オリガ、クロエ、セレスティンとの行為から一夜開けた朝、タイガは秋水を使って素振りをしていた。
行為のあと、オリガと和解したセレスティンは2人をタイガの下で匿い続けるように伝え、その後、タイガの力で身体を洗浄し、あとオリガは2人に避妊の紋を刻んだ。
子宮の位置にあるその紋はオリガが解かない限り、どんなに射精されても妊娠はしないというものだったが、副作用として、身体の疼きが起きやすくなってしまうらしいのだが、その際には相手をしろとのこと。
基本的にエルフは中々妊娠しづらく、子を成しづらいがタイガとの行為の場合、エルフの体質を無視して子を作ってしまうかもしれないので、念のためにとのことである。
タイガ自身も主であるセレスティンと行為をしたことに、内心戸惑っていたがどこか嬉しかった。
「さぁて……んじゃ仕事に戻りますかね。」
そんな時だった。1人の兵士が部屋に駆け込んできた。
「た、タイガ様!!」
「?どうかしたのか?」
「そ、空を!空を見てください!!?」
タイガはカーテンを開くと、上空には巨大な魔方陣が現れていた。
「何だあれ?!いつからあるんだ!」
「つい先程現れたのです!我々も何が何だか分からず!」
「!?タイガ様、あれを!」
兵士が指を指すと、魔方陣の中央には新たな支配者、黄泉閊 月光の顔が映し出された。
「あいつは?」
『やぁやぁ!皆さん初めまして、愚かで醜くて、薄汚い人間ども。僕は黄泉閊 月光。新たな魔王となる者だ。』
大きく身ぶり手振りでそう言う月光、突然始まった彼の演説に各砦では、恐れの表情を見せる者達が多くいた。
そんな中、月光はさらに続けた。
『僕はここに宣言するよ。君達、生きてる価値のない生ゴミどもを消して、完全に静かな世界にする♪』
「何言ってるんだあいつは。」
『生ゴミの代表である男、ヴォルトとその仲間である黒犬の連中はこのボクが殺した。だけど、奴等だけじゃない。この世界に生きるお前らも同じ生ゴミだ。その下らない人生の中で無様に生きるお前らは生きてる価値なんてない。だから、僕が綺麗に掃除をしてあげるんだ。感謝して死んでくれたまえ。』
その言葉を最後に、魔方陣は消えタイガは月光の方を見ていた。
「た、タイガ様!?今のは!?」
「アイツが新しい敵ってことだな。たぶん今のはみんな見てるだろうし、すぐに集まれるように「タイガ様!!」どうかしたのか?」
タイガが指示を飛ばそうとした瞬間、別の兵士が飛びん混んできた。
肩で息をする兵士を落ち着かせると、兵士は伝令を飛ばした。
「そ、それが先程の魔方陣が消えたのと同時にミノタウロスやトロルなどの巨体をした魔物が、ハーフリングの護る五の砦に攻め混んでおります!?」
「……マジか、分かった。俺はすぐに行くけどみんなは出来るだけ足の早い奴らを呼んでくれ!」
タイガはそう言うと、剃を使って五の砦に向かった……。
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新たな主、黄泉閊 月光に占拠された黒の城。
その近くにある障気漂う森の中、1人の男が"食事"をしていた。
豪華に盛り付けられた食事、それは本来ならば腐り落ちても可笑しくない障気の影響を受けずに、品良く盛られている。
「あぁむ。ん~♪カニ豚、レベルは低いけどウマッ♪こっちの腸詰ワームも、あむっ♪少し臭みがあるけど最っ高!」
楽しげに食事をする男に、月光が近付いていく。
「やぁ、どうだい?ボクが拵えた料理は。」
「ん?う~ん、まぁ良いんじゃないかなぁ?味は合格点だよ♪それに、甦らせてくれたお陰で、強~い虫も育てられてるしね♪」
「そうか。それじゃあ早速なんだけど……1人殺して欲しい奴がいる。」
月光は笑いながらそう言うと、男はニヤリと嗤った……。
~~~。
一方その頃、ハーフリング族の族長であるルー・ルーが護る5の砦では今、トロルやミノタウロスを中心としたオーガの部隊で形成された敵達と戦っていた。
数自体はハーフリングの部隊と族長であるルー・ルーに問題なく倒せている。しかし、相手は自分達の倍の巨体の魔物であり、苦戦を強いられていた。
「はぁ、はぁ!くそっ!?お前達卑怯だぞ!こんな大人数で掛かってきて!」
「族長!どうしよう!?」
「くぅぅぅ~~!!負けないもんね!ボクの斧で勝つもんね!!」
ルー・ルーはそう叫ぶと、身の丈以上はある大斧を振り回して、オーガ達の身体を断ち割っていく。
勢いに任せてはいるが、ハーフリング自慢の怪力で敵の数を減らしていった。しかし、彼女の掴んでいた斧は止められ、上を見上げるとそこにはミノタウロスがいた。
「この!離せ!離せっての!?ボクの斧に「ヴオォォォォ!!」うわぁぁぁぁぁっ!?」
ルー・ルーは自身以上の怪力を持つミノタウロスに投げ飛ばされ、建物にぶつかり倒れてしまう。
「がはっ!!げほげほっ!!くっ、くそっ!?こんな、こんな……!?」
咳き込みながら上を見上げると、そこには巨大な肉棒の露出させたミノタウロスが鼻息を荒くしており、それを見たルー・ルーは容易く想像が出来た。
他の場所では、仲間のハーフリング達が組しかれ犯されそうになっている。
「な、何だよそれ……!や、止めてよ!!ボクにそんなの入るわけない!!」
「ヴフゥゥゥゥ!!」
身体を持ち上げられ、嫌がるルー・ルー。しかし、ミノタウロスに通じるわけもなく、彼女はパッチのような下着を取られると、秘所に宛がわれた。
「ほ、ホントに……む、無理……!誰か、誰か助けて……!!」
口許からヨダレを垂らして、ミノタウロスがルー・ルーに肉棒を挿入しようとした時、その背後から殺気を感じたが、その瞬間にミノタウロスの片腕と宙を舞った。
「おい、俺の仲間に薄汚ぇ物当てんじゃねぇ。」
その言葉と共に、今度はミノタウロスの肉棒が宙を舞い、ドチャと地面に落ちた。
「ヴオォォォォ!!?」
悲鳴を挙げるミノタウロス。一方でルー・ルーは誰かに抱えられており、その腕の主を見るとそこには秋水を持ったタイガがいた。
「お、お前……!」
「遅くなっちまって悪かったな。ここからは俺が何とかする。」
タイガはルー・ルーを降ろすと、踞るミノタウロスの頭を踏みつけながら敵を見渡す。オーガ達やトロルはタイガに罵声の如く咆哮する。
そんな中、タイガは深く深呼吸をし始める。
「喧しい奴等だなぁ……ぎゃあぎゃあ喚く暇があったら、掛かってこいよ!!」
「「「!?!?!?」」」
自分達以上のけたたましい咆哮に、オーガ達は身体を震わせてタイガから一歩後退りした。
タイガは秋水を肩に置くと、彼を睨み付けるように見る。
「はぁーー……てめぇら発情期の猿かよ。子供相手にふざけた事しやがって。てめぇら、楽に死ねると思うなよ?」
タイガはそう言うと、オーガ達の方へと駆けていき、ルー・ルーはその背中をじっと見ていた。
そんな中、トロルがタイガを握りつぶそうと掴み掛かるが、そのトロルは左手の小指を掴むと、その指をボキッとへし折る。
「ぐあぁぁぁぁぁ!?」
「喧しい、デカイ図体して喚くな。あと、お前ら邪魔だ……大獄炎斬!」
秋水から放たれた業火にミノタウロス達は焼かれ、それを見てトロル達はタイガを見て、その場から立ち去ろうとするが、タイガをそれを見逃さない。
「厄港鳥!凱鳥!」
二重の斬撃が飛ばされ、トロル達はバラバラになって崩れ落ちる。すると、もっとも巨大なサイクロプスがタイガに迫る。
それを見たタイガは月歩で飛び上がると、そのがら空きになっている股間を武装色を纏った足で蹴り飛ばした。
「~~~っ!?」
股間を蹴られて悶絶するサイクロプス、それを見てタイガは秋水を上段に構えて振り下ろす。
「猛虎獣烈破!」
秋水から放たれた猛虎がサイクロプスを飲み込んでいき、それを見たタイガは秋水を鞘に納めた。
~~~。
一方でその様子を見ていた月光は楽しげにスナックを食べながら眺めていた。
「やっぱり彼は面白いなぁ。さてお次は。」
月光は映像を場面を変えると、森の中から現れた巨大なソレを見て笑う。
「ふふっ。彼がこれを見たらどんな反応するかな。楽しみだなぁ。」
その笑みは悪戯好きな子供がするような無邪気で、残酷な笑みだった……。