剛が洋介を植物人間にしてから、二年が経った。
剛は中学二年になっていた。
そんな時に、剛の幼馴染の玲香から剛に告白があった。
剛は特に予想をしておらず、驚いた。
玲香は幼稚園の時から、母親の寧々にバレエスクールに通わされていた。玲香は、一人親の寧々に育てられていたが、恐ろしく裕福だった。巨額の費用を使って、ロシアやロンドンにバレエを習いに長期留学していた。プロになり得る程に才能があった玲香はバレエの練習に明け暮れており、剛とそれ程深い接点があるわけではなかった。だが、玲香はじっと剛に憧れを持っていたのだった。
だが、剛には玲香は無個性な美人に感じられ、深い関心を持っていなかった。むしろ幼少時に一目見た時から、母親の寧々に関心を持っていた。小6の時に洋介を殺戮した所を目撃され、首筋を舐められてからは特に、寧々の事ばかり考えていた。
(寧々さんと近づいてセックスしたいから、玲香とまず付き合ってみるか)
(母子ともに犯し尽くしてやる)
剛はまだ童貞だったが、狡猾にそう考えた。既に色々な女性に言い寄られていたが、自分に値する様には思えず、セックスしなかった。玲香は客観的に見てもモデルで稼げる程には美人で、賢く、身体も美しかったから、初めての相手に相応しくは思った。
年上ながら、剛を欲情させている寧々は中卒で働き初め、16歳の時にCIAのスパイとの間に玲香をつくった。剛には寧々が上品だが、狂暴で冷酷な様に感じられ、そうした矛盾に魅惑されていた。実際に寧々は透き通る様に白い肌、青緑の瞳、上品な声や所作に関わらず、野蛮で奇妙な人生を送っている女性だった。
寧々はスイス人の名家の令嬢が日韓ハーフの傭兵との間につくった子供だった。名家の令嬢はスイスに屯している傭兵達とのセックスに狂っていた。ヨーロッパの名家の令嬢達の間には、スイスやフランスに存在する傭兵達とのセックスに狂う文化が昔から存在していた。恐ろしい程の富と権力で屈強な傭兵達を集め、好みの傭兵を選び、時には一対一で、時には大勢での乱交を狂った様に楽しむのだ。この文化を口外したり、気に入らない態度を取る傭兵は陰から呼び出され、名家の令嬢達に拷問を受け、虐殺されるのだった。
そんな中で、あるセックスに狂った令嬢が傭兵に中出しを懇願し、間違って出来てしまったのが寧々だった。令嬢は子供をつくる積りなど更々なく、ただただ膣の奥に好みの傭兵の精子を物理的に吸い上げたいだけだった。すぐに中絶したかったが、傭兵は妊娠中の女性に挿入する性癖があり、その傭兵を悦ばせるためだけに出産した。
家族の猛烈な反対に合い、隠れて出産し、寧々を凄惨に虐待した上で、スイスの山奥に捨てた。
(とっとと死ね)
寧々は餓死直前で偶々通りかかった山人に見つかり、命を取り留めた。1歳までは山で育てられたが、次第に誰も世話をしない様になり、「アジア系の血が入っていそうだ」という理由だけで、日本大使館に段ボールに入れて、送りつけられた。大使館に到着する頃には、身体中を骨折していた。
寧々は日本の児童養護施設で育つ事になった。幼少の頃から恐ろしく美しい顔立ち、柔軟な身体・美しいプロポーション・運動神経は一目で注目されるものだった。但し、幼少の頃に栄養失調を長く経験して来たせいか、身長は低く、145cm程しかなく、華奢だった。だが、恐ろしく整ったEカップの胸があり、一般人では考えらない程抉れたくびれがあった。一見幼児のように小さく華奢なのだが、女性的な身体で、身体全体から才能やエネルギーのオーラが出ている。
その上で、寧々は何よりも知能が高かった。僅かな学習でも突出した学力を持っていたし、独特の勘で子供も大人も操れる力を持っていた。屈折した人格やコンプレックスを持ち、一般の生徒よりも多くの面で能力的に劣る施設の子供達は当初寧々を攻撃したが、途中から、恐怖と共に寧々を崇拝する様になっていた。それは、子供達だけでなく、施設の教師達も同様だった。
誰もが自分を崇拝する様な環境に、寧々は常に苛立っていた。特に、学校という社会で保護されている環境が嫌いで、中学生の頃から多様な仕事を始める様になった。そんな中で、寧々は14歳の頃、興味本位で横須賀のラウンジに行った。多くの軍人は下劣に感じられたが、その中で数名、圧倒的な肉体と知能を感じる軍人達に出会った。その軍人達は、軍人の中でも選び抜かれた、死戦を超え、将官に登り詰めた男達だった。
生まれて初めて自分を完全に支配出来る様な力を感じ、寧々は将官達に狂った。14歳でセックスを覚えた寧々は猿だった。
ともかく顔と身体が美しく、強い男を漁った。美しくて強い男達が涎を垂らして自分を求めること、そういう相手に逆に犯されることは最高の悦びだった。寧々は確かに孤独だったが、孤独を癒すためなどと言った理由は一切なかった。ただただ、肉欲と刺激を求め、屈強な男達とのセックスの世界に気が狂った様にのめり込んでいった。一対一だけでなく、多様な乱交も楽しみ、多様な男性の味を知っていった。