いつまでも変わらないと思っていたガサツでボーイッシュな幼なじみがいつの間にか俺の知らないところで女にされていた件 作:第三世界(うたかたとわ)
「今までの経験人数は何人?」
動画の中では依然としてアイラの性体験に対する質問が続いている。どうかこれ以上、俺はアイラにそういった体験があってほしくなかった。あれはいっときの気の迷で経験人数は一人だと、アイラにはそうあってほしかった。俺はそんな希望を抱きながら、動画の中で質問を受ける彼女の答えを待つことにする
「全部で三人です♡……今日先生とエッチするので四人目ですね~♡」
アイラが快活に教えてくれたその答えに、俺の目の前がぐにゃりと歪んでいった。アイラの言では中学のとき以外に、今までで俺の知らないところで彼女は他にあと二人の男とセックスをしているというのだ。いつだ?いつなんだ?俺の思考が混乱していく
中学高校と俺がアイラと一緒に過ごしてきた時間を思い返してみても、アイラが男とそんな雰囲気になっていた場面なんて見たことがない。俺はぐるぐると揺れる頭に平静を取り戻そうと努めながらも、アイラの言葉に耳を傾けていく
「二人目は高校一年生になってからでした♡……高校生になってからは野球部のマネージャーになったんですけど~。野球部の先輩とエッチしちゃったのが二人目です♡」
アイラのその言葉に俺は愕然とした。アイラはマネージャーとして、俺は選手としてお互い同じ野球部に所属していた。周りの先輩に俺たちは、お前ら付き合えよといつもからかわれていた
それなのに、俺の知らないところで同じ野球部の先輩とアイラがエッチをしてたなんて……。俺はアイラに裏切られたような気持ちになり心を痛めることになる
「相手は私が高校一年生のときに三年生だったピッチャーの先輩なんですけど~。その先輩だけ別メニューの走り込みのときに、こっそりとサボって実はエッチしちゃってたんです♡」
(嘘だろ……、アイラ……。お前……)
確か、俺が高校一年生のときにピッチャーの三年生で女癖が悪いと噂になっていた先輩がいた。そしてその先輩の走り込みメニューには、一年生マネージャーだったアイラが監視役として自転車で元気に後をついて行ってたっけ……
『エイト~!先輩の走り込みについて行ってくるぜ~!エイトも練習頑張れよな~!』
俺の記憶の中に、その先輩の走り込みについていく高校一年生のときのアイラのジャージ姿が浮かんでくる。先輩の走り込みについて学校から外に出る前に、アイラはいつも俺に元気な笑顔で声をかけてくれていた
(あの後、実はアイラは先輩とヤッてたのかよ……)
先輩の後ろについて紺色のジャージ姿で自転車をこいでいくアイラの姿を思い出す。あの格好のアイラと先輩が部活をサボってヤッていた。知らなかった事実に、俺の精神は愕然とさせられる
「それで~、うちの学校の野球部はたまに市営球場で練習できるときがあるんですよ~。そのときにケガをしていて別メニューを言い渡されたそのピッチャーの先輩と一緒に学校に残って、誰もいなくなった野球部の部室でエッチしたときはやばかったです♡……メチャクチャに興奮しちゃいました♡」
アイラの言葉に俺の思考から時が止まる。確かに一週間くらい、その先輩がケガで別メニューを言い渡された時があった。それで市営球場で練習するときに、その先輩だけ走り込みと筋トレで学校に残ったんだ。それをサポートするためにアイラも一緒に学校に残ったんだっけ……
(あの練習のとき、アイラは部室で先輩とエッチしてたのかよ……)
俺が三年間の青春を過ごしてきたあの見慣れた野球部の部室で、実はアイラは一年生のときに三年生の先輩とセックスをしていた。そのありえない事実を聞いた俺の体から、ドッと冷や汗が吹き出してくる
「その三年生の先輩が野球部を引退するまで、その人とは練習中にエッチしてました♡……引退をしてからは彼女ができたって言って、私とはエッチしてくれなくなりましたけど~」
(彼女が出来たから、先輩がエッチをしてくれなくなった?)
先輩命令で嫌々ではなく、アイラも先輩とのエッチを楽しんでいて、むしろ彼女はもっとエッチがしたいと望んですらいた。アイラの何気ない一言から俺は悲しい事実を思い知らされることとなる。アイラは俺の知らないところで、他の男に女にされていた
「……それで三人目なんですけど~、実は高校の野球部の監督とエッチしちゃってました♡」
(……は?)
先輩とアイラがエッチをしていたという現実に呆然としてしまっていた俺の意識を覚ますような衝撃の発言が、アイラの口から発せられる。アイラのその発言を聞いたとき、俺の口からは間抜けな声が漏れた
(アイラと監督がエッチしてたって?……え?……ありえないだろ)
監督は俺とアイラを見て二人はいつ付き合うんだって、いつも聞いてきていたんだ。その監督とアイラがヤッていた?嘘だろ……
俺はありえない事態に混乱しつつも、動画の続きに釘付けになっていく
「高校二年の夏合宿のときに~、野球部の監督が泊まってる部屋にお邪魔して、こっそりお酒を飲ませてもらってたんですよ~。それで酔ってフラフラになってたらお姫様抱っこで監督にお布団まで運ばれちゃって~。それでまずいなって思ったんですけど、一年ぶりのエッチだったんで、我慢できなくてそのままつい流れで監督としちゃいました♡……多分、酔ってたのもあると思います♡」
(まじかよ……)
そういえば高校二年生の夏合宿のときだった。アイラは俺がアプリでメッセージを送るといつもはすぐに返事を返してくれるのに、夏合宿の夜は俺がアイラにメッセージを送っても既読にならずに返事すらも返してくれなかった
合宿で女マネージャーの部屋と選手の部屋は当然別々だったから、その時はきっとアイラはマネージャー同士楽しんでるんだろうと思ってたけど……
(あの夜に、アイラは監督とヤッていた……?)
その事実を知った俺は固まったまま動けなくなってしまう。でもそんな俺の混乱になどまったく関係なく、動画の中ではアイラの話が続いていく
「監督はおじさんなんですけど~、エッチがうまくって~♡……それで、その日からたまに監督とエッチをするようになっちゃいました♡……お金もくれるしいいかなって♡……野球部の買い出しだって言ってみんなが練習してる間に、実は監督とこっそりホテルでヤッちゃってました♡」
俺の記憶の中に、監督の車に乗って一緒に野球部の買い出しに行くアイラの姿が思い浮かぶ。監督がいなくなるから練習が楽になるって俺は喜んでたっけ。練習が終わるまで監督が戻ってこない日もあったから、その日は最高だって俺は嬉しく思っていた
(でも、そのときにアイラは監督とヤッてたのかよ……。俺がバカみたいじゃないか……)
……くちゅ♡……くちゅ♡
残酷な現実に打ちのめされている俺の目の前では無情にも、インタビューが終わってしまったアイラのハメ撮り動画が次のシーンに進んでいく。パソコンに再生されている動画の中ではついに、イケメン講師と浴衣姿のアイラがキスを始めてしまっていた
最悪なことに、これまではあくまでもただの昔話だ。これから俺は、あのアイラが俺以外の誰かと実際にセックスをする場面を目撃することになる
「……はむ♡……っ♡……んっ♡」
アイラはセックスに慣れた様子で、ラブホのベッドに腰掛けながら隣に座るイケメン講師に体を預けるようにねっとりとキスをしている。動画の中のアイラは自分の顔を持ち上げるようにして、自らの唇をイケメン講師に差し出していた
アイラのその様子からこの行為は彼女にとって嫌々じゃないことが簡単に分かる。アイラはイケメン講師とラブホでしているこのセックスを楽しんでいるし、むしろ望んですらいるのだ
動画の中では、俺がアイラとのデートを終えて自室に戻ってから妄想を繰り返していた彼女の姿が次々と現実になっていく。浴衣姿のアイラがキスをしている姿も、体を絡めあっている姿も、俺がアイラと二人きりで花火大会に行った帰りに全部いつか見たいと想像をしていた姿だ
長年一緒に過ごしてきたのに、俺はアイラのこんな顔なんてみたことがなかった。イケメン講師とうっとりとした表情でキスを続けるアイラの顔は、完全にメスの顔に変わってしまっている
アイラのこんな顔、俺は知らない。でも、セックスに集中をし始めたアイラのその女に変わった表情を見て、つらいはずの俺の体は勝手に興奮を始めていくのだ
動画の中でキスをする度にアイラの体からゆっくりと力が抜けていく光景をみながら、悔しいのに俺の股間は完全にいきり立っている。むしろ今までの人生で、一番硬くなってしまってすらいた
俺はそんな複雑な心境のまま、動画の中で目撃してしまったアイラがセックスをしている姿から、目が離せなくなっていく