エロはありません。
ドドーン!ゴオオオォォン!ドドーン!!
キュラキュラキュラ・・・。
轟音が響き渡る。
今日も、大洗女子学園の学園艦の上では、戦車道チームの訓練が行われている。
訓練の様子を校舎の屋上で双眼鏡を覗いている一人の生徒がいた。
武部沙織だ。
『アリクイさんチーム、被弾でーす』
『やられたぞな!』
『もっと活躍したかったぴよ』
『チート攻撃マジやめろにゃー!』
『沙織さん、報告ありがとう』
沙織は通信機で各車に報告。
戦車の上でなくとも、せめて通信手として訓練には参加したい。
『ママ、頑張るからね~』
臨月を迎え、すっかり大きくなったお腹をさすりながら、仲間達の訓練を見守る沙織だった。
『一同、礼!』
『『『『『『『『『お疲れ様でした!!』』』』』』』』』
西住の号令で今日の訓練も終わる。
『武部、あまり無理はするなよ?』
訓練後、一番に声をかけたのは河嶋だ。
沙織の妊娠が発覚した直後は『この大事な時期に何をやってるかバカもん!』と怒鳴り散らした河嶋だったが、何かにつけて沙織を気にかけ、それとなく便宜を図ってくれる。
『かーしま、こないだはベビー用品探してたんだ、ホント心配性だよねぇ』
『会長!それは言わないでください!!』
『桃ちゃん先輩、ありがとうございます!』
『いいからさっさと行け!』
はぁい、と手を振り、あんこうチームへと向かった。
『沙織さん、すっかりお腹大きくなったね』
『赤ちゃんが出来たと聞いた時は、大騒ぎでありました』
『でも、彼氏さんからは連絡ないんでしょ?』
『どうせ、騙されたに決まってる』
『そんなことないもん、たぶん、就活が忙しいんだよきっと!』
あの日、沙織が学園艦に戻った後も、しばらくはMINEでやり取りをしていたが、沙織の妊娠を報告して以降、その回数は徐々に減り、今は何の音沙汰もない。
寂しそうにスマホをポチポチと弄る沙織。
『あーーっ!!』
突如、沙織が大声を上げる。
『何です?大声なんか出して』
『こここここ、これ!慶二さんじゃん!』
沙織が見たのは一件のニュース。
そこに、岡田慶二をはじめ4人の顔写真と、警察に連行される姿が写っていた。
【K大学の学生4人を集団強姦致傷罪で逮捕】
警視庁は、K大学に在籍中の小山慶一(23)ら4人を、集団強姦致傷罪の容疑で逮捕した。
逮捕されたのはK大学に通う4年生の小山慶一(23)、熊崎聖二(23)、沼田正三(23)、長島四郎(23)の4人。
4人は半年前、マッチングアプリで知り合った都内の女性をホテルに連れ込み性交渉を試みたが、女性に断られたために集団でわいせつ行為に及んだもよう。
『何よ、これ……』
『沙織さん……』
『武部殿……』
『沙織さん……』
『……』
沙織がホテルで体験したことと、ほぼ同じ状況。一つ違うとすれば、沙織は4人の申し出を承諾したことか。
しかし、あの場で拒否していたならば、この記事の女性と同じ目に遭ったかも知れなかった。いや、間違いなくそうなった。
『なんで、なんでよ、もぉやだー!!』
どう慰めたものか悩むあんこうチーム。
西住や秋山は(あの時尾行を続けていれば)と自分を責めるし、五十鈴や冷泉は内心(自業自得では)と思いつつも、それでもやはり沙織が可哀想で何も言えないのだった。
翌朝、登校時間にあんこうチームが合流する。沙織は目を真っ赤に腫らしていた。
昨夜は相当泣き明かしたらしい。
『もー決めた!あたし、産まれてくる赤ちゃん、ママ大好き!な男の子に育てる!目一杯甘やかす!』
立ち直りが早いのは結構なのだが。
『産まれてくるのが、男の子と限らないのでは?』
『4人もいるし!4人とも男の子なら、あたしモテモテじゃん!』
『いやたぶん全員おん……』
『麻子さん、それ以上言わないほうが……』
数日後、沙織は無事出産。
『もー!なんでみんな女の子なのよー!!』
4つ子で、しかもそれぞれの父親が違うのに、全員が女の子というのは、沙織の男運の無さの成せる業、だろうか。
それでも、沙織はあんこうチームの協力で、育児を奮闘するのだった。
この子供たちが十数年後、大洗女子学園で「みけネコさんチーム」として活躍するのは、また別のお話、かもしれない。
これで、本作は終わります。
拙作を読んでくださり、ありがとうございました。
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また、何かアイデアが思い付いたら投稿したいと思っております。
皆さん、ありがとうございました。