※この作品はR-18です。

黒ティルと僕と   作:やす、

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アスカロンの憂鬱

はぁ…

 

 

任務中だというのに私の口はため息を吐き出し続けていた。

 

 

どうしたんだい?アスカロン、溜息ばかりついて

 

パラシュ、私も強くなりたいって

 

君には理想はあるのかい?

 

私の理想…

 

言葉に詰まる様なら無さそうだね

 

あるにはあるんですが…

 

聞かせてよ、君の理想を

 

私の理想はユウさんです

 

なぜだい?

 

だって絶対無理なのにあんなに努力してそれでやり遂げてしまったのですよ?あぁ、羨ましい

 

ふふっそうだねユウは確かに理想だよ

 

パラシュしばらくお休み貰っても良いですかね?

 

構わないけど何をする気だい?

 

ラグナログ王国に行きます

 

なら休暇を申請しておくよ、行ってくると良い

 

ありがとうございますっ!

 

 

私、アスカロンはしばらくお休みを貰いラグナログ王国に行く事にした。

 

 

うわーっ立派なお城

 

 

以前来た時はそんな事考える暇は無かったけど今見るとケイオスリオンの城よりも立派な気がする。しばらく歩き城の入り口で立ち止まった。

 

 

迷惑じゃないかな…何も連絡してないし…

 

 

先程までの勢いが無くなり私は立ちすくんでいた。そんな時城門が開いた。

 

 

隠れなきゃ

 

 

しかし身を隠す場所は無くただ立ちすくむ事しかできなかった。

 

 

今日はどこに行こうか?

 

ユウとならどこでも良いですよ♪

 

 

城から出てきたのはユウさんとティルフィングさん。

 

 

あれ?アスカロンどうしたの?

 

あ、あのっ

 

アスカロン、どうしました?

 

私っ強くなりたいんです!

 

 

私がそう言うと二人は顔を見合わせた。私、変な事言っちゃったかな?

 

 

それは修行して欲しいって事?

 

は、はい!

 

私は構いませんよ?

 

僕もだよ、ちょっとリルティルに聞いてくるね

 

 

城に入っていったユウさん。その場には私とティルフィングさん二人となってしまった。

 

 

あうぅ…

 

アスカロンどうしたんですか?

 

私、努力してるんですけど強くなれなくて…それでユウさんに稽古をつけて貰おうって

 

アスカロンらしいですね、その前に私を倒してからですよ?

 

あっあぁ…

 

 

凄まじい闘気を放つティルフィングさんに怖気ついてしまった。

 

 

なんて嘘ですよ♪マスターがお世話になったのは聞いていますから

 

リルティルがコロシアム使って良いって、アスカロンどうしたの?

 

えっあっはい!ありがとうございます!

 

 

二人に連れられてお城のコロシアムへ。

 

 

僕とは以前戦ったからティルと試合をしてみてよ

 

はいっ!一生懸命がんばりますっ!

 

マスター、ミスリルソードを下さい、骸斬だと手加減ができないので

 

はいよ

 

 

剣を持ち替えるティルフィングさん。

 

 

アスカロンお願いします

 

お願いします!

 

 

コロシアムの真ん中で剣を構える

 

 

レヴィアタンの力あ…

 

何か言いましたか?

 

 

首に冷たい感触、気づかなかった、目を離していた訳じゃない、帰りたい、私の素直な気持ちだった。

 

 

ティル、やり過ぎだよ

 

えへへ♪

 

 

ヘナヘナとその場に座り込んでしまった。

 

 

アスカロン大丈夫?

 

はぃ…

 

 

私も自信が無かった訳じゃない、ケイリオスリオンで修行もしたし日々の鍛錬もしている、それなのに手も足も出なかった。むしろ一歩も動けなかった。

 

 

ほら、アスカロン

 

ありがとうございます

 

 

ユウさんに手を引かれ立ち上がった。

 

 

じゃあ僕と試合しようか

 

はい、お願いします

 

 

コロシアムの中心で剣を構える私とユウさん。

 

 

お願いします

お願いします

 

 

レヴィアタンの力味わってみ…

 

ええっと?その続きは?

 

 

またもや首に冷たい感触、何この夫婦、羨ましいを通り越している。またヘナヘナとまた座り込んでしまった。

 

 

マスターひどいですよ!

 

隙だらけだったからつい…

 

 

帰りたい、帰ってお布団に入りたい、心からそう思った。

 

 

とりあえず反射神経を鍛えようか

 

はいっ!

 

私が魔弾を放つので避けて下さいね

 

 

コロシアムの中心に移動する

 

 

いきますよー

 

はーい

 

 

手を振って答えるとシュンッとものすごい勢いで魔弾が私を掠めて飛んで行った、振り返ると魔弾が壁に当たり壁が砕けている、当たったら痛いで済まないであろう。

 

 

半泣きになりながら前を向き集中する,なんとか躱しているとリズムが掴めてきた。

 

 

 

アスカロンー躱すだけじゃ無くて剣で弾いてみてよーー!

 

了解ですっ!

 

 

魔弾を避けながらできる時は剣で弾く、リズムを掴めれば意外と簡単だった。少し余裕のできた私に魔弾が一直線に向かってきた。

 

 

えぃ!

 

 

タイミングを見て剣で弾こうとするも魔弾が消えた。

 

 

きゃっ!!

 

 

次の瞬間に魔弾は私に当たり壁まで吹き飛ばされていた。

 

 

アスカロン大丈夫!?

 

なんとか…

 

 

駆け寄ってきてくれたユウさんの手を掴み立ち上がる。ティルフィングさんを見ると少し申し訳なさそうな顔をしていた。

 

 

 

ユウ、グリード、アスカロン、調子はどうですか?

 

ボチボチかな?

 

 

もう一人の桃色の髪をした女性、リルティルさんだ。

 

 

リルティルさんこんにちわ

 

こんにちわアスカロン、どうですか?

 

全然ダメです…

 

なら私と手合わせしませんか?力量も知りたいので

 

分かりましたっ!

 

 

コロシアムの中心で剣を構える二人。

 

 

ユウは動きをメモしておいてください

 

了解

 

 

お願いします

お願いしますっ

 

 

 

レヴィアタンの力、味わってみますか?

 

 

言えた!やっとセリフが言えた!これだけで嬉しかった。

 

 

魔剣ティルフィングの力、味わってみますか?

 

あうぅっ…

 

 

またしても首に冷たい感触、ここの人達はどうなっているのだろうか?

 

 

私なんて、私なんて…

 

 

あまりの力の差についいじけてしまっていた。

 

 

じゃあアスカロンの特技を教えてよ

 

 

座り込み地面に文字を書く私に話しかけてくれた。

 

 

私の特技…

 

それか属性を使って戦ってみるのはどうかな?

 

 

特技…属性、少しだけ何か閃いた。

 

 

はいっ!やってみます!もう一度お願いしますっ!

 

 

萎れていた心に喝を入れ立ち上がった。

 

 

じゃあ僕が相手をするよ

 

お願いしまっす!

 

 

コロシアムでユウさんと対立する事に。

 

 

お願いします

 

お願いしますっ

 

 

これが私の力っ!!

 

 

剣に冷気を集め

 

 

やぁ!

 

 

地面を凍らせる、これで動きを制限できるはず!

 

 

いきます!

 

 

ユウさんに向かって駆け出す、が。

 

 

きゃぁっ!!

 

 

私が凍らせた地面で滑ってしまった、そのままユウさんの元まで滑って行く。

 

 

うん、発想は良かったと思うよ?

 

………………

 

 

帰りたい、もう家じゃなくて穴でもいいから身を隠したかった。

 

 

あの冷気を飛ばす事はできないの?

 

できると思います

 

ならそれで牽制しながら距離を詰めるとかどう?

 

やってみます!やぁぁっ!

 

 

剣先に集めた冷気を集め氷の弾を飛ばす。

 

 

いい感じだよ

 

 

氷のが滑るならそれを利用すれば良い。

 

 

はぁぁぁぁ!!

 

 

氷の山を作りその上に飛び乗りそのまま滑りながら剣撃を繰り出した。

 

 

くっっ!

 

 

ユウさんの剣を弾き飛ばす事ができた。

 

 

私!やりました!

 

頑張ったねアスカロン

 

ありがとうございますっ!

 

そろそろお昼ご飯の時間ですよ♪

 

はーい、アスカロンもおいで

 

はいっ!

 

 

みんなについて行き城のリビングでお昼ご飯、リルティルさんが作ってくれた炒飯を頂く事に。

 

 

アスカロン、頑張りましたね

 

頑張りましたね、アスカロン

 

ユウさんのおかげです!

 

でも閃いたのはアスカロンだよ?

 

ユウさんが言ってくれなかったらこんな事思いつきもしませんでした

 

なら次は私と手合わせしませんか?

 

お願いしますっ!

 

 

お昼ご飯を食べてからコロシアムへ。

 

 

お願いします

お願いしますっ!

 

 

再びティルフィングさんと対立する

 

 

やぁっ!

 

 

まずは地面を凍らせて動きを制限する。

 

 

はぁっ!!

 

 

氷の山を作りその上に飛び乗る。

 

 

行きます!

 

 

そのままティルフィングさんに滑ろうとした。

 

 

たぁぁぁ!!

 

きゃっっ!

 

 

ティルフィングさんの一振りで氷の山が崩れてしまった。そのままお尻から落ちてしまった。

 

 

いたたたっ…

 

もう少し硬い氷は作れませんか?

 

私の精一杯なんです…

 

氷に意識をしすぎです、もっと氷を上手く使えれば今より強くなれると思いますよ?

 

ありがとうございます…

 

 

私の剣技に氷を混ぜてみよう。

 

 

お願いします

お願いしますっ

 

 

しっかりとティルフィングさんを見据え私の周りに冷気を集め気配を感じる、…冷気が揺らいだ。

 

 

そこっ!

 

 

氷の弾を飛ばす。

 

 

つぅ!

 

 

ティルフィングさんが怯んだその隙にすぐさま接近して一閃。

 

 

くぅっ

 

 

ティルフィングさんの剣を弾き飛ばす事ができた。

 

 

やった、やりました!

 

 

アスカロン、おめでとうございます

 

ありがとうございますっ!

 

アスカロン、次は私とお願いします

 

はいっ!

 

 

次はリルティルさんと対立する。

 

 

はぁっ!!

 

 

先程と同じように冷気を集め気配を察する。

 

 

たぁぁぁっ!!

 

 

リルティルさんが剣を一振りすると冷気が消えた。

 

 

そんなっ

 

 

なんとか目で追おうとするも首に少し暖かい剣が当てられてしまった。

 

 

うぅぅ…どうやったんですか?

 

私の属性の火を剣に纏わせたんです

 

そんなっ…

 

大丈夫ですよ、アスカロン、私も不利な属性には苦労しますから

 

私、水属性なんですけど…

 

………今日は城に泊まっていって下さい、歓迎しますよ

 

はいっ

 

 

リルティルさんとユウさんが作ってくれた夕ご飯を頂く。

 

 

僕とリルティルの特製の天津飯だよ

 

美味しいです!

 

あんなに強くてそれに料理まで作れるなんて羨ましい…

 

そういえばティルフィングさんはどこへ行ったのですか?

 

ティルなら買い物をしてくるって言ってどこかへ出掛けたよ?もうそろそろ帰ってくるんじゃないかな?

 

ただいまです♪

 

おかえりティル、何買ってきたの?

 

アスカロンにこれを買ってきました

 

 

大きな瓶に入った白いもの、これは…?

 

 

ティルフィングさんこれって

 

はい♪ティルヘルムの牧場でできたヨーグルトですよ♪

 

ありがとうございますっ!

 

たくさんあるのでマスターとリルティルも食べましょう♪

 

ありがと

 

ありがとうございます

 

 

夕ご飯を頂いてからヨーグルトを食べる事に。

 

 

すごく美味しいですっ♪

 

そのヨーグルトはお詫びの意味もあるのですよ?

 

お詫びですか?

 

実はフェイルノートから連絡があってさ、アスカロンは心が弱いからしっかり鍛えてやってくれって

 

そうだったんですね…

 

それと人に嫉妬するんじゃなくて嫉妬される側になれってさ

 

はいっ!

 

アスカロンってお酒は飲める?

 

少しなら飲めますよ?

 

ならヨーグルトのカクテルを作ってあげるよ

 

ありがとうございますっ!

 

 

とりあえずお風呂入ってからね

 

あぅぅ…

 

 

そういえば忘れていた、汗臭くなかったかな?

 

 

先にお風呂をいただきお部屋で待っているとみんなが来くれた。

 

 

アスカロンお待たせ、今から作ってあげるよ

 

 

ヨーグルトとウォッカ、それに果物ジュースを加えてシェイク。

 

 

はい、どーぞ

 

 

渡されたカクテルを一口、んっおいしっ!

 

 

でしょ?昔バーでバイトしてて覚えたんだ

 

 

ユウさんすごいですっ!

 

むぅ

 

グリード、今日はアスカロンに譲ってあげましょう

 

ふんっマスターは私のですからね

 

よしよし

 

 

それでアスカロンはどうして強くなりたかったの?

 

あのっ私…

 

うん、聞くよ?

 

あの、私…ユウさんに憧れて強くなりたくなったんです!

 

僕?

 

はい!どんなに絶望的な状態でも絶対に諦めない強さに、そのっ私憧れて

 

んーーーじゃあアスカロンも大事な人を作りなよ、その人の為なら絶対強くなれるからさ

 

大切な人…

 

そそっ、きっとアスカロンにもできるさ

 

 

大切な人、まだ私のキラーズに共鳴する奏官すら現れてない私にそんな人できるのだろうか?

 

 

まあ、飲みなよ

 

 

コトンとカクテルの入ったグラスを置いてくれた。

 

 

ありがとうございますっ

 

 

大切な人はよく分からないけど心が満たされるのを感じたちょっと幸せな夜だった。

 

 

 

 

………………………………………………………

 

 

 

 

本当にお世話になりましたっ!

 

うん、気をつけて帰ってね

 

また遊びに来てください

 

いつでも来てもらって良いですからね?

 

ありがとうございました!

 

 

 

みんなに見送られてケイオスリオンに帰る事に。

 

 

パラシュただいまですっ!

 

おかえりアスカロン、少しは強くなれたかい?

 

パラシュ、私と手合わせお願いしますっ!

 

良いけど手加減はしないよ?

 

はいっ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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