TS憑依して美少女になったので、エッチな日常を満喫する。 作:宇治金時正宗
吉祥院さんが体液をかけられる被害に遭う事件が起きたのは、一昨日。
そして昨日──吉祥院さんが気を失った次の日も、また同じことがあり七海さんの指摘で発覚した。吉祥院さんは2日連続で倒れはしなかったけれど、かなり狼狽えていた。
二度あることは三度ある。これは、江戸時代の浄瑠璃で既に使われていた諺だが、これが現実になってしまったのが今日のこと。
七海さんから聞いた話だけれど、もしかしたら今日も、と思った吉祥院さんは降車後、駅のトイレで確認したそうだ。その場で付いていた体液を拭き取るも、少し遅れて登校してきたことを不思議に感じた七海さんが、吉祥院さんから聞き出して学年主任に報告。急遽一限は中止になり、学年集会が開かれて実名を控えた今回の件の周知と登下校中の注意喚起がなされた。
先生は吉祥院さんの名前は出さなかったけれど、誰が被害に遭ったかは既に学年全体での周知の事実となっていて、集会中に彼女の名を囁く声はいくつもあった。
容姿端麗で学年全体でも有名な彼女のことだ。情報が伝わるのが早いのは仕方ないとは思うが、講堂の座席で背を丸め、俯く彼女を離れたところから見ているのはただただ辛かった。
二限以降の授業も、吉祥院さんが身が入っていないのは明らかで、彼女は窓の外を眺めるばかり。教師間でも情報共有があったのか、授業をしに来た教師も彼女のことを咎めてはいなかった。
休み時間になっても様子は変わらず、吉祥院さんは頬杖をついて終始ぼうっとしていた。時折予鈴や校内放送なんかが流れると、ハッとしたようにして周りをキョロキョロと見回すのだ。その時が授業中なのか休み時間なのかもあやふやだったのだろう。
何もかもがいつもの凛とした吉祥院さんではなかった。口数が少ないのはいつもの事ではあるけれど、今日は纏っている空気が違う。彼女が普段纏う張り詰めた空気は霧散していた。
ついに放課後になった今になっても、吉祥院さんが元通りになることはなかった。よそのクラスから来る野次馬男子は後を絶たず、彼女は現在進行形で好奇の目にさらされている。
大してシミにもなってないからと言って着替えずにいるスカートも、当然まじまじと彼らに見られてしまっている。放心状態の本人は、自分が野次馬根性の餌食になっていることは気がついていないのだろう。
僕の中で吉祥院さんは、綺麗で優しくて完璧な人だ。だからみんなにこんなふうに見られていい人じゃない。一目置かれるべき存在のはずだ。
そんな彼女の、完璧な故に少ない友達のうちの一人として僕は数えてもらっている。本来は僕なんかが話しかけるのも烏滸がましいような人で、友だちとして扱ってもらえているだけでありがたいことなのに、それでも考えてしまう。
もし僕が彼氏だったら人目もはばからず彼女のことを抱きしめてあげられるのに、と。
僕と吉祥院さんとの関係は、セックスをする友達同士。彼氏彼女の関係よりも近いようで遠い関係。告白して振った側と振られた側だ。
それでも僕は彼女を抱擁したいし、力になりたい。そしてゆくゆくは彼氏になりたい。
自分が身の丈知らずに彼女を諦めきれてなかったことは、他でもない自分がよくわかっている。そんな自分に呆れつつも、何もしないではいられなかった。
いつから僕はこんなにも熱烈たる想いをもつ人間になったのだろう。きっと──彼女に振られ、友達になったときからだ。
居ても立ってもいられなくなった僕は自席を立つ。
「友達」なりに彼女を助けるために。
◇
「吉祥院さん、僕、君のことが心配で……」
廊下に出てふらふらと昇降口に向かう吉祥院さんを僕が呼び止めると、彼女はぼんやりとした様子で僕を見上げた。
「え……? あ、平野くんか」
一呼吸の間。彼女は、見慣れたはずの僕の顔を認識するのに幾ばくかの時間を要した。
「今日の吉祥院さん、調子が明らかに悪そうだよ。だから心配になっちゃって……」
「いいの、わかってるから」
僕に頭にハテナが浮ぶ。こんな状態の吉祥院さんが何かを察しているとは思えなかった。
「え……?」
「平野くんも私の体目当てで来たんでしょ?」
その言葉に僕は絶句した。
当然、僕は吉祥院さんにエッチなことの交渉をしに来たわけじゃない。純粋に彼女のことを心配しているだけだ。たしかに一昨日にそういうことをするはずが出来なくて性欲は溜まっているけれど、自分で言うのもなんだが僕はこんな弱った状態の彼女に手を出すような人間じゃないつもりだ。
もしかして僕の目つきがいやらしかったのだろうかと思い返していると、彼女にぐいと腕を引かれた。
「ほら来なよ」
「ちょっ……待ってってば!」
「待たないよ。だって帰るの遅くなっちゃうよ」
彼女の細い身体のどこにそんな力があったのかと思うほどの力だ。僕は必死になって転ばぬよう、足を動かす。
彼女のなすがままになって連れてこられたのは、一昨日に僕らが抱き合った場所だ。
「平野くん、早く出しなって」
唐突に僕のベルトが外され、スラックスが足首まで下ろされそる。人気が無いとはいえ、一応ここは公共の場だ。
躊躇の無い吉祥院さんの非常識な行動に僕は一瞬たじろいだが、ここで彼女にされるがままになってはいけないと思い、待ったをかけた。
「ちょっと待ってよ。少し冷静になろう」
僕の言葉に、彼女は、大きくぱちりとした目をさらに大きく見開く。ペニスを握ろうとしていた手が、ブリーフパンツの上から離れていった。
「ごめん。取り乱しちゃった」
吉祥院さんはそう言ってバツの悪そうな顔を浮かべた。
吉祥院さんがいくらエッチ好きとは言え、今の彼女はどう見ても自暴自棄になっている。
僕の中で彼女は真面目で清楚な印象なのだ。彼女がエッチ好きなのは知っているけれど、普段は場所を選ぶし、自分を安売りすることは決して無い。吉祥院さんには、自分を大事にしていてほしい。
「最近、エッチ出来てなくてごめん」
今にも消え入りそうな声で吉祥院さんが呟く。
行き場を失った彼女の手は、ふらふらと宙を彷徨った後、僕の胸に当てられた。
「私、ひどいこと言っちゃったね」
「いや、別に」
「ううん。体目当てだって言っちゃった。平野くんが優しい人なのはわかってるはずなのにね」
吉祥院さんはそう言って視線を落とした。
たしかにあの発言に驚いたけれど、今なら僕だって、彼女の本心ではなかったとわかる。ここ最近の出来事と、情緒不安定な様子から察するに、吉祥院さんは人間不信に陥っているのかもしれない。
次の言葉を待ち、僕は、彼女の端正な顔だちを眺めた。相変わらず、精密な彫像みたいに美しい。ただ、長いまつ毛が頬に落とす影が、彼女に物憂げな印象を与えていた。
「私、疲れてるのかな」
「あんなことがあったんだ。気に病んでも仕方ないよ」
「うん……」
また会話が途切れる。
何か吉祥院さんを励ます言葉をかけてあげたいのに、それが見つからない。自暴自棄になっている女の子にかけてあげる言葉は、勉強しか取り柄の無い僕には思いつかなかった。
「自分で落ち込む分には勝手だけど、平野くんにまで迷惑かけちゃダメだよね。何やってんだろ、私」
「迷惑って?」
「だって約束してたのに。破っちゃったんだよ。エッチを平野くんちでするって話。もう何日も経っちゃった」
「僕こそ迷惑かけられないよ。吉祥院さんが大変な状況なのに」
「ねえ、溜まってるでしょ?」
吉祥院さんが僕を見上げ、可愛らしく小首をかしげる。
「そんなことないって」
図星を突かれ、ドキリとする。
溜まってないと言えば嘘になる。吉祥院さんとそういうことをするようになってから、彼女の中以外に出すのがもったいなく感じてしまい、自分で処理をする習慣はすっかりなくなった。ただ、彼女の状況を考えると、口に出せるわけがない。
吉祥院さんの目が僕の視線を捕らえる。後ろめたさに目を背けたいが、僕の視線と絡みついたようでほどけない。もう、彼女には全て見透かされてるのかもしれなかった。
僕はただ、彼女の目の下のクマをぼんやりと眺めた。
「こんな時間に平野くんの家にお邪魔するのもあれだから──ここでシちゃえば?」
「な──」
くるりと吉祥院さんが後ろを振り向く。それと同時にスカートがたくし上げられ、布面積の小さいショーツに包まれた吉祥院さんの形のいいお尻が露出する。当然学校でしていい格好ではない。緊張からなのか、興奮からなのかわからないが、自分の心臓の拍動が速まるのが感じられた。
僕の動揺などいざ知らず、吉祥院さんは自ら下着を真横にずらし、お尻を突き出す。
もう何度も彼女と交わったことがあるのに、滑らかなふっくらとしたお尻に思わず目が奪われてしまう。
陰唇の周りに茂った黒く縮れた陰毛が股の間から見える。大人の女性器のようで、僕に笑顔を向けてくれる、僕と同い歳の高校一年生の彼女のイメージとは少しギャップがある。
はっきり言って、童貞だった頃の僕が想像していたよりもずっと生々しい。だが、幻滅どころか、惹かれてしまうのだ。
今の吉祥院さんが、連日の被害のせいでまともな思考回路を持ってないのはわかっている。だから、吉祥院さんの提案に乗ってエッチをしてはいけないことも。
なのに──僕の意に反して、体中の血液が急速に一点に集まっていく。充血し過ぎて痛いほどに。
僕のモノを膣に入れて後ろからめちゃくちゃに突いてやりたい。僕の雄としての本能がそう叫んでいる。
僕は自身を理知的な人間だと思っていたけれど、吉祥院さんという極上の雌を前にしてこれ以上の我慢はできない。何しろ彼女は、アイドル顔負けの美少女なのだ。
ここ数日で溜まりに溜まった性欲は爆発寸前。いい加減、発散させたかった。
──吉祥院さんがいいって言ってるんだから。僕はその提案に乗るだけ。
僕は黙ってブリーフパンツを下ろす。
「私、コンドーム切らしてて。平野くん、持ってないよね……?」
「……家にならあるよ」
そうだった。コンドームがない。
これで終わりになってしまう。そう思ったが、吉祥院さんがとった行動は違った。
「そっか。じゃあ、出そうになったらここに出してね」
上履きを脱ぎ、ショーツを脚から抜き取る。そして、脱ぎたてのショーツのクロッチを指差した。
「……寸止めってこと?」
「……そう」
一瞬、吉祥院さんの言ったことを理解するのに理解に苦しむ。彼女だって中出しの危険性は理解しているはず。でも、僕なら外に出してくれると信じているのだろう。
彼女のナカに生で
吉祥院さんはショーツを僕の手に押し付けると、傍らにあった鞄から何かを取り出した。
蓋をとると、うにゅりとクリームが出る。ハンドクリームだ。
彼女は手のひらに大量のクリームを拡げると、起立した僕のモノに塗り込む。これがローションの代用らしい。
──これは──カモミール?
林檎のような、爽やかな甘い香りが鼻腔をくすぐる。薄汚れたこの階段下には似つかわしくない香りだ。
「ほら、挿れなよ」
僕にお尻を向け、こちらを見あげる吉祥院さん。少しでも乱暴にしたら壊れてしまいそうな華奢な体つきだ。
そんな彼女のアソコに僕は男のシンボルを突き立てた。