暫くジッと見つめ合う時間が続き。
先ほどまでの運動によってかいていた汗がひいてきたため、肌寒さを感じた優が一度仕切り直そうと口を開くが。
「かな──んむっ」
「んっ……」
何か話そうとするのを察した果南は、自身の唇をもって塞ぐ。
舌を入れない、唇と唇を合わせるだけのものであったが、これまで二人が重ねてきたキスの中で一番気持ちが通じ合っているものと互いに感じていた。
「ごめんね、優。困らせるようなこと言って。恋人を作る気がないの、気付いているのにさ」
「別に果南は悪くないよ。そういうの含めて、恋愛の面倒で楽しい部分でしょ?」
「……確かにそうなのかもしれないけど、優が口にするのは違うと思う」
近い距離で視線が交わり、互いにクスリと笑みを漏らす。
「ん、もう一回する?」
「それよりも風呂に入ろう。このままじゃ風邪ひくよ」
「それもそっか。……一緒に入る?」
「え、もちろん」
揶揄うつもりで聞いたものが、まさか即答されるとは思わなかった果南は動きが一瞬固まる。
すぐに交互に入っていたら確実に後から入った方は優の言う通り風邪を引くことに気づき、とたん恥ずかしさを覚えて顔を真っ赤にさせていた。
別にそんな事関係なく優は果南と一緒に入るつもりであったが、その事は知る由もないことであった。
「うわっ!?」
「ほら、手錠外したし入るよ」
「ちょっ、女の子はもう少し丁寧に扱わなきゃダメでしょ!」
未だ自身の上に跨ったままでいる果南をどかし、隠していた鍵を取り出して今の今まで繋がれたままでいた果南の両手を自由にした優。
文句を背中で聞きつつ、バスタオルと下着だけを持ってさっさと風呂場へと向かう。
それは風呂に湯が張られているわけではないので、一秒でも早くスイッチを押して湯を貯めるためである。
だが果南はその考えに至らず、乱雑に扱われ放置されたと思い。
スッと立ち上がり、走って跡を追うのであった。
「優にはどっちが上なのか、やっぱりハッキリさせないとね!」
「急に何の話?」
家の中なので大して距離があるわけでもなく、歩いていても先についた優は風呂のスイッチを入れ、訳のわからない事を口にする果南へと振り向く。
「私の方がお姉さんだって事!」
「はいはい、お姉さんお姉さん。こんなに大きく育って」
「んっ、急に揉まないでよ」
聞き返したところで大した事ではないと判断した優は、適当に相槌を返しながら手の届く位置にあった果南の胸を揉む。
別に大きさというものに拘りがあるわけではない優だが、やはり目の前に無防備で揉めるものが揺れてあるなら揉むだろうと、特に深く考えずの行動であった。
「ねっ、お風呂に入るんじゃなかったの?」
「まだお湯溜まってないからね」
このまま何もしないで待っている理由もないため、果南を椅子に座らせて頭へとシャワーをかけていく。
「あっ、待って。まだ髪ゴム取ってなかった」
本来であれば解いた髪はまとめ上げたりするのだが、すでに優によって濡らされている上、色々な液によって酷い有様であった。
「うーん……長いと洗うのも乾かすのも面倒だし、そろそろ切っちゃおうかな」
「勿体なくない?」
「あれ、もしかして髪下ろした私に見惚れわぷっ!? ちょっ、顔にかかってる!」
「…………」
いつも見かけるのは殆どポニテであるため、見慣れぬ新鮮な雰囲気を感じさせる果南に優は不覚にもときめいていた。
ただそれを認めるのは癪であるし、それで果南が調子つくのも腹が立つため。
無言のまま顔にシャワーを当て、誤魔化すのであった。
丁寧に時間をかけて果南を綺麗にし、優も果南の半分に満たない時間で自身の体も洗い終え。
今現在、優が果南を後ろから抱きしめるようにして二人で風呂に浸かっていた。
「ぁっ、んっ、優ってほんと胸揉むの好きだよね。私の身体を洗う時もそうだし」
「この感触、結構クセにならない?」
「自分で揉んでも特には」
そうする事が当たり前であるかのように優は果南の胸を揉んでおり、果南は時折やってくる快楽にピクッと身体を揺らしている。
果南は優の揉み方が快楽を与えるものではなく、ただ感触を楽しんでいるものだと思っているがそれは間違いであり。
優はポリネシアンセックスの入り口の入り口程度のことを果南に試していた。
事実まだ気が付いていないが、すでに果南の身体には快楽の火種が燻り始めていた。