龍太の頭蓋骨とアスファルトの間でゴリッと大きく鈍い音がした。
頭蓋骨が割れた様な音で、頭皮は割け、ドクドクと血が流れて来た。この衝撃で、龍太は意識が半分飛んだ。ゴリッとした鈍い音がした直後に、再度剛は龍太の膝の裏と首の裏の襟を掴み、身体全体を持ち上げて、後頭部を狙ってアスファルトに叩きつけた。
「ガゴン!ガゴン!」
二発目の衝撃で、龍太は失神した。
剛は、龍太の失神を確認した上で、同じ様に三回、後頭部を狙ってアスファルトを叩きつけた。剛は、洋介との死闘で、頭蓋骨と脳を破壊すれば、最低でも植物人間に出来る事を学んだ。今は刺すような武器を持っていないので、心臓を止める事ではなく、脳を破壊する事に決めた。剛は慣れた手つきで、淡々とこの作業を繰り返した。大男の龍太を持ち上げるのにも、全く息は乱れていなかった。
剛は龍太が失神したのを把握した上で、マウントポジションをとり、右と左のフックを当て続けた。
(この場でこいつは殺す)
(洋介とは違い、今回は確実に殺してやる)
龍太は剛の4つ上で、東日連合の幹部だった。
報復されるのは確実だった。だが、前から葵が龍太に暴力を振るわれていることは知っていたし、憤りを覚えていた。
童貞で不甲斐ない自分や、慣れた葵に力を誇示できず、苛立っており、理性が飛んだ。
(逆に殺したほうが、俺を恐れて報復できないだろう。生かしておいたら、こいつに何をされるか、知れたもんじゃねえ)
まるでゴリラのように、上から虐殺した。
洋介の時に失明させたものの、抉り切れなかった眼は右目も左目も眼球を潰し、眼球ごと顔から抉り出した。群衆が出来ていた。頭突きも上から何度も叩きつけ、歯のかけらも散らばっていた。
剛も頭に歯が刺さり、頭から血が噴き出し、下から龍太の返り血を浴びて、上半身全体が真っ赤に鮮血した。
「頼むから殺さないでくれ!」
吾郎が飛び込んで来た。
剛は何も言わずに吾郎の髪の毛を引っ張って、左フックで殴り飛ばした。
「もう死んでるよ」
龍太は口から泡状の液体を出していたし、汚物も飛び散っていた。
失神した時に肛門とペニスが緩んだのだろう。だが、確実に殺したかった。剛は汚物が飛び散った龍太の脚から無理矢理ブーツを脱がせた。
「何をやっているんだ?」
そのブーツを自分で履いた後に、龍太の脳天に叩き落とした。
「頼むから、もう止めてくれよ!」
剛は吾郎の顔に上から踵を叩き落とした。
その時に、龍太に殴られ蹴られて歯がボロボロに欠け落ちた葵が剛を止めた。