藤丸立香は、幾百もの戦いをマシュとともに戦ってきた。ある時には守り、ある時には守られ、お互いに背中を預けられるパートナーであった。
ふたりは年が近い若い男女である。日々の激戦の中ではあったが、二人の間に恋心が芽生えるのはごく自然なことであった。
ふたりはお互い好意を感じつつも、お互い奥手なせいで男女の仲になることはなかったが、ある日、ついに立香は決心して、マシュに告白することにした。
決行の時は、立香の自室でマシュとふたりで映画を見てデートをしているときであった。
「マシュのこと、好きなんだ。付き合って欲しい……!」
ストレートに告白する立香。未成年らしい初々しさである。
「先輩……! わたしも好きです……!」
マシュは微笑み、目に涙が浮かぶ。
しかしその後、マシュはすぐに沈鬱な表情をつくった。
「でも、わたし、先輩に愛される資格は無くて……すごく素敵なお話だと思うんですけど、お付き合いはできません……」
普段の接している雰囲気から、行けそうな気がしていた立香は、信じられない思いがした。自分に向けれれているマシュからの好意以上の恋愛感情を、勘違いとは思えないくらい感じていたのだが。
「そっか……ありがとう。マシュも僕のことを好いてくれてると思って、恋人になれたら嬉しいなって思ってたんだけど……独りよがりだったよね。ごめんね……」
立香はマシュの目の前だが、取り繕うこともできずにガックリと肩を落として落胆した。
「先輩、わたしだってお付き合いしたいんです。でも、わたしは本当に交際をするに足りるものではないというか……お付き合いして、ずっと先輩と一緒にいたいんです……本当です。でも、無理なんです……」
マシュは涙をポロポロと流す。体よく断ろうという事ではなく、真剣に悲しんでいる雰囲気だ。本当に付き合えない事情があるのだろうか。
「本当に交際する資格がないなんて思っているなら、間違いだよ……! 何があろうと僕はマシュが好きだ……! お付き合いして欲しい!」
立香は、まだ完全に可能性がないわけではないことを悟り、ふたたび口説きにかかった。
「……わたしも先輩とお付き合いしたいんです。でも、お付き合いするとしたら、わたしが本当はどういう女かを知って欲しいんです。わたしの真実の姿を知ったら、先輩はわたしのこと、好きなままでいないと思うんです。黙ったままでお付き合いすることも考えましたが、わたしにはそんなこと出来ないんです……」
立香は異聞帯での出来事を思い出していた。空想樹を切除した後、マシュは仲良くなった少女に、今からこの世界が消えてしまうことをわざわざ告げに行ったことがあった。つまり「あなたはこれから死にますよ」と言いに行ったようなものである。少女を見殺しにせざるを得ない、自分の罪悪感に向き合い切れず、いたいけな少女にわざわざ死刑宣告をしに行ったマシュに、立香は内心引いていた。
今回のことも、同様のことだ。マシュは真実を胸の内に秘めて立香と交際するという道を選ばず、わざわざ立香の肩に重荷を負わせてこようとしているのであった。
(いったい『真実』ってなんなんだよ……おっかないな……)
立香はごくりと唾を飲みこむ。マシュは英霊と融合させる実験のためにデザインされた人間として生まれた。そして10歳の時に、実際にサーヴァントと融合させられたデミ・サーヴァントでもある。それを理解した上で交際を申し込んでいるというのに、それ以上の『真実』とやらが待っているというのだろうか。
しかし、ここまで来たら後に退くことはできない。退いたら一生後悔しそうだ。藤丸立香は覚悟を決めた。
「マシュのすべてを受け止めるよ。そして、マシュとお付き合いしたい……!」
「先輩……!」
マシュは涙を流して喜んでいる。
「では、準備があるので出直しますね。今晩22時に、またお部屋に伺います」
マシュは吹っ切れたのだろうか、笑顔であった。藤丸立香は神妙に頷いた。
◆
その日の夜、マシュは言った通り22時ぴったりに、再び藤丸立香の部屋にやって来た。
「……では、これを一緒に観ましょう。先輩のパソコンで再生できましたよね?」
マシュは一枚のブルーレイディスクを取り出した。
立香はノートパソコンにブルーレイディスクを挿入し、動画再生ソフトを使って再生し始めた。
立香は、何の動画かと身構える。
ーーー再生された動画は、飲み会の風景であった。カルデアの制服を着ている数人の男たちと、その輪の中心にいるマシュが談笑しながらお酒を飲んでいる。拍子抜けするくらいに平和な光景であった。
未成年であるはずのマシュも酒を飲んでいた。マシュはすでに顔を赤くしており、酔っていることが分かる。
「この職員の方たち、オルガマリー所長が亡くなったあの事件で、みんな亡くなってます……」
マシュは寂しそうに言った。
(未成年なのに飲酒していた過去があるっていうことが『真実』なのかな……? それくらいなら、全然問題ないんだけど……)
「先輩、これからです。ちょっとびっくりするかもしれません……」
マシュは緊張した声で話す。どうやら問題は飲酒ではないらしい。
『さ~て、マシュ、宴もたけなわですが、例のゲームをしましょうかね!』
唐突に、カルデア職員の一人の、太った中年男性が高らかに宣言した。
お~! と嬉しそうにざわめく男たち。そして、マシュは『え~、やだぁ~!』と言いつつ、まんざらでもない笑顔を浮かべている。
(ゲーム……? ゲームって……)
立香は男たちの嬉しがる様子を見て、不穏な空気を感じる。
『じゃあ、まずは準備ですね! お着換えタ~イム!』
太った中年男性は、ペラペラの薄い衣装をマシュに差し出した。
『またこんな服着るんですか~♥ もう!』
(またって、こんな事何回もしてるのか?)
動画の中のマシュの満更でもない態度に、やきもきする立香。
男二人がバスタオルの両端を持って横に拡げた。マシュと男たちの間にバスタオルで仕切りをつくるような形になる。
なんと、この仕切りというには頼りないタオルの後ろで水着に着替えろということらしい。
『じゃあ、みなさん今から着替えますから、見ないでくださいね!』
マシュは、素直にこのバスタオルの後ろで着替えるらしい。
(マシュ、そこは断ってよ……こんな薄いタオル、目隠しにならないよ……)
立香は思いは届かなかった。後ろを振り向いて、服を脱いでいくマシュ。脱衣した衣服を丁寧に畳んで、床に置いていく。
カーディガン、シャツを脱ぐと、ブラジャーが現れた。マシュの白い素肌が透き通るようだ。
タオルで一応着替えが見えないようにしているつもりらしいが、角度を変えるとマシュの素肌がありありと観察されてしまう。
周囲の観客は、かがんだり横に移動したりと器用にタオルを避けて、マシュの素肌をまじまじと覗き見している。
(マシュ、覗かれているぞ……)
動画が過去の出来事であると頭では理解できていても、無防備なマシュの態度に気が気でない立香。
スカートを脱いだ後、マシュはストッキングを脱ぐ。マシュはブラジャーとパンティだけになってしまった。
(ああ、マシュ。白くてムチムチしてて、素敵だ……)
立香は初めて見るマシュの下着姿に見とれている。
ビデオの観客たちも、思いは同じなのだろう。食い入るようにマシュの下着姿を見つめている。
マシュはブラジャーを取って、しゃがんで床に置く。
横から乳をみようと、観客たちが頭を上下させている。
そして、とうとうパンティだ。
マシュは、少し尻を突き出し、パンティをゆっくりと下にさげて行く。
白くて肉づきの良い臀部が少しずつ露わになる。タオルは面積が小さすぎて、尻を隠せていなかった。
お尻の割れ目が見え、パンティがずれて行き、女性器が見えそうになる。
『おっと~♪』
タオルを持った二人組の男たちは、マシュの女性器が見えるか見えないの時に、タオルを下にわざとおろしてしまった。
『きゃあっ、着替え中ですよっ!』
マシュは尻餅をついて陰部を隠してしまった。
『ごめんごめん! 手が滑った!』
男はわざとらしく謝る。まったく悪いとも思っていなそうだ。
(こいつら、マシュを弄びやがって……)
立香は悔しがるが、何もできない。この動画の男たちは全員すでに死んでいるのである。
マシュは、気を取り直して水着に身を包んだ。
それは、卑猥な水着だった。セパレートタイプで、下の水着は食い込みはわざとらしいほど角度が急で、上の水着は下乳が出まくっている。マシュの肉付きの良い体をこれでもかと強調しており、エロ目的で創られたものであることが明確である。正直、着エロレベルと言っていいくらいだ。
『よ~し、水着に着替えたところで、さっそく一発芸だ。ほら、例のアレ、やってみて!』
司会者の太った中年男性が、マシュをけしかける。
『え~、あんなの恥ずかしいですよぉ』
マシュは顔を赤く染める。この成人誌のグラビアのようなスケベな水着を着る以上の恥ずかしいことなのだろうか。
『マシュちゃん、まだお酒足りないみたいだね! ほら、もう一杯!』
カクテルがなみなみと注がれたグラスをマシュに持たせる。
マシュは勧められるがままに、グラスを一気に飲み干してしまった。
(マシュ、お酒弱いのにそんなに飲んだら駄目だ……!)
立香にはすでにどうしようもできないが、そう思わずは居られなかった。
『じゃあ、アレ、やっちゃいまっしゅ!』
『お~、偉いね! 教えた通り語尾にましゅってつけてくれたね。可愛いよ、マシュ』
司会の太った中年男性は、マシュの頭を無遠慮に撫でまわす。
マシュは、嬉しそうにえへへ、と笑っている。
語尾に『ましゅ』をつけるのはマシュの酔った時の口癖である。立香も、温泉旅館の特異的が発生した時に、この口癖を聞いて可愛らしいなと思っていた。しかし、実はこの男に仕込まれていたとは。
『よぉ〜し! エンジンがかかったところで、マシュちゃん、アレ、やっちゃって!』
『はい! ハ、ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!!』
やや羞恥心を残しつつも、マシュはガニ股になり、なんと手のひらをを鼠径部に沿わせて激しく上下させた。
クレしんのお馴染みのギャグーーーそう、ハイグレ、だ。
幼稚園男児がやって辛うじてギャグになるお下劣芸だ。うら若き乙女であるマシュがやっては、洒落にならない。
観客はおお~! と歓声を上げる。
『おお、クレしんじゃねえの! 懐かしいなぁ。俺の実家も埼玉だよ』
『中国でもクレしん人気だったよ! 俺、まつざか先生が好きだったなぁ』
中国出身と日本出身と思しき職員が、クレしんの思い出話に花を咲かせている。
『じゃあさ、今度はケツだけ星人やってよ!』
酒を飲んでいた他の職員から注文が出る。
「ケ、ケツだけ星人……!?」
立香は目をむいて驚く。ケツだけ星人とは、クレしんで主人公の幼稚園児が行う下品な一発芸である。パンツとズボンをずらし、半ケツになり尻を振るというものである。あのオゲレツな技を、いたいけなマシュにやらせようとするとは。
『わ、わかりました……行きましゅよぉっ……! ブ、ブリブリッ……!』
マシュは、何と中腰になり尻を男たちに突き出し、両手をバタバタと振り始めた。同時に、マン筋が見えそうなくらい際どいTバックで尻をブリブリ振る。
男たちはどっと笑う。
『半ケツじゃないから、30点……!』
リクエストした男は、戯れにマシュの尻をペチペチと叩いた。マシュにこんな下品な芸をさせておいて、30点しかつけないとは。
『俺が完璧になるように手伝ってやるよ!』
今度はさっきの埼玉出身の男が、下の水着を無理やり脱がしてしまった。
マシュの陰唇は、毛がツルツルでまったく生えてなかった。俗にいうパイパンである。
『おっ、マシュちゃん生えてないじゃん! この前チョロチョロって生えてたのに』
『水着から、俺が処理してやったんだよ。昨日俺の部屋でな』
司会の太った中年男性は、マシュの腰に手を回して、ほっぺたをベロリと舐める。
『は、はい、丁寧に脱毛してもらいました。仕上げにちゃんと舐めてもらって……』
『あっはっは! おいおい、舐めるなんて、何やってるんだよ……!』
周囲の男たちは爆笑している。
『え、脱毛って最後にあそこを舐めるって聞いて……!もうっ……!』
マシュの知識の乏しさにつけ込み、理由をつけて性の慰みものにしたらしい。しかし、マシュはそう怒ってもおらず、むしろ嬉しそうに騙した太った中年男性の二の腕あたりを軽く叩いている。こんなことが、マシュと男たちの間に無数にあるのだろう。立香は頭がクラクラしてきた。
『じゃあ、マシュ、今度はオマンコまる出しのままケツだけ星人いってみよう!』
司会の中年男性がさらにけしかける。
『ケ、ケツだけ星人っ! ブリブリッ、ブリブリッ……❤︎』
マンコを丸出しにしたまま、ケツを突き出し無様なケツ踊りをするマシュ。
ケツ振りしているマシュの女性器は、ピンク色の小陰唇もまる見えであった。そして、マシュのツルツルの陰唇は、濡れていた。
こんな無様な芸をさせられて、マシュは性的に感じているのであった。
『う~ん、オマンコがビショビショすぎるから50点……!』
リクエストした男は、マシュの女性器に指を突っ込み、濡れているのを確認した後、ペロペロと指の愛液を舐めとった。
『う~ん、せめて60点はあげてよ! マシュは一生懸命なんだからさあ!』
司会の太った中年男性が言うと、どっと周囲の男たちも笑う。
◆
(なんてビデオなんだ……マシュが慰みものにされてるのを黙って見ているしかないのか)
立香の思いが通じたのか、唐突にパソコンの画面が暗転する。
(良かった。これで終わりか……)
立香が胸を撫で下ろした瞬間、さっきとは別の部屋が映された。まだビデオには続きがあるらしい。
部屋では、先ほど司会をしていた太った中年男性とマシュが、ふたりっきりでベッドに寝そべっていた。立香はこの部屋には見覚えがあった。
ここはーーーマシュの自室だ。
しかも、ふたりは裸で抱き合っていた。
『……あの、先輩。この前の飲み会のことなんですけど。ああいうお尻振るような芸ってやんなきゃ、駄目ですか?』
マシュは、今はシラフなようであった。マシュは悲しそうに中年男性に尋ねているところをみると、やはりあんな卑猥な芸はやりたくないらしい。
この太った中年男を『先輩』と呼ぶマシュに立香はショックを受ける。自分より先に『先輩』と呼ばれ慕われている男が、この胡散臭い男であるとは。
『んん~、マシュがみんなと仲良くできるように考えたんだけどな。ほら、マシュってお堅いイメージがあるから。ああでもしないと、打ち解けられないかなって思って』
適当なことを言う中年男性。
『そうなんですか……わたしのことを思ってしてくれたんですね♥』
マシュは目を潤ませている。こんなに適当な話に、マシュは感動しているようだ。
(マシュ、チョロすぎるよ……!)
立香は悔しさで、思わず歯を食いしばる。
『それに、マシュのお尻振り、すごくセクシーだったよ』
『……本当ですか?』
『うん、本当。マシュのこと可愛いな、すぐに抱きたいなって思っちゃったよ』
『嬉しいです……♥』
マシュは太った中年男性に可愛いと言われて本当に嬉しそうだ。
『じゃあ、そろそろ……しよっか』
『……はい♥』
立香の顔が青ざめる。しようとはこの流れからすると確実にセックスである。今からこの太った中年男性とマシュのセックスを見せつけられるのだろうか。
『じゃあさ、マシュ、まずお尻の穴舐めてくれる?』
『え? お尻の穴……? そんなところ、どうして……?』
マシュは当惑した表情をみせる。性的な知識が乏しいマシュにとって、肛門は排泄する器官に過ぎない。
『お尻の穴ってね、舐めると気持ちいいものなんだよ。こういうの、長く連れ添ったカップルがやるんだけど……できないかな? 上手くできたら、ご褒美にすっごい濃厚なベロチュウしてあげるよ』
『……! は、はい、じゃあ、やってみます!』
チュウと聞いて目の色をかえるマシュ。どうみてもマシュは、このいかがわしい太った中年男性に惚れているようだった。
『舐めやすいように足上げておくね? はい、どうぞ』
男は自らちんぐり返しのポーズを取る。
『はい、じゃあ肛門の周囲から舌をゆっくり這わせてみて』
『は、はい……』
(マシュ、そんな汚いところを舐めたら駄目だ……!)
立香の思いも虚しく、マシュは恐る恐る太った中年男性の肛門に舌を触れさせる。
立香はいまだにマシュとキスすらできていないにも関わらず、である。
マシュはほんの数分前までアナル舐めという概念を知らなかったくせに、素直に男の尻の穴に舌を這わせていった。
『お~、本当に初めてなのかな? すっごく気持ちいいいよ』
『さすがに初めてですよ……気持ち良かったなら嬉しいです』
マシュは男が感じているのが本当に嬉しいらしい。さらに一生懸命に男の肛門を舐めまわす。
『ちょ、ちょっと待ってください……』
マシュは舌に絡まった男のケツ毛に気づき、指で取り除く。そして、また尻の穴の皺を一本一本丁寧に舐めていく。
(マシュ、アナル舐めもこんなにまじめで丁寧なんだな……ケツ毛が口の中に入っても嫌な顔ひとつしないし……)
立香は打ちのめされながらも、妙な所で感心してしまう。
『ほら、こういう時、ちゃんと美味しいって言ってくれたら嬉しいんだよ。ほら、美味しいって言ってごらん」
『……先輩のお尻の穴、美味しいです♥』
媚びた笑みを浮かべながら、素直に太った中年男性の肛門の味を美味だというマシュ。
『う~ん、もっとはっちゃけた感じで頼むね。ピースしながらとかさ』
『お、お尻の穴、おいし~です♥ ピース!』
ダブルピースで肛門美味宣言をするマシュ。太った中年男性は、こんなバカな真似をさせてマシュを弄んでニタニタと笑っている。
『よくできました。じゃあご褒美のベロチュウあげちゃおっか』
『はいっ……♥』
マシュは目をつむり、キスを待つ。可愛らしい、恋する乙女のような表情だ。
太った中年男性は、マシュに顔に自分の顔を近づけたかと思うと、情緒もへったくれもなくマシュの口に自分の太い舌を差し込んだ。
『はむっ、ベロベロベロッ……!』
『ああっ、先輩っ♥ ベロベロベロッ……!』
のっけからフルスロットルで舌を絡ませあうふたり。ベロベロベチャベチャとふたりとも凄まじい舌づかいである。
「すみません、先輩……こんなの見せて。でも、わたしがどういう女か知って欲しいんです……」
マシュは拳をギュッと握りしめ、画面から目をそらさない。過去のこととは言え、自分の変態的なセックスを好きな男に見てもらうとは、マシュも辛いのだろう。
(マシュ、謝るくらいならこんなビデオ見せないでくれ……)
立香は悔しさ、憤りを感じながらも、密かに勃起していた。マシュに分からないように、手で隠して誤魔化す。
(なんで、僕はこんな辛い気持ちになりながら立っちゃうんだよ……)
汚されていくマシュを見ながら、立香は性的衝動を抑えきれなかった。
彼の中で、被虐的な性癖が形作られようとしていた。
『マシュ……こんなにびちょびちょにしちゃって。マシュがよがるから、俺のもおっきくなちゃったよ。お口で気持ち良くしてよ』
太った中年男性は仁王立ちになり、勃起したペニスをマシュの顔面の前に見せつける。
その隆起した陰茎は、立香のモノのおよそ2倍の長さがあった。皮もかむっておらず、黒光りしている立派と言っていい男性器である。
立香の仮性包茎で短小な、みみっちいペニスとは大違いであった。
顔面の目の前にペニスを見せつけられて、マシュは嫌がらずに、うっとりと見とれてしまっている。
『はい、おっきくなったのはわたしのせいですよね……♥ じゃあ失礼します♥』
マシュは太った中年男性の巨根に軽くキスをして、ソフトクリームを舐めるかのようにペロペロと舐めまわし始めた。どうみても初めてのフェラチオではなく、かなり仕込まれているようだ。
『これからマシュのなかに入れるチンポだよ。もっとキレイキレイにしなきゃね』
『ふぁい♥ マシュ、頑張ります♥』
マシュは大きく口を開けて、一気にペニスを咥えて、グッポグッポと音を立てて頭を動かす。マシュの薄いピンクの髪が揺れる。激しいフェラチオである。
『いいよ、マシュ。今度はタマのほうお願い』
マシュは太った中年男性の金玉まで舌で舐め始める。毛が生えた陰嚢を丁寧に舌で舐めまわす。上目遣いに、気持ちいですか? と媚びるように舐めまわす。
『マシュ、俺も舐めてあげるね!』
太った中年男性は、シックスナインの体勢になり、マシュの女性器を舐め始めた。
マシュの濡れたピンク色の陰唇が、さらに唾液でぐしょぐしょになっていく。
『先輩っ♥ 気持ちいいですっ♥』
マシュは顔を紅潮させて喘ぎながら、必死にペニスを舐めている。
『よ~し、そろそろかな。じゃあ、入れるからね!』
正常位の恰好で、太った中年男性はマシュにキスをしてからペニスをマシュの膣口にあてがう。
『は、はい♥ あっ♥』
マシュの膣口にペニスが深々と突き入れられ、マシュは思わず声を上げてしまう。
『マシュ、俺のどう? おっきい?』
太った中年男性は、腹の肉を揺らしながらマシュの膣に何度もペニスを出し入れする。
『先輩の、おっきいです……♥ 気持ちいいですっ……♥』
『マシュ、俺も気持ちいいよ!』
太った中年男性は、正常位でマシュの舌をベロベロベチョベチョ舐めまわしながら、腰を動かしている。
マシュはペニスで突かれるたびに喘ぎ、みずからも積極的に舌を絡ませ濃厚なキスをしている。
そして、太った中年男性の背中に手をまわして、必死に体にしがみついている。まさに愛する人とのセックスだ。
『マシュ、イクよ! 中で出すよっ!』
ピストン運動がさらに激しくなる。
『先輩、中に出してくださいっ!』
太った中年男性にしがみつきながら、膣内射精を乞うマシュ。
ーーードピュドピュッ!! ドピュピュッ!
マシュの膣内に、太った中年男性の精液が遠慮なく注がれる。
『ふう~、気持ち良かったよ、マシュ』
太った中年男性は、ペニスを抜いてマシュのほっぺたにキスをする。
『本当ですか? 嬉しいです♥』
さっきまで自分の膣内に入っていたペニスを、ティッシュで甲斐甲斐しく綺麗にしてあげるマシュ。
『デミサーヴァントって妊娠能力無いらしいし、いくら生で出してもOKなのがいいよね』
太った中年男性はお得ですよと言わんばかりの態度で言った。
(え……? マシュ、子どもを作れない体なの?)
サラリとマシュの体の秘密を聞かされて、ショックを受ける立香。
立香は、この戦いが終わればマシュと結ばれて、子どもを授かり幸せな家庭を築くことを何度も夢想していた。
その夢が、こんなハメ撮りビデオの何気ない会話でぷちっと潰されてしまった。
「先輩、今のビデオの通り、わたしは子どもをつくることができないからだなんです……先輩にそれをわざわざ言う機会がなかっただけで、秘密にしていたわけではないんですけど……」
悲しそうにマシュは言った。
そして、ようやくパソコンの画面が暗転する。悪夢のようなビデオがついに終わるかと思われた。
だが、画面は切り替わり、またマシュとカルデア職員たちの宴会を映し始めた。
(まだ動画があるのか……! 勘弁してくれ……)
立香はそう思いつつも、彼のペニスは勃起してしまっていた。下半身はマシュの更なる凌辱を見たがっているようだ。
ビデオの中のマシュは、先ほどの楽しそうな表情とは一転して、うつむき明らかに気落ちしている様子であった。
カメラがマシュに近づき、顔を覗き込むようにマシュを映す。
『マシュちゃん、元気ないね。どうしたの?』
カメラマンは若い男らしい。声からしてチャラい感じだ。
『えへっ、振られちゃいました……』
マシュは強がって、弱々しく微笑む。
『この人のどういうところが好きなの?』
カメラが隣に座っている太った中年男性の方を映す。先ほどの動画でマシュとセックスしていたあの男だ。この男がマシュを今しがた振ったらしい。
マシュの落ち込みとは反対に、太った中年男性はカメラに向かってピースサインをしておどけている。
『優しいところ、です……』
ドッと皆が笑う。マシュを振った太った中年男性も、大笑いしていた。
『どれくらいセックスしたの?』
カメラマンはぶしつけにマシュに聞く。
『はい、100回ちょうどです。100回したら告白しようって思って……』
『重い重い!』と周囲の男たちのヤジが入る。
自分の恋心をこのように茶化されて耐えかねたのか、両手で顔を覆い、泣き出すマシュ。
カメラマンは『あーあ』と言って半笑いでマシュから離れる。
『えーと、マシュちゃんを振った××さんにインタビュー!』
『う〜ん、俺、彼女いるしさ。あと、マシュちゃんはみんなのものって感じじゃん。付き合うとか、違う気がすんだよねぇ〜!』
偉そうにインタビューに答える、太った中年男性。マシュの恋心を踏みにじっておいて、心に何の痛痒も感じていない様子だ。
『じゃあさ、お前がつきあってあげたら?』
『いや~、俺? どうかな……マシュは付き合うって言うより、みんなのモノって感じだし……』
逆に水を向けられたカメラマンは、言葉を濁す。
『確かにマシュはみんなのモノって感じだよな。マシュ、ちょっと俺、優しすぎたかな? 勘違いさせちゃってゴメン!』
太った中年男性は、マシュの尻を無造作に鷲掴みにする。
『わたしこそ、勘違いしてごめんなさい……マシュはみんなのものです』
マシュは涙を拭って、蚊の鳴くような声で言った。
『じゃあ、水に流してみんなでまた便所ごっこしよっか!』
太った中年男性が、明るくとんでもない提案をした。周囲の男たちもおお~、とどよめく。
太った中年男性は、乱暴にマシュの衣服を剥いでいく。マシュも、特に抵抗するわけではなく、されるがままだ。ものの1分も経ないうちに、マシュは一糸まとわぬ全裸になった。
皆がマシュの裸を見て囃し立てる。
『よし、マシュ、今から便器に変身しようね!』
太った中年男性は、マシュの尻にマジックインキで左の尻にW、右の尻にCと大きく書く。『WC』ーーーWater Clothet、まさしくトイレという意味だ。
『マシュ、じゃあいつもみたいに便器宣言しよっか!』
『み、みんなのお便所、マ、マシュで~す! 今日もみんなに便所穴使われちゃいま~す!』
マシュは中腰でがに股になり、自分の膣口を両手で拡げて膣内を観客に見せつけた。その上にひどく下劣なセリフを言って、顔を真っ赤にしている。普段のおしとやかな言動からは想像もつかないことだ。これもこの太った中年男性に仕込まれたものなのだろう。
この太った中年男性に振られて衆人の下で弄ばれても、素直に従うマシュに立香は心を痛める。反面、さらにペニスは硬さを増してしまった。
(僕の体はどうなってるんだ……悔しくて悲しいはずなのに……)
立香は自らの被虐性の芽生えに戸惑う。
『おお、エロい便所だな~! 使ってやるか』
カルデアの職員たちがマシュを取り囲む。みな下半身を露出させてペニスを勃起させている。
『オラッ、チンポで擦ってやるよっ!』
カルデアの職員が数人、いきり立ったペニスをマシュの顔面に擦りつけ始めた。
勃起ペニスの竿が、金玉が、マシュの柔らかいほっぺたに押し付けられ、ほっぺたがゆがむ。
『あ、あったかいですっ! みなさんのオチンチンッ♥』
『へへ、あったかいってさ。匂いどうだ、マシュ』
『はいっ、く、臭くていい匂いですっ♥』
カルデアの職員たちは嬉しそうに、ペチペチと顔面にペニスを軽く叩きつける。
『お~、盛り上がってるな。じゃあ俺はこっちの雌豚の穴を使わせてもらおうか』
他のカルデアの職員が、突き出されたマシュの女性器に指を入れて、くちゃくちゃと淫音を立て始めた。
『いやっ♥ マシュは雌豚じゃないですっ♥ お便器なんですっ♥』
ノリノリで自らを便器呼ばわりするマシュ。
『自分で便所なんて言ってエロイね~。じゃあ便所穴に一番乗りだ』
カルデアの職員はマシュの膣口にペニスを当てがう。周囲の男たちに比べて、ひときわ大きいペニスだ。
ーーーズププッ!
一気に極太のペニスがマシュの子宮口まで突き立てられる。
『おほっ♥』
マシュは極太ペニスの挿入に、間抜けな声で思わず喘いでしまう。
『ほらっ、どうだ? 俺のチンポは!』
デカチンのカルデア職員は、マシュの尻をペチペチと叩きながら、激しくバックから何度も何度も突く。
『オ、オチンチン、大きいですっ♥ 気持ちいいいですっ♥ お便器使ってくださってありがとうございますっ♥』
マシュは心底気持ちよさそうに、普段は絶対に見せることの無いメスの表情で、卑語を叫んでいる。
『よしっ、イクぞっ! 遠慮なく便器に精液出すぞっ!』
ーーードピュピュッ! ドピュッ!
デカチンのカルデア職員は、マシュに膣内射精をかますと同時に、顔面にペニスを擦りつけていた男たちも達した。マシュの可愛らしいその顔面に、精液をそのままぶっかけた。
マシュは自ら目を閉じ、口を大きく開けて男たちの精液を顔で受け止める。
『マシュちゃん、良かったよ~。ほら、口の中に入った精液よく噛もうね~。それでよく噛んだらゴックンしてね』
太った中年男性は、マシュにザーメンの咀嚼と嚥下を指示する。
素直にマシュは応じる。顔に精液がついたまま、よく精液を噛んで、ごくりと飲みこんだ。
『えへ♥ みなさんの精液美味しかったで~す♥ ゲプッ……』
ダブルピースでザーメン飲んだ感想を言って、思わずゲップをするマシュ。カルデア職員たちはどっと大笑いした。
ーーー再び画面は暗転した。そして、もう何も映らなくなった。これで動画は終わりらしい。
二人の間に沈黙が流れた。
その沈黙を、マシュがまず破った。
「……わたし、嬉しかったんです。普通の女の子みたいに、みんなとお酒飲んで、遊んで。アメリカの小説で、高校生が卒業式で着飾って、お酒飲んでパーティするのを読んで、どんなに素敵なのかってずっと想像してました。スタッフの皆さんが、部分的にですけど、夢を叶えてくれて。みんなも、楽しそうで。小さい頃から実験体として育てられてきて、腫れ物に触るような扱いしか今までされてなくて。玩具みたいに遊ばれてただけかもしれないですけど、みんなと楽しみを分かち合えて、嬉しかったんです。こんな動画を、思い出に後生大事に持っているような女なんです。変態女なんです。先輩は、わたしに失望したかと思います。普通の男女交際なんて、する資格、ないです……」
マシュは泣きながら、一気に思いの丈をぶちまけて、また俯いて押し黙った。
(今の動画にアメリカの卒業式の要素はカケラも無いんじゃないかな……)と立香は思いつつも、とても言い出せる雰囲気ではなく、黙って俯いていた。
またふたりとも俯いて、沈黙している。キングプロテアの体重並みの空気の重さである。
「……でも、射精しちゃったよ」
立香は呟くように言った。
マシュはハッと顔を上げて、立香を見る。
「ほら、見て……!」
立香はすっくと立ち、ズボンとパンツをずり下げ、ブリーフの内側をマシュに見せつける。たしかに、そこには精液と思しき白濁液が少なからぬ量こびりついていた。さきほどのひどいビデオを見ている最中に、密かに達していたらしい。
「僕も、変態だよ。好きな女の子のあんな動画をみて、勃って、精液出してるんだから……!」
立香は下半身まる出しで、感極まって泣き始める。
「先輩……!」
マシュには分かっていた。自爆とも言えるような射精跡を見せる行為は、マシュの気まずさを誤魔化すためにやったことであると。その優しさに、マシュは涙を流す。
マシュは泣きながら、立香の胸に頭を埋める。奥手なマシュにしては思い切った行動である。
立香は恐る恐る、マシュの頭を優しく抱きしめる。
ただ、その男らしい行為とは裏腹に、精液まみれのチンポはまる出しのままであったが。
続きがあるならば、水着BB(豚に寝取られ)、ライネス(時計塔の魔術師のオッサンに寝取られ)、ブーディカ(ローマ兵かゴブリンあたりに寝取られ)、水着義経(鞍馬山の動物に寝取られ)あたりを考えてます。