DOAXVV世界でハーレムライフ -転生?オーナーは解任が怖い- 作:HI-METAL
「あ、え?…みさき、ちゃん?」
「…急にちゃん付けで呼ぶなんてどうしちゃったの?…もしかして、ホントに調子悪い?」
みさきちゃんが心配して顔を覗き込むように近づけてくる。
ち、近い。
圧倒的な可愛さが俺に襲い掛かってくる。おまけに匂いが…ネットで話題になったJKの香りになるボディーソープを俺も買ったことがある。アレだ。アレっぽい。
すごくいい香りがする。これは夢じゃないのか?現実か?俺の頭は混乱してまともに思考できなかった。
「もう、オーナー?…念のため医務室で見てもらった方が良くない?」
「え?、あ、そう、そうだね」
俺は、なんとか言葉を絞り出した。落ち着いて考える時間が欲しい所だが、目の前のみさきちゃんから目が離れない。可愛い、可愛いのだ。いつものパーカー、いやこれはプラチナスターパーカーか、それを身に着けたみさきちゃんは、もう超絶可愛かった。ボキャブラリーが欠損してそれだけしか頭に浮かばないくらい、その可愛さに俺は思考の大部分を強奪されていた。
「なんか変だよ、オーナー。とにかくちょっとさゆりさんに連絡してみるね」
そう言うと、みさきちゃんは立ち上がってパーカーのポケットからスマホを取り出し連絡を取り始めた。
俺は腰を下ろしたままぼんやりとそれを眺める。
確かにみさきちゃんだ…
彼女が少し離れた事で思考能力が若干回復する。俺はどうなったんだ?確か…帰宅してからDOAXVVをやってて…それから寝落ちした?
どうにも記憶が曖昧だった。
ゆっくりと周囲を眺める。見覚えが有り過ぎた。初代DOAXからDOAXVVまで散々プレイして見慣れた景色だ。
あそこに見えるのは金ぴかのザック像か…いや、VVだと神様設定だっけ?どちらにせよリアルだとホント悪趣味だな。
俺は苦笑する。そう、リアルだった。目に映るヴィーナス諸島の植物も岩も海も、座った尻から伝わる砂の熱さも、肌に感じる日差しの刺すような痛さも、俺の五感全てがこれが現実だと訴えていた。
「どうすりゃいいんだ、これ」
俺は思わず呟いていた。
「オーナー、さゆりさん診てくれるって。…さ、行こ♪ほら、立てる?」
俺の小さな呟きはどうやらみさきちゃんには聞こえなかったらしい、こちらに振り向くと右手を差し出してきた。引き起こしてくれるようだ。
俺は躊躇いながらもみさきちゃんの手を取る。彼女の手は柔らかかった。そういえばもう何年も女の子の手なんて触れたことが無かったな、なんて寂しいことを考えながら腰を上げる。
なんだか数年ぶりに立ち上がるような気分だった。そのせいか少しふらつく。
「だ、大丈夫?」
みさきちゃんが慌てて体を支えてくれた。DOA世界では標準だけど現実世界では十分すぎる程巨乳な彼女の胸が俺のあばらあたりに当たってむにゅっと変形する。
砂浜で寝ていたと思われる俺の今の姿は少しダブついたよくある海パン一丁だった、従って水着一枚越しにみさきちゃんの胸の柔らかさを感じる訳で…結果的に俺のペニスはこれまでにない程固くなる。慌てて調子悪いところに手を当てるかのように左手で海パン越しに亀頭部分を押さえつけた。
たぶんバレてない、そうであってくれ。俺は少し左に傾きながらもゆっくり歩きはじめた。
「ホントに大丈夫?肩かそうか?」
「だ、大丈夫、大丈夫だから…それより医務室ってどこだっけ?」
頭で念仏を唱えながら俺は話を逸らした。
「医務室の常連が場所忘れるってありえないでしょ。ほら、こっちだから」
みさきちゃんはそう言うと俺の手を取り歩きはじめる。なんとなく頬が赤いような…ばれてないよね?
俺は彼女に引っ張られるようにして砂浜から島の山側の方へと連れて行かれた。南国特有のヤシやシュロといった木々の間を抜けるときちんと舗装された道が出現する。少し先には小型の車両が2台停まっていた。
島と言っても結構広いんだし、そりゃ乗り物は要るよなあ…なんて考えていると、俺たちが近付くのを感知したのか、ピッと音がして自動でドアがスライドして開いた。
「オーナーは後ろに乗って。アイちゃん、医療棟までお願い」
『了解しました』
驚いた。音声認識システム搭載とは…。
俺とみさきちゃんが乗り込むと勝手にドアが閉まり、たいした音も立てずにヌルりと動き始める。
おまけに完全な自動運転か…コンソールや内装を見ても技術がかなり進んでいる気がする。もし…もし仮にラノベのようにDOAXVVのオーナーに転生したんだとして、これが夢じゃないとしたら…チート能力も無しで忍者や天狗や鬼もいるこの島のオーナーを務める自信などない。
俺が以前のオーナーとは違うとバレたらどうなる?その事を想像すると俺は自分の体温が一気に下がったように感じた。