※この作品はR-18です。

黒蛇男   作:zubro909

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1. 洋介を殺す (3)

「おぉ剛かよ」

「まさかお前にこんなに度胸があると思わなかったぞ。地獄を味合わせてやるよ」

 

洋介は淡々と声を出した。美味しい獲物を見つけた笑みが止まらない様子で、不気味に口を歪めた。

 

剛は今までに感じたことのない力みを身体中に感じた。恐怖で呼吸が激しく上がっていることを感じた。右の突きを放ってから、シングルレッグのタックルをした。

 

恐ろしく重い腰だった。その瞬間に、剛は絶望した。洋介が鳩尾に膝蹴りを放ってからは、ボロ雑巾の様に完膚無きまでに攻撃された。

 

数え切れない数の膝蹴りを腹に受け、嗚咽しながら、顔からアスファルトに崩れ落ちた。この時点で、肋骨は左右で三本折れていた。

上から洋介が強く踏みつけ、前歯の全てがアスファルトに激しく擦り付けられた。その場で歯がかけ、飛び散った。背中を取られ、左右から夥しい数殴りつけられた。呼吸が苦しくなり、血塗れになって、ゴロリと転がった。

 

すぐにマウントを獲られ、左右の頬を殴りつけられた。グッタリした状態で右手を獲られ、腕ひしぎを極められ、膝を反対側に折られた。再度マウントを獲られ、頸動脈を絞められた。

 

洋介は元々、剛を若干恐れていた。

剛は実際に空手が強く、皆からの信頼があった。

 

(全く違う世界の人間だとわからせてやる)

(ここでこいつを殺して、ヤクザ入りの手土産にしてやる)

 

剛も感じた。

 

(こいつは殺しに来てる。だが、もう反撃出来る体力はない。このまま意識を落とししまおう…)

 

このタイミングで、周囲の人間がようやく洋平を止めた。剛は、この制止がなければ、確実に殺されていた。洋平は殺すことに躊躇はなく、むしろその結果を欲していた。

 

頭は15針縫わされ、肋骨に加え、右肘は骨折させられた。記憶にない程に攻撃され、気づくと、60人の前で素っ裸になっている自分に気づいた。臍までドス黒い血が垂れ流れていた。最早痛みは感じられず、自分の心臓の鼓動だけが、脳全体に鈍く響き渡っていた。

 

ドゥックンッ…ドゥックンッ…

 

剛は小便と大便を垂れ流していた。恐怖と失神の衝撃で、緊張が緩んだのだ。剛の前には続々とギャラリーが出て来て、手と足の爪を一枚一枚剥がしていった。

一枚目は、虚ろ目をした稔が剥がした。

 

稔が剥がした爪をギャラリーに見せた時、気味が悪い笑いと歓声が起きた。

 

剛の取り巻きの中には、稔も居たし、剛が毎日空手を練習していた友人・先輩・後輩達が居た。「最高の友達たちだ」と剛は思っていた仲間だった。剛はその仲間達の視線や声や動きから、洋介の恐怖でその場に居るのではないことを察知した。仲間だった筈だった友人達は、剛への拷問に明らかに興奮し、熱狂していたのだ。

 

「もっとやれっ!もっとやれっ!!」

 

不気味なドスが低い歓声が集団全体から聞こえて来た。

 

(こいつら、一体何なんだ…)

(俺は負けたんだ)

 

剛は悟った。

 

60人は一人一人剛の前に立ち、頭から小便をかけたり、指の骨を折ったり、アナルに鉛筆を抉らせたり。拷問を繰り返した。それは、取り巻き一人一人にとっては、このような場が無かったら経験する事が出来ない、虐待の経験なのだろう。全く人が変わったように発狂し、剛に拷問を与えるのだった。

 

「おぃっっ。死ねよ、剛、オラっ!!」

 

12枚目の爪を剥がされた時、剛は失神した。

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