タイガside
「(メルト、皆は!?)」
【全員転移できてるわ!でも、巨大な魔力が徐々に膨れ上がってきているわ!!しかもその中に、2つの魔力を感じる。多分、ラルクとラドミラよ!】
魔眼の力でセレスティン様達のいる陣の近くまで転移できたが、兵士達やアリシア達、五神将の面々を転移させるとなると、かなりの魔力を消費するもんだな。
そんな中で遠くから建物の崩れる音と共に雄叫びらしき物が聞こえ、振り返ると……遠くにはアスクレピオーズが空に浮いているのが見えたが、その全長はかなりでかいし、禍々しい事この上ない。
「あ、アスクレピオーズ……!」
「本性出してきたね!」
「うわぁ……でっかい、遠くからでも分かるよ。」
「……皆、やれるか?怖ければ逃げて良いんだぞ。」
俺がそう尋ねると、皆が顔を見合わせて頷き、武器を構える。
兵士達の武器や鎧兜やみんなの武器や装束にも、力を付与しているので力は相応に上がっているし、簡単には殺されないように鍛練もしている。
「っしゃ!やるか!アリシア、マイア姉、イリス!」
「あぁ!
「やるとしますかね!
「承知した!!
「俺たちも行くぞハリベル!」
「ああ!!」
「「
俺は風魔法でアリシアは背中に翼を生やし、マイア姉とイリスも風魔法で飛翔し、グレンとハリベルと第三解放をして星神の本来の姿である獅機龍神と
「俺らも行くぞ!!!」
「ん!!!」
「分かった!!」
「「「
「ボクもやるもんね!!うおおおおっ!!
バランが金牛龍神、コクが巨蟹武神、シュタインが魔羯邪神へと姿を変え、ルー・ルーも獣王を発動して兵士達と共にアスクレピオーズに向かっていく。
「愚かな!神に仇なす小虫が!」
アスクレピオーズが魔法陣を召還して、そこから魔力の砲撃を放ってくる。かなりの威力で吹き飛ばされた兵士達は地面に叩きつけられていった……。それでも、攻撃を止めるわけにはいかない。
「行くぞ、アリシア!」
「あぁ、タイガ!はあ!」
「くっ!小虫どもが!」
「よそ見してんじゃねぇ!!あと、とっとと地面に堕ちやがれ!!」
「はあ!!!」
俺とアリシア、グレンとハリベルに攻撃され、鬱陶しそうに杖を振るアスクレピオーズ。しかし、そんなアスクレピオーズに俺とアリシアはそれぞれの切っ先を突き立てると、アスクレピオーズは若干怯んだ様子を見せる。
その隙に俺はメルトにラルク達の位置を確認するように頼む。
「(メルト!ラルクとラドミラってやつの位置の調べてくれ!)」
【了解……!少し時間かかるから、その間耐えててね!】
メルトが俺の眼に憑依して、そこからアスクレピオーズ全体を視て、そこからラルクとついでにラドミラの居場所を探る。その間も大蛇が襲ってくるから対応しないといけない。
そして……。
【解析完了!ラルクとラドミラの反応はアスクレピオーズの持っている杖に着いてる宝玉!その中からよ!】
「了解!アストリット!シュタイン!カグヤ!ゴーレムと骨ドラゴン、呪符を使って足止めしてくれ!ラルクらの居場所が分かった!!」
「分かったわ!!兄さん!カグヤさん!お願い!」
「やっとか!!スカルドラゴン!!」
「符術!大蛇!!」
アストリットのゴーレム、シュタインのスカルドラゴン、そしてカグヤの札で作った巨大な大蛇がアスクレピオーズを拘束し、押さえ付けた。その瞬間に兵士達やみんなが杖を離させようと右手に集中攻撃していく。
「小虫程度が、調子に乗るな!」
「うぬは……動くでない!!はあ!!黒雷!!」
オリガの放った黒い雷がアスクレピオーズに当たり、その一撃で奴は杖から手を離した瞬間に俺は二代鬼徹と秋水で宝玉を切り裂いて、中に捕らわれているラルクとラドミラの2人に駆け寄る。
「大丈夫か!?」
「ぁ……タイ、ガ……?」
「今出すからな、捕まってろよ!!」
「ぁ……ぅ、駄目……だ……。こいつは……!」
ラルクが何かを言おうとした瞬間、俺はラルクとラドミラを抱えて宝玉の外に出て、みんなに合図を送った。
「よし!皆、一斉攻撃だ!!」
『おおおおおおっ!!』
イリスの合図でアスクレピオーズに全員が集中砲火を浴びせていき、アスクレピオーズはそのデカさから大きな的になって、全ての攻撃を受け、最後に残ったのはアスクレピオーズの亡骸だけであり、それを見た兵士の一人が叫んだ。
「やった……!邪神を倒せたぞ!!」
その言葉を聞いた兵士達が歓喜の声を挙げるが、何か気になっていた。
「やった……のか?」
「呆気なさ過ぎる。仮にも蛇皇神帝だぞ?」
「まさか死んだふり……とか?」
俺とアリシアとマイア姉がそう言ったその時……。
「ふふふ……!ふふふふっ……!お前ら……馬鹿だなぁ。あの程度で終わりなのか?」
『!?』
「ラルクとラドミラを助けて……その上で俺を倒したつもりか?お前達が倒したのは外の“側”に過ぎない。」
その声と共にアスクレピオーズの体に変化が起き始めた。
まるで内側から盛り上がるように膨れ上がっていき、その膨らみは徐々に大きさを増して、そして膨らみが山くらいにまでなると、凄まじい爆発を起こし破裂した。
俺たちはその場に留まったが、そのアスクレピオーズの体があった場所にはマイア姉やアストリットと同じ背丈をした男?が立っており、こちらを見据えていた。
「なんだ、あいつは……?」
「アスクレ……ピオーズ?」
「アスクレピオーズ……確かにそうだな。けど、ちょっぴり違うぞ。
これが、これこそが完全体……“アスクレピオーズ・アナザー”!
私は遂に完璧な体を得たのだ!」
『アスクレピオーズ・アナザー!?』
白い体に蛇と人を合わせたのような存在、アスクレピオーズから出てきた存在……アスクレピオーズ・アナザーがそう答えた……。