※この作品はR-18です。

黒ティルと僕と   作:やす、

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ティル奪還作戦その11

んっ…すこし寝ちゃったのか

 

 

見るとシユウが僕の膝を枕に寝ていた

 

 

シユウ,起きて

 

 

うーんー

 

 

ほら

 

 

うがぁ…

 

 

仕方ないなぁ

 

 

シユウを抱っこして平らな岩に寝かせてあげる

 

 

おやすみ

 

 

煙草に火をつけて次の扉を開く

 

 

無機質な実験道具が並ぶ部屋,ティルが居た部屋、キラーズの気配はこの部屋からはしない

 

 

実験道具を眺めながら歩いてゆく

 

 

止まれ

 

 

嫌だと言ったら?

 

 

斬る

 

 

この声はラースか

 

 

残念だけど斬られそうだよ

 

 

剣を構える

 

 

ほぉ,そなたの覚悟に免じて一撃で葬ってやろう

 

 

せや!

 

 

左からの斬撃

 

 

キンッ

 

 

しっかりと受け止める

 

 

一撃じゃ無かったね

 

 

ぬかせ!

 

 

一瞬ラースの姿が見える,低い位置から斬り上げられる

 

 

よっと

 

 

なんとか後退し避ける、挑発したもののヤバそうな相手だ

 

 

お前は以前グリードに叩きのめされた奴か、、、懲りもせずまた来るとはな

 

 

こっちにも理由があんだよ

 

 

踏み込んで斬り払うも宙を切る

 

 

少しは剣を心得ている様だな

 

 

そりゃーね

 

 

後退して距離をとる

 

 

手加減はせぬ

 

 

それは残念

 

 

刀を納め腰を落すラース

 

 

一見無防備だがどこにも隙が無い,どう動くか…

 

 

どうした,攻めて来ないのか

 

 

まぁ待てよ,考えてんだよ

 

 

ならば

 

 

ラースが姿を消す

 

 

行くぞ!黒式、

 

 

しまっ!!

 

 

一瞬で目の前に現れたラース

 

 

一紅閃っ!!

 

 

 

ぐうっっ!

 

 

ギリギリでなんとか防ぐ事ができたが衝撃で両腕が悲鳴を上げている、なんて威力してんだよ

 

 

良く耐える事ができたな,次で終いだ

 

 

さっきと同じ姿勢をとるラース

 

 

考えろ,見極めろ,思考を止めるな

 

 

行くぞ!黒式、

 

 

深呼吸,気配を感じる

 

 

今だ,剣に力を込める

 

 

一紅………

 

 

せやぁぁぁぁ!!!

 

 

ラースが刀を抜き切る瞬間、それよりも早く剣を振る

 

 

なにっ!!

 

 

刃の根本に渾身の一振りを当てるとピキピキと音を立てる刀

 

 

はぁ…僕の勝ちだ

 

 

ラースが刀を抜くと鍔から折れていた

 

 

くっ無念…

 

 

はい

 

 

手を差し出す

 

 

なんの真似だ

 

 

握手だよ,試合が終わった後の,酒の方が良かった?

 

 

愚弄する気か!

 

 

ふーん、武士道ってそんなもんなんだ

 

 

くっ覚えておれ

 

 

顔を逸らしながらも握手をしてくれた

 

 

今度良い島国の酒を持ってくるよ

 

 

ふんっ

 

 

手を離してその場に寝転がる

 

 

拙者が大人しくしておると思っておるのか?

 

 

武士はそんなせこい真似しないでしょ

 

 

煙草に火をつける

 

 

食えぬ奴だ

 

 

なんでブラックキラーズが集まっているんだよ、ラグーナ島でバイトしてたろ?

 

 

なぜその事を知っておる

 

 

そりゃそこのリーダーにお世話になってたし

 

 

拙者達にも分からぬのだ,なぜここに居るのか,なぜ昔の様に戦うのか

 

 

ふむ,この研究所はどこまで続いているの?

 

 

拙者が知っているのはこの先に三つの部屋がある事ぐらいだ

 

 

おけ,ありがと

 

 

深く煙を吸い込み吐き出す,そしてゆっくりと立ち上がる

 

 

また美味しい海鮮取ってきてよ

 

 

フラフラと次の扉を開ける

 

 

待て!

 

 

どうした?

 

 

その体で我等を相手にする気か

 

 

そーだけど

 

 

無茶にも程があるぞ!

 

 

血反吐吐いてでも会いたい人がこの奥に居るんだよ,それだけさ

 

 

 

扉を閉めて前を向く,この部屋も実験道具まみれか…

 

 

辺りを警戒しながら次の扉を探しているとシュンと何かが掠めてゆく

 

 

止まりなさい

 

 

側転し物陰に隠れる

 

 

誰だ

 

 

答える必要はありません

 

 

それは残念

 

 

はぁっ!

 

 

僕の頭の上の器具に何かが刺さる

 

 

弓矢か…ラストだな?

 

 

物陰から覗くと器具から発せられる青白い光を浴びてラストの美しさが冴える、っと見惚れてる場合じゃない

 

 

もう一度覗く,シュッと矢が髪の毛を掠めてゆく

 

 

あぶねっでも次に移動すべき場所は分かった

 

 

鞄から食パンを一枚取り出して物陰からヒラヒラと振る

 

 

シュッとパンが射抜かれる

 

 

ラストが次の矢を構えるまでに目的の物陰に移動する

 

 

小賢しい真似を

 

 

作戦と言ってくれたまえ

 

 

ならその作戦を打ち砕くまで

 

 

はぁぁぁぁ!!

 

 

力を込めた弓が僕の隠れていた隣の器具を貫く

 

 

このままだと射抜かれるのも時間の問題か…早めにケリをつけよう

 

 

深呼吸して意を決する

 

 

よし,やろう!

 

 

剣を構え物陰から飛び出す

 

 

昂ってきた、覚悟!

 

 

飛び上がり弓を構えるラスト,その矢は青白く光る

 

 

黒式・蒼月嵐

 

 

風を纏った矢が一直線に僕の元へ

 

 

はぁぁぁぁぁぁっ!!

 

 

矢尻に剣をぶつける

 

 

うりゃぁぁ!!

 

 

なんとか弾きそのまま全力で距離を詰める

 

 

沈め!

 

 

くっっ

 

 

ラストの矢が二の腕を抉る

 

 

だが,止まる訳にはいかない

 

 

せやぁぁぁぁぁぁ!!!

 

 

次の矢を構える前に弓に一閃

 

 

そんな…

 

 

僕の勝ちだ、道を開けてくれ、ラスト

 

 

 

その様ですね,残念ですがここは引きます

 

 

ありがと、っいてて…

 

 

服を脱いで包帯で縛る,なんとか大丈夫かな?

 

 

とりあえず煙草、壁にもたれて火をつける

 

 

なぜ私の名を知っているのですか?

 

 

そりゃね,妹思いのラストで有名だろ?

 

 

そんな事聞いた事ありませんが

 

 

うそうそ、こないだはハープの演奏ありがとね

 

 

煙草を揉み消しゆっくりと立ち上がる

 

 

あっ、もしティルを奪還出来なかったら一晩よろしく

 

 

………今,貴方の事が頭に浮かんだ様な気が…

 

 

そのうち思い出すさ、またね

 

 

ゆっくりと次の扉を開ける、まだ身体は動く,まだ戦える

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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