※この作品はR-18です。

黒獣~転生戦記~   作:ボルボロックス

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投稿します。


18 新たなレーヴァンタイン家

「(客か?こんな時間に誰だ?)鍵開いてるから、入ってきてくれていいぞ。」

 

 

そう言っても誰も入って来ず、気になって扉を開けてみて見たが誰もいなかった。首を傾げ、扉を閉めて振り返るとそこにはベッドに腰掛けながらこちらを見ている飛鳥がいた。

 

 

「飛鳥か。お前驚かすなよ。心臓に悪いっての!?」

 

 

「何故戦った?奴とは戦うなと言った筈だけど。」

 

 

鋭く目を細めながらこちらを見てくる飛鳥、しかも声からして明らかに怒っており、睨みつけて来ているが何故か分からないが怒りとは違うモノも感じる。

 

 

けどまぁ、怒ってるなら謝っとくか。

 

 

「悪かったよ。そんなに怒るなっての。」

 

 

「ふざけるな。話しただろ、奴には勝てないと。いくらキミが強くなろうと何だろうと、奴の方が……月光の方が強い。」

 

 

「あぁ、それは確かに感じた。だが、いくら能力が強くても」

 

 

「能力云々じゃないんだ。奴は情けなんて掛けない。今回は運が良かったんだ。やつの強さは本物だ。何せ、それぞれの世界の主人公達やそれぞれの世界の猛者たちを1人で倒したんだ。」

 

 

それぞれの世界の主人公達って事は、ルΟィとかナΟトとかも倒されたって事か。

 

 

それにその世界の猛者達って事は、カΟドウ、マΟラ、愛染とか海軍とかも倒されて、奴に吸収されたって事か。けど分からない事がある。

 

 

「なぁ、何で月光はそんなに異世界を憎むんだ?さっきの話で生い立ちは分かったが、それとこれとは違う気がするんだが。」

 

 

「俺からはこれ以上は言えない。だが、ある意味で奴も被害者だって事くらいだ。」

 

 

「被害者、ねぇ。」

 

 

「まぁ、これからは気をつけるようにな。あ、それと……これは1人ごと何だか、ソウルカードをなんとかすれば勝てるかもな。」

 

 

飛鳥はそれだけ言うと、煙のようになって消えていった。

 

 

ソウルカード……それが一体何かは分からないが月光を倒すには、それをどうにかすれば良いって訳か。

 

 

「素直じゃないのか、よく分からんやつ。だが、ありがとうな、飛鳥。」

 

 

俺は既にいない飛鳥に向かって礼を言うと、ベッドに入って眠りに着いた……。

 

 

 

 

 

翌日、俺は朝早くに起きて庭に出ると秋水を握って素振りを始めた。

 

 

昨日言われた事と月光の事を聞いたが、正直やり切れないって気持ちが強い。けど、んな事考えてたら戦なんて出来ない。

 

 

『マスター、どうしたの?』

 

 

『メルトか。久々に声掛けてきてどうした?』

 

 

『何かマスターが暗い上に、何か考え込んでる気がしたから。それでどうしたの?』

 

 

『いや、何でもない。』

 

 

『そ、別に何でもいいけど。あ、たまにはこっちに来てよね。精神世界ならマスターの意思で来れるから。1人だと案外退屈なのよ。』

 

 

『あいよ、ありがとうなメルト。』

 

 

『どうも。じゃあね。』

 

 

そう言うと、メルトはそのまま消えていった。

 

 

「2000!ふぅ……今日はこれくらいにしておくか。さてと、汗流して朝飯食って来ないとな。」

 

 

俺は水場に行き、身体を拭いて両親の待つ広間へと向かうと、広間では両親が既に席に座って待っていた。

 

 

「おはようタイガ、どこに行っていたの?」

 

 

「素振りだよ。朝は身体動かしたくてね。それでこの後ですか?」

 

 

「あぁ、父上の騎士団の者達も呼んでいるし、6の砦にいるレーヴァンタイン家の民達にも伝えるつもりだ。」

 

 

「分かりました……頂きます。」

 

 

俺は目の前の食事、パンとスープに手を合わせてそう言うと、ゆっくりと食べ始め、何故か両親は優しげに微笑んでいる。

 

 

その後、俺達は爺が団長を務めていた騎士団"牙城騎士団"の待つ大広間に向かい、扉を開けるとそこには既に爺の騎士団の面々が集まっていた。

 

 

この人達は爺に忠誠を誓っており、何人かは顔を見たことがある。

 

 

「(よく集まったものだな。まぁでも、話だけでも聞いてくれるって事か。)」

 

 

そして父様から昨日あった事、爺を軟禁した事、そして自分が家を次ぐという事を話すと、その騎士達はザワザワと話し始めた。どうやら全員が信用出来ていないらしいので、試しに母様の部下である副団長さんに爺を連れてきてもらった。

 

 

そこにはヨボヨボになり、痩せこけて前のような覇気もない面影もない爺がおり、その姿を見て騎士達は驚き言葉が無かったが、団長のそんな姿を見て1人の灰色の髪をした騎士が手を挙げた。

 

 

牙城騎士団の副団長だった人だ。

 

 

「失礼ながら、何故団長はそのようなお姿になったのかお聞きしても宜しいですかな?」

 

 

「爺……いや、グラーヴ将軍は敵に寝返り、その際に若返る薬のようなモノを打たれ、それが切れた為にこんな姿になったんだ。」

 

 

これは本当だ。

 

 

飛鳥に爺を見てもらったが、ホルホルの実の力の一つである若返りホルモンを受けたが、その効果が切れて急激に老いたらしく、それによって筋肉は萎み、骨もスカスカになっていき、キンタも生殖効果を無くしたらしい。

 

 

しかし、改めて見ると人間は弱ると哀れだな、と思った。

 

 

「そうですか……。」

 

 

それだけ言うと副団長さんは席に着いた。

 

 

「では……これより、レーヴァンタイン家の家長は私が継ぎます。反論がある方は自由に述べて下さい。」

 

 

「「……。」」

 

 

父様の発言に誰も反論はしなかったが、見聞色で探ってみると全員が腹の中では

 

 

『クラウス殿か。頼りないな。』

 

 

『まぁ仕方ない。頼りないが……』

 

 

『グラーヴ将軍の息子とはいえ…。』

 

 

うわ、言いたい放題だな。そうだ、ここは一つ脅かしてみるか。

 

 

取り敢えず、父と母の2人以外に覇王色の覇気をぶつける。

 

 

「……。」

 

 

「「「っ!?」」」

 

 

覇王色を受けて全員が息を飲み汗を流し、兵士の中には泡を吹いて気絶する者も出てきたけど、ここでナメた口利いた奴らに教えてやらないと。

 

 

「あのさ。爺がこんな様子だから父様がやるって言ってるんだ。あまりナメた態度取らないでくれよ?こっちも、怒りたくないんだ。」

 

 

覇王色を全開にしてそう言うと、騎士達や兵士達は言葉を無くして力無く頷いた。少し強引だったが、これで取り敢えずは何とかなると思う。けれど、あんまし力使いたくないんだよなぁ。

 

 

いつかどこかで発散させないと。

 

 

「タイガ様!こちらにお出ででしたか。」

 

 

部屋まで帰ろうとしている、母様の所の副団長さんに出くわした。

 

 

「それが先程、アリシアとプリム姫がいらっしゃいまして、タイガ様をお待ちです。」

 

 

「アリシアとプリムが?分かった。すぐに行く。」

 

 

俺はそう返すと2人の待つ客間に向かい、扉の前まで行くとノックした。

 

 

「誰だ?」

 

 

「アリシア、俺だ。遅れた。」

 

 

「タイガ、いやこちらこそ突然来て済まなかった。」

 

 

「こんにちは、タイガさん。」

 

 

「おす、プリム姫。んでどうかしたのか?」

 

 

「あぁ、その事なんだが。たまには3人で出掛けないか?幸い今は敵も動きが無いし、どうだろうか?」

 

 

3人で出掛けか。

 

 

確かに月光も動きが無いし、今くらいなら良いか。

 

 

「そうだな。行ってみるか、近くに美味い甘味が出来たからそこに行かないか?」

 

 

「良いぞ、行くとするか。プリム、お前はどうする?」

 

 

「はい、私も一緒に行きます姉様。」

 

 

俺達は城を出て、城下へと向かった。

 

 

その際に城下の人達から声を掛けられ、中にはデートですかと冷かされたが、あんまり悪い気はしなかった。

 

 

そして、目的の甘味処に辿り着いた。そこは赤い暖簾にセレヌスの字"甘味処"と書かれている。これは俺が造ったのだが、結構人気があるんだ。

 

 

「ここが甘味処というのか。」

 

 

「あぁ、結構美味いぜ。」

 

 

「どんなのがあるのでしょう、楽しみですね。姉様!」

 

 

「そうだな。」

 

 

アリシアがそう微笑みながら返すのを見て、2人の仲の良さを知り微笑むと、俺達は店の中に入っていった。

 

 

そこで俺は店で初めに考えた"おしるこ"を頼み、2人はアリシア達は"プリン・アラモード"を頼んだ。

 

 

因みにここのメニューは俺が考えて作った。

 

 

プリンにおしるこ、パフェに団子。いや〜、甘味は良いぜ。

 

 

「凄いな、このプリンというやつ。あとタイガ。それは、なんだ?」

 

 

「ん?おしるこって言うんだ。見た目はあれだが、こいつが美味いんだ。」

 

 

「そ、そうなのか。しかし意外だな、甘い物が好きだなんて知らなかったぞ?」

 

 

「俺、結構甘党なのよ。」

 

 

そう言いながら、おしること共に中に入っている餅も食べ進めていく。この餅も作るのが大変だったがこれが美味いんだ!

 

 

「全く子どもみたいなところあるんだな……あむ。ん、美味しい。」

 

 

「はい。ぷるぷるしてて美味しいです。こんなの初めて食べました!」

 

 

「甘味は食べ過ぎたらいかんが、適度に食べると良いんだぜ。」

 

 

「ならば甘味好きのお前は、気をつけなければならないな。」

 

 

「なんだよそれ。」

 

 

甘味を食べながら雑談をし、何気ない1日を過ごす。悪くないと感じた。

 

 

昔は戦、戦、戦と戦ばかりしていたし、何より使徒がいて気が休まらなかったから、こんなにも穏やかな日々も悪くないと思えた。

 

 

「タイガ、どうかしたか?」

 

 

「え?あぁ、何でもない。ちょっと考え事だよ。」

 

 

「ところで、今日はこの後話があるんだが、泊まっていっても大丈夫か?」

 

 

「え?それは別に構わないが、なら部屋とか用意させないとな。」

 

 

そんな事を話しながら、会計をして甘味処を後にすると城に戻った……。




次回はエロにします。
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