※この作品はR-18です。

信じて送り出したドスケベ淫乱ボディのマスターがふたなり英霊達の肉便器にされるなんて・・・   作:榊 樹

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すまない、今回・・・と言うか、暫くはエロ要素無しになってしまうかもしれない。本当にすまない。


レイシフト

2016年12月を以て人類は、地球上の生物は絶滅する。

 

オルガマリーの父であり、当時のアニムスフィア家の当主であった『マリスビリー・アニムスフィア』の突然の死去から少しして。

 

娘のオルガマリーがカルデアの所長の座に着き、なんとか維持していた時期にそれは起こった。

 

100年後の未来に設定し、観測していたカルデアス表面の文明の光が突如として消失。文明の光が消えたという事はそれ即ち、人類の滅亡が証明されたということ。

 

これを受け、カルデアに対して協会やスポンサーからの避難の声が殺到。カルデアは『事象記録電脳魔・ラプラス』と『霊子演算装置・トリメスギストス』を用いて、未来消失の原因を過去2000年まで洗い出し、大至急原因の解明を行った。

 

その結果、2015年までの歴史には存在しなかった『観測出来ない領域』である過去の特異点事象を発見。カルデアはこの特異点を人類絶滅の原因と仮定し霊子転移(レイシフト)*1実験を国連に提案し、これに介入して破壊する事により未来を修正する為の作戦を始動した。

 

これにマスターとして招集された一人が立香であり、彼女は4つに区分されたマスターチームの内、魔術師としては平凡ながらもレイシフト適性は他より抜きん出ている為、本来ならばAチームに配属される予定であった。

 

しかし、マスターとしての仕事以外にも彼女には仕事があり、負担軽減の為にオルガマリーの指示によってBチームに配属された。*2

 

そして、迎えた実験の前日。

 

オルガマリーに犯され、自身さえも自覚していなかった欲求が満たされた事により、一層色気が増した立香は人気の無い廊下を歩いていた。

 

南極大陸と言えども晴れる日だってある。だと言うのに外は相変わらずの猛吹雪で、空までもが真っ白に染め上げられている。

 

そんな外とは違い、暖房設備が整っていて暖かい廊下の窓際で少女が腰掛けていた。端末で何かの映像を熱心に見ているのか、立香が近付く足音に気付く気配は無い。

 

 

「フォウ!」

 

 

彼女の傍では掌サイズの真っ白な珍獣が鎮座しており、立香の方に気付くと嬉々とした様子で駆け寄り、定位置と言わんばかりに慣れた様子で肩まで軽々と登った。

 

軽く首元を撫でてやると気持ち良さそうに目を瞑り、もっととせがむ様に顎を上げる姿は何とも愛らしく、立香も思わず頬が緩む。

 

 

「マシュ」

 

「・・・、・・・・・・!!?せ、先輩!?いつからそこに!?」

 

 

見事な二度見を披露した少女改め、『マシュ・キリエライト』は立香の存在に気付くと同時に持っていた端末を背後に隠し、頬を染め、何処か緊張した様子を見せる。

 

その反応に、立香は申し訳無さそうに僅かに眉を下げる。

 

声を掛ける度にこうして驚かれ、いつまでも警戒を解いてくれないのは・・・自分の、自分達の所為であり、当然の反応なのだから。

 

 

「今来た所。・・・随分熱心だったけど、何を見てたの?」

 

「え、あっ・・・そ、それは・・・そのぉ・・・」

 

 

物凄く気不味そうに目を逸らすマシュに、立香は深く追求しない。こうして彼女に声を掛けたのは単にもっと仲を深めたいと思ったから。

 

彼女が嫌がる事をしたい訳では無いのだ。

 

 

「・・・訓練、どう?」

 

「へ?あ・・・あぁ、訓練ですか。・・・えっと、相変わらずです。座学の方は楽しいんですけど、身体を動かすのは・・・どうも苦手で・・・」

 

「そう・・・」

 

「・・・・・・」

 

 

顔を曇らせる立香に場の空気が重くなる。マシュとしては当たり障り無く、事実を述べただけなので予想外の反応にどう対処していいのか分からない。

 

アワアワと慌てるマシュを突如として脳が蕩けそうになる甘い香りと共に柔らかい何かが包み込む。

 

それが立香の胸だと認識すると恥ずかしさのあまり、理性が藻掻こうとするが同時に心が満たされる様な安心感に包まれ、離れたくないと身を委ねる。

 

・・・だが、少しして我に返る。

 

 

「・・・ごめんね、マシュ。ごめんね・・・」

 

「あ、あの・・・先輩・・・」

 

 

後悔と懺悔が入り交じった様な、悲しく弱々しい声だった。

 

それに対してマシュと言えば・・・只管に脳が警鐘を鳴らしていた。

 

 

(ヤバイヤバイやばいッ♡)

 

 

条件反射の如く、硬く反り勃った下半身のモノが敬愛する先輩にバレてしまう。先程見ていた卑猥な動画も相俟って、マシュの性欲はかなり盛っていた。

 

おまけに、バレない様に腰を引いているがそれでも上半身は完全に密着している。腰を引かせるのも限度があり、先程から敏感になった先端が立香のムチムチの太腿に僅かだが当たっている。

 

まだ理性が勝っているから耐えられているものの、それも時間の問題。欲望のままに擦り付けたい衝動を抑え、この天国から抜け出そうと突き放す様に立香を押し退ける。

 

 

「・・・ま、マシュ・・・?」

 

「ご、ごめんなさいッ・・・先輩!」

 

 

困惑する立香を他所に一目散に駆け出す。今にも暴発してしまいそうになるソレを根元を握る事でなんとか押し留め、自室へと全力疾走する。

 

その後を呆然と手を伸ばす立香は、俯きながら手を降ろす。

 

大事な後輩が自分に欲情していたなんて露程も知らず、また逃げられてしまった、とションボリしながら仕事へと戻った。

 

 

◇

 

 

翌日、実験及び作戦結構の日。

 

 

「・・・立香、マシュ・キリエライトは?」

 

「えっと・・・・・・寝坊?」

 

「・・・・・・連れて来なさい」

 

 

予定時間を過ぎても未だ来る気配が無い一人の少女にオルガマリー所長は眉を顰め、立香に連れて来るように命じる。

 

他の者ならまだしも、主戦力となるAチームである彼女を外す訳にはいかない。

 

そこで粗方の作戦の概要を把握していて、尚且つマシュと比較的仲が良い*3立香を彼女の元へと仕向けた。

 

優等生だったマシュがこんな大事な時に無断欠席とは珍しい、と呑気な事を考えながら、立香は彼女の部屋の前までやって来た。

 

 

「マシュ」

 

 

返事は無いし、鍵も掛けられている。不在・・・という可能性もあるが本当に寝入っている可能性だってある。

 

無断で入るのは良くないが流石に今は急がないとオルガマリーの逆鱗に触れてしまう。いや、もう殆ど手遅れの様な物だが・・・。

 

だからと言って、このまま見過ごす訳にもいかず、所長から渡されたマスターキーを使って中へと入る。

 

 

「・・・ッ♡」

 

 

立ち込める強烈な臭い。ギュンッ♡と下腹部が締まる不思議な体験に困惑しつつも当たりを見渡す。

 

廊下から漏れる光でなんとか見える程度には暗い部屋の中で人一人分は盛り上がった布団見付ける。近付いて覗き込むと少しダラしない顔で気持ち良さそうに眠るマシュの寝顔があった。

 

 

「マシュ、起きて」

 

「んぅ・・・」

 

 

優しく揺すり、眠たそうに目を擦る少女に立香は頬を緩める。

 

 

「しぇん・・・ぱぃ・・・?」

 

 

暫く、意識が覚醒するのを待っているとマシュも立香の存在に気付いたのか、やや焦点の合っていない声で譫言(うわごと)の様に呟く。

 

 

「おはよう、所長が呼んでるよ」

 

「・・・・・・。・・・・・・・・・・・・ッ!?」

 

 

状況を理解したのか、バッと飛び上がる様に起きると近くにあった電子時計を確認して顔を青くする。

 

そういう反応をするであろうと予測していた立香は静かに電気を点けに行き、一言残してソッと部屋を出た。

 

 

「慌てなくていいよ。一緒に怒られてあげるから、ゆっくりね」

 

 

いつの間にか居た白い珍獣改め、『フォウ』を愛でつつ、扉越しに聞こえるドタバタと騒がしい音に怪我をしないか心配する立香であった。

 

 

◇

 

 

髪を濡らしたままのマシュが出て来て、そのままだと風邪を引くと心配した立香に部屋の中に戻され、乾かして上げてから、大遅刻が確定した頃になって漸く部屋を出発した。

 

急ごうとするマシュだが立香に今更急いでも手遅れであり、それより走って転ばないか心配、と諭され大人しく肩を並べて廊下を歩いて行く。

 

本来、Aチームであるマシュは遅れてでも必要な存在であったがその実態は一言で言ってしまえば『予備』の様な物であり、Aチームメンバーが勢揃いしている現状では最悪居なくても問題は無い。

 

このまま急いでレイシフトギリギリに到着した所で、気が立っている所長に余計に当たり散らされるだけ。

 

それなら、レイシフトが成功した後の方が少しは所長の気分も落ち着いた所で登場するのがいいだろう。叱られるのは避けられそうにないが・・・。

 

 

しかし、それは館内に響いた爆発音と緊急事態を知らせる警報により、急がねばならなくなる。

 

アナウンスを聞くに火災発生地、つまり爆心地はレイシフトが行われる場所であり、現在所長やマスターを含む多くの重要人物が居るであろう区画。

 

所長の心配をし、即座に駆け出す立香を、マシュも追い掛けようとするがその差は瞬く間に広がるばかり。

 

マシュの運動神経が鈍いというのもあるが、それを差し引いても魔術も使っていないのに常人を軽く凌ぐ速度で尚も加速し続ける立香を遂には追うのを諦める。

 

すると、丁度息を切らしていたマシュの隣の扉が開き、中から白衣を着た医師っぽい男が慌てた様子で出て来た。

 

 

「・・・って、うわ!?ま、マシュ!?なんでここに居るの?」

 

「はぁッ・・・はぁッ・・・ど、ドクターこそ・・・どうして・・・こちらに?」

 

 

息も絶え絶えの様子にドクターこと、カルデアの医療部門のトップである『ロマニ・アーキマン』はなんの恥じらいもなく答える。

 

 

「さっきまでここでサボってたからさ!」

 

「はぁはぁ・・・ふぅ。そ、そうですか・・・私は・・・まぁ、それは置いておきましょう。ドクターも先程の爆発音を聞いて?」

 

 

息を整え、自身の事を棚に上げてマシュは尋ねる。それに対し、思い出したかのように再び慌て始めるロマニ。

 

 

「そ、そうだった!取り敢えず、様子を見に行くからマシュは安全な所に避難してて!」

 

「い、いえ、先輩が既に管制室に向かって・・・」

 

「えぇ!?立香ちゃんまで居たの!?なんで!?」

 

「あ、あはは・・・」

 

 

諸々の疑問は後回しに、現場に行かなければ事態が分からないと管制室へ急行。しかし、既に管制室への通路は封鎖され、中には入れそうにない状態となっていた。

 

同時に電力不足の警報が鳴り、最悪の場合カルデアスを観測する機能すら停止してしまう事態に成り兼ねない。

 

 

「・・・そ、そんな・・・先輩が・・・」

 

「マシュ!立香ちゃんの身の安全は取り敢えず後だ!それより今は僕に着いて来て!」

 

 

少しでも人手が欲しいこの状況で、取り乱しそうになるマシュをなんとか奮い立たせて地下の発電所へ向かう二人。

 

大切な人の無事を祈りながら、今自分に出来る事をする為に管制室を後にした。

 

 

◇

 

 

二人が去った管制室の中で唯一無事だったカルデアス、それを背に腰掛ける立香。所長の遺体どころか、服の切れ端すら見付からず、気付けば中へと閉じ込められてしまっていた。

 

慌てても仕方無いので膝の上にいつの間にか居た、心配そうにこちらを見上げるフォウを撫でてその時を待つ。

 

所長の安否が気掛かりではあるけれど、それでも少なくともマシュは無事だった。それが何よりの救いで、絶望の中に瀕しているというのに立香は安堵した様に微笑む。

 

擦り寄るフォウを抱き締めて瞳を閉じると、ふとアナウンスが響いた。

 

機械的で聞き覚えのある単語を羅列するそれに耳を傾け、まさかと立香は目を見開く。

 

━━━━━該当マスターを検索中

 

━━━━━適応番号19を再設定します

 

━━━━━反召喚(アン・サモン)プログラム開始(スタート)

 

 

 

 

 

 

 

━━━━━霊子変換、開始します

*1:
タイムトラベルのようなもの

*2:
Aチームが最も危険であり、それを心配しての指示でもある

*3:
傍から見たら




マシュはお留守番
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