剛は真央を獣と精神で溶かしたセックスを終え、真央の部屋を出ると、寧々の邸宅に向かった。
iibatadannを殲滅した日の次の日の夜になっていた。剛はシャワーも浴びずに急いだ。
つい先程までは、完全に真央に夢中になっていた。
清楚でノーブルな外見ながらも、動物として最も優れた身体・殺人本能・異常な性欲を持つ真央が初めて自分より強いオスを感じ、全てを崩壊して曝け出していくセックスは、剛の本能を強く刺激した。強くて美しいメスが自分だけの奴隷になっていく事に、強い征服欲を感じた。
だが、剛はあくまでも寧々に一番関心を持っていた。剛にとって命の恩人であり、パートナーだった。
寧々の部屋に入った。剛が「喜んで迎えてくれるはずだ」と思っていた寧々は、いつになく神経質に不安定に観えた。
「…寧々さん…」
(絶対に何かがおかしい…。俺は何か致命的なミスを犯したはずだ…)
剛は必死に考えた。Karim達を殺すまで寧々は明るく協力してくれていた…
「っっああぁああーっ!!」
剛は大声で叫んだ。
寧々も剛の大声に驚いた。剛は、自分が右眼に搭載していた盗撮機の電源を落としていなかったことを思い出した。
(寧々さんは、俺と真央さんのセックスを全部観せつけられたんだ)
剛はしばらく自分の馬鹿さに呆れ果てた。だが、寧々が明らかに傷ついていることを察した。見た事も無い程に不安定になっている寧々を冷静に観察し、徐々に、寧々が自分と真央に嫉妬している事が嬉しくなった。
(寧々さんの俺への気持ちは好奇心じゃない。寧々さんは俺に恋してくれている)
剛は寧々に近づくと、思い切り抱き締めた。
「寧々。傷つけてごめんな」
スイス・韓国・日本の血が混ざった、極端に美しく妖艶な寧々は、美しい頬に涙を流した。
「お前を一番抱きたいことを証明するよ」
剛は寧々の首を掴み、力強くキスをした。
はれぼったく、柔らかい、滑らかな唇だった。寧々は剛の唇を噛みちぎった。血が流れ出た。
「私を傷つけるなんて許さない」
「お前の唇は、まだ真央の涎と愛液の香りまみれなんだよ!」
寧々は剛の頭にワイングラスを突き刺した。
アイスピックで剛の隆起する左腕の付け根、肩との接点を突き刺し、貫通させた。グリグリと傷を抉った。剛は無抵抗に攻撃を受け入れた。何の声も出さず、寧々の唇にキスをした。寧々は剛の胸に頭を打ち付け、号泣した。
「あなたを今か、今かと待っていたのに!なんであの女とセックスするんだよ!このキチガイの獣が!あああああーっ!」
号泣しながら、アイスピックを捻り、花瓶や皿を剛の頭に叩きつけた。