いつまでも変わらないと思っていたガサツでボーイッシュな幼なじみがいつの間にか俺の知らないところで女にされていた件 作:第三世界(うたかたとわ)
修学旅行も無事に終わり、季節は受験の時期へと移ることになる
「エイト~。わり~、なんか担任に呼び出しされちまった……」
とある日の放課後、授業を終えた俺が学校から自宅に帰ろうとしていると、申し訳なさそうな顔をしたアイラが俺に謝罪をしてくる
なんでも彼女は、学校からの進路希望調査表を出し忘れていたようだ。そのことで担任に呼び出しを受けたらしい
アイラは進路を俺と同じ都内の大学へと希望している。担任からの呼び出しもすぐに終わるだろうと思った俺は、彼女といつものように一緒に下校するために放課後の教室でそのままアイラを待つことにした
――ピコン
『わり~……遅くなりそうだから先に帰ってくれ~……』
「まじかー……」
放課後の教室で俺がアイラを待っていると、俺のスマホに先に帰ってくれと彼女からのメッセージが届く。俺はアイラから送られてきたそのメッセージを見て残念だと声を上げた
俺のクラスの担任の先生は体育教師で、ルール違反や悪いことをした生徒に対してたまに罰として体育委員の仕事の手伝いなどをさせるのだ。運の悪いことにアイラは、たまたま担任にその仕事を押し付けられてしまったらしい
俺もアイラの仕事を手伝ってあげたいのは山々なのだが、罰としてやらされている体育委員の仕事を他の人が手伝うと担任の教師が怒ることで有名なので、仕方なく俺は先に帰ることにする
アイラが帰ってきたのは夜になってからだった。なんでも進路希望調査表の提出期限を過ぎてしまったのは彼女だけだったらしく、そのためにアイラは罰として一人で体育用具室の整理の手伝いをさせられてしまったようだ。彼女はひどく疲れた顔をしていた
その様子を心配した俺がアイラをハグしようとすると、今日は気分じゃない。ごめんと断られてしまう
そしてその日の彼女は、そのまま自分の部屋に帰っていった
「ふー。疲れたー」
アイラの身にそんな事があってから数日後、俺は酒屋でのアルバイトに精を出している。担任に呼び出された当日の彼女はひどく疲れたような様子であったが、次の日からは元気な姿に戻っていた
「アイラは今頃、なにしてるかなー?」
大量のビールケースを運び終わり、休憩時間にスマホをいじくりながら俺はアイラが今何をしているかを考えている。いつもなら休憩時間にスマホを開くと、アイラからのメッセージが何かしら入っているんだけれども、今日は何も彼女からのメッセージはきていないようだ。少し寂しい気分にさせられる
まあアイラは今頃、夢中で何かしらのアニメや動画を見ているんだろう。バイトを始めてから度々、こういう日もあった
アイラと一緒に過ごせない日が週に一、ニ回あるのは悲しい気分になるけれど、これもアイラと俺が楽しく遊ぶために必要なことだと気合を入れ直すと、俺はバイトの続きを頑張ることにする