※この作品はR-18です。

FAIRY TAIL~妖精は腐った林檎を拾う~   作:雲珠

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第五話 腐女子と妖精の尻尾

 

後に誰かが言った。

その日はフェアリーテイル史上、もっとも最悪な日だったと。

 

 

「到着!」

 

バッ!と謎ポースを決め、フェアリーテイルの建物の前に移動した私。

そして何の迷いもなくそのドアを開いた。

 

「たのもー!」

 

結構大きな音だったのか、全員が一斉に私の方に振り返った。

いやん!そんなに見つめられたら困っちゃうわ!

臆することなくその人たちを見返していくと、衝撃の人物を見つけた。

 

その人物とはグレイだ。いや、ただのグレイではない。

裸のグレイである。脱ぎ癖を発動して裸になったグレイである。

 

「ふっ……我が人生に一生の悔いなし…!!」

「「「いきなり倒れたー!?」」」

 

呆気なく悩殺された私は、くらりと倒れる。

そして全力で鼻を押さえた。ちょっ、ガチで血が出そうなんですけど!!

え?もう出てるって?じゃあしょうがない!私は常時持っていたティッシュで鼻血を拭いた。

この歳で悩殺技を覚えているとは…!なんて恐ろしい子!

 

「ちょっとそこの色んな意味で将来有望そうな黒髪君。お願いだから服着てくれる?じゃないと出血多量で死にそう」

「うお!すまん!」

「ふう、危ない危ない。全く、駄目じゃない!世の中には私みたいな変態が沢山いるんだから注意しないと!消しゴムと鉛筆だけで小一時間ほどネタに出来る人だっているんだからね!?」

「自分から変態とか言ったぞコイツ!」

「変態という名の紳士です」

「女だろ、お前」

 

変態発言のせいか、カッチリと服を着られた。

そこまでカッチリ着られると逆に脱がしたいというか、むしろその下の肌を舐めまわすように見たいというか……。

そんなことする前に悩殺されてダウンするんですけどね!

いやぁ、ティッシュを常備してて良かったー。

 

「まぁそんなことより、ここのギルドに入りたいんだけど」

「ウチのギルドに?」

「そ。ロブって人の背中に、ここのギルドマークがあったから」

「ロブじゃと…?」

 

グレイと話していると、頭上から声が聞こえた。

こ、この年季が入っているにも関わらずどこか若々しい声は……マスター・マカロフ!

ナマだ!ナマのおじいちゃん!ひゃっほーい!

 

「イエス!と私は肯定します」

「…ロブは……今、どうしておる…?」

「将来有望な子供たちと船旅中ですよ!流石にどこに居るかまでは分かりませんけどね!」

 

スキルで調べればすぐに分かるけど、それは未来のお楽しみにとっておく!

私は基本的に自分勝手ですから!

 

「そうか…」

 

どこかホッとしたようなおじいちゃん。

過去に何があったのか知らないけど、ずっと気掛かりだったみたいね。

流石は大陸一仲間意識の強いギルド!

 

「それはそうと、私をここのギルドに入れて下さい!」

「おぬしをか?ふむ……よいぞ」

「ちょっ、待った!この変態女を入れる気か!?」

「そんなこと言いながら服を脱いでくれるなんてどんなサービス?このツンデレさんめ!」

「ぎゃー!つかどこ触ってんだ!」

「え?どこって……」

「言わんでいい!」

 

えぇー…。

そのツルツルぷにぷにの頬っぺたに触っただけなのに。

他の部分にも触りたかったけど、そこは自重!

偉いぞ私!

 

「くそっ、じゃあ俺と勝負だ!俺に勝ったら入れてやってもいい!」

「なら私が勝ったらコレを着てもらうわ!」

 

勝負と言われて、私はスキルで取り出した服をグレイの目の前に突き出した。

いやー、ありがとう!いつか着せようと思ってたけど、その口実を作ってくれて!

 

「……なんだ、その服」

「何って、リボン付フリフリレース系ワンピース(黒)だけど?カチューシャとニーハイもあるわよ」

「思いっ切り女物じゃねぇか!」

「大丈夫!成人男性なら指を指されて笑い者になるけど、子供の内なら微笑みの眼差しだけで済むから!むしろ誰も性別を疑うことなく「あら、可愛いお譲さんね?」って言ってくれるから!」

「全然大丈夫じゃねー!!」

「うふふふ、勝負に負けて羞恥心に身体をモジモジさせながら渋々この服を着るグレイが目に浮かぶわ…。早く勝負しましょう?さぁ!さぁ!!」

 

服を両手にジリジリとグレイに詰め寄る。

グレイは青褪めた顔をして、ギルドから脱兎のごとく逃げ出した。

これはつまり……

 

「私の不戦勝ってことね!」

 

戦わずして勝つ!なんて良い言葉なの!

 

「どうやらそうみたいじゃの」

「お譲ちゃん、名前は?」

「廿楽甘楽。こっち風に言うならカンラ・ツヅラよ。東洋から来た魔導師です☆どうぞよろしく!」

「おう!こっちこそよろしくな!」

 

そう言って渋い系の男の人と握手した。

名前は確か、マカオ。こういう渋い系の人も中々良いわ…!

 

「しかしカンラの嬢ちゃん、グレイ相手に面白い冗談だったな」

「え?冗談?この服ならガチで着せるわよ?不戦勝だろうが何だろうが、勝負は勝負だもの。いつか着せる気だったけど、むこうから言い出してくれて本当助かったわ!ぐふふ」

「……。グレイ逃げろー!こいつ本物の変態だぞ!!」

「失礼な!変態という名の紳士ですぅー!」

 

え?その後どうなったかって?

勿論、無理矢理着せたわ!

ラクリマで写真と映像の二重撮影は永久保存ね!

十年後くらいになったら見せてみよーっと。

きっと羞恥心に堪えるグレイが見れるわ!今から楽しみね!

 

 




この作品に基本シリアスはありません。
そんなモノはパンケーキに挟んでハチミツと共にパクッと食べちゃいます。
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