はこれから起こるであ
ろう屈辱と快感を覚悟した。
だが、まず法子は目隠しとギャグボールをつけられ、視界と声を奪われた。
負けてなるものか……。
こんなところで、負けたくない!
法子は強くそう思った。
しかしそんなこと、マーカスにとってはどうでもいいことだ。
マーカスは法子にこう言う。
「法子さんは陥没乳首ですからねぇ、出してあげないといけませんね」
そう言って、マーカスは念装厚膜を触手でゆっくり溶かしながら胸の全体を触手で
包んで外から刺激を与えた。
与えられ始めた刺激で、法子はどこか下腹部の奥が疼くような、そんな感覚がし
た。
「んんっ……、う、ん……っ」
与えられるわずかな刺激が、法子の胸を弄ぶ。
まるで指が這っているような、そんな感覚がする。
さらにそれは細かな振動などで刺激をし、法子はこそばゆいような、気持ちいいよ
うな、そんな気持ちがむくむくと湧き上がって来た。
しかしそれを認めてしまっては、負けることになるかもしれない。
法子はまだこの程度……と、自分を鼓舞して与えられる刺激に耐えた。
そして刺激が与えられる中、同時にゆっくりと念装厚膜は溶け、胸当てをしていな
いその胸はあっと言う間にその下にある蕾が顔を出した。
まだ勃起していない陥没乳首を触手が撫でる。
「んむぅ」
法子は思わず呻いたが、まだ気持ちいいとか気持ち悪いとかそういうことは感じ
なかった。
しかし、次の途端、法子は胸に強い刺激を感じた。
触手に陥没乳首を吸われている!
それによって、陥没していた乳首は顔を出し、隆起した。
さらにそこに触手が赤ん坊のように乳首を求め、吸い、舐め、振動を与えた。
先程の指に這われるような感覚が、触手が、乳首を弄り回す。
それは意外にも強い刺激で、法子は思わず声を上げ、背中を反らせた。
「んぶぅううっ! んむ、んんんんっ!」
与えられる快楽に法子は目隠しされたその下で、強く目を閉じてただ耐える。
「っふぅう、うあ、ああ……っ」
リズムを変え、とんとんとんと胸を軽く叩かれ、乳首を刺激される。
摘まれ、吸われ、擦られて……。
ダメだ。気にしたくないのに、視界を奪われ、言葉を奪われ、与えられる刺激に反
応しないなんて出来ない……!
法子はびくびくと動かしたくもないのに動いてしまう自分の身体に苛立ちが隠せな
かった。
こんなことに反応してしまうなんて。
法子は反応してしまう自分の身体を恥じた。
そして触手はそのねとりとした粘液で法子の胸の感度を上げ、滑りを良くしてい
く。
そしてその滑りを利用して、乳首に触手を絡ませ、きゅっと締め上げる。
それを何度も繰り返し、陥没していた乳首は隆起していて、その熱で赤くなってい
た。
大きなその胸を揉まれ、摘まれ、触手で弄ばれて快感に気を失いそうになる法子。
「ん、ふぅううう! うう! んう!」
必死に身体を出来る限り動かして、快感を逃がす。
だが、それでも快感はやってきて、ついには頭がショートしてしまう。
意識が遠くなっていく。
ああ、やっと少しこの刺激から逃げられる。
ほんの少しでも、逃れられるのならば……。
そう思っていた。
しかしそれをマーカスが許さなかった。
「お昼寝なんて、許してませんよ」
そう言って、マーカス自ら法子の胸をスパンキングした。
叩かれた胸には赤く痕が出来、法子は痛みと衝撃で離れていきつつあった意識を取
り戻し、目を覚ます。
「んむぅっ!」
何度も叩かれ、抓られ、痣が出来るんじゃないかと思うくらい痛めつけられると、
今度は優しい気持ちのいい刺激を与えられて、そうかと思うとまた叩かれて……。
まるで法子の反応を見たいかのようなその動きに、法子は反応するしかなかった。
反応しないなんて、そんなことが出来るのだろうか。
そう思えるくらい、強い刺激だった。
法子は胸に次から次へと与えられる刺激に、ギャグボールの奥から声を漏らす。
「ほら、胸が赤くなってきていますよ。そんなに叩かれるのが好きなんです
か? ……まるで変態のようだ」
胸を何度も叩かれ、そこが赤くなっていく。
「んんっ! うぅっ!」
強い痛みに法子は声を漏らす。
「ほら、こんなに叩いているというのに、あなたの胸は揺れて、嬉しそうに肌を赤く
染めているじゃないですか」
そう言うマーカスに、それでも法子は「違う。叩かれるのなんか、好きじゃな
い!」と言いたかったが、ギャグボールで口を塞がれていて何も言えなかった。
だが、ギャグボールをされていてよかったのかもしれない。
もし、ギャグボールがなければ、淫らな艶声が出てしまっていたかもしれないから
だ。
「んふ、うぐぅっ」
胸はかつての調教と自慰で開発済み……。
それがどういう意味かは、法子は自分で一番よく知っていた。
強い痛みの中に快感を得ていく。
痛いはずなのに、気持ちがいい……。
こんな気持ちになってはいけない。そう思うも、法子は快感から得られる気持ち良
さに身体は正直に答えていた。
「っふぁ、ああっ」
そう言葉にならない言葉を漏らしながら、法子は背中を反らせながら胸を揺らし
た。
「気持ちが良いのですか? 本当に、変態だ」
マーカスは法子の胸に刺激を与え続ける。
法子は反応をしちゃいけないと何度も思うも、結局反応してしまう。
身体がびくんびくんと電流を流されてしまったかのように反応してしまって、ます
ますマーカスを喜ばせてしまうのだった。
反らせた胸の美しさはもちろん、白い首筋が美しく、さらには表情も官能的だっ
た。
法子からしたら必死の抵抗だったが、マーカスにとってはただのご褒美のようなも
のだ。
法子はアイマスクで見えないが、きっとマーカスは笑っていることだろうと、悔し
く思った。
「ふぉあっ! ふ、んんっ!」
法子はギャグボールをして、涎がだらだらと流れ続ける。
生温かい液が胸に落ちてぴちゃっと音がする。
法子の口から出る唾液が、胸に落ちていくのだ。
そしてそれは胸の谷間を通って、さらに下へと落ちていく。
胸は小刻みに揺れていて上下左右関係なく動いている。
背中も何度も反らされ、首を横に振って、快楽から逃げようとする法子の姿は扇情
的だった。
それは法子が快感を得ていることを確実にマーカスに伝えていた。
マーカスはそれを見て笑う。
「叩かれて、撫でられて、摘ままれて、この胸はいろいろなことをされるのが好きみ
たいですね」
マーカスはそう言って、胸への刺激を与え続ける。
もうやめて……! やめてよ!
そう言いたかったが、ボールギャグが邪魔をして何も言えない。
いや、それ以前に言葉にならないだろう。
それだけ、法子は与えられる刺激に艶っぽい声を出してしまっていたのだから。
さらにその声にならない声から、感じているのは誰がどう見ても感じていることが
わかっていた。
むしろ、声を出すことが出来ないだけ、油断していて、声を大きく張り上げてい
た。
ボールギャグのその向こうから、声を出す。
叫び声のような、喘ぎ声……。
誰がどう聞いてもすぐにどのような行為をされているかわかるくらい、その声は
艶っぽかった。
普通の女と違う。何度も修羅場を潜り抜けた退魔師の、無様な負けの姿。
その声を聞けば、そこらの男達が何だ何だと言いながら鼻の下を伸ばして見に行く
ことだろう。
逆に、女性が見たらあまりの酷い快楽の虜だと、冷たい眼で見て唾を吐きかけるだ
ろう。
中には、そんな同性の痴態を見たいと思う者もいるかもしれない。
それだけ、人を引き寄せる声をしていた。
そのことに、法子本人は気づいていなかった。
法子は胸を優しく揉まれ、そうかと思うと今度は強く掴まれ、摘まれ、酷く感じて
しまっていた。
法子は自分が意識していない内に、甘い声をボールギャグをしているというのに、
そんな声が叫び声から変わって、熱く、甘い声が出ていた。
マーカスはそんな法子に、舌なめずりしながらこう言う。
「どうしたんですか? 甘い声が漏れていますが」
そう言われ、法子はアイマスクをされていたが、キッと強くマーカスのいる方向を
睨んだ。
声が聞こえるから、きっとそこにいるのだろうと、法子は思ったのだ。
もちろん、その方向にマーカスは居た。
だが、そんなマーカスは余裕の笑みを浮かべている。
口角を歪ませると、マーカスはこう言った。
「そうですね……。一時間、放置してあげましょう。もちろん、触手はそのままで」
そう言って、マーカスは法子を放置して部屋から出て行ってしまった。
(こんな状態で放置? 嘘でしょう……)
そう思いながらも、法子は一人、必死に耐えていた。
乳首を力強く吸われ、周りをぐるりと囲んだ触手が刺激を与える。
吸盤のようなもので吸い付いて、解放して、また吸い付いて……。
胸は吸われた痕で赤くなっている。
何度も何度も、吸い付かれ、解放され、そして吸い付いた状態で刺激を与えられ
る。
乳首は最初の頃よりもいくらか大きくなっている。
もちろん、感度もかなり良くなっている。
こんな状態だと、普通の一般人ならばあっと言う間に魔の手にその身を委ねてしま
うことだろう。
しかし法子は必死に耐えた。耐えに耐えた。
こんな触手なんかに負けるもんかと、歯を食いしばって耐えていた。
しかしそんなもの、何の意味もなかったようだ。
長い間、胸を凌辱され、陥没していた乳首も勃起し、外に出ている。
その大きな胸はいつの間にか丸出しになっていて、触手が巻き付いていた。
胸ばかりを刺激され、法子は熱い息を漏らす。
「んんっ! ふぁ……っ、あ、むぐぅっ」
涎をだらだら垂らし、その涎は豊満な胸に流れる。
その涎のせいで、胸はてかてかと光り、より触手の感覚を鮮明に伝わってしまっ
た。
潤滑液を得た触手の刺激は、これまでのものとはまた違い、法子は思わず声になら
ぬ声を上げた。
背中を反らし、胸を前に突き出して、身体が刺激を欲しがる。
触手はそんな法子の胸を円を描くように押したり、吸ったりする。
「んふぅっ」
口から洩れ出る艶声が、法子と触手しかいないその部屋によく響いた。
触手は法子の胸に纏わりついて、イソギンチャクのように自由自在に形を変えて刺
激を与えた。
吸いながら、中で歯ブラシのような形をした触手が乳首を擦ったり、乳首を吸引し
て大きくしたりした。
「ふ、ああっ! あ、んんんんん……っ!」
汗で体中がしっとりと濡れる。
もちろん、汗だけではなく、触手から出る淫液のせいでもあるのだが。
大きな胸を、触手は責める。
胸だけではなく、露出している上半身全体をも、刺激する。
全身を舌のような触手で舐め上げるようにし、感度を上げられ、法子はもうどうに
かなってしまいそうだった。
ましてや目はアイマスクで見えないものだから、何をされるのかさえわからない。
そんな恐怖と快感、屈辱の中で、法子はただ耐えることしか出来なかった。
一向に終わらない行為に、法子はもう体力も思考も全てが尽き果てようとしてい
た。
早く終われ、それだけを願っていた。
(もうダメ……。いえ、まだ、ダメ。私は退魔師……。八雲先輩に申し訳が立たない
わ)
法子はそう思って、決して屈しないと心に決めて耐えた。
漏れ出る声は確かに自分のもの。
だが、それは負けの声ではない。
起死回生を待つ声……!
そう思いながら、意識をしっかりと保ち、自分に負けないようにしていた。
しかし、どうしても快感を多く与えられると、意志も揺らいでくる。
熱くなっていく身体、与えられる刺激に法子はおかしくなりそうだった。
そしてその状態で一時間後、マーカスが再び現れる。
法子は口元は涎がだらだらと垂れ、胸にまで続いている。
そして鼻水が出て、瞳も酷く強く潤んでいた。
胸ばかり刺激されていたのに、もう膣はどうしようもないくらいに濡れ、潤んでい
る。
早く中に欲しいと、法子のそこは訴えかける。
さらには念装厚膜を溶かされ、守るものがない乳首は本人が信じられない程隆起し
ていた。
だが、法子の殺気はまるで衰えていなかった。
疲れていようが、何だろうが、敵に対する殺気までは、マーカスには奪えなかった
のだ。
マーカスは自分をアイマスク越しに睨みつける法子を見て、問いかける。
「もう一度聞きますね。八雲の刀の名と能力は?」
法子はギャグボールを外されると、睨みつけながらこう言う。
「この屑っ」
しかしそれ以上は法子は言えなかった。
マーカスが法子の胸を揉み、弄ぶのだ。
最初はその胸の感触を楽しむように両手で形を変えるように手を動かし、さらには
乳首を引っ張ったり、擦ったりした。
大きな胸はその柔らかさを見せつけるようにふわふわと形を変える。
しかし張りがあり、その若く、女らしいその胸は唾液でてらてらと光っていた。
念装厚膜を失い、淫気を長時間浴びた胸は信じられないくらいに敏感になってい
た。
両乳首同士を寄せられる。
そして真ん中で乳首と乳首を擦り合わせられた。
「ひ、ぃいんっ!」
ヒマワリの触手で犯されて、淫花の淫気をじかに浴び続けた胸は恐ろしいぐらいに
敏感になっていた。
「くっ、うぅん……!」
乳首と乳首を擦り合わせられ、法子自身も信じられない程感じてしまい、思わず声
が漏れ出た。
さらに法子自身が淫気を吸い過ぎて、まさに発情状態……。
外からも中からも責められ、自我は疲労していく。
だが負けだけは認めたくない。
それでも、ぬるりとしたその感触が、法子の身体を包み、快楽で頭がおかしくなり
そうになる。
だが、そこは法子の強い意志がおかしくなることを許さない。
頭がおかしくなってしまえば、その方がいいのかもしれないが……。
そして責められ、法子は汗をじんわり出しながら、たらりと頬を流れる汗に塗れな
がらこう言う。
「こ、こんなの、何ということはないわ……!」
ボールギャグを外された口からは、マーカスの神経を逆なでするようなことばかり
吐き出される。
「こんなことしたって、無駄よ。私は八雲先輩のことを何も話さない。喋らない!」
マーカスはそんな法子に対して、法子がムカつくくらいに胸の感触や硬さ、張り、
弾力を好き勝手な感想を言いながらの責めをした。
そしてマーカスは一旦、八雲のことから離れ、法子のことを口にする。
「こんなにビンビンになるまで乳首を硬くして……。本当は望んでいたいんじゃない
ですか? こうして、敵に襲われることを」
「……っ!」
法子は反論したかったが、口を開くと軽口の前に喘ぎ声が出そうで、必死に奥歯に
力を入れて口を噤んだ。
別に、敵に襲われることを妄想したことなどない……。
だが、そんなことをマーカスに言ったところで無駄だろうし、口を閉じていなけれ
ばならないくらい喘ぎ声が出そうになる。
我慢しなければ。じっとして、ただやり過ごすだけ……。
そんな法子の様子を見たマーカスはにやりと笑って法子に問う。
「もう一度言いますね。八雲の刀の名は?」
法子はマーカスを睨みつける。
「この屑がぁ……!」
それだけはなんとか言えた。
そして目は性的に欲情し、瞳を潤わせながらも鋭い眼光でマーカスを睨む。
「素晴らしい」
再び法子はマーカスの手によって、ボールギャグを口に着けられる。
そのままマーカスは双乳を手で捏ね、揺さぶる。
乳首はこの責めが始まる前は陥没していたとはとても信じられない程に隆起し、自
己主張をしていた。
「実に摘まみやすい、大きな実だね。淫花の令嬢」
かつて、マーカスが法子につけたあだ名。
屈辱と怒りが胸を占める。
しかし、責めに耐えていたのに、ふとした時に法子は声が出てしまう。
「あっ、はぁっ、ああっ……!」
噛み締めていた奥歯が浮き、少しずつ声が出る。
イキまくる感覚が、自分がどれだけ変態的な調教を受けているのかを自分に教えて
嫌になる。
そうだ。これは調教……。
でも、私は愛玩人形でもなければ、ペットでもない!
法子はそう思って心まではマーカスの思い通りにはならないと、自分に言い聞かせ
る。
だから、屈服の言葉は決して言わない。
だが……。
「……っ!」
あまりにも急な絶頂に、アピールするように前に思いっきり上半身を反らし、アク
メする法子。
その時、何が起こったのか全く分からなかった。
あまりの刺激に、今のが気持ちいいのか痛みなのかすらわからない。
「本当は戦闘用の力なんだけど、こういった面白いことにも使えるんですよ」
■法子調教2
「どうですか? 最高でしょう? これこそ君が求めていたものだろう?」
マーカスはそう言い、法子のギャグポールを外す。
荒く熱い息が何度も吐かれる。
やっと外されたギャグボールは、唾液でてかてかと光っていた。
法子の唾液で塗れたそれを、マーカスは見て、笑った。
法子に近づいていき、マーカスは上から法子に声を掛ける。
「随分と、気持ちよさそうだったね。やっぱり最高だったでしょう? 君の好みだと
思っていたんだ」
そう言うマーカスに、法子はまだ息を整えている最中で、何も言えなかった。
しばらくして法子はやっと止まった責め苦に、少しだけほっとした。
これ以上続けられていたらどうなっていたかわからない。
一時的でも、止められてよかった。
そう思う。
こんな異常事態、責められて嬉しいわけがない。
気持ちがいい、気持ちよくないの問題ではない。
プライドが傷ついたのだ。
敵に見せてしまった自分の痴態、それが嫌だった。
気持ちよかったなどと認めたくない。
まだ胸に残っている法子の高いプライドが、そう自分に言い聞かせる。
自分は感じてなどいない。
感じていたとしても、この敵に、マーカスにそういうことをされて嬉しいわけがな
いのだと。
しかし、だらだらと流れる唾液、そして熱い息が今までの責めの苦しさ、気持ちよ
さがあったことが見て理解出来る。
吐き出された唾液は法子の口元を汚し、胸元へと落とす。
胸が唾液で光る。
その唾液の量が、どれだけ感じていたのかを思い知らせる。
法子はそれでも気丈に振る舞う。
まるで自分は何も感じていない、傷ついてなどいない。
お前になんか、負けていないのだと強い光を瞳に宿した。
「何が最高なのよ、こんなの」
法子が忌々しそうにマーカスのいるであろう方向をアイマスク越しで睨みながらそ
う言うと、マーカスは笑っていた。
最高などとは思わない。いや、思えない。
こんな責め苦、最高なわけがない。
最高なはずがない!
法子は怒りや殺意が胸を占めていた。
こんな敵に生かされているなんて、屈辱だわ!
法子はそう思った。
敵に生かされ、胸を弄られて、挙句の果てに八雲先輩のことを聞いて来るだなん
て……!
そんな敵に生かされている、それが屈辱的で仕方がない。
じとりと法子の肌に浮き出た汗が玉になって唾液と共に流れる。
身体中、いや、当然顔も赤くなってしまった法子は、それでも殺気を放つ。
だがマーカスはあることを口にする。
「僕のことを思い出して乳しか責めない自慰狂いの君にはうってつけの責めだと思う
けどね」
法子の真っ赤になっていた頬がさらに赤くなった気がした。
どうしよう……、一瞬そう思った。
その言葉には覚えがあるからだ。
まさか、こんなやつに……。いや、でも見られていないはずだ。だけど、どうし
て。
気づけばどうして、なんでとそればかりが法子の頭を占めていた。
法子は頭が混乱したのだ。
目の前の敵が、急に大きな存在に見えてきたような気さえする。
言われた通り、法子はマーカスのことを思い出しながら、自慰をしていたことがあ
る。
眠れない夜、何度も思い出しながら風呂で自慰をしていた。
負けた時のことを思い出して、何度も何度も……。
陥没していた乳首が大きくなって、中から飛び出てそれを指で扱いていた。
胸ばかりを弄って、絶頂を迎え、熱い吐息を何度も吐いた日がある。
誰も見ていないから、誰も聞いていないから。
そう思いながら自分の慰めた日々……。
いつも胸だけを弄り、絶頂を迎える。
胸をこねくり回し、指先で刺激をして、いつもは陥没している乳首が、中から飛び
出てきたら、乳首を強く刺激を与える。
少しでも快感を得たくて、乳首を引っ張ったり、触手でいじめられた時のような動
きを自分でどうにか再現して胸を弄った。
こんなことをしてはいけない……。
それはわかっている。わかってはいるが、法子はやめられなかった。
毎晩、風呂に入ってはただ胸を弄って快感を得る。
周りには絶対に秘密……。
そう思うと、より自慰の手が進んだ。
いつだって清廉潔白でいられるわけではない。
ましてや年齢的に一番そういうことに興味のある年頃だ。
それなりに性欲だってあるし、それを発散したくなるのだ。
だが、誰にも秘密だし、絶対に見られていないと自信を持って言える。
自分だけの秘密。
そのはずだった。
だから、そんなこと、マーカスが知っているはずがない。
自分の部屋は紅薙姫の管轄。
場所も秘密の上に、マンションそのものもセキュリティも高い。
淫魔の侵入は絶対に探知できるように霊的な仕組みもあった。
マーカスのはったりだ。
自分の部屋の風呂の秘密を知るはずない。
絶対に、知っているはずがないんだ。
だって防音だってしっかりしているし、喘ぎ声なんて滅多に出さなかった。
誰にも見られないところで、小さく喘いで、胸を弄って……。
そんなことを、マーカスが知っているはずがないのだ。
「……そんなわけないでしょ? 自惚れもいい加減に」
少し間が出来てしまったが、声は震えていなかったはず、そう必死に自分に言い聞
かせる。
だがそんなこと、マーカスにはお見通しのようだった。
「そうかな?当たってると思うけどね」
マーカスは酷く楽しそうにそう言い、法子の目隠しを取る。
法子が久しぶりに見た目の前の景色は、絶望が広がり、楽しそうなマーカスの顔が
あった。
マーカスは法子の顎をくいっと持ち上げて顔を近づけて口を開く。
「強がる君も素敵だよ。そう簡単に折れられたらつまらないし」
マーカスは余裕そうに笑顔でそう言う。
法子を見て、にっと口で弧を描かせて歪め、その瞳に法子と、法子ではないあの戦
姫の姿を宿らせていた。
それは明らかな敵意。
そして、法子が屈辱に塗れ、自分に屈服する姿が想像出来る。
やがて法子の崇拝するあの戦姫がやってきて、その戦姫を倒すことこそが、マーカ
スの目的だった。
「殺すっ! 私を今殺さなかったことを後悔させてやる!」
法子の殺意にまみれた声。
しかし先ほどの自分の自慰狂いの過去を当てられた分の羞恥心と怒りのこもった意
味も含まれていた。
こんな敵に知られるなんて。いや、知られるというよりかは、言い当てられるなん
て……。
そんな困惑もあった。
法子は傷つけられたプライドを取り戻そうと、必死に声を上げた。
「絶対に殺す!」
そう言いながら、法子はマーカスを睨みつける。
それを聞きながら、マーカスは指揮者のように手を振りながら外に出るマーカス。
「でもそろそろ時間がないかもしれないね。また彼女が来るかもしれない」
彼女……。つまり、それはあの八雲がやって来るということ。
法子が信じている戦姫。
希望が湧き上がる。
八雲なら勝てる。
再びこの淫魔を地獄に落とせる。
そう信じて疑わなかった。
自分の崇拝する八雲ならば、きっとこのマーカスを倒せる。
マーカスの全てを終わらせてくれる……!
希望に満ち溢れた法子は、瞳の輝きがより強くなった。
「絶対後悔させてやる……!」
八雲先輩が来ているのなら、きっと大丈夫。
あの人ならば、マーカスを倒すことが出来る……!
私だって、負けてられない。
八雲先輩の足手纏いになんてなりたくない!
隙を窺って、マーカスを倒すんだ……!
そう思う法子は、心に少しばかりゆとりが持てたような気がした。
それだけ、八雲のことを信じているのだ。
八雲先輩がもうすぐここに来る。
それは法子にとって、とても嬉しいことだった。
二人でなら、マーカスを倒せるだろう。
そう。八雲先輩ならば……。
そう思う法子に、マーカスは不敵に笑った。
法子はそんなマーカスに「残念だったわね」と心で吐き捨てた。
しかし、そんな彼女を堕落させるほどの調教が待ち受けていた。
これはbc8c3zがあらすじ・設定を作り、それを元に根本鈴子先生に書いてもらった綾守竜樹先生著・魔斬姫伝の2次創作です。
綾守竜樹先生のファンの方に読んでいただければ、それに勝る喜びはありません。
一瞬でも先生がいなくなったことの皆さんの孔を埋めれれば幸いです。
感想があれば励みになりますのでお書きください。
またアンケートだけでもいただけたら今後の参考になりますので入れてください。
綾守竜樹ファンサイトも作りましたのでそちらもご覧いただければ幸いです。
https://ben1986.sakura.ne.jp/ben1986.sakura.ne.jp/
よろしくお願いします。