錬金術士ライザが幼馴染の父親と背徳交尾しまくって調教された挙句、親友であるクラウディアを中年親父に売り渡し、自分と同じハメ穴に変えていく話 作:黒胡椒サラミ
最近、ライザとザムエルの距離がますます近い。クラウディアは、ライザのアトリエに来るたびにそれを感じずにはいられなかった。二人の身体の位置、言葉、態度……。そういったものの距離感が、「年頃の少女とその幼馴染の父親」、「中年男性とその友人夫婦の娘」と呼ぶにしては、あまりにも近過ぎる気がするのだ。
例えば、ある時はこうだった。
「おうライザ、それも美味そうだな」
クラウディが、ライザのアトリエでお昼に呼ばれた時の事だ。ザムエルは、テーブル上のライザの前あたりに置かれた料理を指してそう言った。するとライザは、少し呆れたように返す。
「ザムエルさん、もうそんなに食べたのに、まだ入るの?」
「このところ“運動”する機会が多いからな、腹がすくんだ」
「――♥ もう、しょうがないなぁ……。今よりお腹が出ると、女の子に嫌われるよ?」
「いいから、そいつも食わせろよ」
このやり取りですら、先ほどのような関係の男女としては親密過ぎるきらいがある。だが、ライザはもともと誰に対しても距離感の近い子だ。この程度ならばまだ、クラウディアにも納得できた。
しかし、近頃のライザとザムエルには、その先がある。
「はい、どうぞ」
自分の目の前にある皿の料理が食べたいと言われたら、クラウディアならどうするだろうか。きっとその皿ごと、そう言った相手の元に近づけるだろう。だが、ライザはそうしなかった。彼女はザムエルが食べたいと言った料理を、自分自身が使っているスプーンで直接すくうと、もう片方の手をスプーンの下に添えて、テーブルに身を乗り出すように差し出したのだ。
ザムエルはその行為が当たり前であるかのように、大きく口を開けると、一口でスプーンを咥え込んだ。あまりに深く咥えるので、危うくライザの指に彼の唇が触れそうになっている。
そしてライザは、中年男の口からちゅぽんとスプーンを引き抜いた。
「美味しい?」
「悪くねぇな。ちょっと辛味が効いてて、俺好みだ」
「へへへ、そうでしょ」
この一連の動作は、流れるような自然さで、さも当然のようにクラウディアの目前で行われた。それを呆気に取られた表情で目にして、クラウディアの常識は、大海原に放り出された小さなボートのように揺らぐ。
(え――、え、今のって。良いのかな、ああいうのって。ライザ、ザムエルさんに「あ~ん」って。……やっぱり、これが普通なの?)
この食卓の中で挙動不審になっているのはクラウディアだけだ。ではやはり、この場において間違っているのはクラウディアなのだろうか。だがライザのやったことは、ザムエルとの間接キスだ。それまで彼女が普通に使っていたスプーンを、ライザはザムエルの口の中に入れた。そしてそうして彼の口に甲斐甲斐しく料理を届けたあとも、ライザは自分の食事を続けている。ザムエルの唾液にまみれたはずのスプーンを交換する事もせず、むしろさっきまでよりも美味しそうに、もむもむと料理を頬張っている。
こんなに二人が自然なのは、やはり戸惑う自分がおかしいのだろうか。かつて自分もザムエルと同じ水筒に口を付けた事を思い出し、クラウディアは無意識に、己の唇を舌で少し舐めた。
もちろん、深い肉体的繋がりを持つザムエルとライザにとって、こんな事は日常茶飯事どころか序の口だ。ザムエルが望めば、ライザは椅子の上で彼と対面座位で繋がって、チンポを深くハメ穴に挿入されたまま、自分の口で咀嚼した料理を、愛情たっぷりの口移しでザムエルに届けることもある。
つい先日だって、二人はこのテーブルの上で、気絶するまでサカり合ったのだ。純粋なクラウディアが気にするようなことを、今さら気にするはずがない。
こういう時、クラウディアはしこたま戸惑うが、最終的にはそれがおかしいともライザたちに指摘できずに口をつぐむ。きっとこういう事は、世間では一般的なのだと己に言い聞かせて。だがそれは、クラウディアの引っ込み思案な性格がそうさせたとかではなく、彼女のメスとしての素質が、いつかは自分もあのオスとそういう関係になりたいと無自覚に思わせているからなのだ。
ザムエルとライザは、クラウディアが見ている前で、こんなふうに引っ切り無しにイチャついたりしている訳ではない。こういう事は緩急が重要だとザムエルは言った。普通の日常のシーンの中に、時折お嬢様が目をむく光景を差し挟んでいく。そうすることで、より効果的に彼女の常識と倫理観を揺さぶることができるのだ、と。ライザ的には、自分とご主人様のイチャラブ新婚夫婦っぷりをクラウディアにもじっくり見て欲しいと考えていたが、これでも彼女はザムエルの指示で、彼にくっつくのを抑え気味にしていたのだ。
とにかく他にも、錬金釜を一生懸命かき混ぜているライザの横に立ったザムエルが、何気なくライザの腰に手を回したり、露天風呂を完成させるためザムエルが汗みどろになって作業していると、ライザが自分のタオルを差し出し、彼の顔を拭いてその労をねぎらったり――と、あらゆる場面で、クラウディアは二人の近さにどぎまぎさせられた。
そこでクラウディアの中には、男女の距離感に対する戸惑い以外にも、もう一つの感情が生じていた。
(………………っ)
ライザとザムエルが「近い」と思った時、たまに彼女は、奥歯を少し食いしばって二人から目を逸らす。そんな風に二人を見ていられないと感じるのは、恥ずかしさや、非常識だと考えるからだろうか。
いや、違う。ありていに言えば、クラウディアは嫉妬していたのだ。唯一の親友であるライザが、自分よりも幼馴染の父親と距離を縮めている事に。もしかしたらそれと同じくらい、ザムエルが、自分ではない女の子とそうやって身体を近づけている事に。
女とは怖いものである。まだ男の味すら知らないくせに、クラウディアは一丁前にオスに対する独占欲を発揮しているのだ。その人は私だけのご主人様だから、他のメスは近寄らないで欲しいと、本能的に感じてしまうのだ。他のメスに向けられる微笑みが、本当は自分のものであるはずなのにと思ってしまうのだ。
(ザムエルさんは……私にああいう事をしたのに、それを覚えてないように振舞っている。……私だけが、あの日の事をはっきり覚えてるの?)
その思考も、オスにとって実に都合がいい。ザムエルが覚えていないはずがない。ザムエルは今も、クラウディアに自ら手を出すのを、心の中で涎を垂らしながら堪えている。だが、肉がある程度寝かせてから焼いたほうが美味いのと同様に、女体もたっぷりと焦らしてから頂いたほうが心地よい。だからザムエルは耐えているのだ。ザムエルの手が届かないはずの上品で清楚なお嬢様が、自ら彼のオス臭い中年チンポをおねだりするまで、焦らしに焦らす魂胆だ。
クラウディアの中には既に、心のモヤモヤや身体の疼きを解消したくてもできない欲求不満が、青い肉体の中ではち切れそうになっていた。
ザムエルが、クラウディアの黒タイツに覆われた引き締まったケツや、控えめな胸の膨らみをねっとりと視姦するのと同様に、クラウディアも我知らず、彼のごつごつとした指をじっと見つめていた事に、彼女は気付いていただろうか。
あの指で触られれば、自分は気持ちよくなれる。彼女の身体はそれを覚えていた。オス臭の充満するザムエルの部屋で執拗に執拗に手マンでイカされ蕩かされた事で、彼女の肉の身体は、あれが自分を気持ちよくしてくれるご主人様の手であると、乙女自身の理性を放っておいて、勝手に事前登録していたのだ。
ライザという親友をザムエルに取られてしまうかもしれないという嫉妬。ザムエルと親密なのが、自分よりもライザであるという事実に対する嫉妬。その二つは重なり合い混じり合って、いずれ自分は二人に置いて行かれてしまうのではないかという不安をクラウディアにもたらす。父親と対立して屋敷に居場所が無い少女にとって、これはたまらない恐怖でもあった。
「クラウディア」
「――――っ!!」
ザムエルに名前を呼ばれ、クラウディアは現実に引き戻された。悶々とした思考が振り払われ、彼女は慌ててザムエルに聞き返す。
「な、何ですか、ザムエルさん」
「いや、何ですかじゃねぇよ。さっきからの話、聞いてなかったのか?」
「え、え。……え?」
「もう、クラウディアったら、どうしてそんなにぼうっとしてたの?」
ライザとザムエルは呆れたように笑っている。クラウディアも、その和気あいあいとした雰囲気を壊さないようにぎごちない笑みを浮かべた。
クラウディアが放心していた間、二人が話していたのはおおよそ以下のような事だった。ザムエルがアトリエの庭に作っている露天風呂が、ついに完成しそうだ。だがここまでそれを組み上げたのは、ほとんどザムエル一人だった。作業はあとほんのちょっとで終わるから、それをライザとクラウディアにも手伝ってもらいたい。
「完成したら、お前たちだって入ってみたいだろ? なら手伝え。働かざる者、風呂に入るべからずだ」
「何それ。でも、分かったよザムエルさん。ここはあたしたちのアトリエだもんね。何かを作るなら、皆で協力しなきゃね! この家を使えるようにした時だってそうだったんだし!」
ライザはそう言って、ザムエルの提案に大層乗り気になった。
クラウディアとて、特に断る理由は無い。むしろザムエルやライザの言う通りだと思った。
「完成したら、クラウディアも一緒に入ろうね!」
「うん、ライザ」
外で入浴するという事には若干の抵抗感があるが、いつか仲の良い女友達と二人で、お風呂に入ったりお泊り会をしてみたいというのは、かねてからクラウディアの中にあった願いだ。
「ザムエルさんもだよ!」
「――――!?」
「もちろんだ」
一瞬、ライザが、ザムエルにもクラウディアたちと一緒に入ろうと言ったように聞こえて、クラウディアはまた身を硬くした。だが、それは言葉の綾だろう。女の子は女の子同士で、ザムエルはザムエルでお風呂に入る。ライザはそういう意味で言ったのに違いない。
(さっきから変よ、何考えてるの、私!)
クラウディアは、どうしても変な方向にライザたちの言葉や行動の意味を持っていこうとする自分の思考を、内心で叱りつけた。
――――――――――――――――――
そういう事で、今日のクラウディアは外に出て、ザムエルによる露天風呂の最終仕上げの手伝いをすることになった。ライザも一緒だ。と言っても、いつもの彼女たちの服装で、石を運んだり積み上げたりはできない。その点ライザは準備良く、実家の農場で使っているという厚手の作業服を持ってきていた。
「あ、でも軍手だけはあたしが作ったよ! あたしたちの力でも、これで重い物だって楽々!」
「そ、そう」
アトリエの中で二人で作業服に着替えていると、ライザはそう言って、腰に手を当ててドヤ顔で反り返った。このポーズは彼女の癖だが、上着を脱いで下着だけの状態になった今それをやられると、自分よりもずっと大きいライザの胸が強調されて、クラウディアは目のやり場に困った。
「あ、あれ? 閉まんない。……また大きくなったのかなぁ?」
「…………!?」
作業服の上着を着る時にも、ライザは前のボタンを留めるのに苦労していた。最終的には何とか押し込んだものの、胸がパンパンに張って、非常に窮屈そうに息をついていた。ザムエルにもみしだかれて発達した彼女の乳袋は、適度な張りを保ったまま、更なる成長を続けているようだ。
クラウディアの胸は、一般的に見れば決して小さくない。むしろ大き目なほうかもしれない。しかしライザと比べると、自分の身体の各部分が貧相なのではないかと、どうしてもクラウディアは引け目を感じてしまう。
そして、薄紺色の作業用のツナギに着替え終わると、二人はアトリエの庭に出た。ザムエルは既に作業を始めている。彼はツナギではなく、いつものズボンと上半身シャツ一枚の格好だ。夏は終わりかけているというのに、相変わらず日差しが強い。ここ最近雨も降っておらず、空気はカラカラに乾いていた。こんな時に露天風呂に肩まで浸かれれば、確かに気持ちが良いだろう。
「クラウディア、その石を、そこに組んでくれ」
「はい、ザムエルさん」
「ライザはパイプの取り付けを頼む」
「任せて!」
彼ら三人は汗だくになりながら、共同作業に没頭した。クラウディアがザムエルに任されたのは、露天風呂の外枠に組み上がりかけていた石組を完成させることだ。ライザの用意した無機質な建材が露出したままでは、風情というものが無い。だから基礎部分はライザの建材で固めて、周りはそれっぽく見えるように、石や何やらで覆うというのがザムエルの考えだ。
かつてはフルートよりも重い物を持った事の無かったクラウディアが、自分の手で石を運び、それを積み上げる。確かにとても大変な仕事ではあったが、そんな仕事を任された充実感と、労働で爽やかな汗をかく爽快感に、クラウディアは一時、最近抱えていた色々な懊悩を忘れていた。
「――――――ふぅ」
作業には邪魔だからと、クラウディアは彼女の長い金髪を、後ろでお団子状に結い上げていた。これはライザにやってもらった。たまに口を窄めて息を吐くと、クラウディアは軍手の甲で、己の額の汗を拭う。いつも綺麗なその顔には、ほんの少しだけ土汚れが付着していた。だがそれすらも、はち切れんばかりの生命力を内在した、十代の少女の健康的な美しさを引き立てているようだ。
「クラウディア、熱中症になったらいけないから気を付けて。はい、これ」
時たまライザが、そう言って差し入れを持ってくる。冷たい井戸水と、それから、奇妙なお菓子だ。
「ありがとうライザ。……これはなぁに?」
「あたしが作ったの。糖分とか塩分とか、あと色々補給できるよ」
それは大きめの丸い錠剤のようなお菓子だった。基本的に白色で、少しだけ黄味がかっている。ハートマークが刻印され、少し可愛らしいデザインだ。口に入れると、舌の上ですぅっと溶けていくようだ。甘さと、ほんのりとしたしょっぱさもある。それ以外の味は……何と表現したら良いのだろう。クラウディアが今まで、口にしたことも無いような味だ。
しかし、それが妙に美味しい。
「美味しい、クラウディア?」
「うん、とっても! これは……何の味なのかなぁ」
「色々」
「え」
「色々、だよ」
そう言って、ライザは自分でもそのタブレットを頬張る。彼女はニコニコと美味しそうにそれを噛み締めている。ライザが錬金術で作る物の材料については、あまり深く追求しても仕方ないと知っているクラウディアは、ちょっと苦笑いをしながら二つ目を口に入れた。さっきは食べた事の無い味だと思ったが、そうではない気もする。少し前にどこかで……夢の中で味わったような。
ライザはザムエルにもそれを勧めているが、ザムエルは「俺は絶対食わねぇぞ」と言い、断固として拒否した。
「え~、美味しいし、元気が出るのに!」
ライザは口をとがらせているが、ザムエルが拒否するのは当然である。その「菓子」の由来は、彼の肉棒から放たれたザーメンなのだから。これを作ってみたいと言ったのは、ザムエルではなくライザだった。
(精液って、錬金術の素材になるんだって!)
本でそれを知ったと、ライザは嬉々としてザムエルに教えた。それを実行するために、ライザは口でザムエルのチンポを勃たせると、錬金釜の前で彼に仁王立ちになってもらい、膝立ちになって、自分の右腋に肉竿を挟み込んだ。
(ムォッ!?)
ザムエルが呻いたように、ライザの腋はもはや性器であった。体温が高く、むっちりとした肉がチンポをぎゅっと挟み込んでくる。ライザは自分の唾液を潤滑油として、勃起チンポを甲斐甲斐しく前後に扱き始めた。激しくザー汁を搾り取って来る淫魔のようなライザの膣穴に比べれば、チンポに伝わるのはどこかもどかしい刺激だ。しかしそれでも射精するには十分で、淫語を吐き散らして「フレッ♥ フレッ♥」と射精を応援するメス奴隷の横で、ザムエルは錬金釜に向かって己の遺伝子を発射した。
(まぁ、もう一回やりたいかって言われたら、あんまりだが。やっぱり俺は、孕ませるための種付けが一番いい)
しかし、たまにならばそういう趣向も良いというのがザムエルの感想だ。
とにかく、そうして吐き出された大ジョッキ一杯分くらいの精液を濃縮して作ったのが、美少女二人の口に入ったタブレットだ。「食べてると、この味が忘れられなくて病みつきになるの」とライザはこの菓子の効果について説明していたが、ならばなおのこと食ってたまるかと、ザムエルはクラウディアに隠れてうんざりした表情をした。
しかし、自分で口にするつもりはないが、ザムエルのザーメン菓子をお嬢様が美味しそうに頬張って、疲労回復の栄養剤にしているザマは滑稽で楽しかった。これでクラウディアは、知らない間にザムエルによって味覚も犯され支配されていくことになる。いずれ彼女の食事にザーメンをぶっかけて、よく噛んで食べさせてみる事にしよう。
露天風呂の完成作業はその日だけでは終わらず、次の日も彼らは三人で工事を行った。午前の早い時間から夕刻にかけて、その日も日差しは熱かった。定期的な休憩時間にライザとクラウディアが口にしていたのは、やはりあの精液タブレットだ。
そして、ザムエルがこれまで長い時間作業に従事していた事もあり、ライザとクラウディアの手伝いのおかげもあって、露天風呂はついに完成した。
「やったね! クラウディア!」
「うんっ! ライザ!」
美少女二人は手を取り合って、ぴょんぴょん跳ねて喜びを表している。苦労して組み上げたものが完成すれば当然だ。特にクラウディアは、こうして何かを完成させて自分が誰かの役に立つという事が、嬉しくてたまらないらしい。
「ありがとうな、クラウディア。ご苦労だったな、ライザ」
ザムエルは二人の労をねぎらうと、自分の胸くらいの高さにある、ライザの髪に手を乗せた。
(あ…………)
その時、クラウディアが非常に羨ましそうな顔で、少し口を開けてライザを見たのを、ザムエルは見逃さなかった。
(……どうして、ライザだけ撫でられるの?)
目を細めて喜ぶライザを、クラウディアは暗い表情で見つめている。ザムエルはさらに、ライザの事を褒めそやした。
「お前の錬金術は大したもんだ、ライザ。何と言っても、お前が材料を作ってくれなきゃ、ここまで立派なもんはできなかった。お前は本当に頼りになるなぁ」
「んふふふ」
ライザは照れ臭そうで、それでいてとても嬉しそうだ。ザムエルのごつごつした大きな手に、撫でられるままになっている。ぽんぽんと優しく叩いたり、髪を優しく撫でつける。それどころか、ザムエルの手はライザの耳を愛撫するように、さわさわと優しく触れた。
「もうザムエルさん、止めてよ。――きゃぅ。えへへ」
止めてなどと思っていないくせに、ライザはそんな事を言い、そんな声を漏らす。それをじっと見つめているクラウディアの心には、じわりと黒い染みが広がっていた。
「本当に良い子だ。お前は、本当に良い子だよ、ライザ」
「――――っ!!」
ライザがザムエルにそう言われるのを聞いて、クラウディアはついに耐え切れず目を逸らした。彼女は自分の拳を、ぎゅっと固めている。しかし、そんなクラウディアの様子は、ザムエルとライザの視界には入っていない。
――否。
ザムエルの目だけは、本当に悔しそうで、本当に寂しそうなクラウディアの表情を、横目でしっかりととらえていた。
「クラウディアもありがとうな」
「あ――」
ザムエルに改めて言われて、彼を見たクラウディアの表情が輝いていたのは、自分もライザのように彼に褒めてもらえると思ったのかもしれない。だが、待ち望んでいた餌は、彼女には与えられなかった。ありがとうなと、どこか素っ気ない調子で礼を言うと、それだけでザムエルは、片付けの作業に入り始めたのだ。アトリエの傍には、道具類を入れておく小さな倉庫がある。彼はその扉を開いて、工事に使ったシャベルやハンマーなどを運び始めた。
「じゃあ、私は晩御飯の準備をするね。クラウディアも食べてくよね?」
日は傾き始めている。ライザはそう言うと、クラウディアを置いてアトリエの中に入っていった。
クラウディアは、一人取り残された。どうしてか彼女は、そんな風に感じてしまった。屋敷での居場所が無い自分は、いつかこのアトリエでも居場所を失うのだろうかと。
「…………」
そして彼女は何を考えたのだろう。ライザが入っていったアトリエの扉を眺めてから、ライザの夕食準備の手伝いをするのではなく、倉庫で片づけを行うザムエルに近づいていった。
「ザムエルさん、手伝います」
「ん、ああ」
クラウディアができるだけ朗らかに笑って手伝いを申し出たのに、ザムエルはやはり素っ気ない。クラウディアのほうを見ようともせず、倉庫の壁際にシャベルを立て掛けている。その隣に行って、彼女はしばらく黙々とザムエルの手伝いを行った。
それはそうと、倉庫に入る時にクラウディアが後ろ手に扉を閉めたのは、何かの偶然だったのだろうか。
その倉庫は狭い。人間が二人入って一杯になるほどではないが、ライザの錬金術の素材など、雑多に物が積み上げられているせいで、二人の距離はどうしても近くなる。一方の壁の高い所に、四角形の小さな穴が空いていて、それが明かり取り兼、空気の入れ替えのための窓になっていた。
しかしそんな小さな窓だけでは、夏の終わりの日差しに照らされ、二人の人間を収めた倉庫内が、涼しくなる訳はない。しかも、二人は汗まみれになって作業をした後だ。よって、いつかのザムエルの部屋のごとく、倉庫の中は段々と湿度と熱気を帯びていった。
「ザムエルさん」
いつしかクラウディアは、内部の衝動を抑えきれずに、男の名を呼んでいた。
「どうした」
「最近、ライザと仲が良いですよね。……まるで、本当の親子みたい。なんて――」
「それがどうした。お前に関係あるか?」
「――――っ!!」
少女はきっと、少し大胆な事を言って、男の反応をうかがってみようという位のつもりだったはずだ。しかし男から返ってきたのは、思いのほかに冷たい声だった。クラウディアは、次の言葉を失った。
寂しい。寂しい。寂しい。寂しい。
寂しさが彼女の胸を襲う。どうしてこんなに寂しいのか、彼女にもそのはっきりとした理由は分からない。
「――んっ、く。ぐすっ」
ただ、どうしても目の前が潤んでいく。
その気配を背中で感じていたザムエルは、餌を与えるならばそろそろだと思った。
「クラウディア、今日はありがとうな」
その言葉と共に、優しい大きな手のひらが、クラウディアの頭の上に降ってきた。
「お前が居なきゃ、こんなに早く完成しなかったよ。本当にありがたかった」
ザムエルの部屋での「あの事」以来、男の手が少女に触れるのは初めてだった。
暖かい。倉庫の中は暑いが、そういう気温とは全く関係のない暖かさが、クラウディアの寂しさを埋める。だが、ザムエルはぽんぽんと頭頂部に触れるだけだ。ライザにしていたように、自分もしてもらいたい。ふとクラウディアはそんな風に思った。
「……クラウディア、どうした」
そして、思った時には身体が動いていた。彼女の頭の上に乗せられた大きな手のひらの甲に、クラウディアの小さな両手が重ねられたのだ。
「もっと撫でて欲しいのか?」
クラウディアは顔を紅潮させ、コクリと頷くことしかできない。
「本当にしょうがねぇなぁ、クラウディアは」
「あ…………」
その声は見放すようでも突き放すようでも無く、暖かな親しみの籠った呆れ声だった。
「ライザの奴には秘密だぞ」
「ん……はい……」
クラウディアは、男に身を任せた。剣だこや肉体労働によるささくれで、所々が硬くなったザムエルの手が、クラウディアの金色の髪を撫でつけていく。後ろでお団子に結われた髪型に沿って、耳の後ろ、うなじのあたりにまで手が伸びる。少女はそれを嫌がる素振りすら見せず、ザムエルの手が撫でやすいように、少し首を傾けていく。
倉庫の薄暗がりで、クラウディアの吐息は段々と熱を帯びていった。
「ん――っ♥」
その甘い悲鳴は、ザムエルの指が彼女の耳朶をくすぐった時に漏れた。耳全体を揉むように、耳たぶを弄ぶように、ザムエルの手がクラウディアの耳を愛撫する。
「はぁ―――っん♥」
男の指先が耳の穴の入口を撫でた時、クラウディアはひと際甲高く鳴いた。彼女はそれを押し殺すように、自分の左手の人差し指を前歯で噛んだ。ごそごそというくぐもった音が耳元で鳴り、それが彼女の聴覚から、脳全体へと侵食していくようだ。
「お前は良い子だ、クラウディア」
ザムエルは時たま、クラウディアに彼女が欲しがっている言葉を投げかけてやる。お父様と諍いを起こし、屋敷で疎外感を感じているお嬢様が求める、甘い毒に満ちた言葉を。
「良い子だ」
「…………」
「……どうした」
つぶった目の端に涙を溜めたクラウディアが、ザムエルに撫でられたまま、ふるふると首を横に振った。自分は良い子ではない。この娘はそんな風に言いたいのだろうか。ザムエルがそう思った時、彼女はか細く口ずさんだ。
「……クラウ」
「ん……?」
「クラウ……って、よんでください」
ズボンの中で、既に痛いほどガン勃ちしているザムエルのマラが、早く俺を解き放てと暴れ出した。
きっと愛するお父様しか呼んだことのない愛称で、自分の名を呼び、髪を撫でて欲しいとクラウディアは言っている。彼女はずっと誰かの特別になりたかった。だが、清らかな心の彼女がそうなる相手として、目の前の男は余りにも品性下劣だというのに。
また一歩、この娘の心の大事な部分を侵略した。その満足に野獣のような笑みを大きくし、いきり立つムスコをなだめすかしながら、ザムエルはクラウディアの望み通りにしてやった。
「……クラウ」
「はい……」
「クラウ」
「はい、ザムエルさん」
「クラウ」
「ザムエルさん……」
「お前は本当に良い子だ、クラウ」
「ありがとうございます、ザムエルさん……」
クラウディアはいつの間にか、ザムエルの胸元に体重を預け、彼に抱き着くようになっている。しばらくはその体勢で、彼の本当の娘になったように、彼女は男に髪を撫でられながら、彼の胸の鼓動を聞いていた。
しかし、彼女はどう思っているか知らないが、彼女はもう「お父様に甘える幼いクラウ」ではないのだ。そうであり続けるには、彼女の肉体は余りにもメスとして成長していた。
「ン………………っ」
ザムエルの胸に頭を預けていたクラウディアが、鼻にかかった声を漏らす。汗まみれのザムエルから噴き出るオスのフェロモンが倉庫内に溜まりに溜まり、否応なしに彼女の身体に火をつけたのだ。そして、一度引火してしまったものは、彼女の全身を焼き尽くすまで止まらない。「あの時」と同じように、クラウディアの身体はどうしようも無い肉の疼きに苛まれ始めた。
「また苦しいのか?」
彼女の首筋に浮かんだ玉の肌を見れば、それはザムエルから見ても一目瞭然だ。クラウディアが頷くと、ザムエルは彼女に「我慢できねぇのか?」と問うた。それに対し、彼女は再び目をつぶったまま頷くだけで答えた。
「しょうがねぇ娘だな、クラウは」
その声にもザムエルの愛情が籠っているように感じられ、クラウディアはより深く彼に体重を預け、熱いため息を吐いた。「あの時」の事は無かった事にしよう。そう思っていた彼女は、この時すでにどこかへ行ってしまっていた。
ザムエルの手が、色気の無い作業服のズボンの隙間から、クラウディアの秘部に向かって侵入していく。次にもたらされるはずの快感に、彼女は歯を食いしばって備えた。
「んっ、くっ、うぅぅ――――っ♥」
「んっ、んっ、んっ、んっ、あっ、んっ、んっ、んっ、は――っ♥」
肉芽を摘まみ上げられ、股間から全身を走る電流。かと思えば、トントンと周辺を叩かれてリズミカルに襲い来る快感。ずっとこれが欲しかったと、快楽の波に翻弄されながら、彼女は涙が出るほどに嬉しかった。
一度絶頂する事を覚えたメスの身体は、もうそれなしではいられない。ましてクラウディアは、ザムエルの匂いに囲まれながら、執拗に執拗にその快楽を刻み込まれたのだ。乙女にあるまじき狂い方で、彼女はいともたやすく頂点に昇りつめていく。そして彼女は、全身をふわふわと包む幸福感の中で、ザムエルの「命令」を思い出した。
「イキ、ますっ。ザムエルさん、私、イキそう、ですっ!」
「……そうか、イケ、クラウ。イッてもいいぞ」
「はいっ!」
ザムエルの許しを得て、クラウディアはますます彼に身体を密着させた。少女の身体はつま先立ちになり、厚い作業服の生地越しに、確かな膨らみを持った胸が押し付けられたのがザムエルにも分かる。同じように、ザムエルの怒張の先端部が、クラウディアの下腹部にゴリゴリと当たった。
「んっ、んっ、んっ、んっ、んっ、きゅ、んんんん――――っ!」
ザムエルにクリトリスを摘ままれ果てたクラウディアは、喜悦というよりも、むしろ非常に苦しそうな表情で絶頂に耐えた。
「んっ、あっ、んっ、んっ、やっ♥」
しかしザムエルは手を止めない。撫で上げ、擦り、摘まみ、押し潰す動作を容赦なく続ける。そしてそうすることで、クラウディアの性感は、更に上、更に上へと強制的に持ち上げられていく。
「あっ、んっ、んっ、んっ、んっ、んっ、はっ、あアぁ――――っ♥」
クラウディアはまた潮を噴いた。彼女のショーツの中で、己の手がビショビショに濡れるのをザムエルは感じた。
「……この倉庫は暑いだろ、クラウ」
己に身体を預けなければ立っていられなくなったクラウディアに、ザムエルは尋ねた。何度かイカせると、クラウディアはくったりとなり、汗だくで激しく息をついていた。そんなクラウディアがわずかに頷くのを確認し、ザムエルは提案した。
「どうせこの後、水浴びでもしなきゃならねぇ。……脱いだらどうだ?」
「はい……」
そんな提案にさえ、風邪の高熱に浮かされたようになっているクラウディアは従ってしまう。「俺も手伝ってやる」とザムエルは言い、両手を上げたクラウディアから、作業服と肌着を脱がせていった。上気して汗にじっとりと濡れた乙女の肌が、ザムエルの目に晒される。
クラウディアは、またもザムエルの前に下着姿を晒すことになった。今日の彼女が身に着けているのは、薄い紫の、彼女にしては大人っぽいデザインの下着だ。ザムエルが目にする時には彼女は毎回違うデザインの下着を身に着けているが、これがお嬢様というものなのだろうか。
「……大人っぽい下着だな」
「ん……」
「自分で選んで買ってるのか?」
「はい……」
「こういうヒラヒラの付いた下着が、クラウの好みなのか?」
「そうです……」
ザムエルの下劣極まりない質問にすら、彼女は素直に答えていく。こんなに簡単では、ひょっとしたら自分より先に誰かに押し倒されてしまうのではないのかと、ザムエルが少し心配になった程だ。
「よし、じゃあそこに座りな」
ザムエルがあごで示した方向を、クラウディアは朦朧とした瞳で見た。小麦粉か何かの入った袋がクラウディアの胸くらいの高さまで平積みになっていて、脚か手をかければ、その上に乗って座れそうだ。そんな風にクラウディアが思っていると、ザムエルが彼女の裸の両腋の下を掴んだ。
(あ……、だっこ……)
まるで高い高いをするように、ザムエルはクラウディアの身体を軽々と持ち上げた。
「軽いなぁ、クラウは。ちゃんと食べてるのか?」
「んふふ……」
クラウディアはくすぐったい笑いを漏らした。ザムエルの本当の娘になったような気分で、彼女は短い距離を飛ぶ。そしてストンと、彼女の腰は平積みの袋の上に着地した。次にザムエルは、両脚をぶらぶらさせた格好で座るクラウディアのショーツを掴むと、それを下ろし始めた。
「ん――、やだぁ……!」
反射的に羞恥を感じたのか、クラウディアは少し抵抗するそぶりを見せる。だが、それは本当に少しだけで、汗とその他の液体でぐじゅぐじゅになった彼女のショーツは、その左足首に掛かっているだけになった。という事はつまり、乙女の股間にある秘裂は、ザムエルのすぐ目の前で丸見えになったという事だ。
「相変わらず、綺麗な割れ目だなぁ」
そこをそんな風に褒められて、クラウディアはどう反応してよいのか分からずに両手で顔を覆った。クラウディアの恥丘には、申し訳程度に金色の茂みが生えており、その下には固く閉じられた一本の縦スジがある。縦スジの上部には、さっきまでザムエルが責め立てていた陰核が、充血しきった様子で存在を主張していた。
そして、その様子がとても美味そうに映ったザムエルは、舌なめずりをすると、縦スジに己の舌を這わせた。
「ひっ、くぅうううううううぅっ!」
びくんびくんとクラウディアの身体が跳ね、彼女は後ろに向かって上体を反らした。ぶらぶらさせていた両脚が持ち上がり、つま先までピンとなる。そうしている間にも、ザムエルは舌で乙女の秘裂をねぶり、さも美味そうに舐めしゃぶる。
「あ、んんんんんんんんっ♥ き、きたない、ですっ、ザムエルさんっ! ――ンっ、はぁっ♥ や、ううううううううぅんっ♥」
己にとって汚いと思っている「そこ」を舐められ、クラウディアの中に快楽と同時に混乱が生じる。手でされた時でさえ悪い事をした気になったのに、男に股間に頭を埋められて、彼女の罪悪感はいやます。しかしそれでも、眼球の奥、頭の後ろを焼き焦がすような快感の渦は止められない。
(汚い、そんな、そんなとこ汚いのに。汚いのに、ダメなのに! どうして? どうしてザムエルさんは止めてくれないの? どうして私の身体は止まらないの? どうして気持ちイイの?)
そんなクラウディアも、やがてザムエルが与える快感を素直に受け入れ始めたのが、彼女の手の動きを見ていれば分かった。舌による愛撫が始まった最初は、ザムエルの頭を自身から離そうともがいていたのに、いつしか彼女はザムエルの後頭部に手を回し、むしろ己の股間に押し付けるように抱きしめている。そうしている間も、ザムエルの舌の動きに従って、彼女の美しい脚線はピンと張ったりじたじたと暴れまわったりして、快感を何とか外に逃がそうと試みていた。
薄暗く熱気こもる倉庫の中で、ザムエルはその舌苔を使い、クラウディアをクンニでイカせまくった。彼が彼女の股間から頭を離した時、クラウディアはほとんど意識を失い、糸が切れた人形のように、平積みの袋の上でぐったりとなっていた。ザムエルの顔中は少女の愛液と潮に濡れていたが、彼はそれを片手で拭う様にすると、まとめてべろりと舌ですくった。
そうして彼は、今度は自分の股間を見下ろした。ズボンの中でガチガチに勃起した肉棒は、「こんなことは違う。こんな事は許されない。今すぐそのメスに突っ込んで、自分に射精させるべきだ」と、主人に対する恨みの言葉を吐いていた。
ザムエルはそれに苦笑すると、たまにはこいつの言う事も聞いてやらなければと思い、クラウディアの頬を平手でぺちぺちと叩いた。
「おい、クラウ。おい、大丈夫か?」
「あ――、か――、ざ、むえる、さん?」
「収まったか? もう良いのか?」
意識を取り戻したクラウディアは、ザムエルの言葉を聞いて、そう言えば彼は自分の「治療」に付き合ってくれていたのだと思い出した。イカされ過ぎたせいで、正直腰の感覚が無い。自分が座っている袋が何の袋なのかは分からないが、自分から染み出た液体によって、中身まで濡れてしまっているだろう。
「もう身体は良くなったのか? 俺の声が聞こえるか、クラウ」
「は……、い。だい、じょうぶ、です」
「そうか、じゃあ下ろすぞ」
「ふぁ……」
またザムエルに持ち上げられ、クラウディアの身体は空中に浮きあがった。今度はさっきとは違う、お姫様抱っこのような体勢でだ。甘い夢の中をさ迷っているクラウディアの意識は、ずっとこのままでいられたらいいのにと、ぼんやりと思っていた。
「腰が抜けたみてぇだなぁ……」
ザムエルがぽりぽりと頭を掻いた。クラウディアは、倉庫の床に下ろされても立てなかったからだ。
「う~ん。この調子じゃあ、お前に頼みごとをするのは無理だなぁ」
「たの、み……?」
床に脚を崩してへたり込むクラウディアは、ぼんやりとザムエルを見上げた。彼女の顔とザムエルの顔を結ぶ直線状に、何故か不自然に盛り上がったザムエルの股間部がある。
「お前に色々してやってると、俺の身体も苦しくなってきてな。だから、お前に何とかしてもらいたいと思ったんだが……」
そう言いながら、彼はズボンのベルトに手をかけ、金具を外す。もうそれだけで、中にあったモノは、ブルンと凄まじい勢いで飛び出してきた。
「なん……ですか……、それ」
クラウディアの息が荒くなる。そこにあったのは、彼女が短い人生の中で初めて目にした、オス特有の器官だった。
「俺も苦しいんだ、クラウ」
「どうして、そんなに……」
「痛いんだよ、ここがこんなに腫れちまって」
「それ……、ザムエルさん……」
「だから――ムゥッ!?」
ここがこんなに腫れて苦しいから、お前が何とかしてくれないか。そうこう言って言いくるめ、クラウディアにこいつを握らせてやろう。ザムエルはそう考えていたのだが、そこに居るのは、彼が思うよりも遥かに淫乱の素質を備えたメスであることを忘れてはならない。
ザムエルが頼むまでもなく、クラウディアは呼吸を荒くしながら彼の肉竿に手を伸ばし、裏筋の部分にそっと触れたのだ。
「これ、なんですか……?」
裏筋を恐る恐る、さわさわと撫でつつそう聞きながら、クラウディアは心の奥底で理解していた。これは、これこそは、クラウディアが夜毎見る淫靡な悪夢の中で、彼女が怒り狂うザムエルに組み敷かれた時、どうしてもぼやけて見えなかった部分なのだ。
子どもが初めて目にしたものに純粋な興味を抱くように、彼女は絶頂の余韻でぼんやりとした頭のまま、ザムエルの太く硬い肉棒を指先でなぞる。
「ム、グゥゥッ!? ウォッ!?」
今度余裕を失ったのは、ザムエルのほうだった。彼は顔をしかめ、歯を食いしばってチンポからせり上がる欲求に堪えている。
メスとして種付け頃の極上の身体を備えた、それでいて赤子のような無垢な瞳でザムエルの太マラを見つめるクラウディアを前に、彼は数十年前、己が初めて精通した時のような切迫した感覚に襲われていた。
「ザムエルさん……」
ザムエルをじっと見つめながら艶めいた声で彼を呼び、中年チンポの反り返った裏筋を、クラウディアはその白魚のような指先で、下からつぅっとたどっていく。そして、その指が赤黒く膨れ上がった亀頭に触れた時、ザムエルは限界を迎えた。
「グ、ウゥッ!? オ゛、オオオオオオオッ!!」
倉庫の天井を見上げ、獣の雄たけびを上げながら、ザムエルは己の精を解き放った。ビクビクと肉竿が暴れ出し、クラウディアは驚いたように手を引く。その前で跳ね回るデカチンポは、まるで倉庫の天井に届きそうな勢いでビクビクとザーメンを噴き出し、それは黄色くネバついた雨となって、倉庫内の道具や、クラウディアの身体などのあらゆる場所に掛かっていく。
クラウディアはその様子を片時たりとも目を離さずに見続け、倉庫内に充満したザーメンの臭いを、深呼吸して肺一杯に吸い込んだ。彼女が両手で自分の胸を押さえているのは、トクントクンと高鳴る心臓の動きを確かめるためだった。
そうする間にも、ザムエルの精はボタボタと彼女の身体に落ちかかり、彼女の美しい金の髪や身体を汚す。こんなにも荒々しい射精感は、ライザを初めて犯した時以来だった。
「あ――――」
そして数分後、ザムエルの射精がようやく途切れた所で、クラウディアは糸が切れたように、その場所で失神した。
そのあと目覚めたクラウディアは、その時の事をよく覚えていないようだった。彼女は敢えて記憶を封印したのか、それとも――。だが、一つ確実な事がある。彼女が夜毎に見る悪夢に、一カ所だけ変化があったのだ。
これまで霧でぼやけてどうしても見えなかったザムエルの股間部分が、確かな形と色、匂いを持って、彼女の夢の中に登場するようになったのだ。
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ちなみに、もう一つ後日談がある。
この事があった数日後、クラウディアはまた父親と口論になった。彼女の父のルベルトは、最近帰りが遅いクラウディアをなじり、クラウディアはそれに反論した。そこまでならばいつもの口喧嘩と変わらないのだが、その口論の終わりしな、クラウディアは一言、強い眼で彼を睨みつけながら父に告げた。
「もう、そんな子供っぽい愛称で――“クラウ”って呼ばないでください、お父様。私はもう、子供じゃないんですから」