女龍悪魔にTSした主人公が、根暗ふたなりに悪魔召喚で召喚され、見事に永続契約させられる話。 作:六花リンデル@TSメス堕ち信奉民
1
クーラーの効いたマンションの一室。
ベッド以外には小さな折り畳めるタイプの丸テーブルと無地の座布団が二枚、テレビに据え置きのゲーム機が一台だけという、女子高生に相応しくないようなあまりにも殺風景の我が家で、私は一人悩んでいた。
「うーん、どの娘でも良いのかなあ」
ぺらぺらと、
……それにしてもみんな可愛い。一人も不細工な人はいない。
おっとりしてそうな女性や、気の強そうな女の子、小学生くらいにも見える幼女まで皆その美貌を隠すこと無く曝け出し様々なポーズを取った写真が載せられている。その横には、名前や年齢(明らかにそうは見えないが、基本的にみんな100歳は超えている)から始まり、スリーサイズ、果てには処女非処女の項目や感じやすい部位の記載まである。
「悪魔、かあ。本当にいるのかなぁ」
何でも、このカタログは魔界とやらに存在する全ての悪魔について赤裸々に記された『
そして、このカタログは特別製なんだとか。主に、私のような
そう、私はふたなりであり、童貞である。世界でも時々いるらしい、生まれついての両性類だ。サイズは23cm。玉袋も大きい。結構自慢の息子だが、ふたなりであることを明かしてはいないので、この事実を知るのは私と今は離れた実家で暮らしている両親だけだ。
ふたなりであることに悩んではいない。元々私は根っからのインドア派で、オタク丸出しの喪女だからだ。虐められてはいないが、陰キャそのものな扱いを受けていることにも対して疑念も無ければ抵抗もありはしない。寂しいとは思うが、自主的に友達を作ろうという気概も無い。とはいえ、そんなだからこそ、このカタログをくれた人も私を選んだのだと勝手に納得してもいる。
ふたなりのザーメンは、男のそれの数倍の力を持ち、また、女悪魔を孕ませることも出来るのだとか。魔界では、絶対数の少ない悪魔はふたなりとの契約が出来るならばそれは義務とされているらしい。
「うう、みんな好くて決められない……」
学校の帰り道、突如現れたタキシード姿の不審なおじさんに手渡されたこのカタログ。最初は半信半疑だったが、もしもこれが本当ならと考えると試さずにはいられなかった。
契約悪魔なら友達は無理な私でも、多分大丈夫。それに、あわよくば童貞を貰ってくれるともっと嬉しい。悪魔くらいしか、私の童貞を貰ってくれる人はいないだろうし。出来れば処女の子が良いので、そこは絞っている。それでもみんな文句無く可愛い辺り、悪魔と人間の違いを納得する。これだけ綺麗なら、処女であることが逆にステータスにもなり得るに違いないからだ。そんな彼女達の処女まんこで童貞を卒業し、子宮を汚いザーメンで満たしてやりたいと少しでも考えている時点で、私は地獄行きだろう。でも、たとえセックス出来なくても構わない。一緒に暮らしてくれるだけでも、私は満足だから。
そんな一縷の望みにかけて、私は悪魔召喚を実行するのだ。
「あー、でも、やっぱりセックスしたいなあ。だけど、絶対に処女の子達って身持ち固いだろうしなあ」
当然身持ちの固そうなクール娘や、一見遊んでそうな少女すら身持ちの固そうな雰囲気を醸し出している。この子達は、処女悪魔であることが売りに違いない。だから、手を出そうとしたら多分帰られてしまう。
召喚された彼女達が魔界に帰れるのは、呼んですぐの仮契約時と、契約履行が不可能になった場合、そして契約履行後の三時点のみ。本契約に持ち込んでも、悪魔の本意でなければ契約主を殺せるらしいし、多分私は抵抗も出来ずに殺されてしまうだろう。
「もうセックスは諦めて、優しそうなお姉さん悪魔にしようかなあ……っ!?」
―――そんな時、私は運命の出会いを果たした。
「この子、何?」
私の視線の先には、竜のような角に、黒鱗の付いた尻尾と折り畳まれた翼を持つ黒髪美少女悪魔の写真。体型は小さくないが大き過ぎない美乳美尻で、ほっそりとしたウェストのモデル体型。顔だって他の悪魔達に劣らず可憐でどこか気の強そうな印象を与える美形。特に、アメジストなんて比じゃないくらい透き通った紫色の眼が目を引く。自慢の欄にも書いてある。
問題は、その雰囲気。
「え、こんな子も居るの……?」
確かにオドオドとしたシャイそうな雰囲気の子とかも居たが(性経験豊富欄)、この子はそういうタイプじゃないことがひと目でわかる。純粋に、赤く染った顔を見せたくなくて俯きがちに隠している。
それだけだが、私には、羞恥に耐える
もちろん処女で、性経験は無しな上に抵抗もかなり強いらしい。
「決めた。この子にする」
レーアヴルムちゃん。彼女こそ、私が求めていた未来のお嫁さんだ。是非とも処女が欲しいし、童貞を彼女で捨てたい。その顔をアヘアヘにして、ダブルピースでお嫁さん宣言して欲しい。穴という穴を私のザーメンで埋め尽くしたい。
しかし、問題はどうやって彼女を堕とすか、だ。
普通にやったんじゃ、多分ガードが固くてセックスなんて持ち込めないだろう。なんとかして、彼女をその気にさせるか、そういう場面に持ち込まないといけない。
しかし、私の力で何が出来る? 十五年間、自己主張も出来ずに腐り続けた身の上だ。コミュニケーションスキルなんて、もちろん皆無。性的な手練手管もありはしない。
早速暗礁に乗り上げたところで、カタログの端から何かの紙が飛び出ていることに気が付く。気になったので引っ張り抜いて見ると、それは魔法陣が書かれた裏に何やら文字の書かれた紙。
「……これは……!」
そこには、
選んだのは『感度増加&絶頂回数記録淫紋』、『ちんぽ臭ですぐ発情』、『発情時雄に逆らえない』、『淫語インストール』、『激弱アナル』、『激弱乳首』、『一時的に最弱化』の七つのオプション。これだけあれば勝つる。絶対、私のお嫁さんにする。
意気揚々と、私は召喚の為の準備に入った。と言ってももう既にバキバキの息子を扱いてザーメンを必要量確保するだけだ。
「うおっ♡ やばっ♡ 早漏過ぎっ♡ レーアちゃんのおまんこにザーメンコキ捨てる妄想だけで、出るっ♡ くそっ♡ 絶対すけべなおまんこしてるでしょ♡ お尻も気持ち良さそうっ♡ まだ会ってすらないのに、妄想だけでイクッ♡ おおっ♡」
普段はここまで早漏ではないのだが、レーアヴルムちゃんの膣内に種付けプレスでザーメンを注ぎ込む妄想だけで、私はノーハンド射精をかましてしまった。グラスは手にあったので、何とか零さずグラス容器を満たすことが出来た。
「絶対アヘらせる♡ おまんこ耕しまくって、私の種植え付けてやる♡! 絶対に逃がさないっ♡! 種付けプレスで密着セックス♡! 妊娠させてメスだって分からせてやる♡! うっ♡!」
どすけべな妄想に浸りながら、もう一度今度は竿を扱いて射精し、もうひとつのグラスを満たす。
「はぁー♡ はぁー♡ ザーメングラス一杯と、オプション分のザーメングラス半分。というか、グラス二杯分だけど大丈夫だよね?」
後は針で親指を刺して血を出し、それをザーメングラスに垂らせば召喚される。
これで、本当はただのイタズラでしたなんて話だったら笑えない。召喚されなかったら自殺してやるくらいの心持ちで、私はザーメングラスに血液を垂らした。
「お願いします! 来てください、レーアちゃん!」
瞬間、部屋の中を極光が満たし、暴風が部屋中を荒れ狂い回った。
2
人は、自分が真っ当であるという自負がある時、初めて自分が人間であると自覚出来る。
その点、俺はまだ人間だと思っていたのだが、今の現状をして俺が真っ当であるとは俺すら思えないのだから、恐らくは誰にもそうとは言えないだろう。
「はあ……」
紫色の空、ただの木々すら妖しく見える世界。ここは、悪魔の暮らす魔界で、俺は自分の家からほど近いこれまた真っ赤に染った川のほとりで暇を潰していた。
言い忘れていたが、俺は
今生の俺の名前はレーアヴルム。種族は悪魔。人間ですらない。俺と言っているから男だと思うかもしれないが、
まず、何と言っても黒く艶やかな髪の毛と同色の角や、同色の鱗に覆われた尾に翼。俺は、ドラゴンが擬人化した悪魔だ。力も、他の悪魔とは一線を画し、さらには真の姿として漆黒の龍形態を持つ。妖しくも意志の強さを秘めた紫の眼も俺のお気に入りだ。
次に、男の欲望と女の願望が上手く噛み合わされた、小さくなく、それでいて下品でない大きさの胸と臀。身長は160cmと少しだけ小さめだが、龍悪魔な上に身長まで高いと流石に強過ぎる感もあるので妥協点だろう。
しかし、女である点はいつまで経っても解せない。せめて、ちんこも付いてる両性の悪魔が良かった。言っても今更無駄だが。
「はああ……」
「んー? レーアちゃん、どうかしたのー?」
「シュルケ……なんでもないよ」
「えー? そんな大きな溜息吐いてたら、呼ばれた時の第一印象悪くなっちゃうよー?」
呼ばれた時というのは、俺や問いかけに振り返った俺の目の前で可愛らしく小首を傾げる友人のシュルケみたいな、悪魔と呼ばれる存在の話によく付随する『悪魔召喚』それそのものの話だ。
俺も悪魔だから悪魔召喚はされるし、今日も悪魔召喚から契約履行をして帰ってきたばかり。俺は力を司る悪魔の一人なので、大体俺を呼ぶ奴(これはブローカーと呼ばれる専門の悪魔が、人間界をぶらついて適当に悪魔の助けを必要としていそうな人間にカタログを渡して回っている)は大切な試験や一世一代の大勝負を控えた人間だ。まだまだ悪魔としては新米な俺だが、龍悪魔は絶対数が少なくレアな上、伝承などからも力の象徴とされやすい龍悪魔は結構な人気悪魔だ。つまり俺は天才悪魔というわけだ。見た目も良いしな。
「オレは媚び売りたいわけじゃないから良いんだよ。むしろオレに媚びを売って欲しいね」
「またまたあー。そんなこと言ってるとカシアちゃんみたいに
「……ッ」
俺の脳裏には、定期的に手紙を送ってくる永続契約で人間界に定住している悪魔の友達が思い浮かべられていた。いつも、幸せそうな笑みを浮かべながら、悪魔ならポッコリと脹れるはずがないのに妊婦のように大きくなったお腹を摩る写真を幸せである旨と一緒に送り付けてくるのだ。
分からせられた、というのはこの際全く関係無いが、この世界の人間界には不思議なことに女の体にちんこの付いたふたなりという第三の性別が極々少数ながら存在する。彼女(彼?)らは、基本的に極めて低確率で自然発生する以外に増えない悪魔との間に唯一子供を成すことが出来るのだという。最近になって知名度が上がってきた存在なので、下手なことは言えないが、魔界ではふたなりと遭遇したらなるべく契約して子を孕むようにという奨励が出ている。俺は出会ったこともないし、そもそも出会う確率も本当に低いので気にしている悪魔の方が少ないくらいだが、お嬢様風で気の強かったカシアはそれを引き当ててしまい、結局そのふたなりと永続契約を交わしてその間に子供を作り人間界で暮らすようになってしまった。
無論、女性及びふたなりを差別するわけでも非難するわけでもないが、性別というのは生まれた時より定まっているからこそ意味を持ち、男女の役割は絶対に覆ることの無いものだから世界は成り立つのであって、俺は男に生まれ生きてきたことを誇りに思っている。転生はノーカウントなので、未だに男の精神を持つ俺にはその男としての誇りが生きたまま引き継がれている。
だから、絶対に俺はふたなりとは契約しないし、ましてや例えほぼ女であっても身体を許すことはありえない。
「そう言えば、そろそろ召喚の予兆が出てたから準備しとくようにって、託宣悪魔が言ってたから伝えに来たんだよ」
「ああ、分かった」
シュルケから手渡されたのは一枚のペラペラした羊皮紙。これを握りしめて念じることで、召喚待機状態となり、召喚された時たとえ魔界の何処に居ようと人間界の召喚主の下へと転送されるのだ。
女の身体に生まれて良かったことは、見目麗しい点と、格好良い点以外にもうひとつ。基本的に人間が俺に対して優しいのだ。貢ぐレベルで。下心があるのかも分からないが、俺の力があれば退けることなんて容易。殺しはしない。それは流石にしたくない。目の前のシュルケは襲われるとさっさと殺してしまうらしいが、元日本人の感性を持つ俺は人殺しなんて怖くて出来ない。
契約をさっさと履行して、多少人間界で寛いで帰ってくる。基本的に俺みたいなタイプの悪魔は願掛けしてやるだけで利益が発動する。それで俺の契約は履行される。それだけで良いなんて、ちょろいものだ。後は多少お金もらって現世観光。
握りしめて念じていると、早速召喚される気配。お早い事だ。
「お土産よろしくねー」
「おーう。まあ、適当に待ってろよ」
後ろ背にシュルケに手を振って、俺は気を引きしめる。もしかしたら、今にも俺を襲って処女を奪おうとしてくるような悪漢かもしれないし、撃退できるように警戒も忘れずに。
……よし、じゃあ行くか。
「じゃ、行ってくるわ」
「うん。またねー」
どんな時でも揺らがないおっとりとした雰囲気に、苦笑いを滲ませながら。また、前世でも友人は愚か両親とすら上手くやれなかった俺の、正しく唯一と言って良い最高の幼なじみの変わらぬ様を好ましく思いながら。
軽く散歩にでも行くかのように、俺は目の前で開いたゲートへと足を踏み入れる。
―――その先で、どれほどの陵辱と快楽地獄が待っているとも知らずに。
来ないと思うけどおシコリ報告お待ちしてます。また、アドバイスや普通に感想などがあると次話の投稿が気持ち早くなります。