※この作品はR-18です。

錬金術士ライザが幼馴染の父親と背徳交尾しまくって調教された挙句、親友であるクラウディアを中年親父に売り渡し、自分と同じハメ穴に変えていく話   作:黒胡椒サラミ

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⑱(クラウディア愛撫)

「クラウディアじゃないか、どうしたんだよ」

 

 ラーゼンボーデン村を少し急ぎ足で歩くクラウディアが、その声にはっと振り向いたのは、単に自分の名前を呼ばれたからというだけではない。その呼び声が「彼」の声にどこか似ていたからだ。そして、振り向いたクラウディアを見て、彼女に声を掛けた若者は、戸惑いの声を上げた。

 

「ど、どうしたんだよ、泣いてるのか?」

 

 声の主はレント・マルスリンク。つまりは、ザムエルの一人息子であった。ザムエル譲りの大柄な体格と、若い頃のザムエルを思わせるような赤毛を持っている。彼の顔を見て、一瞬明るくなりかけたクラウディアの表情は、逆に期待を裏切られたかのように沈んだものとなった。

 レントにしてみれば、ただ久しぶりに村内でクラウディアの姿を見かけたから、なんとなく声を掛けてみただけだ。だが、振り向いたクラウディアは、目の端に涙をためていた。

 

「何でもないよ、レント君」

「そんなはずないだろ……」

 

 クラウディアはさもそうではないと言いたげに取り繕っているが、彼女が泣いていたのは見れば分かる。

 彼女が懐に抱えるようにして歩いていたのは、愛用のフルートをしまう箱だ。さてはこれに関して、親父さんと何かあったのかなと、レントにも察しがついた。

 

「もしかして、おや――」

「レント君は、何をしてたの?」

 

 もしかして親父さんと何かあったのか。そう尋ねようとしたレントの言葉を、クラウディアが遮った。レントは困ったように頭の後ろを掻いたが、本人が聞かれたくない事を聞くのもどうかと思ったし、それに、レントにはレント自身の心にかかる悩みがあった。

 

「いや、最近ライザはどうしてるかなって……ぼんやり考えてた」

 

 ザムエルがライザたちの冒険に同行し、そのアトリエに住み着く様になって以来、レントとタオの足は遠のいた。だが、彼らにとってライザはかけがえのない幼馴染だ。無茶で無鉄砲なライザの事だから、何か危険な目に遭ってはいないだろうか。そういう事が、彼には気になるわけだ。

 全くお笑い草である。レントのライザに対する感情は、純粋な幼馴染に対するもの――少なくとも現時点ではそうなのだが、レントが心配しなくとも、彼の大切な幼馴染は、彼の父親に心の底までハメ穴調教されて、毎日毎夜本気の子作り交尾に励んでいる。レントがライザを新しいママとしてザムエルに紹介されるのも、そう遠い未来ではないだろう。そしてきっと、その時ライザのお腹には、レントの歳の離れた弟か妹がいるはずだ。

 

 とにかく、そういう趣旨の事をレントが漏らすと、さっきまで泣いていたはずのクラウディアは、逆にレントを励ますような笑顔で言った。

 

「大丈夫、ザムエルさんが守ってくれてるから」

「だから心配なんだろ! あんなクソ親父!」

 

 レントは大声で喚いた。通りすがりの村人が、何だ何だという顔を彼に向けて歩いていく。あ、いやとレントは誤魔化し、少し声を落として続けた。

 

「元傭兵だとか言ってるけど、剣を握ってたのなんて十年以上も前だぜ……!? いつも酔っ払ってばかりだし、あんなヤツ信用できるわけないだろ……!」

「そうかな……」

 

 レントの言葉に、クラウディアはほんの少しだけ顔色を曇らせた。

 

「そうさ! あんなヤツを護衛にしてたら、ライザとクラウディアだっていつか酷い目に遭うに決まってるさ! あんなクソ野郎!」

 

 レントは実の父親の事を、口汚く罵った。彼は彼で、ライザたちの事を心配しているのは事実だった。だが、長年酒浸りだった父親と、一緒に冒険したくないというのもそうだった。これでレントにザムエルよりも優れた剣の腕前があれば、まだ違ったのかもしれないが、色々とけなしてみても、ザムエルが自分より圧倒的に強いというのは、他ならぬレントが一番よく知っていた。

 だからこうして、レントはザムエルに聞こえない所で、彼を悪しざまに罵るしかないのだ。

 

「ザムエルさんにも、一杯いい所は有るよ」

 

 何か思うより先に、クラウディアはザムエルの弁護をしていた。「彼にもいい所は有る」とは、まるで以前にライザが言った台詞ではないか。前は、クラウディアにもその言葉の意味が分からなかった。でも、今ならその通りだと言える。

 しかし、父を憎むレントが、その弁護を素直に聞き入れるには、あまりにも彼は若かった。

 

「クラウディアは、あいつの肩を持つのかよ!」

「そんな、でも、ザムエルさんもレント君と仲直りしたいって。私も、お父さんと喧嘩してばっかりは良くないと思う」

「余計なお世話だ! 気持ち悪ぃよそんなもん! それにクラウディアだって、人のこと言えないだろうが! ……あ、いや」

 

 そこでようやく、レントは自分が言い過ぎた事を悟ったらしい。訂正しようと思ったが、吐いた言葉は飲み込めない。クラウディアが怒りもせず、ただ寂しそうに微笑んでいる事も、なおさら彼の後悔を際立たせた。

 

「私……行くね」

 

 クラウディアは再びフルートのケースを抱え、その場を立ち去った。

 

―――――――――――

 

(……私、何やってるんだろう。レント君と喧嘩して、お父様とも……)

 

 レントと別れた後、クラウディアは村はずれの入江に来ていた。

 父親に演奏会の約束をすっぽかされ、衝動的に屋敷を飛び出したクラウディアは、どこへ行こうという訳でもなく村内をさ迷っていた。最終的にこの入江まで来てしまったのは、やはり、この海の向こう側にあるライザのアトリエの事が頭の中にあったからだろう。

 だが、今のこんなぐしゃぐしゃとした頭では、あそこには行けないとクラウディアは思った。それに泣いてしまったから、顔も酷い事になっているに決まっている。本当はあの人に慰めてもらいたいが、あの人にこんな顔は見せられない。

 だからクラウディアは小舟には乗らず、白い砂浜の入江をなんとなくぶらついていた。その入江に、ちょうど座れそうな流木があったので、彼女はそこに腰を落ち着けた。

 クラウディアの膝には、フルートを入れた銀縁の箱が乗せられている。物憂げな顔でそれを撫でて、彼女はため息をついた。

 

(お父様はやっぱり、私よりもお仕事のほうが大切なんだ……)

 

 それは17歳にしては子供っぽい考えだと分かっている。だが、そう思わずにはいられない。

 

(私の好きな事や、なりたいものなんて、お父様には……)

 

 どうでもいいのだろうか。クラウディアはしばらく、そこでぼうっとしていた。

 

(レント君とザムエルさんも、まだ喧嘩してるのね。……私とお父様と、おんなじだな。……ザムエルさんは、ザムエルさんで寂しいのかな、レント君とあんなに仲が悪くて)

 

 彼女の思考は、最近どうしてもザムエルに結びついていく。ザムエルも、ただ一人の家族であるレントと諍いをしている。それは他人事ながら哀しい事のようで、彼も自分と同じなのだという、親近感のようなものを生み出していた。

 

(この前ザムエルさんは、お父様の事を分かってやって欲しいって言ってた。……でも、私には)

 

 そんな事を何時までも考えていると、空が曇り始めた。ひょっとしたら一雨来るのかもしれない。ずっと乾期で雨が降らなかったのに、久しぶりの事だ。まるで自身の心の内を表しているような曇り空に、クラウディアは少し苦笑を浮かべた。

 

(フルート……、お父様には聞いてもらえなかったけど。ライザとザムエルさんなら、聞いてくれるかな)

 

 クラウディアはフルートの箱の留め具を外した。そして、ビロードの中に横たわった銀のフルートを、優しく掴み上げる。ここは潮風で楽器が痛みそうだが、一曲くらいなら構わないだろう。

 流木に腰かけたまま、クラウディアはその花びらのような唇を、フルートの歌口にそっと添えた。白い滑らかな手指が細やかに動く。柔らかな、それでいてどこか寂し気な音楽が、そこから紡ぎ出されていく。砂浜の貝殻や波すらも、その曲に聞き入っているような空気だった。

 一曲で終わらせるつもりが、クラウディアは二曲目、三曲目まで吹き続けた。父親のいる屋敷だと思うように演奏できないが、ここなら誰に遠慮する必要もない。

 

 彼女が夢中になって演奏している間にも、先ほど湧き出てきた雲は段々と厚みを増し、黒くなっていく。やがて、空からぽつりと、クラウディアの鼻先に何かが落ちてきた。

 

(雨……?)

 

 そんな風に思う暇も無い。一度振り出した雨は、空の底の栓を抜いたような豪雨となって、島全体に落ちかかった。

 

「きゃっ!」

 

 クラウディアは、咄嗟に楽器をかばって前かがみになった。何とか箱にフルートをしまうが、それだけの間にも、ぼたぼたと降る大粒の雨がぐっしょりと背中を濡らすのが分かる。

 

(どうしよう、どこか、雨宿りできるところは……!?)

 

 視界すら妨げられる中で、彼女は入江を見渡した。そう都合よく雨をしのげる場所など――と思ったのだが、おあつらえ向きの浜小屋が入江の隅にあるのが、クラウディアの視界に入った。それを見つけた瞬間、深く考えるのを後回しにして、彼女は浜小屋に向かって駆け出していた。そもそも走るのには向かないヒールの高い靴で、濡れた砂浜に足をとられつつも、彼女は何とか小屋の中に駆け込むことができた。

 

「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、――ふぅ……」

 

 息をつくクラウディアの金髪から、ぽたぽたと水滴が落ちている。服も下着までずぶぬれになってしまった。それでも、フルートは無事だ。彼女はそれを確認して、ほっと胸をなでおろした。フルートとを服の乾いた部分で拭うと、彼女はそれを丁寧にしまい込み、箱を浜小屋の壁際に立て掛けた。

 

「んっ」

 

 スカートを絞ると、ビシャビシャと水が溢れ出てくる。上着も同様だ。

 雨が止む気配は無い。にわか雨のようなものだと思うが、しばらくは降り続くのだろうか。雨粒がばたばたと浜小屋の屋根を叩き、所々、雨漏りもしている。止むか勢いが弱まるまで、ここでしのぐしかないだろう。靴とタイツを脱ぎ、ショーツが丸見えになりながら、彼女はもう一度スカートを絞る。

 

 と、そこでもう一人、雨に追われて浜小屋に駆け込んで来た者がいる。

 

「はっ、はっ、畜生! ひでぇ雨だ! ぐしょ濡れじゃねぇか!」

 

 その男は浜小屋の扉を蹴破るように中に侵入すると、持っていた荷物を投げ出した。あまりの早業に、そこまでクラウディアには一言すら差し挟む余地が無かったほどだ。だが紛れもない、その男はザムエルだった。

 

「クラウディア……!? お前か……!?」

「ザムエルさん……」

 

 クラウディアも驚いたが、ザムエルも驚いているようだ。それはそうだろう、こんな偶然が容易に起こるものだろうか。――だが、ひょっとしたら偶然ではないのかもしれない。そう考えたのは、ザムエルではなくクラウディアだった。もしかしたら、寂しい自分の心を察して、ザムエルが自分を慰めに来てくれたのかと。

 

(まさか、どうしてクラウディアがこんな所に……。そう言えば、さっき笛の音がした気がしたが、あれは気のせいじゃなかったのか)

 

 ザムエルがここに居るのは、生活に必要な細々とした品の買い出しのためだ。ライザが色々と作れると言っても、あのアトリエだけで自給自足するのは難しい。なので彼は、時折こうして村に買い出しに来ている。買うべきものも買い、さて小舟に乗ってアトリエに戻るかとした時に、この豪雨が降りだした。まだ船上で降られるよりは遥かにましだとは思ったが……、雨宿りに来たこの浜小屋で、クラウディアに巡り会うとは思わなかった。

 クラウディアは、何やら呆気にとられた表情で立ち尽くしている。金髪から水滴が滴り落ち、ぐっしょり濡れた白い上着の下に、彼女の肌と、薄緑の下着が透けて見える。クラウディアの胸元に目線が引き寄せられるのを取り繕いながら、へっへっへとザムエルは笑った。

 

「まさか、こんなとこでお前と一緒になるとはなぁ。ひょっとしたら、運命って奴か?」

「…………!」

 

 クラウディアが胸を隠したので、己の邪な視線がバレてしまったかとザムエルは思った。最近の頼れる元傭兵の演技が、野卑な本性に負けて表に出てしまった部分もある。下手をすれば、再びクラウディアの警戒心を呼び覚ましてしまったかもしれない。

 しかし、どうやらそうではなさそうだ。クラウディアは己の心臓のあたりを両手で押さえ、満面を赤くさせている。まさか、ザムエルが冗談で言った運命という言葉が、彼女の心に響いたのだろうか。彼が半信半疑になっていると、クラウディアはザムエルに向けて言った。

 

「ザムエルさん、そこに立ったままだと濡れちゃいますから……、こっちにどうぞ」

「ん? ん、ああ」

 

 ザムエルが立っている入口のあたりは、特に雨漏りが酷い。素直に招きに従い、ザムエルはクラウディアの隣に寄った。

 今日のクラウディアは、ザムエルが彼女を翻弄した時のように、ザムエルのオスのフェロモン臭で発情した目をしていない。ここはザムエルがライザをハメ犯すのによく使う浜小屋だが、雨のおかげもあってか、染み付いた精臭は弱くなっていたし、水をかぶったおかげで、クラウディアの頭も冷えていた。

 

 つまり、今日のクラウディアは冷静だった。前のようによく分からない熱に浮かされて、状況に流されてしまうという事は無いはずだった。

 しかし――

 

「……あ、の」

 

 激しい雨音の中で、隣り合った二人が雨の勢いが弱まるのを待っていると、クラウディアが口を開いた。

 

 

「あの、ザムエル、さん……」

 

 言葉を喉につっかえさせながら、ザムエルのほうを見ないようにして。クラウディアはザムエルの名を呼ぶ。

 

「どうした?」

「その、ままだと……、風邪、ひきませんか?」

「そのまま?」

 

 この娘はいったい何を言ってやがるんだと、ザムエルは怪訝な表情をした。

 そもそも彼がここに飛び込んで来たのは、本当に偶然だった。クラウディアを堕とすため、何か策謀を巡らせた結果とか、そういう事は毛頭ない。かと言って、さっき彼が冗談でクラウディアに言ったように「運命」とかいう夢見がちな事を信じる程、彼は青くも若くもない。

 彼が考えたのは、この偶然を機会にして、何とかもう一度クラウディアの肌に触れ、調教を進められないかという事だ。雨に濡れた服を肌に貼り付かせたクラウディアは、はっきり言って非常にソソる。濡れたままでは風邪を引くとか何とか言って言いくるめて――。

 

(……ん?)

 

 そこで、ザムエルは気が付いた。

 クラウディアが言いたい事は、まさに自分が考えていたことと同じではないか。だが、クラウディアは彼のような常時発情している淫獣とは違う。このお嬢様が、まさか自分からそんな事を言うとは――。しかし、ザムエルは念のために口にした。

 

「……俺の、服の事を言いたいのか?」

 

 クラウディアは、頬を染めてコクリと頷いた。ザムエルの服は確かにぐしょ濡れだ。水分で重たくなるほど、下着も完全に濡れてしまっている。そのままでは風邪をひく……、つまりクラウディアは、暗にザムエルに、濡れた服を脱いだらどうかと言っている。少女の言葉の意味を理解した時、ザムエルの亀頭が、ずくんと疼いた。

 

(この、メスガキめ……)

 

 ザムエルの目が股間から湧き出る怒りに鋭くなっている。

 この女は、性についてまだほとんど何も知らない。そして、まだ幼さを残した青い身体をしているくせに、オスを煽るという事を知っている。これを無意識でやっているとしたら、とんでもないメスの才能だ。

 

(いや、これも調教の成果ってことか……?)

 

 どの道、脱いだらどうかと言ったのはクラウディアだ。ザムエルが拒否する理由は何もない。

 

「……そうだなクラウディア。……いや、クラウ、お前の言う通りだ。脱がせてもらうぜ」

「あ…………」

 

 ザムエルは、がばりと上着を脱ぎ棄てた。ズボンもだ。べちゃりとそれらを床に投げ捨て、彼はクラウディアの前で毛深い裸体を晒し、仁王立ちになった。クラウディアは目を伏せているようだが、その実ザムエルの身体をじっと見ている。

 

「この下着も、ぐちゃぐちゃだ」

「は……、はい」

 

 ザムエルが言った意味を、クラウディアは分かっているはずだ。この前のように理性は飛ばしていない。なのに彼女は、自分の前で全裸になろうとしている野卑な中年男を、止めようともしなかった。ザムエルが己の下履きの縁に手をかける。彼がそれを一気に引き下ろした時、クラウディアはごくりと息を飲んだ。

 

(あれが……、男の人の……。でも、前に見たのと形が違う……)

 

 クラウディアの心臓が、早鐘のごとく鳴り響き始める。何もまとわぬ姿になったザムエルのペニスから、少女は全く目を逸らすことができない。ザムエルのイチモツは、前にクラウディアが見たものとは形態が異なっていた。どこか奇妙で、黒くて太いという印象は同じだが、そのものは、ごわごわの恥毛の下にボロンと垂れ下がっている。雄々しくそそり立っていたあの倉庫の中とは、全く違う。

 

「どうした、そんなマジマジ見て」

「……!」

「“これ”が、そんなに気になるか?」

 

 ザムエルは、彼女に一歩近寄りながら確認した。

 

「覚えてるんだな? クラウ」

「…………」

「俺のこいつを、前に見た時の事を」

「…………は、はい」

「どう思う」

「……え?」

「どう思うか、詳しく言ってみろ」

 

 クラウディアに「その部位」に対する感想を言わせることが、ザムエルにとってどういう意味を持つのか、彼女には当然分からなかった。しかし、彼女はなぜか、ザムエルの命令に逆らえなかった。

 

「凄く、黒くて……、先が、ちょっと赤くて……、それに、ピクピク震えてて……なんだか、別の生き物みたい……です」

「それから?」

「前に見た時と、形が違う……。あの時は、上を向いていて、もっと長くて、大きくて……、もっと」

 

 そこで、クラウディアはごくりと息を飲んだ。

 

「もっと、太かったのに」

 

 あの倉庫の時が異常だったのだろうか、それとも今が異常なのだろうか。クラウディアには分からない。そもそも、17歳の可憐な少女が40を超えたむさ苦しい中年のマラを凝視し、その感想を述べているという今の状況自体が異常なのだが、それは言うまい。

 どうやったら「これ」が、あんなに大きくなるのだろう。これは一体、何をするための器官なのだろう。クラウディアは、そんな好奇心を抑えきれなかった。

 

「太くなったところを見たいのか?」

「…………」

「見たいんだろう……?」

 

 ねっとりとした声で、ザムエルが言う。

 

「……見たい、です。見せて、ください」

 

 そんなものは見たくないはずなのに、クラウディアはそう答えてしまう。あの暑い倉庫の中で見たモノ、毎夜淫靡な夢の中で見るモノ、それをどうしても見たいという欲求が、彼女の中で抑えられない。まるで、砂漠で乾いた体が、水を求めるように。「クラウのためなら仕方ねぇ」とザムエルは言い。それから彼女に一つの要求をした。

 

「だが、俺ばっかり裸なのは、不公平だろう? ……クラウ、お前も脱げ。そうしたらきっと、こいつも前みたいに元気がでるさ」

「は…………い」

「一枚ずつ、ゆっくり脱ぐんだ」

「分かり、ました」

 

 いったい何の力が働いているのかと思うほど、少女は男に対して従順だ。クラウディアは、濡れた己の服に手をかけて、しゅるり、しゅるりとその紐を解き始めた。スカートから片足ずつ脚を抜き、上着のボタンを一つ一つ、ゆっくりと外す。決して無機質な、無造作な脱ぎ方ではない。恥じらいを忘れずにもじもじと身をよじり、大事な部分を隠そうとする。

 

「んっ……」

 

「……はぁっ」

 

「ふっ……」

 

 いちいちチンポにクる喘ぎを、吐息と共に漏らすのもその一つだ。やはりこれは、自分に対する挑発に違いないとザムエルは受け取った。

 下に垂れ下がっていたザムエルのペニスは、クラウディアが一つ衣をはぐ度に、ぐぐぐっと持ち上がっていく。皺のあった亀頭はパンパンに腫れ、カリがぷくっと広がった。チンポの皮が勃起に引っ張られ伸び切って、むしろ痛いほどだ。竿には太い血管が、怒りの青筋を浮かべている。

 そして、完全体となったザムエルの肉棒は、前の倉庫の時よりもさらに、ギンギンに反り返った。

 

「止まれ」

 

 クラウディアの身を性欲野獣の視線から守っているのが、淡い緑のブラとショーツだけになった時、ザムエルは彼女に指示を出した。

 

「こいつを見ろ」

「…………っ」

 

 クラウディアは恐る恐る目を開き、そのモノを見た。

 

「さっきと比べて、どうだ?」

「太い……です。凄く、太くて……、ピクピク、震えてて……、苦しそう……」

「ああ、苦しい。痛くてたまらねぇ。……何でだか分かるか?」

 

 ザムエルが、また一歩クラウディアに近づいた。彼の亀頭は、少女の鳩尾に触れそうなところにある。その熱が、触れずともクラウディアの肌に伝わっていく。そこから発するむわっとしたオスの性臭が、少女の鼻から脳の奥に突き刺さる。

 じゅん、と、クラウディアのショーツに縦染みが広がった。

 男のモノは、見るからに苦しそうだ。何かに必死に耐えているように、ビクビクと震えている。それがなぜかと言われて、クラウディアは、直観的に答えを悟った。

 

「……私の、せい、ですか?」

「その通りだ」

 

 ザムエルの赤黒いチンポは、無自覚煽りを繰り返すお嬢様への怒りに満ちていた。俺がそうなってしまった責任を取れと、無垢な少女に無言の圧力をかけている。それを見ているうち、クラウディアの鼓動はますます早くなって、彼女ははぁはぁと浅い呼吸を小刻みに繰り返した。

 

「それも脱げ」

 

 ザムエルが、己のペニスから目を離せない少女に対して、短い命令を下した。彼女の身体を包む最後の二枚、ブラとショーツも、自分の手で脱げと。

 その命令に従えば、クラウディアはこの浜小屋の中で、完全に生まれたままの姿になって、同じく生まれたままの姿の、中年親父と向き合う事になる。だがその先にはきっと、クラウディアがうなされる悪夢の続きがある。「これ」がきっと、彼女の寂しい心、欠けた身体を満たしてくれる。

 

(脱いじゃう、の? 私、自分の、意志で。ザムエルさんの、前で)

 

 そう思った時、既にクラウディアは、ブラのフロントホックに手をかけていた。激しい雨の音に混じって、ホックが外れた時のぷちりという音が、やけに強く響いた気がした。先端部を腕で隠したまま、少女は肩紐を肩から外し、床にはらりとブラを落とした。

 そして、残るは最後の一枚。もう既に隠しようもないほど、ショーツの濡れ染みは広がっている。クラウディアは、胸を晒さないための最後の悪あがきをして、左腕で胸を隠し、右腕だけでショーツを脱ぎ始めた。

 

(あ、糸……引いてる。恥ずかしい……。……でも、――でも、――んっ)

 

 ショーツの布が股間から離れる瞬間、ぬちゃりという粘質な音がした。そしてなぜか、クラウディアの身体がぶるりと震える。バランスを崩しそうになりながらも、クラウディアはショーツから脚を引き抜いていく。ザムエルは微動だにしないまま、それでもクラウディアの頭の頂点からつま先までをじっとりと見つめ、その一挙手一投足から目を離さない。

 こんな場所で、家族でもない男の人とこんなことをしている。やはり自分はお父様の望む良い子ではなく、悪い子なのかもしれない。そう思うとより一層、股間の湿りが増す気がした。

 

「脱ぎ、ました」

「……よし」

 

 クラウディアは、ザムエルの前で全てを晒した。ザムエルのモノは、さっきにも増してビクビクと痙攣し

、とても苦しそうだ。そして、まだ胸を隠そうとしているクラウディアに、ザムエルは「見せろ」と指示をした。震える喉から、とても熱い息を吐いて、クラウディアはそれに従う。乙女の白磁のような双丘の先端に、桃色の慎ましやかな蕾がある。それら全てが、今ザムエルの視線によって汚された。

 

(いい色の乳首だ。ライザよりもちょっと薄いか。胸は流石にライザのほうが大きいが……手頃な大きさで、感度も良さそうだ)

 

 ザムエルは、クラウディアの裸体を無遠慮な視線でじろじろと眺め、心の中で品評を下していく。まるで、この女体の所有権は自分にあり、それをどう扱おうと勝手であるとでもいうように。

 

(相変わらず美味そうな縦スジだ。……生意気に濡らしてやがる。そんなに、この俺のチンポが欲しいのか)

 

 望みどおりにぶち込んでやってもいい。それはそれは心地の良い射精ができるだろう。しかしまだ、このメスの身体を蕩かして、より上質なオナホールへと変える余地は残っている。

 ザムエルは、また一歩クラウディアに近づいた。そうすると、彼らの身体はほぼ密着し、少女の鳩尾に、ザムエルの亀頭がつんと触れた。

 

「あ…………っ♥ ――むぅ!?」

 

 クラウディアが鳩尾に感じた熱さを認識する前に、ザムエルは彼女の背中に毛深い両腕を回し、その細い身体をがばりと抱き寄せた。全裸同士の抱擁。彼らを隔てるものは、薄布一枚とてない。その上に、ザムエルはクラウディアの唇を己の唇で塞いだ。いつか水没坑道で、人工呼吸という形で触れて以来の、久々のキスだった。

 

(ザムエルさん、キス、してる。私、ザムエルさんにキスされてる……!)

 

「む、ちゅぁ、あ、む、ちゅ」

 

 唇同士をついばむようなバードキス。ザムエルとのキスが厭だとか、中年男性の唇は汚いだとかいう考えは、どうしてかクラウディアの中には出て来なかった。拒むという選択肢を取ることもなく、彼女はすぐにキスに没頭していく。

 

「ちゅ、ちゅぱ、あ、ちゅむ、んっ」

 

 まるでザムエルの唇に、とても甘いシロップがかかっているかのように、クラウディアは丹念に彼の唇を舐めた。彼の手や舌で股間をいじられている時の、電流や濁流のような快感とは違う、頭の奥がとろんと痺れていくような快楽。全ての悩みや心配事を塗りつぶして、ただこの行為だけに没頭させてくれる圧倒的な幸福感。

 最初は恐々と、どこか所在なさげにしていたクラウディアの両手は、いつの間にかザムエルの首に回されている。ザムエルも両腕できつくクラウディアを抱きしめたままで、より強く押し付けられたペニスの熱が、少女の身体の芯まで浸透していった。

 

(キス。これが、キス。気持ちいい、幸せ、好き、大好き。もっと、もっと、もっと、もっと――)

 

 幸せが止まらない。雨で冷えたはずの身体が、末端までポカポカとしてくる。目の前にいる男性の大きな身体が愛おしい。目の前の彼の全てを受け入れたい。自分の全てを捧げたい。

 

「クラウ」

「はい、ザムエルさん」

 

 ザムエルが唇を離して名を呼ぶと、クラウディアは熱に浮かされたような蕩けた瞳で、囁くように彼の名前を呼んだ。

 

「キスするのは好きか?」

「はい」

「俺みてぇなオッサンとじゃ、汚いだろう」

「いいえ」

 

 クラウディアはふるふると首を振る。

 

「じゃあ、もっとして欲しいのか?」

「はい、はい、もっと。もっとして……。ザムエルさん、もっと……」

 

 そして、今度はクラウディアから口を寄せてきた。

 

「はぷ、ちゅ、ちゅ、むちゅ、あむ」

 

 クラウディアは、ザムエルよりもかなり背が低い。つま先立ちになるような姿勢で、精一杯彼に抱き着いて、中年男の唇を貪り尽くそうとしている。少女の乳首は既にピンと勃起し、その胸を男の胸板にこすり付けている。内股を見れば、白っぽい粘液が、彼女の足首まで垂れてきていた。

 

(ザムエルさん、ザムエルさん、ザムエルさん、ザムエルさん、ザムエルさん!)

 

 クラウディアの脳が、男の名前で埋め尽くされていく。その名前の響きは、とても幸せなものとして、彼女の思考の根底に刻み付けられつつあった。

 

(ザムエルさん、ザムエルさん、ザムエルさ――――ん!?)

 

 キスに没頭していたクラウディアの目が見開かれる。彼女の唇と象牙のような前歯を割って、ザムエルの舌がべろりと口内に侵入してきたのだ。侵入者は、クラウディアの舌に軟体動物のように絡みつき、歯茎をねぶり、口腔を犯した。キスと言えば唇同士のついばむようなキスしか想像していなかった乙女は、己の口内を蹂躙するザムエルの舌に、しばしなすがままにされていた。

 

(舌、絡みついて、絡み合って、気持ちいい。これもキスなの? これが、キスなの? もっと、もっと、もっと気持ちよくなりたい。私も、ザムエルさんをもっと気持ちよくしたい……!)

 

 しかし、クラウディアはすぐに学習した。男の教える舌による交わり方を。クラウディアの舌は、逆にザムエルの口中に入り込み、彼の唾液を求めて縦横にさまよった。男がしてくれたように、彼の歯茎を舌で舐め、唾液を飲み、全てを味わいつくそうとした。

 ここで行われているのは、もはやキスではない。下劣な中年親父と穢れの無い少女は、口全体で性交を行っているのだ。彼らは、夢見る少女が憧れるような王子様とお姫様の優しいキスではなく、ひたすらに快楽を貪るための、オスとメスとの行為に励んでいる。

 

(どうして……? すっごく、幸せ。嫌な事も、全部忘れられる。もう、これだけで良いかも……。ずぅっと、こうしていたい……)

 

 唇同士のキスとは、愛しい運命の人とするものだ。クラウディアはずっとそう考えてきた。では、少女は既に、この汚らしい中年男を、その清らかな身体と心の運命の相手に選んでしまったのだろうか。それは彼女の心のみが知るところである。

 だが、クラウディアを遠目に見て、密かに憧れを抱いてきた若い男も多かろう。そんな男たちがこの浜小屋で繰り広げられている行為を見れば、憎悪で発狂してもおかしくない。そうでなくとも、ザムエルの舌がクラウディアを無造作に蹂躙していく様は、酷く冒涜的で、それ故に酷く淫靡な光景だった。

 

(……あ、ザムエルさんの“コレ”、私のお腹に当たって、ビクビクって苦しそう……。)

 

 舌による情交で満足しかけていたクラウディアだが、十分以上もそれが続くと、彼女は腹に当たるザムエルの肉棒の熱さに改めて気づいた。これをどう扱うべきなのか、クラウディアは知らない。だが、とても苦しそうだという事は分かる。まるで何かを解き放ちたいのを、必死に我慢しているようだ。

 

「ンっ……」

 

 クラウディアの口から喘ぎのような音が漏れた。

 

「グゥッ!?」

 

 それと同時に、ザムエルも表情を醜く歪める。

 クラウディアが、その身体をザムエルにより密着させ、胸の谷間から腹にかけて全体を使って、ザムエルのペニスを擦り始めたのだ。

 

(こいつ……!!)

 

 メス穴に突っ込んでいる時とは、全く違う感覚。刺激の強さで言えばごく弱く、クラウディア自身の動きもたどたどしい。だが、雨と汗で適度に湿ったクラウディアの瑞々しい肌は、まるでザムエルの肉棒に吸い付くかのようだった。それに加え、何も知らない生娘が、献身的にザムエルの肉棒に奉仕しているという事実が、興奮を倍加させる。

 

 このままでは出てしまう。

 

「クラウディア……!」

「ザムエルさん、どうしたんですか……? キス、しないんですか……? どうしてそんなに、苦しそうなんですか……?」

 

 翡翠色の瞳を潤ませて、ザムエルの首に手指を絡め、クラウディアは囁いた。彼女の唇とザムエルの唇の間には、二人の唾液でできた橋が架かっている。

 主導権を握られるのは不味い。そう判断したザムエルは、クラウディアの股間に手を伸ばし、そこをまさぐり始めた。

 

「んっ――! そ、こ――――っ♥」

 

 既に皮から飛び出していた陰核をいじれば、あっという間にクラウディアは昇りつめていく。行為回数は少ないが、彼女の身体は、立派にイキかたを覚えているようだ。

 

(ビリビリ、来たぁっ! 白くなる、あたまのなか、真っ白に。ザムエルさんの手、私を気持ちよくしてくれる……! この手、ザムエルさんの手、ごつごつした指、大好き……!)

 

「ンっ――――!!♥」

 

 クラウディアが苦しそうに目をつぶった。絶頂が近いのだ。

 

「ザムエル、さん。イキます。イキたい、ですっ。イってもいいですか……!?」

「ダメだ。まだ我慢しろ」

「そんな、でも、私――――――っ!!♥」

「もう少しだ。まだ耐えろ」

 

 クラウディアは、既に何度も大きな快感の波にさらわれそうになっていたが、ザムエルの言葉で絶頂を堪えた。というよりも、少女の身体がザムエルの命令に従って、快感を頂点付近にとどめたまま、勝手にイクのを取り止めた。

 

(グリグリ、擦られてる……! ビリビリずっと続いて、もうちょっとでイクのに、どうしてもイケない。イキたいのに、気持ちよくなりたいのに。どうして? 私の身体、どうして私の言う事を聞かないの? どうしてザムエルさんの言う事を聞くの?)

 

 分からない。だが、どうしてもイキたいならば、ザムエルの許可を取る必要がある。それを悟ったクラウディアは、涙声での懇願を始めた。

 

「ザムエルさん、イカせてください……! イキたいんです……! イケなくて辛いんです……! お願いします! イカせてぇ!」

「俺ももう少しでイク、もうちょっと待ってろ!」

 

(ザムエルさんも……?)

 

 ザムエルに乱暴な声で叫ばれ、クラウディアは、快楽でぼやける視界でザムエルの身体を見た。クラウディアが無意識にザムエルの肉棒を身体で擦り上げているように、ザムエルも腰を動かし、彼女の身体に亀頭をグリグリと押し付けている。漏れ出たカウパーで、クラウディアの鳩尾のあたりはいつの間にかぐちゃぐちゃになっていた。

 ザムエルの手で気持ちよくなるクラウディアと同じように、ザムエルも、クラウディアの身体を使って必死に気持ちよくなろうとしている。それを理解した時、クラウディアの心は得も言われぬ幸福感と充実感で満たされた。

 

(ザムエルさんも、私でイキたいの……?)

 

 クラウディアの下腹の奥が、きゅんと疼いた気がした。そこから湧き上がる衝動に突き動かされるように

、クラウディアは、ザムエルの唇に再び吸い付いた。

 

「ザムエルさん……! ――ちゅ、あむ、ちゅ、えろ、むちゅ、ザムエルさん……! ちゅぱ、むちゅ、ざむえるさん……! ざむえる、さん……!」

 

 己の肌に触れたザムエルのモノが、ビクビクと脈打つ。きっと、彼はイコうとしているのだ。彼がイクのに合わせて、自分もイケば良いのだ。ザムエルに言葉で命令されずとも、クラウディアはきちんとそれを理解した。

 

「ム、ウ、オオオオオォォォォ!!」

 

 そして、ザムエルは己の射精衝動を開放した。彼の鈴口から、驚くべき量と温度の黄ばんだザーメンが噴き出、乙女の白肌を汚していく。それに許しを得たように、クラウディアの中でも快感の光が弾けた。

 

「イ、クぅぅぅ……っ!」

 

 ザムエルの精液が放つオスの匂い。それを間近に受けて、クラウディアの法悦は、これまでに無い高みに昇りつめていく。

 絶頂の快楽に意識を飛ばしていく中で、彼女は心の奥深いところで悟った。

 

 自分の身体はもう、この人が居ないとダメになってしまったのだと。








仕事しながらだとペースが落ちるね。それにまた一話が長くなってしまった。
長くすりゃいいってもんじゃないとも思うが……。区切りが見えなくてエンドレスになるんですよ……。今回も無理やり切った感じでごめんなさい。もっとねっとりやりたかったんだけど、本番行為が無いのに長々続けられても困るかと思ったから。
という訳で、もう我慢できなくなってきた。そろそろ調教の結末に向かって進めたい。堕ちた後も続けたいけどさ。
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