無惨様と医者の関係は捏造ですのであしからず。
――鬼舞辻無惨は、弱かった
母親の腹から生まれた日から脈も息もなく死産と言い渡される程に弱く、その瞬間今にも荼毘に付されようとしていた。弱いながらも命の灯は必死にもがき続け、初めて産声を上げた時、無惨の生は始まった。
――黄泉の国から蘇った赤子は奇跡の子だと誰もが噂した
人の数倍弱い身体は病的で、床に臥すことが多かった。無惨は熱を上げるたびに両親は医者を呼び高額な薬ばかり買うことが増えればそんな評価もあっという間になくなった。裕福な家は次第に衰えれば、疫病神と罵られることが増えていく。仲の良かった家族は見る影もなくなった。
――奇跡の子は不幸の子になれば無惨の冷遇は始まった
無惨は直ちに屋敷内にある人の居ない部屋に追いやられ、少しばかりの使用人が残るのみ。世話も最低限になれば無惨は一人きりになり、幼くも美しい身体に惹かれた男は無惨の身体を貪った。嫌だ、助けてという言葉は無理やり重ねた唇に打ち消され、力のない身体は圧し掛かられれば太刀打ちなど出来はしない。色の知らぬ子供は元服する間もなく男を知った。
――揺さぶられる感覚も、痛む腰と身体にまとわりつく白濁に汚れた後に無惨は一人涙した
それでも両親も周りの使用人は知らぬ存ぜぬ見ない振り。無惨の心が凍っていくのを感じながら美しさが花開けば、無惨は男に押し倒されるのみだった。今日も何処からか侵入した男が無惨の衣服を剥いでいく。夜間着の薄い真白い着物の衿首に毛深い手が差し込まれれば無惨は身じろいだ。
「……ふ……ッ、やめろ……!!」
昼間からご苦労なことだと他人事のように思いながら無惨は臭い男の分厚い舌が咥内に差し込まれる。
「……ん、……ぅッ!!」
無惨は必死に抵抗を示した。カリっと舌に噛み付けば反射的に舌が離れる。と、同時に頬に衝撃が走る。ビリビリとした痛みと共に無惨の口から血が流れ布団を汚した。吐き出せば真っ赤な血が流れる。身の危険を感じた無惨が必死に身じろぎ逃れようとするが、ただうつ伏せになるだけでその上に圧し掛かれれば病弱な細身では叶わない。少し崩れた夜間着をガバリと肩口まで剥がされれば無惨の綺麗な真白い背中が現れて男の舌が厭らしく身体を舐め回して、無惨の口からは拒絶の声と喘ぐ吐息が漏れ出した。
――鬼舞辻無惨は、弱かった
それ故に両親に見放され冷遇される身の上となった。それだけでは飽き足らず同性に犯される。そんな日々に無惨はただただ絶望する。弱ければただただ搾取され、奪われることをこの時学んだ。それから無惨は力を渇望し抗った。
――もがいてあがいて繋げた命だ
そうして実現できることを無惨は知っている。諦めずに縮む命の蝋燭を減らしながら医師を捜し求めた。有力な情報を持つ男に犯されながら求めれば陰でスキモノと囁かるようになったが無惨は諦めなかった。
――そしてようやく目的を果たした
善良で高名らしい医者に全てを託そうと決めたがこの時になれば無惨の好きに使える資産は尽きていた。金が無ければどうにもならないと困ったように笑う医者に、無惨はしなだれかかった。
「汚れた私の身体では、駄目か……?」
物欲しげな吐息を零して囁けば、生唾を呑み込む音と共に喉が動く。はらりと夜間着の襟首をわざと寛げて自らの赤く尖る突起を見せれば医者はあっさりと陥没して無惨を押し倒した。
まあ、こんな話です。鬼になった理由付けなんてモノを考えてしまった結果こんなお話になりました。次進めます。