※この作品はR-18です。

設定を書き換えられたアルベドがフィリップを真の主として崇めてナザリックを捧げるお話   作:さすらいのヒモ

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後編

 

 魔導国『モチャラス』領地内、ナザリック地下大墳墓。

 豪華絢爛なる王宮にして難攻不落の要塞である大迷宮。

 その実質的な運営を任される『守護者統括』の地位にあるアルベドは、柔らかなベッドに身を任せ、己の身長よりも頭一つ分ほど小さい縦長の枕を横抱きに抱えたまま眠りから目を覚ました。

 

「フィリップ様……おはようございます♥」

 

 己の眼前に広がるのは、心より愛し、魂より平伏する、己の唯一無二である主の精密なイラストであった。

 魔導国モチャラスのみが持つ特異な技術によって生成されたそれを用い、いわゆる抱き枕にプリントを施されているのだ。

 敬愛する『超越王』たるフィリップの姿で一日が始まる清々しさに胸が支配され、アルベドは本能、すなわち胸の奥に刻まれた『自身の存在意義』に従うように唇を寄せる。

 

「ちゅぅ……♥」

 

 フィリップの特徴の薄い顔へと、アルベドの絶世の美貌が触れ合う。

 長いベーゼが続き、アルベドは僅かな唾液で己と唇とフィリップの唇の間に橋を作り上げる。

 まるで本物の口づけが行われたかのように頬を紅潮させ、瞳を蕩けさせたままフィリップの平凡な顔を見つめている。

 

「ふぅ……」

 

 その、気だるげな吐息を一つ漏らす姿すらも美しい。

 アルベドはこの世の闇を束ねたような漆黒の艷やかな髪を、その白く細い指で梳かしていく。

 己の主と出会う前に身支度を済ませなければいけない。

 守護者統括の地位に相応しくない姿を晒すことは、すなわち己の主であるフィリップに恥を晒すことであるからだ。

 

「ああ……フィリップ様……なぜ、私を夜伽にお呼びくださらないのですか……」

 

 きゅぅ、と。

 胸を締め付けられるような苦しさを覚える。

 自室のベッドでの睡眠を取ることすら、今のアルベドにとっては拷問のようなものであった。

 幾度となく己の『牝』を貪り、奴隷妻へと召し抱えてくれた偉大なる主。

 その寝室で奉仕を行うこともせずに眠るなど、アルベドにとっては耐えられない絶望そのものなのだ。

 

 もっと自らを貪ってほしい。

 もっと自らを支配してほしい。

 もっと自らに種を植え付けてほしい。

 絶えることのない欲望が満たされたないという、耐えることの出来ない絶望なのだ。

 

「はぁ……フィリップ様……フィリップ様ぁ……♥」

 

 アルベドは純白のレースがふんだんに飾られた、しかし、乳房と股間の布地が非常に薄い扇状的なレースと同色の純白の下着を身につけたまま、右手を乳房に、左手を股間に伸ばす。

 豊満で柔らかいアルベドの乳房が、白く長いアルベドの指に蹂躙される。

 フィリップはアルベドの性感を高めるような優しく思いやりのある愛撫を行いはせず、自身がその極上のおっぱいを味わうための乱暴な乳揉みを行うだけだ。

 フィリップへの愛情が高まるあまり、その乳揉みの感触をコンマ秒の感覚まで覚えているアルベドは類稀な頭脳を用いて、可能な限りフィリップの乳揉みに近い自慰を行っていく。

 

「フィリップ様ぁ……♥ ああぁ……♥ 貴方様のために育った、私のはしたないおっぱいを味わってください……♥」

 

 その乱暴な乳揉みは、いわゆる『おかず』であった。

 フィリップの乳揉みを味わいながら、ドロドロを白く粘っこい本気汁を垂れ流す愛撫を繰り返し、アルベドは性感を高めていく。

 

「ああぁ、あぁぁんっ♥ フィリップ様っ♥ フィリップ様っ♥ イク、イクっ、いくぅぅぅぅぅぅx♥♥♥♥」

 

 その想像の中だけのフィリップの乳揉みだけでたやすく絶頂に至る。

 肩で息をするアルベドは、フィリップのイラストが描かれた抱き枕の横になる。

 熱く蕩けた瞳でフィリップと視線を合わせ、ふぅ、と長く息を吐くと身体を起こす。

 

「いけないわね……今の私はフィリップ様の奴隷妻であると同時に、魔導国モチャラスの守護者統括。

 仕事をこなさなければいけないわ」

 

 表情を引き締めて前を見据えるアルベド。

 しかし、すぐにその引き締めた表情はぐにゃりと歪んでいく。

 ともすれば不細工とも言えるはずのその変貌は、しかし、アルベドの美貌によりまた別の『崩れた』こそ生まれる魅力となって周囲を魅了するものとなる。

 

「ふ、ふふ……魔導国モチャラス守護者統括……ぐふふぅっ!」

 

 自身の立ち位置をつぶやいて妖しげに、いや、不気味に笑うアルベド。

 ふと湧き上がっていた、自身が夜伽へと呼ばれないということへの劣等感と不満。

 しかし、『押しも押されもせぬ魔導国のNo.2』という肩書は消え去るような魔法の言葉であった。

 アルベドは胸を張る。

 そこには大きな誇りに隠れて、小さくとも確かに存在する欲望があった。

 本来、創造主というPC(プレイヤーキャラクター)に作られたNPC(ノンプレイヤーキャラクター)であるところの彼女たちは『主に仕えることが出来る』ということ自体に至上の歓びを感じる存在である。

 

 だが、彼女はそれ以上を望んだ。

 それは、彼女が持つ確かな『個性』と言えるかもしれない。

 彼女にとって、優先すべきは『個』であり『全』ではない。

 フィリップの力によって書き換えられた彼女も、表面に大きな違いが現れてもその本質に変化は出ていない。

 そう、『特別なただ一人のためならばすべてを敵に回しても構わない』という本質だ。

 そして、そこから転じて生じる『特別なただ一人の特別になりたい』という執着。

 アルベドには他のNPCと比べてあまりにも大きく、それは虚栄や誇りとは別の感情が生じている。

 人ならば当然持ち得る、『愛情』という感情だ。

 愛情によって生まれる行動は無償の奉仕心ではないため、見返りを求めてしまう。

 

「ああ、フィリップ様……あなたのアルベドが今、参ります♥」

 

 ちゅっ、と。

 アルベドは蕩けた顔のまま、もう一度フィリップのイラストへと恍惚な表情で唇を落とした。

 

 

 ◆

 

 

「おおぅ……いいぞ、そのままチンポとケツ穴にも入り込め」

「かしまりました♥」

 

 ナザリック地下大墳墓の支配者へと成り代わったフィリップは、ナザリック地下大墳墓の大浴場にてスライム状となったメイドの一人、ソリュシャン・イプシロンに奉仕を受けていた。

 一見すると豊かな金髪の巻き髪とメリハリのあるプロポーションをした絶世の美女だが、その本質はスライムという種族である。

 彼女はフィリップの忠実な下僕として書き換えられており、その男を魅了する気だるげな美貌のみを人型に残して、溶解性が一切排除されたぬるりとした、体温より少し高い温度の粘性の液体となり、フィリップの身体を包み込んでいる。

 

「フィリップ様♥ 全ての垢を取り終えましたわ……♥」

「ああ、ご苦労。では、風呂から上がるとするか」

 

 性的な奉仕を伴った、ソリュシャンの美貌を眺めながらの『朝スライム風呂』を終えたフィリップは脱衣場へと向かう。

 そこに待っていたのは、やはりソリュシャンと同じように見目麗しい美女メイドたちであった。

 フィリップは当たり前のようにその美女メイドたちの奉仕を受け入れる。

 

 ユリ・アルファが柔らかなタオルで僅かに残った粘性の液体を拭い。

 ルプスレギナ・ベータが上着を着させて。

 ナーベラル・ガンマがズボンを履かせ。

 ジズ・デルタがマントを着せ。

 エントマ・ゼータが王冠を掲げ持つ。

 王冠、そう、フィリップはこのナザリック地下大墳墓の主であり、魔導国アインズ・ウール・ゴウン改め魔導国『モチャラス』の王、『超越王』であった。

 

「ふむ、ではゆくか」

 

 フィリップはこのメイドたちを好んで側に侍らせた。

 統一性のない多彩なデザインではあるが従者であることを示すメイド服を身にまとう、眼を見張るほどの美貌を持つ美女メイド軍団。

 その多様性に富みつつも美貌という一点で統一性の取れた集団は、まさしく自身が超越者であることを視覚だけで知らしめるこれ以上とない『アクセサリー』だからだ。

 フィリップが先頭を歩き、メイドたちが付き従う。

 

 では、王となったフィリップは何を行っているのか。

 凡俗でありながらも現実とはかけ離れた、身の丈に合わない『己』という虚像。

 それを非現実的な方法で現実に満たしてしまった、自己顕示欲と承認欲求が肥大化した怪物の王。

 そんなフィリップだが、簡単に言うならば何も行っていない。

 

 ただ、ナザリック地下大墳墓が持つ巨大すぎる戦力を持って王国を含めた諸外国への『挨拶』を行い、王の移り変わりを伝えただけである。

 自身よりも高位であった貴族たちの注目を浴びながら、怪物たちを引き連れて歩く優越感はフィリップの欲望を大いに満たした。

 自身は特別であると信じて疑わなかったフィリップ。

 彼は、自身の才覚にようやく現実が追いついたと本気で思っているのだ。

 

 ただ、時々、夢を見る。

 満たされた中で眠ると、空虚な夢を見てしまうのだ。

 そこでは死んだはずの兄も居て、フィリップは将来のない男爵家の三男坊で、周囲を伺いながら生きていく卑小な男だった。

 己の分に見合った生き方であると同時に、フィリップの肥大化した自意識からは実力を評価されず不当に貶められた暗黒の未来。

 そんなあるはずだった夢を、フィリップは時々見てしまうのだ。

 

「ああ、フィリップ様……♥」

 

 フィリップが美女メイド軍団であるプレアデスを率いて執務室に向かっていると、やはり絶世の美女である純白のドレスと肌を持つ、漆黒の髪と翼、そして妖しく輝く金色の瞳を持つ女が現れた。

 アルベド。

 フィリップが王国で出会った、その姿だけで思わずズボンの中で射精をしてしまった淫魔。

 サキュバスとして男の多くの精を搾り取りながら、どんな男にもその肌を許さなかったこの世で最も高価な女。

 

「私の御主であるフィリップ様に今日もご面会を許していただける幸運に、他ならぬフィリップ様へ感謝をお捧げします。

 どうぞ、この惨めで卑賤な女を今日も有効にお扱いくださいませ……♥」

 

 そんな女であるアルベドが、廊下の最中で膝を付いてフィリップへと頭を下げる。

 忠臣の姿そのものであった。

 VRMMO、『ユグドラシル』の運営チームが使用していたデバッグアイテム。

 名前も認識できないルール外のアイテムである『◆◆◆』を所持するフィリップによって変えられたアルベドは、フィリップこそを運命の主だと認識して跪くのだ。

 本来、跪くべきではない相手に嬉々として跪くアルベド。

 それがあまりにも哀れで、滑稽であった。

 

 指先一つで王都の騎士を蹂躙でき。

 唇を震わせるだけで王都の貴族共を言い負かせてしまえ。

 流し目を送るだけで世の男を支配できる。

 アルベドはそういう女であり、同時にそんなアルベドがそんな無様な姿を取っているという事実が、フィリップにとってはなによりも興奮を煽るものであった。

 

「アルベドか……」

 

 だが、同時にフィリップはアルベドに『飽き』はじめていた。

 それこそ支配したばかりの当初は陽が七度沈み七度昇る長い間、寝室でその体と魂を貪り続けていた美女。

 しかし、このナザリック地下大墳墓には多種多様な見目麗しい美女が存在する。

 目新しいものを好むのは人間の性質であり、フィリップもまた例外ではなかった。

 多くの美女と味わい尽くそうと思えば、自然とアルベドとの夜伽は少なくなってしまう。

 蔑ろにしているつもりは決してないのだが、結果としてそのような形になってしまったのかもしれない。

 

「なんのようだ? 聖王国や竜王国への外交は全てお前やデミウルゴス、またセバスに任せているはずだが……なにか問題があったのか?」

「い、いえ! 決してそのようなことはございません!

 デミウルゴスもセバスもフィリップ様の御威光を曇らせることがないよう十分な結果をお出ししておりますっ!」

「ふむ、なるほど」

 

 フィリップはアルベドの言葉を受け、少し考える。

 フィリップは、気分が良かった。

 そんな気分が良い時に、美貌の女が自分の関心を買おうと必死に媚びを売る姿はなんとも愛らしく思え、こちらも何かを与えてやらねばという気持ちになっていく。

 では、アルベドの求める褒美とは一体何か。

 そんなものは一つである。

 

「アルベドよ」

「はいっ♥」

「すまなかったな、最近、お前に伽を命じていなかった。

 お前の忠義になにか褒美をやろうと思うが……お前は、なにがほしい?」

 

 その答えを知りつつも、フィリップはアルベドに問いかける。

 アルベドはその言葉にガバリと勢いよく、それこそ不敬とも取れる姿で顔を上げる。

 その美貌を笑みという表情で大きく歪めて、口を開いた。

 

「もちろん、おちんぽ様でございます♥

 所詮は賢ぶっただけの牝豚に過ぎない私、アルベドが求めるものなど……もとよりただ一つ♥

 この世の頂点に君臨するただ一人の雄であるフィリップ様のおちんぽ様にご奉仕を行うことでございます♥

 ああ、どうか、どうかぁ♥ いと偉大なる慈悲深き我が主、フィリップ様ぁん♥

 このアルベドに御身の性欲を鎮めるためのご奉仕をさせてくださいませぇ♥」

 

 恐らく、その卑語を口にするだけで快感を覚えているのだろう。

 腰を震わせながら、フィリップへと色欲に染まった瞳を向けるアルベド。

 そんな娼婦以下の色狂い女を目にして、同じ女として品の無さに軽蔑するはずのメイド軍団プレアデス姉妹は、しかし、まるで微笑ましいものを見るように頬を緩めていた。

 彼女たちメイド姉妹にとっても、この世の頂点に君臨しているのはフィリップただ一人であり、そのフィリップの腕に抱かれるチャンスがあればそれこそ犬畜生の真似をしてでも縋り付くのは当然のことなのだ。

 彼女たちにとって、今、フィリップへと寵愛をねだるはしたない女は、女として、いや、牝として当然のことをしているだけの尊敬すべき上司なのだ。

 

「ははっ、いいだろう! その嘘偽りのない想いに答え、とっておきの場所でお前を抱いてやる!」

「ああぁ……♥ フィリップ様、寛大なる御心に感謝をしますっ♥」

「ユリ、玉座の間へとゆくぞ。ナーベラルは先に向かって用意しておけ」

「かしこまりました」

 

 アルベドの柳腰を掻き抱き、フィリップはすべての予定をキャンセルして『玉座の間』へと向かうことをメイド姉妹の便宜上のリーダーであるユリ・アルファへと告げ、ナーベラル・ガンマへとアルベドとセックスするための準備を命じる。

 ナーベラル・ガンマもまた、世の男達が一夜をともに出来るのならばこの先の人生全てを失っても良いと思うほどの美女だ。

 そんな美女に、他の女とセックスをするための準備をさせるように指示を出すというのは不思議な高揚感を覚える。

 

「ふふ、アルベド、相変わらずお前の身体は肉付きが良いな……腰に手を回して胸元にその体を引き寄せるだけで、どんな女の愛撫よりも昂ぶってしまうぞ」

「ああ、フィリップ様……♥ 女を喜ばせることにもお長けになっておりますのですね……♥

 はしたなくもこのアルベド、そのお言葉だけでアクメに達してしまいそうですわ♥」

 

 フィリップはアルベドの豊満なおっぱいやお尻をなでながら、ゆっくりと進んでいく。

 なにもかもが楽しい、なにもかもが気持ち良い。

 この世の王であることをフィリップは今、強く感じ取っていた。

 

(そうだ、俺は王なのだ……最下級貴族の、継承権も持たない三男坊では断じてない……!

 間違っていたのは過去……いまこそが正しいんだ!)

 

 膨れ上がっていく自尊心は止まる様子を一切見せず、ただ、咎められることもなく、周囲は甘やかすようにそれを強めていく。

 ちっぽけな男が抱く大きな虚像に、今、世界は埋め尽くされそうとしていた。

 

◆

 

 玉座の間。

 かつてはギルド『アインズ・ウール・ゴウン』に所属する四十一人のギルドメンバーを模した旗がはためく、豪華絢爛な装飾に彩られた、かつて存在した栄光の象徴である一室。

 その栄光も、小汚く、借り物の力によって理不尽に現れた存在によって穢されてしまった。

 盗人であるフィリップは我が物顔で玉座に腰掛け、我が物顔で『アインズ・ウール・ゴウン』の配下たちを支配し、超越者として振る舞って他者を蹂躙する。

 

「おおぅ……いい、いいぞ、アルベド……!」

「じゅるるぅぅ♥ じゅぉろぅ♥ れろぉ……ちゅぅぅぅ♥

 んんっ、ちゅぅ、れろれろぉ♥ じゅるるうぅ、ちゅぅぅぅ、ぶちゅぅぅ♥

 ん、んんっ……んっ……ぷはぁ♥ 

 どうでしょうか、フィリップ様♥ このアルベド奉仕は……♥

 ちゅぅぅ……♥ ちゅるぅ♥

 どうぞ、拙いところがあればご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたしますっ♥

 んんっ……シコシコォ、シコシコォ♥

 この小賢しいだけの知能も女の身に不釣り合いな膂力も、おまけに過ぎません♥

 全てはこの時のため……♥ フィリップ様というこの世でただ一人の運命の御主様にご奉仕をするための卑しい愛妾として生を受けた身ですっ♥

 じゅるぅ、じゅぅぅ……ちゅっ♥

 このちっぽけな牝は、貴方様の御身に快楽をお送りすることこそが使命なのですから♥

 あぁっ……やっべ、フィリップ様の肌うっめぇ……♥」

 

 フィリップは玉座の側で片足を『足場』へと乗せて、その曲がった膝に肘を乗せる。

 昔、絵物語で見た『海の男』の物語の印象的なワンシーンに、船と陸を結びつけるためにロープでくくりつける『係船柱』という逆L字の柱へと片足を乗せて波止場から海を眺めるシーンがあった。

 海の存在しないモチャラス領で育ったフィリップにとって、海とは最も身近な異世界と言っても過言ではなく、その海で冒険をする海の男の物語はまさしくフィリップにとって英雄そのものであった。

 

 幼い頃からよく真似をしたそのポーズを玉座の間で取り、そして、絶世の美女であるアルベドが尻穴を舌で舐めさせながら、その豊満な胸は股の間を通って雄々しくいきり立つ第三の脚のような太いチンポを谷間で愛撫する。

 フィリップとアルベドは、俗に言う『アナル舐めパイズリ』の構図で性行為を行っていた。

 

「おおう……! そ、そうだ、アルベド! もっとその舌を伸ばせ!

 その赤く長い舌を、俺の尻穴の奥へと伸ばすんだっ!」

「ふふ、かしこまりました……♥

 あーんっ……ちゅぅぅぅぅ、ちゅぅ、ちゅぅぅぅ……♥

 れろぉ……ちゅぅ、じゅるるるっ♥ あー、んんっ……じゅるるぅぅ♥

 ちゅぱぁ、ちゅるるるるっ♥ れろぉぉぉ……♥」

 

 アルベドが赤く艷やかな舌を伸ばして、フィリップの肛内を舐め回す。

 その間にも、白く柔らかな胸を用いてフィリップのチンポをシゴくことも忘れない。

 それこそ数えることも忘れてしまうほどの回数の奉仕を行っているアルベドの手際は見事なもので、フィリップの性的な弱点を的確に責め立てていく。

 

「んんっ……ああ……なんて性奉仕……♥」

「アルベド様……見事なアナル舐めパイズリっすねぇ♥」

「フィリップ様も喜色満面……とてもかっこよく喜んでいます……♥」

「私のスライム奉仕よりも気持ちよさそうだわ、ちょっと妬けてしますわね♥」

「はぁ……ふぅ……んっ……♥」

「私には出来ないことだから、羨ましい……♥」

 

 その姿を、両端に控える戦闘メイドのプレアデス姉妹が見つめている。

 立ったまま自身のおっぱいとマンコを弄り、熱い瞳でフィリップを眺めながらオナニーをする。

 同時に、アルベドの性奉仕技術を見て感嘆の息を漏らしていた。

 

 アルベドの性奉仕は苛烈に責め立てるだけではない。

 時には「さぁ、さっさと子種を放り出せ♥」と言わんばかりに、舌を長く伸ばして肛門から精嚢の裏側を舐め続けてチンポにはぎゅぅと締め付けるように素早くシゴキあげて苛めてくる。

 時には「たっぷりと快感を味わってください♥」と言わんばかりに、舌が伸びる範囲でゆっくりと肛内全体を撫で回してチンポも乳房で赤子を包み込むように柔らかにシゴイて甘やかしてくる。

 緩急を自在に扱うその姿はまさしく娼婦そのもの。

 その淫猥な奉仕を見ていれば、この女がその気になれば一国を軍事的にも経済的にも政治的にも壊滅させることの出来る恐るべき悪魔であるということがわからないほどであった。

 

「ぐぅ、で、出る……出るぞ、アルベド!」

「はぁい♥」

 

 そんな女に下品な奉仕をさせている優越感を味わいながら、フィリップはアルベドへとフィニッシュの号令を出す。

 その言葉と同時に、アルベドの緩急が入り混じった性奉仕はそこで射精だけを目的とした素早いものへと変わる。

 乳房を締め付け、舌を高速で動かし、ただ強烈な快楽だけを与える奉仕である。

 フィリップはその快楽に抗うことなく、下腹部に力を込める。

 

「ふぐぐぐぐぅぅぅ♥♥♥♥ んんっ……ぐぅぅぅぅ♥」

 

 そして、フィリップが下腹部に力を入れることで尻の穴が強く締め付けられ、肛内に入れていたアルベドの舌が身動きが取れなくなる。

 んべー、と舌を長く伸ばした状態で舌先から舌の根まで強く締め付けられる不快感が生じる。

 だが、その不快感以上に下僕である自身が主であるフィリップに快感を与えられているという事実がアルベドに強大な多幸感を与えてくる。

 息苦しい中で、それでもパイズリを止めることがないアルベド。

 フィリップは金玉からチンポにどくどくと力強い流れを感じながら、射精した。

 

 どびゅるるるるるぅぅ! びゅるぅぅ! びゅうぅぅ! びゅっ!

 

「んんんんっっっ♥♥♥♥♥ んんっ、んっ……ぷはぁ……♥」

 

 力強い射精が終わり、その『足場』と床に射精が飛び散る。

 アルベドは舌を肛内から出し、『フィリップの射精』というアルベドにとってはこの世で最も尊い行為を成し遂げた後のチンポをいたわるように優しく『撫で撫で』と柔らかなパイズリを続ける。

 本当ならば、フィリップが床に出した精子を、餌に群がる卑しい野良犬のようにしゃぶりつきたいがぐっと自制をする。

 フィリップに奉仕をさせていただくという『奉仕マゾ』であるアルベドにとって何よりの褒美である行為を許してくれたフィリップに対する忠誠であった。

 

「ふぅ……ふぅ……ふ、ふふ……どうかね、『アインズ・ウール・ゴウン』殿……いや、『モモンガ』殿」

「…………」

 

 そんなアルベドの滅私奉公の鏡といえる情熱的な奉仕を顧みず、フィリップは自身が片足をかけていた『足場』へと向かって語りかける。

 その『足場』とは、かつてこの『ナザリック地下大墳墓』の主であった魔導国『アインズ・ウール・ゴウン』の宗主、魔導王『アインズ・ウール・ゴウン』、もとい、ギルド『アインズ・ウール・ゴウン』のギルドマスターである『モモンガ』であった。

 ボロの布切れ一枚をまとい、首元に物々しい首輪をつけられ、アンデッドだと言うのに下半身に肉の竿をビンビンに勃起させ、四つん這いとなってフィリップの足に頭を差し出している無様な姿。

 モモンガの『頭蓋骨』を『足場』にしていたフィリップに問いかけられるが、モモンガはなにも言葉を発さない。

 それを見たフィリップが嘲笑を浮かべた。

 

「ああ、『言葉を許可』しよう。喋り給え、家具へと堕ちた魔導王殿?」

「ぐぅぅう……ぅぅ……ぅうぅ……!」

「はは! どうした、どうした! なぜ喋らない!」

 

 フィリップの理不尽な力によって言語を禁じられていたが、それが解除される。

 しかし、モモンガは床を眺めたまま唸るだけで何も語ろうとしない。

 心が折れていた。

 己が何よりも大事とするもの、それこそ命よりも大事な『ナザリック地下大墳墓』と『アインズ・ウール・ゴウン』の従者たちがあまりにも惨めな姿として改竄されていく姿は、モモンガというVRMMO『ユグドラシル』にしか居場所がなかった男にはあまりにも辛いものであった。

 

 発狂してしまいたかった。

 いや、事実としてモモンガの脆弱でありきたりな精神は一度、発狂して壊れてしまった。

 だが、それをフィリップが許さなかった。

 精神を復元され、強固に固められ、狂うことも出来ずに、ただ、己の大事なものを蹂躙される姿を見せつけられる。

 

 人の血を吸う吸血鬼であるシャルティア・ブラッドフォールンは、自身が部下として、そして、愛妾としていたヴァンパイア・ブライドとともにフィリップの身体のその牙を傷つけることがないように丁寧に垢を舐め取っていた。

 誇り高い武人であるコキュートスはフィリップの権威を示す、ただそのためだけに帝国の闘技場で多くの戦士を打ち払い、そして、その後にフィリップに指先一本で倒されるというフィリップの茶番につきあわされていた。

 あらゆる魔物を調教するアウラ・ベラ・フィオーラと強大な魔術を操るマーレ・ベロ・フィオーレの姉弟はフィリップを楽しませるために、マーレの類まれな魔術によって自身の肉体を改造して、アウラが調教していた魔物たちに輪姦されて魔物を産み落としている。

 聡明な知識を持ったデミウルゴスは、そのこの世の誰もが足元にも及ばない知識をフィリップが女と楽しむための性玩具を作るという馬鹿げたことに注力させられている。

 礼節を重んじる忠誠心の高いセバス・チャンは、使用人たちをまとめる家令としてメイドたちに如何にフィリップにどのように下品に媚びることが重要かということを説いている。

 戦闘メイド・プレアデスたちは常にフィリップの傍に侍り、その身の世話から下の世話まで全てを任されている。

 

 あらゆるものが、下品な欲望によって穢されていた。

 モモンガは自身の後頭部と床に散らばるフィリップの精液を見つめる。

 これが穢しているのは、モモンガと玉座の間の床だけではない。

 全てだ。

 モモンガが大事に思う全てが、この精液によって穢されているのだ。

 

「ぅぅぅぅ……ぅぅぅぅうう!」

「ふふ、唸り声からあげられないか」

 

 その事実に耐えられずに、モモンガは唸り声を上げた。

 フィリップは笑う。

 笑い声を頭上から浴びせられて、しかし、反抗心も抱く力ももはやなく、モモンガはただ身体を振るわせていた。

 

「ああ……フィリップ様……なんて、雄々しいのでしょうか……♥」

 

 そのフィリップが上でモモンガが下だという絶対の力関係が視覚的にも捉えることができる光景。

 自身の仕える男が、『生態系において頂点の雄』であることを再認識したアルベドは、洪水のように濡れそぼっていたマンコをさらにジュクジュクに湿らせていく。

 奉仕マゾとしての本能がうずいてしまうのだ。

 牝として、この圧倒的な雄のハーレムの一員であることが何よりも誇らしい。

 この男の権勢を他者に示すアクセサリーになりたいという、あまりにも歪んだマゾヒズムが満たされていく。

 他者が自分に邪な感情を抱くほどに、しかし、それを自分がそれをフィリップ以外には許さないほどに。

 その全てがフィリップという男の価値を高める気がして、自分がフィリップの権威を示す象徴となれたようで。

 もとより、『アインズ・ウール・ゴウンに尽くすべき存在』として作られた生来の奉仕マゾであるアルベドの魂は昂ぶった。

 そして、昂ぶった魂を抑えることが出来ずに暴走を始める。

 

「フィリップ様ぁ♥♥♥♥♥」

「ん、なんだ、アル……むぅ!?」

 

 アルベドはその可憐な唇をフィリップの分厚く汚い唇に、唇を重ねた。

 アルベドの舌がフィリップの口内を妖しく蹂躙していく。

 ただキスを交わすというそれだけのはずなのに、アルベドの卓越した性技術はフィリップに快楽を与える。

 先程、射精したばかりのチンポに力が宿る。

 しかし、フィリップの頭を支配したのは、快楽ではなく。

 

「き、貴様ぁ!」

 

 ────怒りであった。

 

「きゃぁ!?」

 

 アルベドを強く突き放し、その体が地面に転げ落ちる。

 フィリップは怒りで真っ赤に染まった地面にうずくまるアルベドをにらみつける。

 アルベドは何が起こったのかもわからずに、呆然と、しかし、フィリップから向けられる感情が怒りであることを理解し、体を震わせた。

 

「き、貴様、俺のケツ穴を舐めた舌で俺とキスを……う、うええ……!」

「え、あ、え……あ、ああ……! も、申し訳ございません!」

 

 そして、すぐにその怒りの正体に気づく。

 アルベドは先程までフィリップの尻穴をなめていたままで、その唇を清めていなかった。

 その唇のままフィリップとキスをしたのだ。

 もちろん、アナル舐めパイズリを命じたのはフィリップだが、それでもフィリップが生理的な嫌悪を抱くことの理由の否定にはならない。

 アルベドは、がばり、と勢いよく頭を下げた。

 

「申し訳ございません! あまりにもフィリップ様が雄々しく、逞しく、雄として優れていたことを理解してしまったために……! この下品で卑しい牝の本能を抑えきることが出来ませんでした!」

「黙れ! お、俺に、尻穴を舐めた口でぇ……! ユリ、剣を貸せ!」

「かしこまりました」

 

 フィリップの射精と同時にオナニーアクメをキメていたメイドたちが正気を取り戻し、フィリップの言葉に頭を下げる。

 守護者統括の地位にあるアルベドは、ユリ・アルファに限らずこのナザリックで尊敬を集める優秀な人物である。

 だが、それも今までの話。

 たった今、アルベドはフィリップの怒りを買った。

 それはどんな罪よりも重い罪、同情の余地などあるはずもない。

 ユリはアルベドへと虫を見るような冷たい視線を送り、どこからか剣を取り出した。

 

「ふぅっ……許さんぞ、アルベド!」

「お許しを、お許しをください!」

 

 アルベドは土下座の体勢を取る。

 必死に頭を働かせるアルベド、しかし、アルベドの真摯な謝罪の言葉ではフィリップの怒りは収まらない。

 命が惜しいわけではない。

 フィリップに死ねと命じられれば、アルベドは喜んで死ぬだろう。

 だが、今回は違う。

 

(い、嫌だ……! 死ぬのは嫌だ……!

 フィリップ様の余興のために死ぬのならば、まだいい……!

 フィリップ様に私の死を笑っていただくために自死を命じられるなら、最高の終わり方だわ……!

 でも、でも……これは、違う!

 フィリップ様の怒りを買い、記憶に残すこともはばかる無礼で最低な女として死ぬのなんて嫌!

 ど、どうすれば……どうすれば……はっ!)

 

 アルベドにとっての最悪とは、まさしくそれであった。

 フィリップに見放されて死ぬことが、耐えられない。

 この偉大なる主の権勢を示すための死ならば、この優秀な雄の欲望を満たすための死ならば良い。

 だが、この絶対の超越者の怒りを買った愚かな女として死ぬなんて、耐えられない。

 どうすれば、その終わりを変えられるか。

 そこで、アルベドの優秀な頭脳は、一つの答えを出した。

 

「むっ、な、なんだ……!」

 

 ガバリ、と。

 土下座をして頭を伏せていたアルベドが、勢いよく頭を上げる。

 類まれな美貌の持ち主であるアルベドと視線があったフィリップは、己が絶対の存在であるとわかっているのになぜか気圧されたような気持ちになった。

 アルベドの美貌はそれほどの力を持つものであった。

 不意に、フィリップの心に妙な恐怖が生まれる。

 それは、自身の外見に自信がない。

 自身の親が所属するグループに属する貴族令嬢たちから、三男坊という立場を除いても見向きもされない平凡な外見。

 そんな平凡な外見に、フィリップはコンプレックスを抱いていた。

 そのコンプレックスを満たすために、フィリップは好んでアルベドやシャルティア、アウラとマーレの姉弟、そして美女メイド軍団であるプレアデスたちを侍らしていたのだ。

 そんな外見にコンプレックスを持つフィリップは、アルベドの美貌に気圧された。

 怒りが少しおさまり、しかし、絶対の存在である自分が気圧されたという事実に理不尽な怒りを抱こうとした、その瞬間であった。

 

「ふぃ、フィリップ様ぁ~ん♥」

 

 アルベドの顔がだらしなく歪み、尻が持ち上がった。

 そう、あの運命の日。

 自身がフィリップに所有されることとなったあの日と同じ、『ドスケベ土下座』と同じ体勢である。

 

「アルベドをお許しくださいませぇ~♥

 フィリップ様のいと尊きお姿を前にすると、どうしても牝になってしまうのですぅ♥

 アルベドはぁ♥ かっこよすぎるフィリップ様の前だとぉ♥ 頭で考えずにオマンコで考えてしまうんですぅ♥

 アルベドは人でもモンスターでもない動物……家畜……牝豚なんです、ぶひぃ♥

 お願いいたします、ぶひっ♥ このおバカな牝豚を屠殺しないでくださいぶひっ♥

 もっと、もぉっと、アルベドはフィリップ様にお仕えしたいんですぶひぃ♥

 死にたくないぶひぃ♥ れろれろぉ♥ 死にたくないからフィリップ様の御御足を舐めてでも命乞いをするぶひぃ♥

 ぶひ、ぶひ、ぶひひぃ♥ ふんごぉぉぉ、ぶひぃぃん♥」

 

 自分は脳みそではなくマンコでものを考える生き物だと、尻を頭よりも高く掲げることで自身の存在の低さをアピールする。

 アルベドという女はフィリップ様のオチンポを入れてほしくてしょうがない女なのだと、敵意などあるはずもないと、フィリップへとアピールするのだ。

 そして、豚の鳴き真似。

 おおよそ知的生命体ならば、十分な知性を持たずに丸々と太るだけの豚の真似など誇りが拒絶するはずなのに、アルベドは嬉々として豚の真似をする。

 フィリップの前では自分などそのようなバカ豚に過ぎないのだと、自身を貶めるのだ。

 

「ふ、ふふ……はははは!」

「ぶひぃん、ぶひぶひぶひぃん♥」

「あ、アルベド! お前はやはり最高だ! 最高の女だ!

 いいだろう、ならば、もっと面白いことをやってみせろ!

 俺を称えるために、全てを捨ててみせろ!」

「かしこまりましたぁ、フィリップ様ぁ♥」

 

 その全身でフィリップの地位の高さを示す無様な姿が、もとより頭を押さえつけられて鬱屈に育ったフィリップの心に刺さったのだろう。

 フィリップはひどく嬉しそうに笑い、アルベドに『次』を命じる。

 人として優れた女であると同時に無様な牝でもあるアルベドならば、フィリップの快感と優越感をより強く満たすはずだと無意識に期待していた。

 

「ではぁ……この偽りの支配者をぉ……♥」

「ぐ、ぐぅ!?」

 

 そして、アルベドは豚のように四つん這いのまま、同じく玉座の前で未だに四つん這いの姿勢を取っているモモンガの身体をよじ登っていく。

 さながら公園にあるジャングルジムのように、太く伸びる肋骨や多くの骨が噛み合って腰や内蔵を支えるべき骨盤に脚をかけ、うずくまったモモンガの身体の上に昇ったアルベド。

 アルベドの乱暴な動作に、モモンガは思わず苦悶の声を漏らしてしまう。

 しかし、そんなモモンガの声を無視して、アルベドはフィリップに媚びた笑みを向けた。

 

「フィリップ様ぁ……♥ どうぞ、このかつてのナザリックを全てを蹂躙してくださいませ♥

 フィリップ様に捧げるべき地下大墳墓を作り上げるまでは良かったものの、それを捧げることなくまるで己が主であるとふんぞり返っていた不遜にして不敬なる愚物……♥

 そして、真なる主を前にしても跪くこともせずに多くの羽虫たちと同じに扱っていた救いがたき牝豚……♥

 この二つを愚弄しながら犯してくださいませ♥

 傲慢なる偽りの盗人は、貴方様が牝を抱くためのベッドになりましょう♥

 愚かなる低能な牝豚は、貴方様の性欲を満たすための性玩具になりましょう♥

 どうかぁ……どうかぁ♥

 このアルベドを犯してくださいませぇ♥」

 

 アルベドはモモンガの上で仰向けとなり、腰の後ろに腕を回してモモンガの肋骨を強く握りしめた。

 そして、その体勢のまま、ぐっと腰を上げる。

 高いヒールによって生じるつま先とかかとの間の隙間をモモンガの頚椎に挟み込み、膝を大きく開いて股間を何一つ隠すことなくフィリップへと捧げだす。

 アルベドの体重の全てがモモンガの身体を責め立てるが、アルベドはそれを一切意に介さない。

 ただ、『ふり♥ ふり♥』とその妖艶にくびれた腰を上下に振って、『ばたん♥ ばたん♥』とその魅惑的に豊満な尻を胸椎へと打ち付けるたびに衝撃を送ってくるだけであった。

 

「くっ、くくく……ふはははは!

 そこまでやるのか! そいつは仮にも貴様の主であった怪物であろうが!」

「いえっ、いえっ♥

 恐れ多くもフィリップ様の言葉を訂正させていただきますぅ♥

 ふんっ♥ ふんっ♥

 恥知らずにも腰を大きく振りながら、二つ訂正させていただきますぅ♥

 この愚物は我らの真なる価値である、フィリップ様の従僕となるという使命を隠し、己を主として崇めさせていただいた、唾棄すべき王位の盗人っ♥

 断じて、この牝豚のかつての主などではありませんっ♥ 

 そしてぇっ……ふんっ♥ ふんっ♥ やっべっ、腰振りとまんねっ♥ 言葉も乱れるぅ♥ こんな無礼な言葉遣いだめなのにぃ♥

 も、申し訳ありませぇん♥ あ、改めて……♥

 こ、この骨はぁ……雑ぁ魚ぉ♥ 雑魚ぉ♥ なんですぅ♥

 フィリップ様が仰るようなぁ、『怪物』ではありませぇん♥

 真なる超越者であるフィリップ様の前でうずくまって泣くことしか出来ない……雑魚雄なんですぅ♥

 んほぉぉぉ♥ 腰振りエアセックスだけでいきゅぅぅぅぅぅぅ♥」

「う、ううぅ……うううぅ……!」

 

 ぷしゃっ、ぷしゃっ、と。

 何度も抱かれているのに膣内だけがこなれて膣口は乙女のように小綺麗な、サキュバス特有のオマンコから潮が吹き出る。

 その潮は玉座の間の床を濡らし、それだけでなく、モモンガの頭蓋へも飛びかかる。

 かつては尊敬と、そして、親愛を超えた情を向けられていた美女に足蹴にされながら潮を頭にかけられる。

 その情けない事実に、モモンガはただただ苦しみの叫びをあげることしか出来なかった。

 

「良いだろう、アルベドよ。

 その浅ましく濡れそぼった女の証に、この偉大なる超越者のチンポを挿入してやる」

 

 一方で、フィリップは胸を張って尊大にアルベドへと言葉を投げつける。

 女を性処理のものとしか、いや、それ以下のものとしか考えていなければ出てこないセリフ。

 多くの女がそんな言葉を投げつけられれば、顔を怒りに染めて激昂ともに罵声を投げつけるだろう。

 

「あぁっ……あぁ♥ ありがとうございますっ、フィリップ様♥

 このアルベド、感無量の心地でございますっ♥ どうぞ、この卑しい牝豚マンコの全力をもってフィリップ様のオチンポ様をお慰めさせていただきますぅ♥」

 

 だが、アルベドは違う。

 いや、アルベドだけではない。

 フィリップがチンポを露出してから言葉少なにオナニーをしていたメイドたちもそうだ。

 フィリップ様の言葉は全て、なにを口にしてもそこに偉大なる意思を感じ、至高の言葉として受け取る。

 ああ、だが、しかし。

 

「ああ……フィリップ様の立ち振舞、なんと勇ましい姿でしょうか……♥」

「敗者を踏み台にして、牝を貪る姿……本当に濡れてくるっすね♥」

「正しく勝者の有り様……♥」

「フィリップ様こそが他者を蹂躙する我々を蹂躙できることが出来る御方っ♥」

「その真理が資格情報として捉えることが出来る……♥」

「この世の……支配者……♥」

 

 しかし、その現在の姿と今までの姿との間に、なんの違いがあるだろうか。

 以前までのモモンガならば、アインズ・ウール・ゴウンを名乗っていたときの男ならば、間違いなく『まるで違う』と答えただろう。

 しかし、プレアデスたちがうっとりとして呟く言葉は、フィリップを過剰に持ち上げるその言葉は、自分に向けられたものとの違いを見いだせなくなってしまっていた。

 彼女たちは操られている、フィリップに『そうあれ』とされた人格を基に言葉を口にしている。

 そこにNPCとして作り上げた際に、始めから『そうあれ』と定めた自分たちとなんの違いもあるだろうか。

 アルベドの身体の重みを感じながら、本来ならば抱くはずのない思いを抱いてしまう。

 モモンガの痛めつけられて弱りきった心は、過去のモモンガ自身すらも愚弄するような思いを抱き始めていたのだ。

 

「ふぐぅ……♥ ひぅぅ……♥ んんんっ……♥ あぁぁぁぁ♥」

「ふぅ……相変わらず、最高のマンコだ……!」

 

 その一方で、フィリップはモモンガの顔を跨ぐようにアルベドに迫り、そして、アルベドのマンコへとチンポを挿入した。

 ぶらぶら、と。

 モモンガの頭の上でフィリップの大きな金玉が揺れる。

 ぐじゅぐじゅ、と。

 モモンガの頭の上でアルベドの本気汁がチンポに混ぜられていく。

 自身の上で冴えない男が絶世の美女とセックスをしている、その事実がモモンガの心を責め立てる。

 

「あぁ……あぁっ♥ すごいっ、ふかいっ♥

 私の奥に……奥に、フィリップ様がいるぅ♥」

 

 フィリップのチンポからもたらせる肉体的な快感もさることがながら、アルベドの心に精神的な多幸感もまた襲いかかる。

 肉体という、便宜上『魂』とでも呼ぶべき知性を維持するための檻。

 その檻と檻が深い部分で混じり合うことは、さながら魂が混じり合うことのようで、アルベドに与える幸福は計り知れないものであった。

 すなわち、セックス自体がアルベドにとっては精神的な麻薬のようなものとなっているのだ。

 

「くぅ……搾り取ってくるなっ! この卑しい豚めっ!」

「ああっ、そうですっ♥ アルベドはぁ……♥ フィリップ様の精液が欲しくてオマンコでじゅるるって吸い付いてる下品な豚なんですぅ♥

 ぶひっ、ぶひひっ、ぶひぃんっ♥ フィリップ様の精液くださいぶぅ♥」

 

 無様な豚真似をしながらも、決してその声に屈辱の色は存在しない。

 むしろ、歓喜の色が強く現れた鳴き真似であった。

 フィリップが上でアルベドが下、その立ち位置を自覚すれば自覚するほどに興奮が強まっていく。

 NPCとしての、『創造物』という出生が故のマゾヒズムであった。

 主の強大さがそのまま自分の存在価値に繋がると自然に考えてしまう性質が、アルベドに精神的な快楽を送り込んでくるのだ。

 

「くぅ……ぅぅっ……」

「あらっ……♥ ふ、ふふ、足場がしゃべっては駄目じゃない、ねぇ♥」

 

 その言葉とともに、アルベドがモモンガの頭蓋を踏みつけにする。

 ほぼ両手に握った肋骨と不安定な状態の片足だけで一人の人間の身体を、いや、フィリップが乱暴にチンポを突き立ててくることを考えると二人分の身体を支えているアルベド。

 だが、それも驚くことではない。

 アルベドは護衛騎士としてのスキルも超がいくつもつくほどの一流。

 その流麗で淫猥な肉体とは対照的に、それこそ壁のほつれに指をかけただけの状態で一ヶ月は静止できるほどの常識はずれの身体能力を誇っているのだから。

 

「おらっ、おらぁ♥ どんな気分かしらっ♥

 自分の体を足場に使われて……♥ ああんっ、深いぃ♥

 かつて、自分に対してメロメロにしてた女を犯される気分はっ♥ あんっ♥

 お前が揉みたくてぇ……んひぃっ♥ セクハラ命令を、したぁ……このおっぱいがぁ♥ ぶるん♥ ぶるん♥ って、おっ、おぉ……♥ ゆ、揺れてる、わよぉ……♥

 でも、ざぁんねぇん♥ その、淫らな乳揺れもぉ……♥ んひぃぃ……♥ 地面に俯くことしか出来ないお前には見ることも出来ないっ♥

 こう、やっ、てぇっ♥

 ガシガシって頭を踏まれながら、んんっ♥ ああっ、フィリップ様ぁ♥ そこっ、そこぉ、たまらないですぅ♥

 ああ……もうっ♥ やめやめっ♥

 んんっ♥ お前、をぉぉ……♥ バカに、しながらぁ……♥ セックスした、らぁ♥ フィリップ様も喜ぶかと思った、けどぉ……♥

 もっと、フィリップ様に集中するわぁ♥ ああっ、フィリップ様ぁ、フィリップ様ぁんっ♥」

 

 頭を踏まれながら言葉責めをしていたアルベドだが、フィリップの腰の動きが早くなるとその言葉もすぐに引っ込める。

 そう、この言葉責めすらもアルベドがモモンガに対する憎しみなどから行っていることではないのだ。

 あくまで、フィリップとのセックスのスパイスとしての言葉責め。

 そこからモモンガが当たり前のように屈辱を覚えようが、マゾをこじらせて快感を覚えようが、どうでもいい。

 ただ、フィリップに今抱いている女はこの雑魚骨から奪い取った戦利品なのだという支配欲と征服欲をくすぐるための媚びをしていただけに過ぎない。

 その上で、フィリップを主として崇拝とするために比較対象としての雑魚が居たほうがアルベドの気持ちも昂ぶる。

 そんな、ただ二人のためだけの言葉責めであり、始めからモモンガという存在は必要とされていないのだ。

 それこそ、何でも良かった。

 

「あぁ、ああぁんっ♥ フィリップ様ぁ、もっと、もっとぉ♥」

「はぁ、はぁ……! うぅ、出る、出すぞ、アルベドっ!」

 

 事実、二人はすでにモモンガへの興味も失って、ただただ己の身体を深く結びつけようと腰の動きを強めている。

 アルベドがモモンガの体の上から転げ落ちてしまいそうな強いピストン運動だが、アルベドの優れた肉体と忠実なる精神がモモンガの身体の上から転げ落ちることを許さない。

 ただ、そのセックスの激しい動きによって生じる衝撃がモモンガの身体を襲いかかるのみで、直接に握られている肋骨や踏みつけにされている頚椎はもちろん、地面につけた手や膝などにも大きな衝撃が与えられる。

 痛みと屈辱で心をボロボロにしながら、それでいて顧みられることのない哀れな境遇に折れるをことを許されていない心が折れそうになる。

 

「ふぅ、ふぅ!」

「おほぉ♥ すごっ、すごぃい♥ んひぃ、きもちいいですぅ、フィリップ様ぁ♥」

 

 ぴしゃぴしゃ、と。

 フィリップのチンポがアルベドのマンコを突き入れるたびにアルベドの本気汁が、モモンガの頭へと降りかかる。

 かつての部下の、かつては愛されていた女の本気汁が自分の頭を濡らす屈辱と敗北感。

 頭がどうにかなりそうだった。

 モモンガのそんな心を無視して、フィリップとアルベドの主従セックスも佳境を向かえていた。

 

「アルベド、アルベドぉ!」

「ああっ、フィリップ様……フィリップ様、いく、いくいく、いくぅぅぅぅぅぅ♥♥♥♥♥♥」

 

 どびゅるるるるるっ、びゅるっ、びゅぅぅぅぅぅ、びゅるっるるうっ!!!

 

 激しい射精がアルベドの膣奥に注がれる。

 腕と脚を痙攣させ、それでもアルベドの身体は崩れ落ちることはなく、モモンガの体の上で大きく膝と股を開いた体勢を維持する。

 ここでアルベドの身体が地面に倒れれば、チンポとマンコで繋がっているフィリップの身体も崩れ落ちてしまうため、倒れ込むわけにはいかない。

 いじらしい忠義の心が生む意地であった。

 

「はぁ……はぁ……ふぅ……抜くぞ……」

「ああ……あへぇぇ……♥」

 

 しかし、それもフィリップがチンポをアルベドのマンコから引き抜くまでで、ついにアルベドの身体はバタリと崩れ落ちた。

 モモンガの背骨に仰向けになって寝転び、その細いのに肉付きがいいという不可思議な美脚をだらりと地面に垂らす。

 ボタ、ボタ、と。

 その際にアルベドのマンコからザーメンとマン汁のブレンドカクテルが脊椎を通って頭蓋を濡らし、そのまま玉座の床へと垂れ落ちていく。

 かつての栄光など、どこにもない。

 青春の姿は白濁液で穢されてしまった。

 本来なら憤死するほどの屈辱に、しかし、不思議なことに。

 

 

 びゅる、ぴゅるる……ぴゅっ……

 

 

「うっ……うぅ……!」

 

 モモンガは性的絶頂を迎えて、その全身が骸骨であるアンデッドには不似合いな肉の竿から射精をしていた。

 それに最初に気づいたのは、モモンガの骨盤の震えを敏感に感じ取ったアルベドであった。

 顔をしかめ、その正体に気づくと途端にその美貌を怒気によって真っ赤に染めていく。

 

「この低能がァ……!」

「ぉぉぉ……!?」

 

 ガッ、と。

 その細い腕のどこにそんな力があるのかと疑ってしまうような握力で、アルベドはモモンガの頭蓋骨を掴む。

 ギシギシと軋みを上げる頭蓋骨に喉から悲鳴を上げるモモンガ。

 しかし、アルベドはモモンガは一顧だにしない。

 その強力な握力に物を言わせ、モモンガの頭をその情けない射精をした床へと近づける。

 

「フィリップ様とのセックスの最後に泥を塗りやがって……! この玉座はなぁ……もはや、お前のような低能の所有物ではないのよっ!

 いいえっ……はじめから、このナザリックがお前のものだった瞬間なんて存在しないんだよっ!

 謝れっ! 謝罪をしながらフィリップ様の栄光の象徴であるこの玉座の間をクソみたいな射精で穢した床を舐め清めろっ!」

 

 グリグリ、と。

 モモンガの顔は強く床へと擦り付けられ、柔らかな絨毯の上とはいえ痛みも当然生じる。

 だが、先程まで自分の上で他の男に抱かれて喘いでいた女はそんなことは顧みない。

 他の男の周囲に侍る女達も、そんな仕打ちを当然だと言わんばかりに自分を冷めた目で見下ろしている。

 男は、自分からすべてを奪った簒奪者は、愉快げに笑っている。

 

「も、申し訳……ありません……」

 

 それなのに、モモンガは青臭い精液の臭いと頬に走る痛みを感じながら謝罪の言葉を口にしていた。

 

「申し訳ありません……お許しください……」

 

 本来ならば、それを口にすべき相手は別にいる。

 どんな理屈を口にしようとも、どんな思いを抱こうとも。

 モモンガは己のルールに従い、己の優先すべきことを優先し、己の判断によって他者を蹂躙した。

 蹂躙されることによって心が痛むのならば、謝罪すべきは蹂躙する相手ではなくかつて蹂躙すべき相手に向けられるべきであった。

 

 もちろん、これは報いではない。

 単なる災厄にすぎない。

 かつてのアインズ・ウール・ゴウンがこの世界の人々にとってそうであったように、フィリップ・ディドン・リイル・モチャラスがアインズ・ウール・ゴウンにとっての災厄であったに過ぎないのだ。

 それを理解できるほどの余裕は、もうモモンガにはない。

 ただただ、頭を垂れて与えられるはずもない慈悲を乞う。

 ただただ、何が癪に触ったのかもわからないことに対して許しを願う。

 それが、今のモモンガであり、鈴木悟が見た青春の逃避の末路であった。

 

 男と女が笑い、モモンガは泣いていた。

 栄光の日々はどこにもなかった。

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