※この作品はR-18です。

どう考えてもベッドヤクザの司令官と繁殖訓練をするオルカ号のバイオロイドさんたちの話   作:鵺野アラタカ/NEO

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※オリジナル設定ある。今回は『ハコブネ』のサブストーリーと矛盾します
※今回から流派変更してハートマーク多めです❤
※感想もらえると嬉しいです❤


海花も恥じらえ/AG-1ネレイド

 スヴァールバル諸島――記憶の箱舟。

 旧人類の記録を全て納めたとされるその施設近隣は、オルカ号勢力、すなわち、最後の人間の勢力によって拠点化されている。

 オルカ号のそれより広い宿舎や、野外訓練場、飛行場、『無敵の』艦隊やオルカ号用のドッグ等が整備され――現在はアクアランドの開発・建設が進んでおり、活気にあふれている。

 

「大丈夫そうだな」

 

 と、彼は――アジア系の風貌を持つ青年は、船を見上げた。

 駆逐艦だ。

 総勢50名ほどの隊員を乗せた船が、戻ってきたのだ。

 彼女らは、スヴァールバル諸島の島を探査・要塞化してきた人員だ。

 現在のところ無職である彼、司令官と呼ばれる男性は、彼女らの帰還の報を受け、出迎えに来たのだった。

 タラップが下りる。

 三々五々、バイオロイドたちが下りてくる。

 その中のひとり。

 先頭を降りてきていた、淡い茶色の髪を持つバイオロイドが、喜色にあふれた声を上げた。

 

「あっ! 司令官だぁーっ! 司令官、ネリネリが帰ってきたよーっ!」

 

 AG-1 ネレイドは、そうして、装備を着用したまま、司令官に駆けよってくる。

 ネレイドは――ネレイドに限らず、大型装備を持つバイオロイドは――装備を自分の身体の延長のように扱う。

 今も彼女は、がしゅんがしゅんと歩きながら、右手側の近接防空火器システム(CIWS)を跳ね上げ、ハイタッチの手の形を作る。

 

「はい、たーっち!」

「はい、タッチ!」

 

 ぱぁん、と快音が鳴る。

 上空、それを見たらしいテティスが、あぁ~、と声を上げた。

 

「ネリ、ずっる~い! いくら司令くんに会いたかったからって!」

 

 司令官の周りが、一気にごちゃごちゃとする。

 ホライゾンメンバーや、交代で戻ってきたブラウニーやレプリコンが、司令官の周りに集まってくる。

 そうして、スヴァールバル諸島周辺を警戒・探査していた人員を出迎えた。

 

「装備がデカいっすー!」

 

 ブラウニーの誰かが、ネレイドの後ろから声をあげた。

 確かに――ネレイドの装備は大きい。

 巨大なガトリング砲、それを支える脚に繋がったアーム、背負った弾倉。

 重装型と分類される彼女は、それにふさわしい大型装備を持つ。

 同じく大型装備を持つセイレーンは、他の人員に遠慮してか、後ろの方で待っている。

 抱き着いてくるブラウニーを撫で、レプリコンがそれを剥がしていくのを見送り、ノームが控えめに頭を下げるのを肩を叩いてねぎらい、テティスがきゃははと笑うのをディープキスで黙らせ、ウンディーネにそれを預けて頼むとお願いし、控えめにやってきたセイレーンの頭を撫でてやる。

 もみくちゃだ。

 普段の司令官は忙しいことが知れ渡っているのだが、今の司令官は無職であり、なんならこのままベッドに運び込もうか、という目をしている隊員もいる。

 

「ほら、離れなさい。整理があるでしょう」

 

 と、警護をしてくれているブラックリリスが、人だかりを散らした。

 ブラウニーたちが、ちぇー、と言いながら、散っていく。

 マリーや龍に報告しに行くのだろう――あの様子では特段の問題もないだろうし、司令官の元まで報告が上がってくることもなさそうだ。

 残念、と思いかけて、平和であることはいいことだ、と思い直す。

 

「ご主人様」

 

 と、ブラックリリスが声をかけてくる。

 視線の先は司令官の手で、その手は、ネレイドの頭の上にあった。

 セイレーンを撫でていた手の下に滑り込んできたらしい。

 

「ふぁ……❤」

 

 とろん、と、ネレイドの表情が変化している。

 いつもにかっと笑う口元も、強気に元気に吊り上がる目じりも眉も、垂れ下がってしまっている。

 トイレの中で独りするような、誰にも見せてはいけない類の表情を、ネレイドは浮かべている。

 いつからこういう顔をするようになったのだったか――司令官は、想起をする。

 

 

 

 ●

 

 

 

 レモネードガンマとの戦いが終わった後。

 セントローレンス島に集合するよう命令を下し、ヨアンナたちが合流するのを待っていたころの話だ。

 

「ふー……」

 

 司令官は、タオルを首に巻きながら、トレーニングルーム併設のシャワールームへ向かっていた。

 ヨアンナたちの合流は明日の予定だ。計画の変更や処理すべき事項は多かったが、それもようやくひと段落。

 数日身体を動かしていないのでは、というマイティRからの提案(おねだり)を受け、一汗かいてきたところだ。

 実際、数日机仕事で一切身体を動かしていなかった――久々に体を追い込めば、心地よさがあった。

 健康は大事だなあ、などと思いながら、

 

「あ、司令官! 帰ってきたよ!」

 

 と、ネレイドが手を振りながらやってくる。

 ホライゾンには、周辺海域の探査に出てもらっていた――その帰りだろう。

 正式な帰還報告はまだ受け取っていないが、おそらくはセイレーンが、龍かアルマンかレモネードアルファに報告を挙げているはずだ。

 

「やあ、ネレイド。どうしてこっちに?」

 

 オルカ号は巨大な潜水艦であり、居住性は通常の潜水艦の域にない。

 旧時代の潜水艦と比較できないほど水の使用は自由である。

 シャワールームは用途別に複数ある。

 探査から帰還した者たちのためのシャワールームもあるのだが――

 

「うん、ええとね、島を探索してたみんなで一杯だったから。空き、ふたり分しかなかったし、私は時間がかかるから、こっち来たんだぁ」

 

 ――と、ネレイドは、床に引きずりそうな長さのツインテールを手で持って、みょいんみょいんとした。

 テティスやセイレーン、ウンディーネも髪は長いほうだが、ネレイドは群を抜く。

 手入れも時間がかかるだろう。

 

「司令官も汗だくだね。一緒に入る?」

 

 ネレイドは、あっけらかんと、そんなふうに提案をした。

 司令官は、驚き、しかし、ネレイドにはそういう意図はないのだろうな、と、思い直す。

 レオナなどなら、そのままおっぱじめる(・・・・・・)ところだったが、ネレイドなら安心だ。

 

「ああ。うん。入ろうか」

 

 シャワールームに入る。

 ネレイドは、ロッカーを開き、まず帽子をひっかけた。

 そうして、戦闘服であるセーラー服を脱いだ。

 ぐいっ、と上を脱いで、長髪を引っ張り出し、ぱちっ、と留め金を外して、下を脱ぐ。

 思い切りがいい。

 あっという間に、ネレイドは下着姿になる。

 ローライズの、青と白の縞々パンツと、青いスポーツブラが、あらわになる。

 ネレイドは、セーラー服と同じく、スポーツブラも、ぐいっ、と脱いだ。

 靴下――戦闘用装備のそれではない――もくるくると回して脱いで、ロッカーにシュート。

 そのあたりで、ネレイドは司令官を見た。

 司令官は、上着を脱ぎながら、隣のロッカーに服を畳んで収める。

 女体には慣れているが、ネレイドの無防備さには参った。

 なるべくネレイドの裸体を見ないようにしながら、司令官はズボンを脱ぐ。

 その動きで、香ったのか。

 

「司令官、なんだかいいにおいするね」

 

 にひひ、と、ネレイドは笑った。

 今司令官は、トレーニング明けで、汗だくだ。

 そのにおいを、いいにおい、と、ネレイドは言った。

 司令官は、靴下を脱ぎ、きちんと揃えてロッカーに入れた。

 ネレイドは、パンツを、ぽーい、と、ロッカーに入れた。

 

「先に入ってるね」

「……ああ」

 

 司令官は、ネレイドを見送る。

 そうしてから、パンツを脱ぎ、やはり畳んで、ロッカーに入れた。

 ふゥーッ、と、司令官は、息を吐く。

 

「ネレイドはネレイド……ネリネリはネリネリだ……」

 

 挑発の意図はないはずだ。

 いい尻をしていた。

 照り返しによるものか、下着の日焼け跡がついていたのを、司令官は確認した。してしまった。

 

「…………。」

 

 かぶりを振る。

 最近溜まっているかもしれない。

 忙しかったからなあ。仕方ないな。司令官はそう思いながら、タオルで前を隠す。

 シャワールームに入る。

 ネレイドは既にブース内に入っているようだ。

 司令官もそれに倣い、ブースに入った。

 シャワーは、まず頭を冷やすため、冷水からにした。

 熱を持った身に冷水が当たる。逃げ出したくなったが、我慢した。

 完全に勃起してしまっていた愚息が、勢いを失っていく。

 壁に手を突く。

 首裏にシャワーを当てて、体温を下げる――

 

「ひゃっ冷たっ」

 

 ――『ひゃっ冷たっ』?

 司令官は、声の聞こえた方向、後ろを見る。

 全裸のネレイドが、二歩、三歩と下がるところだった。

 

「司令官、水シャワーは風邪ひいちゃうよ。……へへへ。驚かせようと思ったのに、ネリが驚かされちゃった」

 

 へへへ、と、ネレイドが笑う。

 髪の毛は纏められていて、流しきれていない泡が、片方の乳首を隠していた。

 

「……司令官?」

 

 ネレイドは、司令官を見上げて、首をかしげた。

 そういえば。

 司令官は思った。

 ここ数日、誰とも『繁殖訓練』を、していなかったな。

 

 

 

 ●

 

 

 

「……あへ……❤」

 

 

 

 ●

 

 

 

 そうだ。

 ネレイドが、男を知ったあの日から。

 ネレイドは、別の顔を見せるようになった。

 淫蕩な、牝の顔を。

 

「……ネレイド」

 

 声をかけると、はっ、と気づいたように、ネレイドは一歩下がった。

 顔は赤い。

 表情を取り繕いながら、ネレイドは言う。

 

「み、みんなどこ行っちゃったのかな! ネリ、みんなと一緒にいるね!」

 

 がしょん、がしょん、と足音を立てながら、ネレイドは、セイレーンたちが行った方向とは違う方向へと走っていく。

 

「……うーん」

 

 司令官は、ネレイドの頭を撫でていた手を見る。

 以前は、ネレイドが置いて行かれるなどということはなかった。

 ネレイドは周囲を引っ張っていくタイプの、元気印の娘だ。

 おかしくしてしまった――変化させてしまった。

 溜まっていたから。性欲で。

 ……それは罪だ。

 少なくとも、責任はある。

 

「……リリス」

「はい、ご主人様」

「戻ろうか」

「はい」

 

 ブラックリリスの心配げな視線が刺さる。

 ネレイドの様子がおかしいことは、見ればわかるだろう。

 その原因が誰かというのも、誰の前で様子がおかしくなるか、を考えれば分かるだろう。

 

「後悔していらっしゃいますか?」

「いや……いや」

 

 司令官は、二度否定した。

 ネレイドを抱いたことを否定はしたくない。

 だが、『ネリネリ』を失わせた。

 少なくとも、司令官に接する『ネリネリ』は。

 今の彼女は、表面上はいつもどおりであるようでいて、薄皮一枚下に、恥ずかしがり屋の雌を隠している。

 

「うぅーん……ご主人様を困らせるのは、どんな部隊の子でも、良くはないと思うのですが……」

 

 ブラックリリスは、困ったように唸った。

 彼女の立場では、『ご主人様が悪い』とは言い難いだろう。

 だが、ネレイドが悪い――とも言い難いようだ。

 恥ずかしい、顔を合わせられない――という感情を、理解はできるからだろう。

 

「……申し訳ありません。私には、解決案がございません」

「いや」

 

 三度目の否定は、苦笑とともに。

 司令官は、リリスの肩を叩き、言う。

 

「俺の責任だし、俺がなんとかしてみるよ」

「……分かりました、ご主人様。なにかお手伝いできることがあれば、いつでも仰ってくださいね」

 

 うん、と司令官は頷き歩く。

 そうして――

 

「あ」

 

 ――と、わりとすぐに、司令官は言った。

 

「リリス。ちょっと頼みたいことがあるんだけど……マリーとセイレーンに、こっそり連絡を取りたい」

「は、はい。ご主人様。……お早いですね?」

「上手くいくかは分からないけどな。でも、やってみたい」

 

 今の状況は健全ではないから。

 そんなふうに言って、司令官は歩いていく。

 

「……あ。コンスタンツァ……は、俺が連絡するかぁ……誰が申請してたかな……」

 

 

 

 ●

 

 

 

「ぶ~ら~う~に~は~♪ たまねぎが好き~♪」「152ー、シャンプーくれっすー……あぁあ目に! 目に! だれが目にくれと!」「1635から1648まで数珠つなぎで背中洗うっす!」「「「了解っす!」」」「2222、カミソリ持ってないっすか?」「あるっすよー。剃るのやっぱ具合いいっすか?」「タロンのひみつカメラ画角に注意するっすよー」「そのタトゥーいいっすねえ」「ブラウニーでも特徴が欲しいっすからねー」「ブ!」「ぶわぁ――!?」「ナムアミダアザゼル、ナムアミダアザゼル」「変な念仏唱えるのやめるっすー!」

 

 シャンプー籠を持ったネレイドは、困惑した。

 近場の海域の探査帰り――半分訓練を兼ねた探索の帰りだ。

 

「……おや? ネリネリ。申し訳ないっすけど、ちょっと満員っすよ。ヨソ行った方がいいと思うっす」

「う、うん。すごいね。いっぱいだぁ」

 

 シャワーは浴びたいが、今すぐでなくてもいいな、という心境だった。

 だけど、ここはホライゾンの宿舎で、そこをブラウニーが占拠しているのは、どういうことだろう?

 首をかしげると、禁煙パイポをくわえたブラウニーが言う。

 

「今日は全体訓練があったっすからねー。近場の宿舎のシャワー室貸してもらってるんす」

「あ。そういえば、副船長(セイレーン)が言ってたかも……」

 

 だからテティスもウンディーネもどこかに行っちゃってるんだ――ネレイドは、そんなふうに納得する。

 申し訳ないっす、と再度頭を下げるブラウニーに、ううん、と首を振った。

 そうしてネレイドは、イモ洗いの様相を呈するシャワー室を見た。

 多少なら、このブラウニーとおしゃべりでもして時間を潰すところだけど――さすがになー、と、ネレイドは思う。

 

「――あ、そう言えばっすけど、アクアランドの大浴場、完成したらしいっすよ。行ってみたらどうっすか?」

「え? うーん」

 

 ネレイドは首をひねる。

 もうじき完成とは聞いていたけれど――

 

「――でも、完成してからみんなと入りたいなあ、そういうの」

「おっと、そうっすか。そうかもっすね。……そうなると、うーん。ちょっと遠くに借りに行かないと――あ、いや、そうだ。ジムあるじゃないっすか。ウチらの宿舎の近くの。あそこ、ウチらの使用許可降りなかったんで、空いてるかもしれないっすね」

「そうなの? じゃあ、そっちに行こうかなあ」

「借りてるほうなのに申し訳ないっす」

「ううん、いいよ。訓練お疲れさまー」

 

 ネレイドは、手を振って、一度自室に戻る。

 スヴァールバル諸島は北極海にある。

 今の格好で外に出ると、いくらバイオロイドでも寒い――。

 

「……ジムかぁ……」

 

 ネレイドは、首を振り、長いツインテールを揺らした。

 頬はわずかに朱く染まる。

 足早に、ネレイドは自室へ向かった。

 

 

 

 ●

 

 

 

「こちらブラウニー21、こちらブラウニー21っす。ドーリスの娘はアキレウスの元、繰り返す、ドーリスの娘はアキレウスの元」

 

 

 

 ●

 

 

 

 ジムは、スチールラインの宿舎の近場に――利用者が多い、人口が多い場所にある。

 汚れたブラウニーやレプリコンたちが周囲を歩き回っている中を、コートを着込んだネレイドは歩く。

 この分だとジムのシャワー室も埋まっちゃうかも――ネレイドは、わるいなあ、と思いながら、ジムに入る。

 ジムの中は、新築のにおいがした。

 まだ作られたばかりの施設だ。

 汗のにおいが染みつくのは、まだもう少し先になるだろう。

 ネレイドはコートを脱いで、ひょこ、と、トレーニングルームに顔を出してみる。

 そこには、タロンフェザーと、それを監督するマイティRがいた。

 他にも数人のバイオロイドがいるのが見える。

 

「あ゛ぁあ゛あ゛無理! 無゛理゛!!!」

「叫ぶ余裕があります! イケます!!! バイオロイドは力持ち!!! ワンモア!!!」

「こ゛ん゛ぬ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛゛゛!!!」

 

 珍しいひとがいるなぁ、と、ネレイドは思う。

 がしゃん、とバーベルを置いて、ジャージ姿のタロンフェザーは、ぜひー、ぜひー、と息をする。

 マイティRは笑顔で、グッとサムズアップをする。

 

「お疲れ様です! さ、次は脚を追い込みましょう脚! 機動型でも歩くときはあるでしょうからね! しっかり全身まんべんなく追い込みましょう!!!」

「ひぎぃ!!!」

 

 大変だなー、と思いながら、ネレイドはマイティRに声をかける。

 

「こんにちはー。シャワールーム、借りてもいーい?」

「ああ、ネレイドさん。もちろんいいですよ」

「ありがとう!」

「風邪を引かないように気をつけてくださいね」

「うん!」

 

 ネレイドは、笑顔でシャワールームに歩き――

 

「やあ」

 

 ――軽く挨拶をしてくる、汗だくの司令官に出会った。

 

 

 

 ●

 

 

 

 司令官の見る先、ネレイドは一気に顔を赤くした。

 

「え――あ――一緒にシャワーは、ダメだよぅ、司令官……っ」

 

 ネレイドは、長いツインテールを身に巻くように、身を翻した。

 

「待ってくれ!」

 

 と、司令官の大股の一歩が、ネレイドの肩に手を届かせた。

 

「ネレイド、あの日は――すまなかった」

「っ……!」

 

 ネレイドは、身をよじった。

 彼女は、細身の少女であるわりに、驚くほどの怪力がある。

 重装型バイオロイドとして、見た目通りの腕力はしていない。

 だが今のネレイドは、ふらふらとしていた。

 重装型と分類されるパワーで逃げ出すこともせず、止められるままだ。

 

「す、……すまなかったって……言ったって……司令官……」

 

 ネレイドは膝を寄せる。

 戦闘用装備のブーツが当たって、かちん、と小さな音を立てた。

 

「ネレイド。俺は、元気なネレイドが大好きだ。また元気な――『ネリネリ』を、俺は見たい」

「っ、私は、いつでも元気だよ……?」

 

 ネレイドの腰は引けていた。

 胸の前でコートを抱くようにしていた。

 ……司令官は、嘘を指摘しない。

 それは、ネレイドが一番わかっていることだろうからだ。

 

「あ、あの――あの、ね、司令官。イヤな、わけじゃ、ないんだけど――」

「うん」

 

 司令官は、ネレイドの肩から手を放す。

 もじもじとするネリネリの言葉を待つ。

 

「――ちょ、……ちょっと待ってて! ぜったい来るから! 約束するから! ごめんね! 持ってて!」

 

 ネレイドは、そんなふうに言って、コートを司令官に投げて、頭をばっと下げて、走っていった。

 コートだけが、置いて行かれている。

 待ってて、と言われてしまった。

 だとしたら待つしかないが――。

 

「……汗臭くならないかな……」

 

 司令官は、すん、と己の汗を嗅ぐ。

 ――あの日の再現。

 それをしようと思ったが――そのためにマリーとスチールラインを動かし、セイレーンに、シフトの確認も取ったが。

 運動して汗をかくところまでは再現しなくてよかったような気がする。

 司令官は、汗で湿った頬を、ぽりぽりとかいた。

 

 

 

 ●

 

 

 

 戻ってきたネレイドは、またコートを羽織っていた。

 汗だくだ。

 全力で走ってきたのだろう。

 走ってくるにあたって、コートは暑すぎたようだった。

 

「お、おま、たせ、ふぅ、ふぅ……」

「いや……早かったな」

「うん」

 

 タンカで運ばれていくタロンフェザーを尻目に、ネレイドは2枚目のコートを脱ぐ。

 すると、いつも通りの服装――戦闘用装備があらわになる。

 なにをしてきたのだろうか。

 司令官が一瞬悩んだあたりで、答えが見えた。

 ネレイドが、ぺろん、と胸元をめくったからだ。

 そうすると、そこに青色が見える。

 水着の青だ。

 ネレイドはどうやら、ワンピースタイプの水着を、セーラー服の中に着込んできたようだ。

 

「水着なら見えないしえっちな格好でもないもんね!」

 

 そうかな。司令官は思った。そうかも……。

 ともあれ、ネレイドが良いというならそれでいい。

 司令官は、ネレイドと共に更衣室に入る。

 シャワールームは、男女で分かれてはいない――男性は現在司令官だけであるし、そのためにスペースを設けるのは、流石に無駄であるからだ。

 なので、男湯、女湯、という概念も、今はない。

 ネレイドは、コートをロッカーにシュートして、帽子をロッカー扉にかけ、上を脱ぐ。

 水着に包まれた乳房が、ぷるん、とまろび出る。

 司令官は、ロッカーに着替えを入れながら思った。帰り、どうするんだろう、と。

 

「先入ってるねっ」

 

 と、ネレイドは、さっさと行ってしまった。

 新鮮だな――などと思う。

 見せつけるように脱いだりするタイプばかり見ていたから、そう思ってしまったのだろう。

 

「さて」

 

 いい加減、自分でも汗臭い。

 司令官は服を脱ぎ、ジップロックに収め、タオルを腰に巻く。

 そうして、シャワールームに入る。

 ブースのひとつは、既にネレイドが占有している。

 司令官はその隣に入り、ブースの扉を閉め、まずは、と、熱いシャワーを浴びた。

 頭を冷やす必要はない――頭は冷えている。

 しばらく頭頂部でシャワーを浴び、――シャワーヘッドを手に取って、背後を射撃した。

 

「ぅわぷっ」

 

 背後。

 水着姿、髪の毛を結い上げたネレイドが、顔面に放水を喰らって、そんな声を出した。

 こっそりと扉を開けて、驚かせようと迫っていたのだ。

 ――あの時も、こんなふうにできればよかったのだが。

 司令官は、笑みを浮かべながら、思う。

 

「えへへ……悪戯勝負、負けちゃった。気づいてた?」

「ネレイドならきっとなにかしてくると思ってた」

「そっか」

 

 うん、と、水着姿のネレイドは頷いた。

 司令官は、手を差し伸べる。

 ネレイドは、その手を握り、立ち上がった。

 立ち上がったネレイドは、恥ずかしそうに言う。

 

「司令官。……ごめんね」

「いや、俺もだ。ごめん」

 

 司令官は、結い上げた髪の毛が崩れないように、ネレイドの頭を撫でた。

 ネレイドは、くすぐったそうな顔をして、笑った。

 

「シャワー、あびよっか?」

「そうしよう」

 

 司令官は、ネレイドの頭から手を放す。

 ネレイドは、出ていかなかった。

 後ろ手で扉を閉めた。

 

「ネレイド?」

「…………あの、ね? 司令官?」

 

 ネレイドの脚が、司令官が持ったままの、シャワーの湯に当たった。

 

「司令官は……ネリと、あの時のやり直しをしたかったんだよね?」

「あ、ああ」

「……やり直し……したかったんだよね……?」

 

 ネレイドは、シャワーを手に取る。

 そうして胸元に当てる。

 すると、布地が胸に張り付いて、……先端の尖りが、司令官の目に入った。

 

「……ネリも、元に戻るから……また、されても、戻れるから……あのときみたいに……いたずらしてみて、司令官……❤」

 

 息を飲む。

 司令官には、ネレイドが、この上なく淫らに見えた。

 ネレイドの肩に手を伸ばす。

 ぐ、と掴めば、ネレイドの身から力が抜け、胸の中に納まる。

 ごとん、と、シャワーヘッドが落ちて、水圧で暴れた。

 水着の、あらわになった背を抱きしめる。

 ネレイドが背伸びをする。

 司令官は、求めに応じ、唇を重ねた。

 

「ん……❤ はふ……❤」

 

 ちゅう、ちゅうと、ネレイドの唇が音を立てる。

 瑞々しい肌が水を弾く。

 とろんとした顔のネレイドがふらつくのを支える。

 ネレイドの乳房の先端は尖りきって、司令官の胸板を刺激する。

 

「……あのときは、最初、ちゅうからじゃ、なかった気がする……❤ 司令官、いきなりのしかかってきて……❤ めちゃくちゃに……❤」

「やり直しだからって、全部再現することはないさ」

 

 狭いシャワーブースの中。

 司令官は、一度ネレイドを離す。

 床に落ちたシャワーヘッドをかけ直し、それから、ネレイドを見た。

 ネレイドは、壁に寄りかかって、辛うじて立っていた。

 膝が寄れば、意外なくらいにムチムチとした太ももが一本線を作る。

 上目遣いに見上げてくるネレイドの顔横に腕を、肘をついて、壁と身でネレイドを挟む。

 壁ドン、というやつだ。ネレイドの身は、司令官の身が傘になって、ほとんど覆い隠される。

 

「あっ……❤」

 

 追い詰められたネレイドは、期待したような声を漏らす。

 ネレイドは、不安げに、身をよじった。

 だから司令官は、つん、と、脇腹を突っついた。つんつんつつんと突っついた。

 

「あひんっ❤ し、司令官っ❤ ちょっとぉっ❤ なにするのっ❤」

 

 ネレイドが身をよじる。表情に笑みが戻る。

 このぉ、と、ネレイドが言い、ダブルで脇腹くすぐりが来た。

 司令官の腹筋が面白い様相でよじれた。

 司令官は、片腕を壁ドンに使っている。実際不利であった。

 

「あはっ、はっ❤ 司令官、くらえーっ」

 

 ネレイドの十指が複雑に蠢く。

 司令官は、ぶフっ、と、息を吐いた。

 

「ぐ、うはっ、もう、やめ、ネレイド……!」

「やめないよーだ!」

 

 司令官の身が壁から離れる。

 そうしてすぐに、司令官は壁を背にすることになった。

 わはは、という、笑い声が、シャワールームに響く。

 ネレイドに追い詰められる。

 負けそうになる――だというのに、ネレイドはさらに責めを加速させた。

 

「ん❤」

 

 と、司令官の乳首に吸い付いたのだ。

 うおわあ、と、司令官がやや叫ぶ――膝が笑った。

 ちゅ、ちゅう、と、ネレイドは母親の乳房を吸うように司令官の乳首を吸う。

 このままでは開発されてしまう――司令官は、自由になった両手で、反撃のため手を伸ばす。

 水着に包まれた乳房を、下から支える。

 柔らかい乳肉質だ。

 たふ、たぷと揺れる雌の肉だ。

 それだけでは快楽は弱いのか、ネレイドの手指と唇は止まらない。

 水着の下、上向く乳首を指の感触だけで探り当て、くり、といじくる。

 

「ひん❤」

 

 ネレイドが雌の声を出す。

 水着ごと乳首を摘まみ、固定する。

 人差し指と中指に挟まれた乳首は、親指に弾かれ、その充血をより濃くした。

 

「ひれいかんっ、そ、そんな、両方、ずるいぃっ❤」

 

 ネレイドが脇腹にやっていた手を、司令官の乳首にやる。

 吸いと弄りを同時にやろうというのだろう。

 だが、乳首弄りは、司令官に一日の長がある。

 多数のバイオロイドの乳首を弄ってきたのが、司令官だ。

 バイオロイドによっては乳首だけで司令官に負ける。

 その手管を、ネレイドは味わうことになった。

 水着の上から乳首をこね回す。

 複雑に動いていたネレイドの指が硬直する。

 んん、と、乳首をくわえる唇にも力が入った。

 司令官は、ネレイドの乳首を、下に引っ張った。

 ネレイドの唇が乳首を外れる。

 司令官の腰に縋りつくようになって、……タオルを押し上げるそれを目にする。

 刺激されていないため、今だ半勃起という程度の男根を。

 

「ひぁ――あっ❤ は❤ 司令官❤」

 

 それに驚き顔を持ち上げることはできなかった。

 下を向いた乳房が、司令官の、やはり複雑に蠢く十指に襲われたからだ。

 水着の上からくすぐられ、なぞられ、揉まれ、引っかかれる。

 ネレイドの乳首はますます尖りきって、乳輪までもが水着に浮く。

 

「ふんっ❤ ぅうう~っ❤ う❤ うぅんっ❤」

 

 ネレイドの腰が引けて、尻が、狭いシャワールームの壁に押し付けられた。

 ネレイドの水着は、背中の開いたホルターネックだ。

 シャワーの湯が、背筋に溜まっていくのが見えた。

 濡れたタオル越しに、ネレイドの頬が、男根に当たった。

 

「引っ張らないでぇっ……司令官、ちくび、取れちゃうよぉ❤」

 

 柔らかな肉を引っ張って延ばされ、ネレイドは腰をくねらせた。

 じゅふ、と、濡れタオルに息を吹き込む音が聞こえた。

 司令官は、息が荒くなることを自覚する。

 勃起が完全なものになっていく。

 

「……あっ……❤」

 

 ネレイドが、乳首への刺激を、一瞬忘れる。

 縋りついた手指が、司令官の腰に巻かれたタオルを落としたからだ。

 ネレイドの処女を奪った凶器が、あらわになった。

 ――押し倒され、半ば無理に挿入され、胎の中をグチャグチャにされ、泣いても喚いても許してもらえなかった、あの時の。

 

「ひぁ……❤」

 

 恐れ、震える。

 ネレイドの中で、男根は、完全にトラウマになっている。

 それを見るだけで――それを思うだけで、腰が甘く震え、蕩けるのだ。

 

「あっ❤」

 

 司令官が、ネレイドの身を引き上げ、くるりと回した。

 ネレイドの身長は154センチしかない――司令官とは、頭ひとつの差がある。

 腕の中に収められる。

 結い上げられたお団子が、水に濡れて弾け、落ちた。

 髪の先端は床に付く。

 ツインテールに結っていてもたまに地面に付くほどなのだ。

 髪の毛は排水溝側に流れていこうとして、しかし引き戻される。

 ネレイドがつま先立ちになったからだ。

 司令官の手指は脇から水着の中に入っており、水着の中で、乳首をもてあそんでいる。

 伸縮性の高い水着の中。中指で傘が作られ、人差し指と親指が、水分の力を借りて、表面を滑っている。

 

「あっ、や❤ んっ……❤ 司令、官っ……❤」

 

 ネレイドが身をくねらせる。

 悩ましい声が反響する。

 シャワーでは誤魔化しきれない声量が出る。

 水着がめくれ上がり、布地が中央に寄っていく。

 あらわになった乳首は、痛々しいほど屹立していた。

 柔らかな乳房の先端には不釣り合いなほどに堅く。

 

「はぁ……ぅ……❤ あぅ……❤」

 

 司令官は、乳首の苛みはやめ、乳房をぐにゅ、もにゅと揉みしだく。

 乳首のときよりは弱い刺激が、ネレイドの眉をひそめさせた。

 もじ、と、太ももがより合わされる。

 尻が、男根を挟む。

 ネレイドの背筋に沿うように、男根が反っている。

 

「ぁ……うんっ……ああぁ……❤ はっ、あっ……❤ ひぅ、うぅうううっ……❤」

 

 オクターブが上がっていく。

 ネレイドの手が、司令官の手指に合わさる。

 上から押さえつけるように、あるいは、もっとして、と手放させないように。

 司令官の手指が、乳首に軽く爪を立てた。

 

「あっ……❤」

 

 かくん、と、ネレイドの膝から力が抜けた。

 司令官は、予見していたかのように、その胴を抱えて支える。

 

「ネレイド、壁に手を」

「うん……❤」

 

 ネレイドは、壁に手を突き、……そのまま、乳房を押し付けるように、よりかかった。

 彼女は、くい、と尻を掲げて、言う。

 

「……い、入れて……くれるの……?」

「まだかな」

 

 司令官は苦笑して、背中を、つ、となぞった。

 ネレイドが、ひぅ、と声を出し、丸い尻を震わせた。

 司令官は、背筋から、尻の谷間の布地をなぞる。

 手の動きを合わせるようにしゃがんで、ネレイドの髪の毛を踏まないよう慎重に座り込んだ。

 視線は、ネレイドの股間に向かう。

 ほぼほぼ、顔の高さに、ネレイドの股間があった。

 司令官は、人差し指をぴんと立てる。

 そうして、ネレイドの割れ目をなぞった。

 

「ひゃ❤」

 

 しゅり。すり。

 シャワーの中、そんな音をさせるように。

 

「あ、んぁ、し、司令官……❤」

 

 シャワーの音に混じって、わずか、にち、と音がする。

 水着に、汁が染みていた。

 ネレイドの脚は、むっちりとしている。

 健康的な少女の脚でありながら、男を誘う女の脚である。

 その合間に、湯ではない液体が濡れ光る。

 

「ネレイド。脚を開いて」

「え、あ――うん、わか、った……」

 

 ネレイドは一瞬躊躇したが、しかし、求めの通りに股を開く。

 水気で張り付いた水着の股間には、筋が浮く。

 筋の下端――体の前面側には、突起がひとつ出ていた。

 雫が、そこから零れ落ちている。

 司令官は、そこに吸い付いた。

 ごくわずかに、塩素のにおいと味がする。

 

「あっ、ふぁっ、あ❤ ん❤」

 

 水着がめくれ上がった尻を両手で捕まえて、舌を這わす。

 水着の上から、突起を食む。

 司令官の口の中に、シャワーの湯が入ってくる。

 

「やっ❤ 司令官❤ きたない……よぅ……❤ しれい、かんっ、そんなところ、なめないでぇ……っ❤」

 

 司令官はネレイドの言葉を聞き流し、優しく――ネレイドの凝り固まったクリトリスをほぐすように、口を使った。

 刺激のメインは唇だ。

 柔らかく食めば、水着で刺激が減衰し、ネレイドにとってもどかしい刺激になる。

 腰がくねる。

 逃げようとする尻を追いかける。

 

「ひぅ❤ はぁあ❤ やっ❤ しれいかんっ……しれいかぁんっ❤」

 

 じゅっ、と吸えば、声が一音上がった。

 股布に、親指をかける。

 露わになった秘所に、司令官は口づけた。

 

「あ❤ あ、あぁあ~っ❤ わぁ❤ はぁあ❤ やぁあ❤」

 

 健康的な脚に繋がる尻は太い。

 骨盤の張り出しは大きく、女性として魅力的なサイズだ。

 脂肪の乗った尻に、手指を食いこませる。

 男としての欲求が高まっていく。

 両の親指で、秘所を開く。

 そうして、穴の周囲を舌でなぞる。

 

「しれいかん、う、うま、いっ❤ ずるいっ、ずるいよぉっ❤」

 

 ネレイドがつま先立ちになる。

 尻が、くい、くい、と持ち上がるのを、司令官は追いかける。

 きゅう、と、尻たぶに力が入る。

 司令官の舌には、シャワーの湯の感覚と、明らかにそれではない粘液の感触がある。

 濡れている――びしょびしょだ。

 それを加速させるため、司令官は、指を使う。

 唇でクリトリスを、片手で膣穴を。

 ぬち、という音は、眼前でその音を聞く司令官にしか聞こえなかった。

 

「は❤ ぁ❤ あっあっあっ❤」

 

 ちゅ、ちゅ、ちゅ、と、スタッカートを利かせれば、ネレイドの声もそうなった。

 舌先でくすぐった尿道が緩み、じょっ、と音がした。

 その味を、司令官は感じ取る。

 ままあることで、慣れている――が、ネレイドは違った。

 身をよじり、赤くなっていた頬をさらに赤く染め、口を開く。

 

「ぁっ、司令官、ごめっ――ひぁッ❤ し、しれ、かんっ❤ まって❤ あっ❤ 前の、ほう❤ いじるの、いっかいっ❤ やめ❤」

 

 ちゅくちゅくという音は、ネレイドに聞こえるだろうか。

 今は焦っていて、聞こえてはいても、聞いているかどうか。

 ざぁあああああ、というシャワーの音が、それを隠している。

 司令官の指を、膣内がきゅうッと締め付ける。

 クリトリスは舌で磨かれ、ぬらついている。

 ネレイドの脚が、びんッ、と伸びた。

 

「うーっ❤ あぅーっ❤ あぁああああああ❤ わぁあああああああ❤」

 

 泣き叫ぶような声を出して、ネレイドは、立っていられなくなった。

 膝をつき、尻が、司令官のあぐらをかいた脚の上に落ちた。

 シャワーに混じって、黄色く色づいた液体がネレイドの脚を伝った。

 

「あぁ……で、でちゃった……司令官、ごめ……ごめんね……っ」

 

 シャワーを頭から浴びながら、ネレイドは謝る。

 涙を流しているのか、彼女は目元に手をやる。

 司令官は、ネレイドの頭を撫でる。

 そうして、股も撫でた。

 

「ひんっ❤」

 

 濡れた長い髪をかき分けて、司令官はネレイドの首に腕を回す。

 優しく、しかし断固たる力を込めて、ネレイドの首を捕まえる。

 

「あっ❤ ナカっ❤ ぁっ❤ また、ゆびっ❤ ぃんっ❤」

 

 はぁ、あ、と、ネレイドが喘ぐ。

 挿入された指は2本。

 弱所を探る指は、ネレイドを悶えさせる。

 ネレイドは、首に回る腕をつかみ、腰を浮かせる。

 びちゃっ、と、壁に汁がかかる。

 

「やっ❤ あぁあっ❤ ひぁっ❤ 来るっ❤ きちゃう❤ あ゛っ❤ あっそこだめ、ぇっ❤ そこもやだぁ❤ あーっ❤ ひぁあっ❤」

 

 汁を吹く。

 いつの間にか、指が三本になっている。

 上向いたネレイドの口の中に、シャワーの湯が溜まり、がはっ、と、吐き出すことになる。

 ヘコヘコと、ネレイドの腰は上下した。

 司令官の指から逃れようともがいた。

 首に回る腕に爪が立つ。

 司令官の指は、もはや機械的に、ネレイドを責め苛んだ。

 

「ひぁああ――❤」

 

 幾度目か、ブシャアッ、と、潮が壁に当たったのをきりに、司令官の指が動きを止めた。

 ネレイドの腰は、しばらく持ち上がったままだったが、やがて、ぺたん、と、司令官のあぐらの上に落ちた。

 はひ、はふ――と、ネレイドは息を吐く。

 身体は熱を持つ。

 司令官は、ネレイドの脇を持ち、立ち上がった。

 

「ぅ……❤」

 

 くたくたのネレイドを、壁に押し付ける。

 座り込もうとする彼女を、司令官は、下から、ぬっちゅん、と突き上げた。

 体重で、それは深くまで突き刺さった。

 

「あ……!」

 

 ネレイドが、口をぱくぱくと開閉させる。

 宣言もなしの挿入だ。

 

「あぁあああ……っ❤」

 

 ネレイドの頬を、涙が零れ落ちる。

 壁に押し付けられた乳房が潰れる。

 腰に押し付けられた尻肉が潰れる。

 板挟みになったネレイドが潰れる。

 

「し、しれいかぁん……あし……ついてない……これ……❤」

 

 ゆさっ、と、ネレイドを揺する。

 

「あ゛ぁッ❤ わ❤ んぁあああ❤」

 

 ネレイドは敏感に反応する――が、挟まれた身で、爪先が浮いている。

 ゆ゛っさ、と、ぐったりとしたネレイドの身は、重量物として揺れる。

 抵抗は儚く、あっけなく終わり、されるがままになり、終わらされる。

 

「ひっ❤ あ゛ァっ❤ うんあァっ❤ あッ❤ ん゛ンッ❤」

 

 ネレイドにできることは、身を固め、膣奥を容易に突く男根に備えることだけだ。

 つま先が、床に届かぬまま内旋し、内股になる。

 そうすることで、尻が開く。受け入れる姿勢になる――させられる。

 壁に爪が立つ。

 押し付けられた頬が柔らかく変形した。

 

「あ゛ーっ、あ❤ ひっん❤ っひ❤ にゅぅ❤ ひにゅっ❤ ひれいかんっ❤」

 

 二回目の膣は、トラウマになるまで犯された思い出によって、男根を追い出そうと蠢いている。

 男根は、そんな抵抗を無視して、にゅっぽ、にゅっぽ、と、出入りする。

 ネレイドが、ブース壁を叩いた。

 その手を、司令官の手が柔らかく握り、そして、逃がさない。

 快楽の逃げ場がない。

 ネレイドの脚はもがく。

 

「ひんじゃうっ❤ ひんじゃうよぉ❤ ゆぅしてっ❤ おろひてっ❤ おろひてぇえ❤」

 

 喚く唇を、唇が塞いだ。

 

「――――ッッッ❤❤❤」

 

 びぐん、と、ネレイドが大きく震えた。

 唇の中に吐き出された声は、シャワーにかき消された。

 ゴパッ、と、男根にかき出される汁の量が増えた。

 ぬめりはよく、締まりはキツく、ネレイドの膣内は名器であった。

 

「ん゛っ❤ はぅ゛❤ あ゛❤ ん゛ゃ❤」

 

 水着からはみ出た乳首を壁に押し付けるように潰す。

 小刻みに膣奥を突き潰す。

 ネレイドはどこを触っても悶えた。

 水着にしわができる。

 ネレイドは泣きはらす。

 獣の吐息がネレイドの口の中に入る。

 けだものは、だすぞ、と言った。

 ネレイドがそれを理解できたかは定かではなかったが、理解はさせられることになった。

 びちゃッ、と、膣内に、精液がまき散らされたからだ。

 

「わッ――――あ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛~~~~ッッッ❤❤❤」

 

 びとんッ、びたたッ、と、重ったるい粘液が、子宮口に噴射されていく。

 ネレイドは、半ば白目をむきながら、己の胎がべこべこと動くのを自覚した。

 必死で飲み込んでいる。

 突きほぐされた子宮口は、困惑しながらも、それを飲み込んでいく。

 そうするのが自分の役目だと、本能で分かっているかのように。

 だが、飲み下すには重すぎ、熱すぎる。

 ごぶッ、と、結合部から、黄濁した精液が漏れる。

 司令官の丸まった背に、シャワーがかかる。

 床に落ちた精液が、湯の熱で固まった。

 ネレイドの腕が、だらん、と垂れる。

 司令官は、ネレイドの脇に手を入れ、持ち上げ、男根を引き抜く。

 司令官は、ゆっくりと、シャワーブースの床に、ネレイドを置いた。

 ネレイドは、壊れた人形のように、手足を投げ出す。

 

「あ……ぇ……❤」

 

 ごぼびゅッ、と、膣から精液が溢れる。

 舌はだらんと垂れて、目じりからは涙があふれる。

 内ももは未だにぶる、ぶるッ、と震えている。

 リフレインする。

 ネレイドの無様な姿は、以前犯したその日そのままの姿であった。

 

「…………。」

 

 司令官は、ネレイドの腰を持つ。持ち上げる。脚を持つ――

 

「あぇッ!?」

 

 ネレイドの背が反る――芯が入ったかのように。

 ちょろっ、と、尿道口から液体が漏れた。

 

「あっ! ア❤ あ゛――ッッッ❤❤❤ あぇッ❤ ひぎゅッ❤ んひっィッ❤ ひぃぁあ゛――ッッッ❤❤❤」

 

 シャワーブースから、雌声は絶えず。

 びとんッ、べとんッ、と、雌を打擲する音も絶えない。

 狭いシャワールームに男女ふたり、なにが起きているかは、誰だって分かるだろう。

 

 

 

 ●

 

 

 

 ゴォーッ、と、音がする。

 ドライヤーの音。ネレイドの長い髪を乾かす音だ。

 

「あぅ~……」

 

 椅子の上。

 バスタオルを羽織って、体育座りをしたネレイドが、顔を覆っている。

 司令官はその後ろに立ち、髪をくしけずりながら、髪を乾かしている。

 

「ひどいよぅ、司令官……なんで、あ、あんなにするの……」

「……ごめん」

「お、おもらしまで、しちゃったし……水着、べろべろだしっ……も、もう、あの水着、着れないよう」

 

 司令官には、ごめん、と繰り返すしかなかった。

 ネレイドの髪は長く、座った状態では、床について汚れてしまう。

 だから、髪を結い上げ、ひと房ひと房をばらしながら乾かしていく作業になる。

 

「……あ」

「どうした?」

「な、な、なんでもない。ネリが、自分でなんとかするっ……」

 

 ネレイドは、股間を押さえ、周囲を見た。

 垂れてきたのかな、などと、司令官は思う。

 一応というか、最後にかき出してはおいたのだが、量と回数が――だ。

 ネレイドは、ハンドタオルを股間に押し当て、はぁあ、と、息を吐く。

 

「しれーかんは、ひどくて、ずるい」

「……その通りだ」

「私は、こういうの初めてで……なにもわかんないのに。恥ずかしがる暇もなかったし……」

 

 ネレイドは、首だけで振り返り、唇を尖らせる。

 

「あの日……司令官、ネリを置いて、帰っちゃったでしょ」

「う。……そうだったな」

 

 ネレイドを犯してしまった日――あの日は、少々やりすぎた。

 執拗にセックスをしてトラウマを植え付けておいて、……ヨアンナたちが到着したとの報を受けて、最後はコンスタンツァに、ネレイドの介抱を頼んだのだ。

 それはやはりよくなかったよな、と、司令官は反省している。

 

「……でも、今日は、目が覚めるまで一緒だったし……」

 

 えと、と、ネレイドは、言葉に迷い、しかし、言う。

 

「……今日は、ずっと一緒にいてくれるんでしょ……?」

 

 ……司令官の手は、ゆっくりと、ネレイドの髪をくしけずる。

 意識的にゆっくりになる。

 白夜のスヴァールバル諸島は、いまだ明るく。今が既に夜だと言うことを忘れさせる。

 

「ネレイドも、明日は、シフトも入っていないんだよな?」

「……うん」

「今夜は寝かさない」

 

 端的な宣言。

 ネレイドは、ぞく、と、背筋を震わせた。

 きっと事実になるだろうと、ネレイドは悟る。

 一晩中、胎に種を植え付けられてしまう。

 ネレイドは、股に当てたタオルが、濡れるのを感じた。

 

「……うん……❤」

 

 

 

 ●

 

 

 

 ネレイドの部屋まで横抱き(お姫様抱っこ)で歩く。

 ネレイドの腰が抜けている――という主張――のためだ。

 時刻は既に21時を回っている。

 周囲には寒風があり、出歩く者は少ない。

 そしてわずかにすれ違った者も、抱かれるネレイドを見て、察した顔をして、手を振る程度にとどめて、去っていく。

 コートに二重に包まれたネレイドは、あったかいね、と、笑った。

 ネレイドたちの宿舎は、閑散としている。

 カフェホライゾンのメンバーは、明日の仕込みをしているのか、あるいは連絡を取ったセイレーンが気を利かせてくれているのか、まだ帰ってきていない様子だ。

 司令官は、ネレイドをゆっくりと降ろした。

 腰が抜けていたのも、ようやく据わったようだ。

 ネレイドは、ちょっとガニ股になりながら(司令官は大変申し訳なく感じた)、自分の部屋のパスを入力して、扉を開けた。

 ネレイドはコートを脱ぎ、それから、司令官のコートを預かる。

 ハンガーにかける最中、動作があった。

 短いスカートの尻を隠す動作だ。

 司令官の股間にたぎるものがあった。

 だが、いかな無敵の司令官とはいえ、ネレイドには数発射精しており、我慢ができた。

 ネレイドは、頬を赤くしながら、洗濯籠に、自分の着替えを入れる。

 そうして、……意を決したように、司令官へ顔を向けた。

 

「し、司令官、ちょっとあっち。あっち向いてて?」

「ああ、分かった」

「すぐに、着替えるから!」

 

 衣擦れの音が、すぐに聞こえてくる。

 それから、洗濯籠に、衣服が叩き込まれる音が。

 多分今ネレイドは全裸だな――などと、司令官は思う。

 全裸になったネレイドは、ロッカーを開き、ごそごそと、なにかに着替えているようだ。

 なにかな、と、楽しみに思う。

 勝負下着というやつを、ネレイドも持っているのだろうか。

 答えは、すぐに来た。

 

「い、いいよ、――ご、主人、さま」

 

 ご主人様呼びに、おや、と、思う。

 振り返った司令官の目には、顔を真っ赤にして立つ、ネレイドの姿があった。

 その服装は、カフェホライゾンの制服だ。

 

「カフェホライゾン、です。美味しいコーヒーや素敵なデザートもあります……なんて……あの……えへ……」

 

 カフェホライゾンの制服は、オルカ号らしい布面積をしている。

 襟から出るのは二本のヒモだけで、その紐が辛うじて乳首を隠している。

 紐は胸下のバンドに繋がる。それは、胸をむしろ強調するように胴を一周している。

 二の腕の半ばまでのロンググローブと、太ももの半ばまでのソックス。

 股間を覆うのは、骨盤に引っ掛けるように着用されたフリル付きの下着で、その上に、フリル付きのちょっとしたエプロンがかかっている。

 頭頂部には、フリル付きのカチューシャ、ヘッドドレスがあった。

 

「……なんで、カフェホラの制服を?」

「だ、だって……この服、えっちなことをするときの服、みたいだし……」

 

 それに、と、ネレイドは続ける。かわいいと思ってほしかったから。

 

「えへ、……どう、ご、ご主人様」

「最高だ。ネレイドがそんなことをしてくれるとは思わなかった」

「じゃ、じゃあ、いたずら、成功かな? やった」

 

 顔を真っ赤にしながら、ネレイドは笑った。

 そうして、彼女は、自分から、歩み寄ってくる。

 司令官もまた、歩み寄った。

 抱きしめあう。

 司令官の胸の中に納まったネレイドは、小さく、呟くように、言った。

 

「す、……き、だよ、司令官。ほんとに」

「俺もだよ、ネレイド」

「……なんで、さらっと言っちゃうの、しれ――ご主人様はっ」

「慣れ……かな……」

 

 告白されることも、それに好意を返すことも慣れている――と言うと、あまり良くないような気もしてくるから不思議だ。

 不誠実であることだけは避けようと、司令官は思う。

 

「慣れちゃってるんだ……じゃ、じゃあ、こ、こんなこと、も?」

 

 ネレイドは、抱きしめの腕を緩め、司令官の背を撫でさする。

 司令官は、ネレイドと同じ手管を、より卓越した技量で行う。

 背筋を撫でられたネレイドが、びくん、と震えた。

 

「はぁ……❤ はぁ……っ❤ ご主人、さま……❤」

 

 休憩を挟み、外を歩き、ネレイドの身の熱は一度鎮火している。

 しかし、司令官の指には、汗の感触があった。

 熱がある。

 

「ご主人、さまと一緒にいると、すごく楽しくて、一杯、幸せになるんだ――❤」

 

 熱に浮かされたような言葉を、ネレイドは発する。

 

「ご主人様、も、ネリと一緒にいたら、幸せだと、いいなぁ……❤」

「……幸せだよ。ありがとう」

 

 司令官は、ネレイドの尻に、指を這わせる。

 ネレイドがつま先立ちになる。

 尻肉がぷるぷると震える。

 ネレイドの下腹に、勃起した男根が押し付けられた。

 

「っ……❤」

 

 ネレイドは、司令官のズボンをくつろげた。

 そうして、両手が男根を這う。

 ネレイドの両手でも、男根は包み切れない。

 おっかなびっくり、ネレイドは、手袋越しにと言えど、初めて手で男根に触れる。

 

「あつ……❤」

 

 尻を撫でられながら、ネレイドは、そんなふうに言った。

 エプロンに、先走り汁が零れ落ちた。

 

「へ、へんなにおい、する……うう……❤」

 

 ネレイドの顔が落ちていく。

 司令官の手が、尻から離れ、背、肩、首、耳、と移動した。

 ネレイドは、司令官の前に跪き、そうして、男根を見上げた。

 

「ほゎ……❤ す、んっ……さっき……あらったんだよ、ね、ごしゅじんさま……❤」

 

 ネレイドは、そんなふうに疑問する。

 先ほどシャワーを浴びてきた。

 雌汁と雄汁の残り香はない。

 ただ、新たに、雄のにおいが沸き上がっているだけだ。

 それを、ネレイドは嗅ぐ。

 嗅いで、顔を赤くする。

 膝立ちになった股が、きゅ、と寄った。

 

「ふ……ん……すぅ……はぁあ……❤」

 

 鼻先が、幹に触れる。

 口が半開きになる。

 のしかかるように、体重がかかる。

 司令官が、ゆっくりと、後ろに下がる。

 ネレイドは、四つん這いになって、目を閉じたまま、それを追った。

 司令官がベッドに座れば、ネレイドは、司令官に膝の上に乗って、男根の根元に、顔を埋めた。

 

「ね……司令官……ど、どうしたら、いいのかな。えと、痛くしないようにして……気持ちよくなってもらう……って……」

 

 おしえて、と、ネレイドは言う。

 はぁ、はぁと、荒い息がかかる。

 

「あの……ぁな……えと……おま……こ、みたいに、してあげたら、いいの、かな……? ぬちゅぬちゅして……ぐちゅぐちゅして……? 手で?」

 

 手袋をつけた手と柔らかな頬が、男根を挟む。

 根元に口をつけるほどにしながら、ネレイドは上目遣いに、司令官を伺う。

 

「あの……お口でするのって……ほんとう? お口なら、ぬちゅぬちゅ、ぐちゅぐちゅ、できるよね……?」

「することもあるが……無理することはないよ、ネレイド」

「う、ううん、無理じゃないよ、ご、ご主人様。してあげたいの……そ、それに、さっきは、私が舐めてもらったからっ……」

 

 ネレイドは、男根に舌を這わせる。

 必死な顔だ。

 手で男根の根元を固定し、ぺろり、ぺろり、と、舐めとる。

 くすぐったさに、司令官の腰は震えた。

 快楽と言えるほど強くはないが、しかし、必死さは伝わる。

 

「やりかた、おひえて、ひれいかん……っ❤」

 

 奉仕心の発露の仕方が分からないらしい――ネレイドは、男根に唾液をまぶすように舌を動かすのを繰り返す。

 どう言っても、おそらくやめないだろう。

 仕方ないな、と、司令官は、ネレイドを導いてやることにする。

 

「くわえて、しゃぶってくれるか?」

「っ、うん❤」

 

 ネレイドは、身を伸ばし、上から男根を覗き込む。

 ふ、と息を吐き、覚悟を決めて、彼女は亀頭を*勢いよく*くわえこんだ。

 歯が当たった。

 

「んぬ」

 

 司令官は尻の穴に力を入れて勃起を維持した。

 

「歯は……当てないようにな、ネレイド」

「ひょ、ひょめんにゃひゃい」

 

 くわえたまま、ネレイドは喋る。

 歯に唇をかぶせるようにして、んぷ、と、亀頭を飲む。

 そうして、次はどうしたらいいの、という視線が来た。

 

「吸ったり……口の中で舐めたり……かな」

 

 ネレイドは、小さく、こくん、と頷いて、じゅる、と、男根を吸った。

 そうして、喉の手前まで飲み込んで、口を開いて息をして、ずじゅるーっ、と吸う。

 ヘッドドレスが揺れる。

 れろれろと舌が裏筋を刺激する。

 

「ほれれ、いい?」

 

 ネレイドの言葉に、司令官は頷いた。

 ネレイドは嬉しそうに目を細めた。

 はぷ、と、奥までくわえて、舌で刺激しながら、吸いながら、口を引き抜く。

 亀頭が出るくらいまで吸ったら、また奥までくわえる。

 その繰り返しをされる。

 うぇ、と、ネレイドはえづく。

 単純な動きだが、献身的である。

 呼吸が苦しくなったのか、亀頭だけをくわえながら、裏筋をちろちろと舐められる――数呼吸の休憩のあと、ネレイドはまた動き出す。

 

「はぷっ、ん、ぁぷっ❤ じゅるるるる~~っ……は、ぁぷっ、ん、じゅるるるるる~~っ……❤」

 

 根元を両手で捧げ持つようにしながら、ネレイドは繰り返す。

 ネレイドの唇が伸びる。

 いつも勝気な笑みを浮かべている唇は、淫蕩に伸びている。

 ネレイドの瞳は陶酔している。

 

「いい、ぞ、そのままっ……」

 

 我慢は効く。

 司令官が耐えられないほどの野獣的なフェラチオをする者たちと比べれば、その技量はいかにも拙い。

 だが、射精できないほどではなく、我慢する理由もなかった。

 ネレイドの眉が立つ。

 両手の中で、幹が太くなったのを感じ取った。

 

「ん、あぶっ、ぐ、……じゅるりるりゅるるるるる~~~~……っ❤」

 

 必死になって、ネレイドは男根を吸う。

 可愛らしい唇が下品に伸び、吸い付き――最後に鈴口を吸った。

 ネレイドの耳に当てられていた手に力が入った。

 びゅッ、びゅるッ、と、ネレイドの顔面に、黄濁した濃い精液が降りかかっていく。

 

「わあ、ぁっ……ひゃ、ちょ、司令官っ……❤」

 

 顔面を、精液がパックしていく。

 目元、鼻、前髪、口元、頬、首、胸元。

 男根は跳ねながら、ネレイドを汚しきった。

 

「……す、すごい量……❤ さっき、ネリとえっちしたのに……。すごいね、ご主人様……❤」

 

 ネレイドは、顔にかかった精液を、指でこそぎ落とす。

 司令官は、枕元に置かれているウェットティッシュを発見し、それをネレイドに渡した。

 ネレイドは、それを受け取る前に、指にこびりついた精液を見て、……ぺろっ、と舐めて、うぇえ、という顔をした。

 

「……美味しくない……」

「そうだろうな」

 

 笑いながら、指揮官は言う。

 ウェットティッシュで、まずは目元を拭いてやる。

 優しく、頬、鼻の頭、口元。二枚目を使って、首、胸元、と拭いてやる。

 ネレイドは、やや足を崩した正座のまま、拭かれるがままだった。

 

「……ネリのナカに、あんなに出してたんだ……おなか、重いもんね。まだ……❤」

 

 陶然とした顔で、ネレイドは言う。

 

「司令官の、……えと、ご主人様の、おちんちん……さん、何回も、あんなに出せるの……? すごいね……❤」

「ああ、……まあ」

 

 たくさん。

 8人を満足させることができる程度には回数が撃てる。

 ネレイドは、ぶるり、と震えて、鈴口に、媚びるようなキスをした。

 

「おちんちんさん、……出してもいいけど、乱暴は、もうダメだよ……❤ ずこずこされたら怖いから……❤ あたまのなか、真っ白になっちゃうから……❤」

 

 ちゅ、ちゅ、と、ネレイドはキスを落としながら言う。

 びくん、と、男根が震えて、先端から、精子混じりの先走り汁がこぼれた。

 

「あ❤ せーし、また出て来たね……❤ 出し残ししないようにしてね、ご主人様……❤」

 

 ネレイドは、それを舐めとる。

 んぅ、と、苦い顔をしつつ、雫を飲み下す。

 こく、こくん、と、日焼けした喉が動いた。

 

「……ね、ご主人様……ネリネリに、つぎ、なにしてほしい? ネリね、なんでもするよ……❤ ご主人様……❤」

 

 ネレイドが、司令官のシャツの下に、顔を突っ込む。

 柔らかな乳房が、男根を挟む――ネレイドは、司令官のへそを舐める。

 腰が持ち上がったことで、その尻の下、床が司令官の目に入った。

 ネレイドの尻の下には、水たまりができていた。

 司令官は、今更のように、ネレイドの香りを感じ取る。

 新築のにおいの中に混じる、彼女のにおいを。

 

「ネレイド」

 

 呼びかけながら、司令官は上を脱ぐ。

 ヘソにキスをするネレイドが、んぅ、と言った。

 

「立ってくれ」

「え、……うん……はい❤」

 

 ネレイドは、お願い通りに立ち上がる。

 そこで初めて、己の足元に水たまりがあることに気づき、あっ、と声を出す。

 濡れ光る内股を恥ずかしげにエプロンで隠し、顔を真っ赤にして、下唇を噛む。

 司令官も立ち上がり、ベルトを外した。

 ズボンを脱ぎ、下着を、靴下を脱ぐ。

 司令官は全裸になった。

 どちらが卑猥な格好をしているか――と言えば、ネレイドの方であったが。

 

「っ……❤」

 

 司令官は、ネレイドを軽く抱き上げ、唇を落とした。

 ネレイドはつま先立ちになり、背伸びをして、唇を捧げる。

 ネレイドは、男根を両手で握った。

 そうして、裏筋を撫であげるように、手でしごく。

 ちゅ、ちゅ、と音がする。

 それは唇が立てる音であり、先走り汁が指に絡む音でもあった。

 

「ん❤」

 

 司令官の指が、布地からはみ出た乳輪をなぞった。

 くり、かり――布地を押し上げる乳首が、入念に焦らされる。

 

「はぁ、ご主人様、ネリ、さっき、おちんちんくわえたのにっ……ん、ん❤」

 

 司令官は気にしない。

 皆で乱れるときは、そういうこともあるものだ。

 ネレイドの舌を捕まえて、絡ませあう。

 

「ん❤ ふぅ、ん❤ はふ❤ ご主人、さまぁ……❤」

 

 甘えた、甘ったるい声を、ネレイドは出す。

 手コキされる男根は凶悪さを増していき、ネレイドを食いたい、食らいたい、と震える。

 覚悟をさせる。

 これから入るものを触らせ、その形と熱量を確認させる。

 

「はぁ、ぅ❤ おっき……❤ すごい……❤ おとこのひと、だぁ……❤」

 

 男女の性差を、ネレイドは理解する。

 司令官が男であることと、己が女であることを、だ。

 エプロンの下で、ネレイドは膝をより合わせて、自らを慰めている。

 ぷぁ、と、唇が離れた。

 溢れたよだれでべどべどになった口元を晒しながら、ネレイドは、荒い息を吐く。

 

「……ご主人様ぁ……❤」

 

 切なそうな表情を受け、司令官は、ネレイドを抱き上げた。

 ベッドにネレイドを仰向けに横たえる。

 ネレイドは恥じらい、顔を横に向けながら、しかし股を開く。

 エプロンが、ぴったりと、内ももに張り付いている。

 ネレイドは、それを、ぴらり、と、両手で持ち上げた。

 黒い下着が――恥丘を辛うじて覆うだけの、セックス用下着があらわになった。

 

「ネリ……お腹の奥、むずむずする……❤」

 

 司令官は、がちがちに勃起した男根で、ネレイドの持つエプロンをめくり上げた。

 それ以上、挿入の求めは必要ない、とばかり、司令官はネレイドの唇を唇でふさいだ。

 ネレイドの腕が、司令官の首に絡む。

 

「ぁむ……❤ ん、ちゅ❤ しゅき……❤ ごしゅじんしゃま……❤」

 

 黒下着がズラされる。

 まだ男根を数度しか飲んでいない、雌としての開花を未だ待つ秘所があらわになる。

 そうして、先端が、ゆっくりと、うずまっていく。

 

「しゅき……❤ すき……❤ ちゅう……❤ すきぃ……❤」

 

 ネレイドの内ももが震える。

 先ほど受け入れさせられたものを、今度は自ら受け入れていく。

 

「あぁ❤ あぁあ……❤ あふ……ァ……❤」

 

 ネレイドの膣内が、ねっちりと男根に絡む。

 とぷとぷと、愛液が溢れていく。

 はしたなく濡れそぼった穴を、逞しく勃起した男根が貫いていく。

 

「えっち……❤ えっちだぁ……❤ これ……❤」

 

 ぬちゅん――と、膣奥に亀頭が触れる。

 

「はぁあ……❤ わ……わ……❤ ふわぁあ……ッッッ❤❤❤」

 

 ゾワッ、と、ネレイドの全身が泡立つ。

 ゆっくりとのけぞって、芯を通されたことを、全身が理解していく。

 

「は、いって、る……❤ ナカにっ……❤ 奥までぇ……❤❤❤」

 

 ぷぢゅ、と音がして、愛液が溢れかえる。

 踏まれたスポンジじみている。

 ネレイドの全身には汗が浮く。

 ……汁気が多い。絡んだ手足すら、ぬちゅり、と音を立てる。

 はっ、はっ、と、ネレイドは浅い呼吸を繰り返す。

 

「ネレイド」

「うんっ……ごしゅじんさまぁ……❤ ありがと……❤ いっぱい、だぁ……❤」

「……ネレイド」

 

 司令官の声が、困った、という色を帯びる。

 ネレイドは、潤んだ瞳で、下を――結合部を見た。

 男根の幹が、余っていた。

 え、と、ネレイドが、腰をくねらせる。

 

「やっ……全部、全部入れてよ、司令官❤ ご主人様ぁ❤ ネリ、大丈夫だから❤ 遠慮しないで……❤」

 

 ネレイドが、脚を使って、腰を引きこんでくる。

 ぬ、と、司令官が唸り、耐える。

 

「だいじょうぶ……❤ ネリね、おなかの奥突かれたら、なにもわからなくなっちゃうから……❤ やっていいんだよ、ご主人様……❤」

 

 えへぇ、と、ネレイドは、とろりと笑う。

 司令官の背中に手を這わせ、愛撫する。

 司令官のための汁があふれ出る。

 自ら奥をこね回し、甘く絶頂を繰り返す。

 

「ぐちゅぐちゅって……❤ ねー……❤ しれーかん……❤」

「……分かった。少しづつ、な」

 

 先ほどねじ込んでおいての言葉ではないが――。

 司令官は、ぐりゅん、と、ネレイドの奥を嬲った。

 

「あふ❤ はぁふぅ❤」

 

 じょぱっ、と、汁が噴出した。

 泉のように――などという慎ましさではない。

 ぐりゅん、ぐりょん、と嬲られるのに合わせて、ネレイド自らも腰をうごめかしている。

 自らの奥を、広げるように。

 

「はぁっ、あ❤ しれいかん、の❤ ごしゅじんさま❤ かったいよぅ❤ ごりごり、してくれてる❤」

 

 膣が伸ばされる。

 幹が沈んでいく。

 みっちゃり、みちょり、と、ひだが絡む。

 引きはがされても諦めず、形を覚えようとする。

 

「もっと❤ もっと❤ もっとぉ❤ もっともっと❤」

 

 ぐちゅん――と、司令官の下腹に押し付けられて、大陰唇が歪む。

 

「あ――はぁっ❤ はーっ❤ はぁーっ❤」

 

 ネレイドの吐息に、余裕がなくなる。

 かり、と、司令官の背中に爪が立つ。

 脚は抱き着きを深くするため、ベストポジションを求めて何度も組み変わる。

 夢見心地の声が、室内に響く。

 子宮は、既に精液を貰ったような動きをしていた。

 

「だいじょぶ……❤ は、っは、だいじょぶ……だからっ……❤ ちょっと……わけわかんなくされてるだけぇ……❤❤❤ おまんこ、奥ぅ……ぐにぐにされて……ダメになってるだけ……❤❤❤」

 

 ネレイドは、うわごとのように、そんなことを言った。

 

「えっち、すごい……❤ すごかったけど、もっとすごいよぅ❤ しれーかんのおちんちんって、すっごい……❤❤❤」

 

 司令官は、これが初めてのセックスであるかのように、ネレイドの準備が本当に整うのを待つ。

 

「これ、入れてくれた、だけなのに……ネリ、しんじゃうって、わかる……❤ しれ――ううん、ご主人様の、ものにされちゃうんだぁ……❤」

 

 意図してか企図してか、無意識にか不注意にか、ネレイドは、セックスの素晴らしさを、口にする。

 

「ネリね……ダメかも……❤ ご主人、さまに、会ったら……これから、きっと、おちんちんのこと考えちゃう……❤ ごめんね……❤」

 

 みっちりと、密度の高いひだが、司令官のカリ首の裏にまで回った。

 ネレイドの膣内が、形を覚えた。

 

「も❤ もとに❤ もどれない❤ かわっちゃ、った❤ ご主人様の、こと、覚えた、ぁ❤」

 

 れろ、ちろ、と、舌が唇から覗く。

 司令官は、それに誘われ、淫語を吐き続ける唇を塞ぐ。

 んふー、んふー、と、鼻息が聞こえる。

 れろ、れ、と、舌が積極的に絡み合う。

 唾液がネレイドの口端から溢れていく。

 ネレイドは、頭ごと口を動かし、深く口づけ、呼吸を思い出したように、離れる。

 

「ひれーかん……しゅき……❤ だいすきぃ……❤ えっちしてぇ……❤ ネリネリのこと、ダメにして……❤」

 

 ネレイドが、自ら腰を引き抜いた。

 膣奥、子宮口はぬっちょりと鈴口に吸い付き離れない。

 引き抜かれていくことで、ひだの密度が上がっていく。

 ぷりゅん、と、男根のカリ裏に張り付いていたひだが、ついていけずに弾けた。

 司令官は、ネレイドに再度挿入する。

 腰を引けないよう、ベッドに押し付ける。

 ごりゅん、と、奥が押し込まれ、ネレイドは跳ねた。

 

「あ、あぁ~~っっっ❤❤❤ それっいっぃいっっっ❤❤❤」

 

 ブちゃっ、と汁が噴出する。

 結合部はグチャグチャで、ヒクヒクと震える――全身と同じように。

 

「あっ❤ えっち❤ えっちすごいっ❤ ぃい❤」

 

 ネレイドの身から、汗がどっと噴き出した。

 

「しれーかぁん❤ しれーかん❤ しれーかん❤ えっち❤ えっちしてぇ❤ いまの、もういっかいぃ❤」

 

 司令官は、求めに応じ、少しだけ引き抜いて、とちゅん、と奥を突いて、ごりゅりッ、と抉った。

 反応は、劇的だった。

 

「あっぉお゛っ❤ わ゛あぁあああああああ❤❤❤」

 

 ネレイドはほとんどブリッジの姿勢になる。

 対して、司令官は身を起こす。

 男根が膣内で反り返りを強くする――のけぞった腹、形のいい臍を、裏側から男根が押している。

 浮き上がったネレイドの腰を、司令官はつかむ。

 ネレイドの尻には、ぐぐっと力が入っていた。

 つま先がベッドの外へ行く。

 ぴーんと伸びて、収まらない。

 

「はぁ゛~っ❤ おへ❤ はっ、ひぇ❤ えぇうううう❤ う゛ーっ❤ う゛ーっ❤」

 

 腰をうねらせ、自ら膣奥をこね回し、ネレイドは悶絶する。

 腹筋がびくびくと跳ね回る。

 

「く、くるっ❤ またくる❤ ぅうう❤ たすけて❤ たすけ❤ たしゅけてぇえ❤ しれーかぁんっ❤❤❤」

 

 膣内の締め付けは強く、無茶苦茶であった。

 司令官は、それを引きはがした。

 ネレイドの腰を固定したまま、自らの腰を動かし、ごりゅんごりゅんと奥をこね回したのだ。

 ぶしゃっとハメ潮を吹く。

 がっくんッ、と痙攣する。

 ネレイドは白目をむいた。

 

「あがっ❤ ア❤❤❤ ア゛ッ❤ はわっ❤ わァあ゛❤❤❤」

 

 ごりゅん――ぞりゅっ――ぶちゅッ――ごりごり――どちゅんッ。

 ネレイドは、頭で身を持ち上げた。

 シーツを引きちぎらんばかりに掴んで、悶え、ああああ、と汚らしく叫ぶ。

 

「ふびゃっ❤ あ゛ァあ❤ あ゛ーっ❤ あ゛ぁーっ❤」

 

 猫のように身を柔らかく、ネレイドは身をよじって、枕に顔を埋めた。

 くぐもった叫びを聞きながら、司令官は、カリ首で膣内を削り落とした。

 

「❤❤❤」

 

 引き抜きはねっとりと行われた。

 ぬっちゃりと、汁とひだがかき出されていく。

 押し潰された膀胱から、しょろっ、と、小水が漏れた。

 ばし、ばし! と、ネレイドが、シーツを叩いた。

 背中に力が入って、肩甲骨が浮くのが見えた。

 先ほどよりも少しだけ引き抜いてから、突き、そしてこね回す。

 

「あ゛! わ~~~~ッ❤❤❤ ァ゛~~~~っっっ❤❤❤」

 

 そして、それを連続する。

 

「ひぃぃいいいいん❤❤❤ ぃいいいい❤❤❤ やぁあああああああ❤❤❤」

 

 徐々に。

 徐々に、司令官は、ピストンを早くしていく。

 

「やぁっ❤ あっ❤ あ゛ァっ❤ あっあぁ❤ あーっ❤ ふぁーっ❤」

 

 膣口が泡立つ。

 結合部が分からぬほどにぐちゃぐちゃになっている。

 栓が抜けたように汁が溢れている。

 ネレイドは、汗だくの脇をあらわにし、髪を掻きむしる。

 司令官は、その手を優しく取り、つなぎ合わせ、ベッドに押し付けた。

 

「はぁーっ❤ はひーっ❤ ぐちゃ❤ ぐちゃ❤ あぁーっ❤」

 

 腹が、脇腹が、内ももが、ふくらはぎが、指先が、おかしな痙攣を続けている。

 茹でられたように朱い頬。涙は滂沱の量で、鼻水まで垂れている。

 乳房を縦に走っていたバンドは両方とも外れ、乳首があらわになっている。

 めくれ上がったエプロンは様々な汁で汚れ、二度とエプロンとしては使えまい。

 ひどい有様のネレイドは、目を幾度か瞬かせ、涙を流す。

 司令官と目を合わせ、恥ずかしそうに、へにゃりと笑った。

 手を、ぎゅっと、握り合う。

 

「はぁーっ❤ あー❤ し――しれ、かん❤ ごしゅじん、しゃま❤ だ、だいじょぶ❤ だからね❤ ごめん、ね❤ な、なれてない、だけだから❤ おなか、きゅーってなってる、だけだからっ❤」

 

 明らかに大丈夫ではない有様で、ネレイドは言う。

 あからさまに無事には終わらないと分かっていながら。

 

「おねがい❤ さ、さいご、まで❤ ね❤ ごしゅじんさま❤」

 

 司令官は、ネレイドの手を握る。

 そして、握り返してくる力を感じる。

 司令官は、早いペースで、腰を振り始めた。

 

「あ❤ ――ハァッ❤ ア❤ ああぁぅ❤ アっ、あァあっ、あっあっあっあっあ❤❤❤ あっあっああっあっ❤❤❤」

 

 ネレイドが、また言葉を失う。

 暴力的な快楽を与えられ、また飛ぶ。

 

「あ゛ァっ、お゛っ、んんぉ❤ お゛ーっ❤ んお゛ーっ❤」

 

 声が獣じみる。

 いよいよ恥じらいを失い、ネレイドは雄たけびを上げる。

 ネレイドは既に限界を超えている――司令官もまた、限界を超えようとしていた。

 く、と、司令官が、ネレイドを深く抱く。

 ネレイドはめちゃくちゃにむしゃぶりつく。

 そうして、最奥で、司令官は射精した。

 雌の求めに応じた射精は多く、サービス過剰で、雌を追い詰め、押し潰す量だ。

 玉袋が収縮し、幾度も幾度も執拗に執拗に、精液を注ぎ込む。

 

「お゛ッぉおおおおおおおおおおおおお❤❤❤ あ゛ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん❤❤❤」

 

 びっしゃぁーッ、と、ネレイドは派手に潮を吹く。

 脈動のたびに汁を噴出する。

 宿舎全体に響き渡るような絶叫をあげる。

 咆哮は長く続く。

 頭をぶんぶんと振って、長いツインテールが、ぷるぷるの乳房が、それに遅れて揺れた。

 やがて、それも終わる。

 反応する元気がなくなる。

 力の抜けた胎が内側から膨らんでいく。

 

「か……ひゅ……❤ ひう゛……❤」

 

 胡乱な瞳の司令官が、力の抜けた手をほどく。

 やはり力の抜けた、ネレイドの腰を持つ。

 そうして、いまだ男根の突き上げる臍の横、やや下を、親指で押す。

 女の急所を、そういう意図をもって、マッサージする。

 

「う゛…………❤❤❤」

 

 雌は、抵抗もままならない。

 種を植え付けられる。

 なすすべなく、ネレイドは卵子を放り出す――

 

「う゛ぇ……❤❤❤ あ゛……は……❤❤❤」

 

 ――そして、司令官は、それで止まることはない。

 深く抱き込んだまま、腰を動かし、の゛っし、と、突く。

 

「お゛…………❤❤❤ が…………❤❤❤ ぴゃ…………❤❤❤」

 

 白目をむいたネレイドを、司令官は蹂躙し続けた。

 

 

 

 ●

 

 

 

 ――翌朝。

 ベッドに大の字になるネレイドが、克服しないと、と、言った。

 

「克服?」

 

 司令官は、服を着ながら聞き返す。

 ネレイドは、うん、と頷いた。

 

「恥ずかしいの……克服しないと」

「ん? ……焦ることはないと思うけど……俺も、ネレイドが望むなら、なんでも付き合うよ」

「そうかもだけど……だって……今のうちに、そうしないと……あの……」

 

 ネレイドは、ツインテールのくせがついた髪の毛で、顔を隠しながら、言う。

 

「……ほんとに赤ちゃん作るときに困るから……」

 

 ……司令官は、シャツを脱ぎ捨て、床に叩きつけた。

 ネレイドは、自分で言っておきながら、ぽふぽふぽふぽふと、ベッドを叩いていた。

 司令官は、男根だけを出し、ネレイドの、真っ赤に腫れた尻に叩きつけた。

 脈打つ肉棒が、べちんッ、と音を立てる。

 ネレイドが、何を叩きつけられたのかに気づき、ひ、と、甘い悲鳴をあげる。

 

「ね、ネリはもう無理だよぅ……すごいことされたの……❤ 司令官……❤ お、おくちで、するから。ね……? えっちは、もうお昼だし、恥ずかしいよぅ……❤❤❤」

 

 それでは収まらない――挿入しようとした、その時だ。

 宿舎の扉が開いた。

 

「「「あ」」」

 

 ――セイレーン。ウンディーネ。テティス。

 ホライゾンの三人が、そこにいた。

 

 

 

 ●

 

 

 

「ふ、っふふ、ふふふっ、し、司令くん、ネリを、て、テゴメにしちゃってますね~❤」

「も、もう一回しようとしてるだなんて……信じられないです」

「そ、そうよ、ダメよ! も、もう帰ってるだろうって思ったのに、お昼よ!?」

「ね、ネリはもう無理っ、こ、これは、司令官が、私が起きるまでそばにいてくれただけで……」

「えぇ~? じゃあなんでそんな体勢なんですかぁ~? 司令くんを~、誘惑したんじゃないですか~?」

「してないよぅ……ほ、ほんとだよ、ネリ、ほんとに、ほんとに、いっぱいされたんだから……❤」

「たくさん、愛されたんですね。……うらやましい」

「……羨ましい!? せ、セイレーン!?」

「セイレーンも女の子ですね~❤ 司令く~ん、こっちにも美味しい女の子が――」

「そ、そうだよ、ネリはもういいから――あ゛ぁっ❤❤❤」

「!」「!?」「❤」

「あ゛❤ あ゛❤ なん、でっ❤ こ、こわれた、ネリの、あかちゃんのへやっ、壊れたぁっ❤❤❤ や゛❤ ぶっといのっ❤ おながいっぱい゛っ❤ みんな゛のまえやだぁああ❤❤❤ わぁあああああああ❤❤❤」

「し、司令――ね、ネリさん……が……っ」

「あ――うわ――」

「司令、くん……っ」

「――全員。裸になってベッドに並べ」

 

 

 

 ●

 

 

 

「お゛…………❤❤❤」

「え゛ぅ……お゛……❤❤❤」

「…………❤❤❤」

「なくなった……おまんこなくなった……❤❤❤ ま、待って、司令くんっ、も、無理――ぃいいいいいいいいい❤❤❤」

 

 

 

 ●

 

 

 

 カフェホライゾン――本日、臨時休業。




==============================
●オリジナル設定など
==============================

・AG-1 ネレイド
 一人称は、特に元気な時は「ネリネリ」、平常時やへんにょりしてるときは「ネリ」。
 「私」ということもある。
 地味ながら髪の毛が非常に長く、引きずるレベルで長い。
 ここまで長いバイオロイドは他にはいなかった気がする。
 /
 個人的にイチ押しのバイオロイド。
 スーパーじゃないへにょへにょのネリネリがすごいカワイイ。
 実はドスケベだと思う。性欲は自覚してないだけで強いタイプだと思う。そう信じている。
 今回のお話、実は本編(ハコブネ!のサイドストーリー)と矛盾するんですが、気にしないでくれ。じゃなきゃ別個体の話と思ってほしい。
 もちろんながら孕まされてはいない。受精はした。着床まではいってない。
 /
 『ドーリスの娘はアキレウスの元』
 ギリシャ神話上、ネレイドはネーレウスとオーケアノスの娘ドーリスの娘。
 アキレウスの母親テティス、ポセイドーンの妻であるアムピトリーテー、などがいる。
 今回のこの暗号は、「ネリネリが運動場に向かったよ」ということ。

・ブラウニー
 ブ!!!
 /
 いっぱいいる。
 ラストオリジン原作本編でも、稀に複数が画面に登場する。
 ネリネリと話したブラウニー21はオルカ号でもかなりの古株で、演技力に優れている、という設定。
 疲れたふりとか上手なんだけどマリーには見抜かれている。所詮ブラウニー。

・マイティR
 健康美、いいよね。
 Aランクなのでそれなりの数がいるが、今回出番があったのは同じ個体という設定。
 箱舟やアクアランドで、栄養学的観点を重視した店を出している個体もいる……という裏設定をしたのだが活かせなかった。

・タロンフェザー
 どこからかネリネリ計画を聞きつけて記録しに来た。
 司令官が事前にとっ捕まえて、マイティRにシュートされた。
 マイティRのウルトラハードモードを喰らって、その日はオナニーもせず休んだそうな。

・セイレーン
 清純な少女…………っぽい感じだけど、本国版の秘密の部屋の鍵タイプ『成人』って聞いて気が狂うかと思った。
 もちろんながら孕まされてはいない。受精はした。着床まではいってない。

・テティス
 イケないスキンがいっぱいある。
 ほんとにいいのかパイタッチで。
 もちろんながら孕まされてはいない。受精はした。着床まではいってない。

・ウンディーネ
 見栄っ張りなのかわいいね。
 それに見合うように努力する姿は美しい。
 もちろんながら孕まされてはいない。受精はした。着床まではいってない。
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