投稿できずで、申し訳ないです!
出来るなら3話くらい投稿するつもりです!
あと、分けていた話も戻すつもりです!
「お前、何してんの?」
アルファディオスに攻め入ってきたインキュバスの男、ロードを倒す為に奴の城に攻め込んだタイガ、彼の前には母の身体に鎧のようになって纏わりついているロードを睨み付けている。
そんな彼を嘲笑うように鎧となっているロードが語り始める。
『これが私の力の1つですよ。鎧となり、相手に取り憑く事で力を増幅させる。しかも』
「っ……」
「なにしてんだ?」
『この状態であれば、相手に快楽を与えられる。そして、その快楽がさらに力「ふんっ!」ごっ!?』
ロードが自身の力について説明していると、タイガはロードに近づいて鎧となっているロードを殴ったのだ。
『き、貴様!?仮にも自分の母親だぞ!?その身体を殴るとかどういう神経しているんだ!?』
「アホか?母様を直接殴らなきゃ良いんだよ。要は鎧であるテメェをベッコベコに凹ませて、それから引き剥がせばいいんだからな!」
『ちぃっ!クラウディア!』
タイガは剃を使って、間合いを一気に詰める。
そして武装色を纏った拳を振るうと、ロードに命じられたクラウディアが剣を構えて防御する。金属同士がぶつかり合い、火花が飛び散る。
クラウディアは剣を振るってタイガを離れさせようとするが、タイガも間合いを取りながら秋水を振るう。しかし、刃ではなく峰で応戦していく。
元々の硬度に加えて、武装色を纏っている秋水の刀身は容易に鎧を凹ませる事ができる。
「おらぁ!」
「っ!?」
『ぐはぁっ!?ば、馬鹿な!?貴様には親への情というものはないのか!?仮にも母親なのですよ!?』
「お生憎様。こちとら戦闘じゃ容赦するなって教わってるんでな。何より……人の母親を盾みたいにしてるお前が吐かすな!」
そう言いながらタイガは、クラウディアの身体に張り付いているロードを力任せに引き剥がそうとする。しかし、その瞬間クラウディアは身体を抑えて苦悶の表情を浮かべながら、悲鳴をけたたましい上げて転げ回る。
「あぁぁぁぁ!!?」
「な、何だ!?」
『愚かですね!私が何も対策していないと思いましたか?!今私の身体は彼女の身体の内側まで神経を張り巡らせています。無理に剥がそうとすれば、彼女は……死にますよ。』
「……何か仕掛けがあるってことか?」
『えぇ。人間の身体の痛みを司る神経に私の神経を絡ませていましてね?下手に引き剥がそうとすれば、彼女を苦しめることになります。それに、あなたがいくら強いといってもこれ以上の攻撃は彼女には良くないですよ。なにせ攻撃した時の力は私の身体に蓄積しているのです!』
「ふ~ん?つまり、その絡み付いてる神経をなんとかすればいいって訳か。なら、これならどうかな?」
タイガは武装色を腕に纏わせる。すると、その手には桜色のオーラが纏われ、クラウディアの鎧の胸部に向かって拳を振るう。
ロードはその拳のオーラを見て何かを察したのか、クラウディアを操って、後ろへ飛び退く。
『(今のオーラのような物、何かは分かりませんが危険なのは確実!その上、この容赦の無さ。危険な男だ!)』
「(―――とかなんとか、考えてるんだろうな?ある意味、正解だよ!)」
タイガは一直線にクラウディア(鎧状態のロード)に突っ込む。すると、ロードは彼女を操り剣を構えさせるが、タイガはすぐに真横に跳ぶ。
『なにを』
「剃!」
『なっ!?』
それを見ていたロードは再びクラウディアに剣を構えさせようとするが、タイガは剃を使い縦横無尽に駆け回り、ロードを撹乱する。
『くっ!?速すぎる!』
「お前が遅いんだよ。」
『なっ!?しまっ――』
間合いに入られ、咄嗟にクラウディアと共に下がるがその動きに合わせ、タイガは流桜を纏った2つの拳を構える。
「母様、少し痛いが耐えてくれよ?流水岩砕拳"桜花連撃"!」
ズガガガガガッ
『ぐっ!?ぐおあぁああ!!?』
流桜を纏った2つの拳が青い軌跡を描きながら、まるで吸い込まれるようにクラウディアに、正確にはロードへと突き刺さっていく。
そして、あまりのダメージにロードはクラウディアから離れ、床に倒れ伏した。
ロードは内心戸惑っていた。
高々人間の子供であり、自分が操っている母親の子供――。
だから取り押さえて倒すことができる、さらに言えば、この女を傀儡に全てを貪れるという甘い思考が頭の中にあり、自分自身の勝利を確信していた。
しかし蓋を開けてみれば、目の前の男は自身の母親が操られているというのに、それをお構いなしに攻撃してくるではないか。さらに、この子供の手から出ているピンク色のオーラが恐ろしかった。
クラウディアから剥がれる中で、ロードはタイガの方をジッと睨んでいた。
『(こんな、こんな奴がいるなんて……思いもしなかった!?初めは母親を人質に取られて戸惑っていた癖に、あれは演技だったのか!?くそっ!くそっ!くそっ!くそっ!?)』
ロードはクラウディアを介抱するタイガを睨みながら、歯噛みしている。そんな時、ロードの懐から一つの指輪が零れ落ち、それを見たロードは――嗤ったのだ。
ーーー。
タイガSide
母様から変態野郎を引き剥がして、倒れ込んでいる母様の容態をバトルチェックとメルトで確認していく。
『メルト、母様の容態は?』
『マスターのお母さん、マスターからの殴打のダメージがあるみたいだけど、幸い大事には至ってないわ。洗脳も解けてるみたいだしね』
『そうか……取り敢えず回復の魔法は掛けとかないと。それに他の人達も助けないと。』
そう言うと分身を数体作ると、この城の中で囚われている人達を助けに向かわせる。そんな中で母の方を見ると、静かに寝息を点てて眠っており、多少怪我をさせてしまったが他は問題なさそうだ。
『マスター、気をつけなさい。あの男、まだ生きてるわ。』
『ん?加減を間違えたか?あれだけ殴ってまだ息があるのか。大したもんだなあいつ。』
『それと、姫騎士と女傭兵、獣人の軍がこっちに向かってるわ。勝手に先走って出たから姫騎士はカンカンみたいよ?』
『それは……後で謝るか。それよりも今はアイツの方だ。』
多分怒っているであろうアリシアへの説明とメルトと話しながら、後ろでなにかモゾモゾと動いている変態野郎に目を向けると、変態野郎は飛び起きた。
その身体はボロボロになっており、肩で息をしながらこちらを見ているが、その表情は気色悪い笑みを浮かべている。
バトルチェックで奴を視たが、さっきまであった焦りが消えており、逆に自身に満ち溢れている様子でいる。
「お前、何笑ってるんだ?」
「いえ……はぁ……これからあなたにする事を考えると……はぁ……楽しくて……はぁ……仕方ないんですよ……!」
「そんなボロボロの癖に何をするっていうんだ?」
「わたしは、生憎と負けず嫌いでしてね……はぁ…はぁ……!それに、ここからがわたしの……いや……"俺"の本気だ!!」
荒い口調でそう言うと変態野郎は、手に握っていた指輪を右手に填める。すると、ロードの身体はボコボコと音を点てながら変化を始めた。
徐々に身体が大きくなっていき、細かった身体の筋肉は盛り上がり、頭には太く曲がった角が2本生え始めた。
「うわぁ、すっごく大きい。てか、それがあんたの本当の姿?」
「あぁ、これが俺の本当の姿だよ。だがまぁ、この身体は醜い上に加減が難しくてなぁ。あまり好きではないんだよ。だから普段はあの姿で力を抑えてるのさ。」
「へぇ?けど、お前まさかデカくなったら俺がビビったり、自分が勝てるとでも思ってるのか?」
「ふんっ!馬鹿か貴様は!?デカいほうが力が強いに決まってるだろ!デカい獣のほうが小さい生き物を食らうのは「怖くもなんともねぇよ」なに?」
「怖くもなんともねぇっと言ったんだ。ほら、潰すから掛かってこいよ。」
挑発に乗った変態が俺に向って拳を振り下ろしてくる。
それに対して俺は、秋水を腰から抜くと流水岩砕拳の構えを取る。